(原題:Deja Vu)
----「デジャヴ」って、
「あれっ?これ、なんか前にも見たことある…」
っていう、あの感覚だよね?
そのものズバリのタイトルだけど、
監督がトニー・スコット。
どういうアプローチなんだろう?
「ぼくもそれが気になっていたところ。
なにせ製作が、あのジェリー・ブラッカイマー。
この組み合わせだと、
スペクタクル大作しか思い浮かばない」
----でしょ。
<デジャヴ>というのが
そもそも個人の内面的な世界だけに、
彼らの作る映画の作風と結びつかないもの。
というところで、
まずはお話を説明してよ。
「そうするかな。
物語は、543名もの犠牲者を出した
凄惨なフェリー爆破事件から始まる。
捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、
手がかりと思われるひとりの女性クレア(ポーラ・パットン)の遺体を見て、
不思議な感覚にとらわれる」
----それがデジャヴってこと?
「うん。そういう風にチラシやプレスには書いてある。
ところが正直言って、それが観る者には伝わりにくい。
この捜査官の私生活がはっきり描かれていないこともあって、
自分の感じた<デジャヴ>的な感覚を
気のおけない仲間や家族に喋ると言ったようなシーンがないんだ。
つまり、観る側はデンゼル・ワシントンの表情だけで
<デジャヴ>を推測しなくてはならない。
もう一つ、問題なのは
素早いカットの切り返しを重ねた
トニー・スコット十八番のファッショナブルな映像。
もとより映像自体が眩惑的なものだから、
どこからがデジャヴ感覚なのかが分かりにくいんだ」
----でも、それはしっかり観ていれば分かるのかもよ。
「そう言われると返す言葉もないんだけどね(汗)。
さて、話を先に進めると、
その才能を高く買われたダグは特別捜査官の一員に抜擢され、
政府が極秘に開発した、とある映像装置を見せられる。
それは4日と6時間前の映像を自由に見ることができるという
驚くべき監視システム」
----あらら、思いっきりSFに針が振れたね。
そんなのあるわけないじゃニャい。
「いやいや。
ところがこの映画のSF志向はこんなものでは終わらない。
ダグはこの装置でクレアの過去を見るうちに、
彼女に強く惹かれていき、
どうにかしてその命を助けたいと思うようになる」
----えっ、だってクレアはとっくに死んでいるんだよね?
「そこなんだよね。
まあ、それがデジャヴ感覚に突き動かされてとも言えなくはないんだけど、
映画は、それについて合理的説明を試みようとしていく。
この辺りがいかにもハリウッドらしいんだけど、
映画はSFへSFへと突き進んででゆくんだ。
配給会社から最後の方については話さないようにと
強い要望が出されているので、
これ以上喋るのは止めておくけども、
この映画に<デジャヴ>からイメージされる
<心理映画>を期待しては肩すかしを食らうことになる。
そうではなくて<デジャヴ>をモチーフに
そこにSF的な化粧を施したサスペンス・アクション。
そう考えていった方がいいだろうね」
----うわあ。そこまで言ってもいいの?
「うん。だって最近、
思っていたのと全然違ったと言う話をよく聞くじゃない。
それがいい意味に裏切られているのならいいんだけど、
この映画の場合、タイトルがタイトルだけに
単館系のアーティスティックな
あるいは個人映画と思って観に行く人もいるかもしれないと…」
----いやあ、それはニャいんじゃないの?
だってトニー・スコットだよ。
キャッチコピーも【デジャヴを、操れ----】
「あっ、そうか」
フォーンの一言「デジャヴじゃないニャ?」
※それでもクライマックスは興奮する度
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※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
----「デジャヴ」って、
「あれっ?これ、なんか前にも見たことある…」
っていう、あの感覚だよね?
そのものズバリのタイトルだけど、
監督がトニー・スコット。
どういうアプローチなんだろう?
「ぼくもそれが気になっていたところ。
なにせ製作が、あのジェリー・ブラッカイマー。
この組み合わせだと、
スペクタクル大作しか思い浮かばない」
----でしょ。
<デジャヴ>というのが
そもそも個人の内面的な世界だけに、
彼らの作る映画の作風と結びつかないもの。
というところで、
まずはお話を説明してよ。
「そうするかな。
物語は、543名もの犠牲者を出した
凄惨なフェリー爆破事件から始まる。
捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、
手がかりと思われるひとりの女性クレア(ポーラ・パットン)の遺体を見て、
不思議な感覚にとらわれる」
----それがデジャヴってこと?
「うん。そういう風にチラシやプレスには書いてある。
ところが正直言って、それが観る者には伝わりにくい。
この捜査官の私生活がはっきり描かれていないこともあって、
自分の感じた<デジャヴ>的な感覚を
気のおけない仲間や家族に喋ると言ったようなシーンがないんだ。
つまり、観る側はデンゼル・ワシントンの表情だけで
<デジャヴ>を推測しなくてはならない。
もう一つ、問題なのは
素早いカットの切り返しを重ねた
トニー・スコット十八番のファッショナブルな映像。
もとより映像自体が眩惑的なものだから、
どこからがデジャヴ感覚なのかが分かりにくいんだ」
----でも、それはしっかり観ていれば分かるのかもよ。
「そう言われると返す言葉もないんだけどね(汗)。
さて、話を先に進めると、
その才能を高く買われたダグは特別捜査官の一員に抜擢され、
政府が極秘に開発した、とある映像装置を見せられる。
それは4日と6時間前の映像を自由に見ることができるという
驚くべき監視システム」
----あらら、思いっきりSFに針が振れたね。
そんなのあるわけないじゃニャい。
「いやいや。
ところがこの映画のSF志向はこんなものでは終わらない。
ダグはこの装置でクレアの過去を見るうちに、
彼女に強く惹かれていき、
どうにかしてその命を助けたいと思うようになる」
----えっ、だってクレアはとっくに死んでいるんだよね?
「そこなんだよね。
まあ、それがデジャヴ感覚に突き動かされてとも言えなくはないんだけど、
映画は、それについて合理的説明を試みようとしていく。
この辺りがいかにもハリウッドらしいんだけど、
映画はSFへSFへと突き進んででゆくんだ。
配給会社から最後の方については話さないようにと
強い要望が出されているので、
これ以上喋るのは止めておくけども、
この映画に<デジャヴ>からイメージされる
<心理映画>を期待しては肩すかしを食らうことになる。
そうではなくて<デジャヴ>をモチーフに
そこにSF的な化粧を施したサスペンス・アクション。
そう考えていった方がいいだろうね」
----うわあ。そこまで言ってもいいの?
「うん。だって最近、
思っていたのと全然違ったと言う話をよく聞くじゃない。
それがいい意味に裏切られているのならいいんだけど、
この映画の場合、タイトルがタイトルだけに
単館系のアーティスティックな
あるいは個人映画と思って観に行く人もいるかもしれないと…」
----いやあ、それはニャいんじゃないの?
だってトニー・スコットだよ。
キャッチコピーも【デジャヴを、操れ----】
「あっ、そうか」
フォーンの一言「デジャヴじゃないニャ?」
※それでもクライマックスは興奮する度
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