ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『ヒーローショー』

2010-03-31 20:46:51 | 新作映画
「う~む。困った映画に出くわしてしまった」
----えっ。井筒和幸監督の新作でしょ。
評判よさそうだけど…。
「うん。
確かに、ここ数年の日本映画の中でも、
特筆すべき、屈指の問題作ではあるんだけどね。
タイトルから抱いていたイメージとは、
あまりにも違いすぎた」

----ヒーローショーって、
着ぐるみを着てバイトしている若者たちのお話じゃニャいの?
「確かにそれはそうなんだけど、
この映画が捉えている空気感があまりにもリアル。
テレビのヒット作を劇場版にした東宝の青春映画あたりとは180度違う。
現代のことを指し示す言葉に“閉塞感”というのがあるけど、
ここに登場する若者たちは、
事件が起こる前から、みんなそんな感じ。
体力の面も含め、どう考えたって、
ヒーローショーで将来食いつないでいけるわけはないのに、
そこから抜け出そうという感じもなく、ただ日々をやり過ごす。
でも、ちゃんと居酒屋で飲み騒ぎはするし、
異性と付き合うことには怠りない。
で、事件の発端も、
そんな仲間内での女をめぐるいざこざ。
主人公ユウキ(福徳秀介)のバイト仲間のノボルが
ユウキの先輩である剛志の彼女と寝たことがバレ、
ショーの最中に舞台上で大喧嘩を繰り広げる。
しかも、ことはそれで収まらず、
剛志はユウキも含め、悪友・鬼丸に頼んでノボルらをゆすろうとするが、
ノボルたちも、自衛隊上がりの勇気(後藤淳平)を引きいれて報復に出る。
さあ、そこからが暴走がエスカレート。
ついには決定的な犯罪が起こってしまう!」

----うわあ。怖そうだ。
「怖いなんてものじゃない。
ツイッターで先に観たともやさん
久しぶりにすごいバイオレンスみたいなことを書いてられて、
えっ、バイオレンスって、北野武の新作『アウトレイジ』の方じゃないの…
なんて思っていたら、これがハンパじゃない。
井筒監督自身,『今回はとことんまでやりきった』と言っているけど、
確かに、暴力がいかにして発生して、
そしてそれがどう発展していくかを
これでもかというほどに執拗に描く。
ほんとうに観ているこちらが息苦しくなる。
しかも、たとえば勇気がバツイチの(実は子連れ)と付き合っているという、
その設定くらいはまだしも、
彼の母親が、自分と同じくらいの年頃の男と付き合っていて、
自宅でセックスしている……、
まあ、よくぞここまでって感じだ。
しかも、死体処理(言っていいのかな)のために、
ハローワークで人探ししたり、
その男にゆすられて消費者金融に金を借りに行ったり…。
ほんとうに地獄めぐり
この事件に巻きこまれたユウキは、
自分もいつか殺されるのでは?
と、殺人に手を貸した自責と相まっての恐怖で、
神経やられ始めるし…」

----どうしてそんな映画作ったんだろう?
「最近は、こういう事件が実際に起こっているから、
監督としては看過できなかったんだと思う。
暴力を中途半端に見せるのではなく、
それがいかに怖いものであり、
それに手を染めたら、もう人生終わりだよと…。
ほんとうに、このバイオレンス描写は韓国映画なみだった」

----う~ん。
「でも、この映画が好きかと問われると、
一連のバイオレンス描写が多い韓国映画に比べて
そうだとは言えない。
だって、後味があまりにも…。
まさにSOSだ」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「今の世の中を描いているからいいというわけにもいかないのだニャ」複雑だニャ


ジャルジャルのふたりはスゴい度

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『パーマネント野ばら』

2010-03-29 22:21:22 | 新作映画
※ネタバレ注。
と言っても原作ものです。
ただ、何も知らない方が楽しめると思います。
もうしわけありませんが、
公開されてからお読みいただくことをおススメします。



----昨日、ちょっと話に出したら、
今日はほんとうに喋っちゃうんだ。
『パーマネント野ばら』
「うん。やはりこれは話題作だからね。
なんといっても管野美穂8年ぶりの主演作」

----それにしても西原理恵子原作の映画化は
とどまることを知らないって感じだね。
『いけちゃんとぼく』『女の子ものがたり』
何年か前には『ぼくんち』というのも
なかったっけ?
「そうだね。
それらの中で、もっともこの映画に近いのは
『女の子ものがたり』かなあ。
主人公は一人娘を連れて出戻った、美容室の娘なおこ(管野美穂)。
彼女にはふたりの友だちがいる。
みっちゃん(小池栄子)は
浮気と金の無心ばかりの夫に頭を悩まし、
同じくともちゃん(池脇千鶴 )は
ギャンブルに溺れて行方不明の旦那を心配している。
地方の海辺の町で、どうしようもない男たちに振り回されながら、
でも、その土地から出て行くことができないでいる女たち…。
と、これは『女の子ものがたり』と同じ。
で、やはり主人公だけは、
その中で、他のふたりとは少し違う立場にいる。
今回、キーとなるのは高校教師カシマとの恋。
そして、そんななおこに友人たちは、
愛と優しさ、思いやりで接しているんだ」

----『女の子ものがたり』では、
わざと喧嘩し、突き放すことで、
ヒロインの旅立ち=上京を後押ししたんだったよね。
「そう。あの別れのシーンは、
とても涙なしでは観ることができなかった。
それを言うとネタバレになるため、
取り扱いが微妙なんだけど、
今回は、なおこの恋がポイントとなる」

----彼女が恋するという、
そのカシマってのは誰が演じているの?
「これが実に意外なキャスティング。
なんと江口洋介
彼が出てきただけで、
場の空気がガラリ変わるというか、
映画そのものが別のものになる。
実は、その恋にもある秘密が隠されているんだけどね。
まあ、それについては
学校内でふたりとすれ違う女子高生の反応で、
早くから想像つかなくもないんだけど…。
まあ、辛い辛い」

----どういう秘密だろう?
「『いけちゃんとぼく』に連なるって感じかな。
なんて、思わず口が滑っちゃったけど、
原作ものだから、まあ、いいか。
さて、『女の子ものがたり』『パーマネント野ばら』と
続けて観たことから分かってきたこと…。
西原理恵子という人は
男なしではいられない自分を知りながら、
それでも懸命に生きている女の子を応援している

ただ、テレもあるのか、それをストレートに言おうとはしない。
アクの強い人物を周囲に配置することで、
ヒロインたちの住む世界をギャグ化したり、
過剰なまでの卑猥な俗語を登場人物に喋らせたりする。
でも、その奥にあるのは
女の子同士のかけがえのない友情であり、
それを育む女の子のいとおしさ。
ほんとうは、この映画、
『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』を監督した吉田大八の新作だけに、
まずは、そちらサイドから語らなくてはいけないんだろうけど、
観た後、心に残るのは、2作に共通するサイバラ・ワールド。
『ぼくんち』の頃は自分には合わなかったけど、
この一年で、彼女に対する見方はガラリ変わったね」


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「おばさんたちのパンチパーマがスゴイらしいのニャ」もう寝る


※切ない映画だ度

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『矢島美容室 夢をつかまネバダ』

2010-03-28 21:02:21 | 新作映画
----美容室の映画って、もう一本なかった?
ほら管野美穂が出ているヤツ…。
『パーマネント野ばら』だね。
あっちは西原理恵子原作の漫画の映画化だけど、
こっちはフジテレビ・バラエティ番組
『とんねるずのみなさんのおかげでした』から生まれたらしい」

----バラエティが映画になりうるの?
「うん。まあ、なんでもありということだろうね。
矢島美容室というのは、アメリカ出身の女性3人組のユニット。
おそらく、テレビのファンの人は知っていることなんだろうから、
思いっきり割愛しちゃうけど、
彼女らは、アメリカのネバダ州出身で、
家族を捨てて突然帰国してしまった日本人の男性の父・矢島徳次郎が
一瞬で自分たちに気づくようにと、
そのユニット名で『ニホンノミカタ-ネバダカラキマシ-』
エイベックスから日本デビューを果たした…と、
まあ、こういうことらしい。
で、この映画は、いわゆる『エピソードゼロ』。
徳次郎が疾走してから彼女らが貧困になり、
その中で、とんねるず、OZMAと出会い、
日本へ向うまでが描かれる。
物語は、どこかで観たことがあるような物の寄せ集め。
トーンとしては『ヘアスプレー』
途中、『リトル・ミス・サンシャイン』ネタが入り、『がんばれ!ベアーズ』風の
野球決戦へと繋がってゆく」

----ゲストも多そうだね。
「うん。ストロベリー(あの人です)の設定は11歳。
で、彼女(?)の同級生を演じているのが
佐野和真、アヤカ・ウィルソン、黒木メイサ

----めちゃくちゃだね(笑)。
あの人ってタカさんでしょ?
「しっ。他にも
ダンテ、カーヴァー、大杉漣、水谷豊
なんか、笑えたのがチビノリダー、伊藤淳史が、
あの人と懐かしそうに再会するところ」

----ノリさんだね。
「しっ。
さて、
この映画を観て感じたこと、
それは、とんねるず(あっ、言っちゃった)って、
コメディアンという感じじゃないなってこと。
観ていて全然笑えなかった。
あっ、勘違いしないでほしいけど、
つまらないって意味じゃないよ。
オモシロいことはオモシロいんだけど、
ぶっと噴き出す笑いじゃないんだね。
ほんとバラエティって感じ。
彼らは80年代から、その姿勢が変わっていないところがスゴイ。
そう言う意味じゃ、芸人、エンターテイナーだって思ったね」

----ニャるほど。ところで徳次郎の正体は分かるの?
「これは思わぬ大スターが演じているから要注目。
彼の名前は言えないけど、
そのシーンには宮沢りえも出ているから要注目だよ」


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「松田聖子も出ているらしいのニャ」もう寝る


※まるでスリー・ディグリーズみたいだった度

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『プレシャス』

2010-03-27 12:42:24 | 新作映画
(原題:Precious)


----あらら。日本映画のお話かと思ったら、
まさか『プレシャス』とは?
これって、アメリカで大旋風を巻き起こした映画だよね。
体型にコンプレックスを持つ16歳の少女の悲惨なお話でしょ。
文字も読めず、母親に虐げられ、
しかも実の父親の子どもを2回も身ごもっている…。
「うん。それだけで気が滅入りそうで、
後回しにしていたんだけど、
なるほど、こういう描き方もあったのかって…」

----どういうこと?。
「うん。『アメリ』じゃないけど、
主人公プレシャスの空想の世界が次々と
ファンタスティックに展開するんだ。
その現れ方も、文字通り
壁が崩れて、その向こうに…という象徴的な形であったりもするんだ。
そこでは、自分がヒロイン。
スターであったり、好きな男の人に愛されていたり…」

----でも、それってかえってつらそう。
「本来ならばそう。
でも、そこが映画のマジックかな。
それがずっと続いていればいいと思わせるだけの吸引力がある。
原作ものだから、テーマについてはあれこれ言わないけど、
ただ、この映画を観たら、
いま、日本で起こっている幼児虐待が頭をよぎらざるを得ない。
もしかしたら、そのほとんどが、
この映画でも言われているように男に諸悪の根源があるのでは?と…」

----どういうこと?
「彼女の母親メアリーは、プレシャスの父親、
つまり自分の夫の愛が離れていくのを恐れて、
夫の行動を見て見ぬふりをしてしまう。
あげくは、娘の存在自体を疎ましく思い
こうなったのもお前が悪いと、逆恨みするんだね」

----ヒドい母親。それを演じているのが
例のアカデミー助演女優賞を取ったモニークってわけだね。
「そう。すさまじいモンスター。
生活保護費をもらうことが一番楽と、働くことはせず、
家の中でテレビばかりを観て暮らしている。
その中には、美しい母子関係を描いた映画もあるものだから、
一緒に観ているプレシャスはさらにつらい。
もちろん家の中は荒れ放題。
そんな彼女を恐れて
メアリーの老婆も口を挟みはしない」

----でもプレシャスは、フリースクールでともだちをえて、
先生にも恵まれて、自分の幸せを見つけて行くんだよね。
そんな彼女に“新たな過酷な運命”?
「う~ん。ぼくも何かなと思ったけど、
これは言わない方がいいだろうね。
ただ、この映画の時代背景を考えるとすぐに分かる答ではあるんだけど…」

----監督は?
リー・ダニエルズ
こちらは製作でのクレジットだけど
あの『チョコレート』を手掛けている。
そう聞けば、この映画が生まれた背景も自然に納得だよ」


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「許せない話なのニャ」ちょっと怒るニャ


※“プレシャス”とは愛しい、尊いの意味だ度

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『パリより愛をこめて』

2010-03-25 21:09:54 | 新作映画
(原題:From Paris with Love)


----『パリより愛をこめて』
タイトル、間違っているんじゃニャい。
「ところが、これが原題の直訳。
もちろん、あの名作
『007/ロシアより愛をこめて』を意識しているんだろうけどね。
主人公ジェームズ・リース(ジョナサン・リース・マイヤーズ)の職業。
これからしてまずユニーク。
表の顔はパリのエリート米大使館員、
裏の顔はCIAの見習い捜査官。
そんな彼が危険すぎる相棒、ワックス(ジョン・トラボルタ)と組み、
犯罪組織のアジトを探して、パリ中を駆け巡る」

----ニャるほど。それはいい目の付け方。
ベテランが新米を連れているわけだから、
足手まといになる可能性は大。
サスペンス色も倍増だ。
「うん。で、この手の決まりごととして、キャラが正反対。
リースは、繊細な性格で人を撃ったたことがない。
一方、ワックスは迷うことなく銃をぶっ放すクレージー野郎。
それに加えて推理力も抜群。
ある意味、現代の『シャーロック・ホームズ』(笑)」

----それはないでしょ。(笑)
このトラボルタときたら、
スキンヘッドに髭、革のジャケットにスカーフ。
しかもアクセサリーまでじゃらじゃらさせてる。
「そうだね。
でも、これがカッコいいんだ。
アクションのキレも太めの体にしてはなかなかだし…。
さて、物語の方だけど、
途中で、とんでもない展開を見せるんだ。
まあ、ある種の伏線が張ってあって、
読めないでもなかったけど、
これが悲しいというか、実に切ないんだね」

----ふうん。ニャにが起こるんだろう?
「これ以上は言えないなあ。
それはリースにとっての試練…ということで止めておくかな。
さて、この映画の決め手となる演出の方に話を移そう。
まずはガンアクション。
この映画を観ると『ジョン・ウーの後継者』の栄誉を
彼に与えてもいいのではないかって感じ。
その振り付けがまるでダンスみたいに華麗なんだ。
また、カ―アクションにもひねりが…。
トラボルタはTOWミサイルを担いで車にハコノリしちゃうしね。
一方で『ベスト・キッド』『スター・トレック』といった
映画ネタも多く、ぼくは大満足」

----べた褒めだね。監督は誰ニャの?
ピエール・モレル
やはりパリを舞台にした傑作アクション
『96時間』を手掛けた監督だよ」

----ニャるほど。それは納得。


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「ランニングタイムが短いのもいいよニャ」いいねぇ

※アイデア勝負。でも演出もしっかりしていた度

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『座頭市 THE LAST』

2010-03-22 13:55:46 | 新作映画
----最近、また邦画づいているようだニャあ。
『パレード』『時をかける少女』も話さなかったのに、
なんでまた、この映画を…。
「やはり、これは話題作。
日本映画が生んだヒーロー、
あの座頭市SMAP香取慎吾が演じるわけだから…」

----それって、あまりにもイメージが違う気がするニャあ。
「ぼくも観るまではそう思っていたし、
おそらく、公開されてからもそのことに話題は集中するだろうね。
この映画は、開巻早々、市は
愛する妻・タネ(石原さとみ)を
死闘の巻き添えで失ってしまう」

----えっ、それっていきなりじゃニャい。
フォーンは、その悲劇は最後の最後に起こるのかと…。
「ぼくもこれには意表を突かれた。
さて、それをきっかけに生まれ故郷へ戻る市。
百姓をしながら、人との絆を取り戻していく彼だったが、
そこでは、ロシア(おろしあ)との貿易を
勝手に始めようとしている天道(仲代達矢)なる男が
非道の限りをつくしていた。
もとよりその土地を束ねていた島地(岩城洸一)も
我が身かわいさに見て見ぬふり。
かくして市は、一度は封じ込めた仕込杖を再び手にする…。
まあ、こういうお話だ」

----反町隆史、ARATA、豊原功輔、高岡蒼甫
さらには寺島進、宇梶剛士、柴俊夫
スゴイ顔ぶれがずらり。
だれがどんな役やるの?
「これは言わない方がいいと思う。
特に天道一家はね。
というのも、
『女は強い男が好きだ』とうそぶき、
力づくで女をモノにする男もいれば、
用心棒として欠伸をしながら退屈そうに人を切る男もいる。
果ては、天道の跡取で絵を描くことを趣味にしている男も…。
みんな、そのなり切りぶりは大したもの。
だれがどの役を演じるか、
観て驚いた方がいいと思う。
ただ、仲代達矢の絶品ぶりだけは、
どれだけ口にしても誉めたりないほど。
久しぶりに、その凄味を観た気がする。
いつ、その感情が高ぶり、人を切り捨てるか分からない。
だからこそ、周囲は怯えてしまう。
話が通じない男の恐ろしさを全身で演じている」

----じゃあ。見どころは“悪の競演”ってとこ?
「あとはロケーション。
いま注目の庄内映画村の協力を得て、まずは土壌作りから。
舞台となる大山村を、田んぼから畦道まで作り上げたらしい。
その広さたるや約88ヘクタール=東京ドーム22個分。
映画が本筋に入るや、
その村を悠然とカメラが俯瞰でなめていく」

----ニャるほど、それはスゴイや。
ん?ニャにか大事なことを聞き忘れている。
そうだ。主人公・市のことだ…。
「香取慎吾ね。
冒頭のエピソードでは、あまりにも肌がきれいすぎて、
おいおい大丈夫…。
ところが最後には、しっかりとこの役を自分のものにしていた。
ただ、勝新太郎とは全く違う役作り。
もちろんそれは
坂本順治監督の意図を受けてのものだけど、
さあ、これをどう取るか?
坂本監督ファンにとってはたまらない。
でも勝新ファンの気持ちは複雑……ってところじゃないかな」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「でも、やっぱ若いよニャ」複雑だニャ

※とにかく仲代達矢に尽きる度

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嵐の夜にほしい!

2010-03-21 10:40:38 | Weblog
---いやあ、昨夜はすごかったニャあ。
あの暴風。
台風よりも怖かった。
家が壊れるかと思っちゃった。
フォーンは途中で目が覚めて
しばらく寝付けなかった。
で、えいは、メールで来ていたキャンペーンのことを思い出したらしい。
それは、NASA生まれ、スウェーデン育ちのテンピュールが
展開している『テンピュール 寝ごごち リニューアル キャンペーン』。

3/1~3/31の期間中、
テンピュールのマットレス・ベットセットを
年に一度の期間限定特別価格でご提供。
全ての対象商品が通常価格より15%off!!になるんだって。

kaffik_img_0000000339.jpg

興味ある人は、上の大きな画像をクリックしてみてね。
嵐の夜も、これで寝られる……かもよ。


       (byフォーン)


フォーンの一言「えいもテンピュールのピロウ使っていたことあったよね」いいねぇ

※これはチャンスかもだ度
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『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』

2010-03-20 21:55:39 | 新作映画
※ネタバレ注。
でも、予告編である程度分かります。
それでも、映画との一期一会を大切にされる方は
公開されてからお読みいただくことをお勧めします。



----かわいらしいタイトルだけど、
でも監督は『ゲルマニウムの夜』大森立嗣なんだよね。
かなりヘビーそう。
いったい、どんな映画ニャの?
「一言で言えば、
“脱出の青春ロードムービー”。
と言っても、何のことか分からないだろうから、
まずはストーリーの説明。
ケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)
同じ施設で育った幼なじみ。
いまは、工事現場でひたすら壁を壊す“はつり”と呼ばれる仕事をしている。
ある日、ケンタとジュンはナンパに出かけ、
ブスな女の子・カヨちゃん(安藤サクラ)に出会う。
それ以来、ジュンはカヨちゃんの部屋に転がり込んでいた。
さて、同じ職場にはケンタを執拗にいじめる先輩の裕也(新井浩文)が…。
ある深夜、ケンタとジュンは仕事場へ向い、裕也の車をボコボコに。
その光景に歓声を上げて喜ぶカヨちゃん。
そして3人は、ケンタの兄・カズ(宮崎将)の元へ向う…」

----う~ん。よく分からないニャあ。
なぜ、裕也はケンタをいじめるの?
「それはね。かつて、ある事件を起こしたカズをからかった裕也を、
カズが口にするのもはばかられる
すさまじい方法で傷つけたから…。
裕也は刑務所に入っているカズの代わりに、
ケンタにその罪滅ぼしをさせているんだね。
さて、この映画、語りたいことは実はいろいろある。
観ていて即座に思い浮かべたのは、
かつてのATG映画であり、アメリカン・ニュー・シネマ。
おそらく監督もそれを意識していて、
ケンタとジュンの乗るバイクは『イージー・ライダー』のように、
ひとりはチョッパー・スタイルとなっている。
しかもヘルメットには、星条旗ならぬ旭日旗もどき。
彼らは、壁をぶっ壊して“アタラシイセカイ”へ抜け出そうともがく。
ケンタの言葉が、また象徴的。
『世の中には二種類の人がいる。
一つは人生を自分で選べる人…もうひとつは選べない人…』。
こういう時代の閉塞感を描いた日本映画は、最近なかったからなあ」

----確かにそうだニャ。
でも、そのブスって言葉はよくないよ。
女優に悪いし…。
「そう言いたいところだけど、
これも監督の英断。
おそらく、一本の映画で独りのヒロインがここまで“ブス”と呼ばれた作品は
他にないんじゃないかな。
そう言う意味でも、この役を引き受けた安藤サクラはエライ。
ちょっと見なおしたね。
こういったタブー破りはまだ他にも出てくる。
北上途中、彼らは同じ施設で育った片目(実は親につぶされた)の洋輔(柄本佑)と出会う。
洋輔は養護施設で働いているんだけど、
なんとこのシーンでほんとうの障害者たちが多数登場。
ここはおそらくアドリブ、演出なしと思うけど、
画面にある種の緊張感がみなぎる。
他にも飼い主を噛み殺した闘犬を買う謎の男(小林薫)
出てきたりと、
ゴダールの『ウイークエンド』もどきの
不思議な旅が続く」

----よくそんな映画が作れたね?
「うん。
ぼくはそのワケは
この監督、主演たちに見いだせると思ったね。
監督の大森立嗣は、(大駱駝艦・麿赤児)の長男。
主演の松田翔太は、かの(松田優作)の二男、
そして安藤サクラは、(奥田瑛二)の娘。
見事に、60年代後半から70年代前半にかけてのカウンターカルチャーのDNAが引き継がれている。
そして止めがエンディングの『私たちの望むものは』
これには呆然としたね。
あの岡林信康の代表曲がこんな形で蘇るとは…。
時代がそれを欲していたのか、
ちょっと考えさせられてしまったな」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「でも、こういう映画、いまの若い人たち、どう受け止めるのかニャ」小首ニャ



※確かにそこが問題だ度

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『マイ・ブラザー』

2010-03-17 23:46:16 | 新作映画
(原題:BROTHERS)


「う~ん。この映画はいま話題の『ハート・ロッカー』の影に隠れて
すっかり損したって感じ。
同じく戦争によって病んでしまった精神を描いてはいるんだけど、
着眼点の斬新さ、そして緊迫感に富んだ映像という点では、
確かに、あのオスカー受賞作の方に軍配が上がる」

----でも、こっちも見ごたえ十分というわけだね?
「そうなんだ。
ただ、これまでにもベトナム戦争を取り扱った映画、
たとえばハル・アシュビー『帰郷』などと
同じようなアプローチではあるけどね」

----ふうん。もう少し詳しく話してよ。
「主人公は、この場合、サム、トミー、そしてグレースと3人いると思っていい。
ひとりは米軍大尉として功績を残し、人望も厚いサム(トビー・マグワイア)
彼には弟トミー(ジェイク・ギレンホール)がいるけど、
元海兵隊の父(サム・シェパード)はあからさまに兄弟間に差を付けている。
というのも、トミーは、定職にも就かず、挙句の果ては銀行強盗で服役。
サムの妻グレース(ナタリー・ポートマン)
その娘たちも彼に嫌悪感を隠そうとはしない。
そんな中、戦地へ旅立ったサムの訃報が届く」

----あっ。ニャるほど。
このプレスに書かれていることの意味が分かってきた。
「死んだはずの兄が帰ってきた。娘たちも怯えるほど別人になって-―。
兄は、最愛の妻と弟の関係を疑った。
深い絆で結ばれた兄弟に、いったい何があったのか。
「うん。ぼくは最初『ジャック・サマースビー』みたいなお話かと思ったら、
全然違っていた。
どちらかというと『告発のとき』+ 『大いなる陰謀』
そうそう、
トビー・マグワイアはこの映画に関して次のようなコメントを残している。
『彼(サム)は度重なる派兵の結果、
家でくつろぐよりも、むしろ戦場にいるときの方が、
心安らぐようになっている』。
一見、『ハート・ロッカー』に似ているけど、
あの映画は、ドキドキとスリリングな状態にいることに、
自分の存在感を見出している。
そういう意味じゃ、
やっぱりオスカーを取っただけの斬新な映画ではあるよね」

----もう、しつこい(笑)。
この映画の方は、賞レースには絡まなかったの?
「そうなんだ。
トビー・マグワイアなんて9キロも減量。
モヒカン刈りで
『タクシードライバー』ロバート・デ・ニーロを思わせる熱演を見せてくれるというのに…。
でも、彼ならそれくらいできて当たり前ってことなのかもね。
ほかのふたりも、その演技は心を打ちふるわせてくれる。
ぼくはアンサンブル賞をあげたいくらい。
そういえば『17歳の肖像』で話題のキャリー・マリガンも出演。
でも、ちょっと気づかないかもなあ」

----俳優陣がスゴイのは分かったけど、
結局、戦場で何があったの?
「それは言わない方がいいだろうな。
とはいえ、この映画の構成はオーソドックスすぎて、
すぐ分かる仕組みにはなっているけどね。
アメリカと戦場とを並列して交合に映し出すんだ。
戦場から帰還して、まったく変わってしまったサム。
周囲がいぶかる中、
そのわけが、クライマックスで一気に語られるという作りでもよかたっと、
まあ、そう思うのはこちらの勝手な言い分。
監督は『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』
ジム・シェリダン
ここは極めて真摯な作り方…と、
そう評した方がいいんだろうな」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「U2の主題歌『Winter』もゴールデン・グローブ賞にノミネートなのニャ」ぼくも観たい


※オリジナルはスザンネ・ビア『愛の風景』、デンマーク映画だ度

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『ファンボーイズ』

2010-03-16 22:50:53 | 新作映画
(原題:Fanboys)


----あれっ。この映画って
お正月にレンタルDVDのリリース発表があったような…?
「しっ!
まあ、いいか、みんな知っているし…。
実はこれは1000名を超える、
多くの『スター・ウォーズ』ファンたちの署名により、
日本公開が実現したんだ。
『ホテル・ルワンダ』『ホット・ファズ ー俺たちスーパーポリスメン!ー』に次ぐ快挙だね」

----そんなにオモシロイの?
「映画の出来不出来以前に、
まずそのアイデアがいい。
舞台は16年ぶりに『スター・ウォーズ』の新作が公開される1998年。
癌にかかって余命わずかな友人のために、
『エピソード1』を盗み出して見せようとする…というもの。
主人公たちがオタクな上に、青春ロードムービー。
おまけにコメディ・タッチときているから、
好きな人にはたまらないだろうね」

----でも、その設定で“癌”って違和感ある。
「そうかもね。
実際、アメリカでも公開に当たっては紆余曲折あって、
一時は、その“癌”という設定もなくなって
ギャグばっかりが投入されていたみたい」

----へぇ~っ。それじゃあ、
メル・ブルックス『スペースボール』
変わりがなくなっちゃう。
「おっ。懐かしい映画を出してきたね。
この映画もギャグというかパロディ、いやオマージュはたっぷり。
レイア姫=キャリー・フィッシャーを始め、
ダース・モール=レイ・パーク、
ランド・カルリシアン=ビリー・ディー・ウィリアムズ
ら『SW』出演者たちが続々登場。
オモシロいところでは
『スター・トレック』のカ―ク船長=ウィリアム・シャトナー
シャトナー自身として出演している。
さて、そんな楽しい出会いの中、
彼らは、みんなで『SW』クイズを出し合ったり、
シーンの解釈について意見を戦わせたりしながら、
『エピソード1』のフィルムを盗むべく
スカイウォーカーランチへ向うわけだ」

----えっ。じゃあ、スカイウォーカーランチの中も見られるの?
「一応はね。
でも、おそらく撮影は別のところ。
そうそう。
この映画をラフ編集版で観たジョージ・ルーカス
作品を気に入り、
『スター・ウォーズ』のサウンドエフェクトの使用を許可したらしいよ」

----ふうん。本家のお墨付きということか。
観てみてどうだった?
「そうだね。
セリフもろとも再現した
キャリー・フィッシャーのキス・シーンなど、
オリジナルを知っていれば、より楽しめることは間違いない。
ただ、それ以上に、この映画を生き生きとさせているのは
彼ら主人公たちの編成。
ジョン・ベル―シ風の太った不潔っぽい男から、
チャーリー・マーティン・スミス風のメガネまで、
アメリカ青春映画には欠かせないキャラクターでいっぱい。
みんな、あっちの方への興味もいっぱいなお年ごろな上に、
『SW』ファンの女性までが参入。
青春映画としての楽しみは文句なしだね」

----ニャるほどね。
で、やはりラストは『エピソード1』公開初日?
「その通り。さすがフォーンだね。
で、これもなかなか見事な締めくくり方を見せてくれる。
ラストで呟く、ある一言のセリフが、実に効いているんだ。
そこに、この映画の監督がほんとうの『SW』ファンということが
現れていたと思うよ」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「あの文字が宇宙に消えていくオープニングも再現されているのかニャあ」小首ニャ


※もちろん。あっ、トレッキートレッカーの違いも分かる度

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『月に囚われた男』

2010-03-14 21:07:48 | 新作映画
(原題:MOON)


「いやあ驚いた。
映画もそうだけど、この日本版オフィシャル。
“SHARE”という言葉とともに、
そこには見慣れたツイッターのアイコンが…。
で、クリックしてみたところ、
なんと自動的に自分のツイッターのホームに行き、
書きこみのスタンバイができているんだ。
これは今後のツイッター・ビジネスのモデル・パターンのひとつだね」

----ニャるほど。やりますニャあ、ソニーさん。
ところで映画の方は?
確か、監督ダンカン・ジョーンズの父親って
あのデヴィッド・ボウイだよね。
彼が主演した映画にも似たようなタイトルのってあったような…。
「リメイクも決まったと言われる『地球に落ちて来た男』のことだね。
ニコラス・ローグが手掛けたあの映画よりも、
こっちはもっとSFチックかなあ。
舞台は、最初から最後まで近未来の月面上。
地球に必要なエネルギー源を採掘するために
たったひとりで月に派遣された男、サム(サム・ロックウェル)
ところが、ある事故をきっかけに、
ベッドの上で目覚めた彼は、
自分とそっくりな男と出会う。
奇妙なことに、その男も自分をサムと名乗る。
お互いに『お前は俺のクローンだ』と言いあう、ふたりのサム。
果たしてことの真相は?
なんて、こう書いてしまうと、意外に単純なお話。
でも、これが、なかなかオモシロくて…。
観ている間、まったく飽きることがない」

----ストーリーがシンプルで、
謎もすぐに読めるとしたら、どこがよかったの?
「うん。まずハイテクすぎないSFXかな。
ミニチュアを多用して作られたその世界は、
懐かしのダグラス・トランブルの名前を思い起こさせた。
『2001年宇宙の旅』のようでもあり、
また『サイレント・ランニング』のようでもある。
で、お話はというと…。
これをそれこそネタバレになるかもだけど、
『ブレードランナー』のレプリカントの哀しみ。
それと、設定としては『アウトランド』もあるね。
資源採掘もそうだけど、
あることの決着までに
タイムリミットを設けているところなんかがそう」

----へぇ~っ。それは観てみたくなるニャあ。
ひとりしか出ていないと言うから、
地味な映画かと思っていたけど、
思っていたよりもスリリングなんだね。
「ひとりといっても、
徹頭徹尾そうだというわけじゃなくて、
モニター上ではあるけども、
地球にいる妻も出てくるし、
こちらは声だけだけど、
ケヴィン・スペイシー
スーパーコンピュータ“ガーディ”の声を吹き替えている。
このガーディというのが、
『2001年宇宙の旅』のHALとは違って、いいヤツなんだ。
顔もピースマークそっくりだしね」

----ふうん。ちょっとレトロっぽいんだね。
監督はミュージックビデオや
コンピュータゲームにも携わったことがあると言うし、
いわばビジュアル最前線の人だよね。
どうして、そんな映画作ったんだろう?
「実は監督は、
この20年間の間に、
“映画製作者たちがSFの哲学的な側面を
“気恥ずかしく感じるようになってしまった”と考えている。
クールなエフェクツにオタクになり、
驚異的な映像に感嘆するのは構わないが、
でも、かつてのようなヒューマンストーリーを語ったものが少なくなった”と、
そう見ているんだ。
ぼくもいわゆるCGなどのハイテク映像は、
それが過ぎちゃうと、
逆に想像の余地が少なくなって、
結果、ドキドキしないなんてところがあるから、
この考え方は分からないでもないな。
本作は、“なぜ、月に同じ人間がふたり?”という
ミステリアス的な興味で映画を牽引しながら、
その背後に、利益追求のみを追い求める企業というものを配置する。
メッセージ性も豊かだよ」

----で、レプリカンとの哀しみか…。
それは、いよいよ観たくなるニャあ。

     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「月にはうさぎさんはいないのかニャあ
ぱっちり

※バカなこと言わないのだ度

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画像はイタリアのパンフより。
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『てぃだかんかん 海とサンゴと小さな奇跡』

2010-03-12 23:48:27 | 新作映画
----「てぃだかんかん」?
まったく、意味わかんニャい。
「確かに。これはぼくらにはなじみの薄い沖縄の言葉だからね。
そういえば、その昔、久米島に行ったとき、
『太陽石』というのがあって、
その読み方が“うてぃだいし”だった。
おそらくこれは“太陽がかんかん照っている”の意味だと思うよ」

----「思うよ」って、それはまたいい加減…。
「劇中で、真っ青な空を見上げながら
主人公の金城健司を演じる岡村隆史が、
この言葉を言っていたから、
まあ、それで間違いないだろうね。
さて、この映画、実は実話を基にしている」

----ぶっ。ヒドい駄洒落。
その金城さんって、何をやった人ニャの?
「世界で初めて人工による養殖サンゴの移植と産卵に成功したんだ。
本名は金城浩二。
名前を変えてあるということは、
ある程度は脚色が入っているんだろうけど、
この映画、現代を生きるぼくたちにとって
ある意味、試される作品になっているんだ」

----“試される”?それはまた大きく出たニャあ。
「健司は子供のころから、
海の生き物ばかり見ていた。
そんな彼は、事業に失敗。
借金を返すために名古屋で働くも、
海が恋しくなって、
幼なじみの由莉(松雪泰子)と結婚するために沖縄に戻ってくる。
友だちが経営するダイブショップの倉庫を勝手に改装したバーは、
思いのほか大繁盛。
支店も次々と増やし、借金も完全返済。
なのに、彼は店を全部と宣言。
サンゴを養殖し、海に移植するという計画を立てるんだ」

----そんなことできるの?
「できてなきゃ、この映画もできないって(笑)。
まあ、そこからは漁業組合と海の使用をめぐって喧嘩したり、
学会からのバッシングを受けたり、
出資話にだまされて莫大な借金を抱えたり…」

----生活はどうニャるのよ?
夢だけじゃ食っていけないよね。
「そう。
そこが“試される”ってとこ。
ついに彼は子供たちに問う。
『あの海を上等にして、
貧乏なままのお父ちゃんと、
お金持ちになって、
海はどうでもいいお父ちゃん、どっちが好き?』
でも、子どもたちは『お腹いっぱい、ご飯が食べたい』」

----それはそうだよ。こどもは正直。
「いやいやどうかな。
さあ、そんな彼を妻はどう見るか?
友だちは?そして漁業組合長は?
ぼくは、こういう手合いの映画で泣くなんてことはあり得ない…。
そう、思って臨んでいたにもかかわらず、
健司がサンゴをやめると宣言したときの妻・由莉の言葉、
そして思わず取ったある態度には、目頭が熱くなってしまった。
もっともその“態度”の伏線は、実は最初の方からあったんだけどね。
健司の母・花江(原田美枝子)は息子をバカ呼ばわり。
何かというと、ギャグみたいに激しくぶん殴るんだ」

----はは~っ。読めてきた。
「まあ、答を言ったようなものだからね(笑)。
監督は『デトロイト・メタル・シティ』の李闘志男。
ぼくは彼の劇映画初監督作品『お父さんのバックドロップ』が好きだったな。
さて、その李監督のインタビューに耳を傾けてみよう。
『このふたりは、最初から唯一無二の夫婦なんです。
いろんな苦労をするんですが、奥さんは一貫してずっと夫を信じている。
もともとぼくは、
何かを乗り越えて本当の夫婦になるというアプローチに対して、懐疑的でした。
それがなかったら、おまえらホンマの夫婦になれへんかったんか、と思いますね』。
この映画の肝はまさしくここだと思う。
絆を結ぶために、何かを乗り越えるという、
よくあるタイプの夫婦物語にはしていないんだ」

----ニャるほど。
ところで、この文字色。
コバルトブルーでもエメラルドグリーンでもなく、
淡いピンク。
ちょっと内容と違うようだけど…。
「実はね。
映画のクライマックス、サンゴの産卵。
これがなんとピンク色なんだ。
このシーンはとにかく圧巻。
それだけでも観る価値あると思うよ」


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「そう言えば、沖縄の海にサンゴを植えよう!ってどうなったのかニャあ」小首ニャ


※音楽は山下達郎書き下ろしだ度

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『運命のボタン』

2010-03-11 00:11:56 | 新作映画
(原題:The Box)


----あれっ。原題は【THE BOX】、箱なのに
なぜ、日本のタイトルはボタンになるの?
「うん。これはね、
ボタンと言っても『コララインとボタンの魔女 3D』に出てきたような
洋服のボタンじゃないんだ。
ほら、メインビジュアルを見てごらん。
手がいまにもボタンを押しそうになっているだろう。
実を言うと、“箱”の蓋を開けたら
このボタンの装置があるというわけだ。
ある日、ノーマ(キャメロン・ディアス)と
アーサー(ジェームス・マースデン)夫妻の元に
スチュワードと名乗る謎の男(フランク・ランジェラ)が訪ねてくる。
彼は箱を指し示し、
『ボタンを押せば1億円、ただし見知らぬ誰かが死ぬ。
決断の期限は24時間。だれにも喋ってはならない』と言い残す。
それぞれに、仕事場で厳しい現実を突き付けられ、
経済的にも困窮しているふたり。
さあ、果たして彼らはボタンを押すか?」

----う~ん。普通は押さないよニャあ。
殺人者になっちゃうし…。
でも、それじゃあ、映画は続かないし…。
「そう。先に答を言っちゃうと、
押してしまう。
ところが、そのことで彼らは想像を超える事態に遭遇してしまうんだ。
というわけで、そこから先は、言わない方がいいだろうね。
この箱はいったい、どういう仕組みなのか?
だれが、何の目的でそんなことをやっているのか?
まったく知らない方が映画は楽しめる」

----ちょっとSFチックな気もしないではないけど…。
「そうだね。
この原作はリチャード・マシスン
彼はTV『トワイライトゾーン』の脚本に参加。
さらにはスピルバーグ『激突!』の脚本や
『アイ・アム・レジェンド』の原作でも知られている。
ジョージ・A・ロメロ=ゾンビがこれに触発されたように、
彼に影響された人は多く、
あのスティーブン・キングでさえ、
『最も影響を受けた』と語り、
レイ・ブラッドベリ
『20世紀でもっとも重要な作家のひとり』と断言している。
もっともぼくは彼の映画化の中では『ある日どこかで』
いちばん好きだけどね」

----ああ、あのロマンチックなタイムスリップ映画ね。
「あらら。簡単に言ってくれちゃうね。(汗)
で、その一方では『ヘルハウス』という、
これまた怖いホラーの原作、脚本も…。
さて、そんな彼だけに、
この物語がどういう形で帰結するか、
それがぼくのひとつの楽しみでもあったわけ。
もっとも、原作はすでに読んでいるよという人には、
楽しみは、この映画の作りだす時代色の方かなあ。
いまや、テレビからパソコン、携帯など、
どこを見回してもボタンだらけ。
ボタンを押すことの意味が
原作が書かれたころに比べてはるかに軽くなっている。
そのため、製作サイドは舞台を原作が書かれた70年代に設定しているんだ」

----あ~あ。だから、キャメロン・ディアスはこんな服装ニャんだ。
「服だけでなく、
車とかも70年代に統一。
で、オモシロいなと思ったのは、
映画の作りそのものもあの時代のタッチになっていること。
これは、カメラマンとの意思疎通がよほどうまくいかないと出来ない芸当だ。
ちょっと調べてみたら、
このカメラマン、スティーヴン・ポスターという人は、
監督リチャード・ケリーとは
今回が3度目のコラボレーション」

----ニャるほど。気心知れているってわけだね。
でも、この映画、どんなオチなんだろう?

         (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「ガクッとならなきゃいいけどニャあ」小首ニャ


※これは、この後、いわゆる究極の選択になってくる度

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『誘拐ラプソディー』

2010-03-09 23:13:40 | 新作映画
----アカデミー賞は結局、
下馬評通りになっちゃったね。
「そうだね。
お祭りも終わったことだし、
今日は軽めの映画をサクッといっちゃうかな。
これは俳優の榊英雄が監督した映画。
実は、今回で早くも3作目」

----サカキヒデオ?知らないニャあ。
「そうか…。
北村龍平監督の映画なんかによく出ているんだけどね。
そうそう、今回は自らも出演。
息子をさらわれた暴力団組長の組員のひとりを好演。
インテリやくざという感じが上手く出ているよ」

----えっ。ヤクザの子どもを誘拐するお話?
それヤバい。
「そうだよね。
もちろん、そうとは知らずにやっちゃう。
主人公は、伊達秀吉38歳。仕事もなく金もなく家もない。
あるのは、借金と前科だけという彼が、
家出中の少年・伝助と知り合い、
その手助けという名目で誘拐。
ところが相手が悪かった…というお話」

----ニャるほど。誘拐というのはこれまでにもいろいろあるけど、
それはいいところに目を付けたニャあ。
「うん。暴力団だけに、
警察の手を借りずに自分たちで探し出そうとする。
昔とは違って、誘拐犯からの連絡に使われるのは携帯。
GPSで場所は特定できてしまう。
でも、あの誘拐映画の傑作『天国と地獄』なんかも
引用されているけどね。
しかも『古臭い手』という自嘲交じりに…」

----ニャるほど。だけど、話の行方は見えるよね。
この誘拐犯と誘拐された少年の心の交流が芽生えて行く…。
「正解(笑)。
でも、それが分かっていても、
クライマックスでは目頭が熱くなるんだから、
なかなか、よくできた映画だと、ぼくはそう思うね。
キャスティングもよく考えてあり、
秀吉を演じる高橋克典は、
これまでのイメージを一新する情けない役柄。
まったくカッコよくない。
でも、本人もこれを楽しんでいる感じが伝わってくるのがいい。
伝助の父親、暴力団の組長には哀川翔

----そっちはピッタリじゃニャい。
「ところが、犯人から電話がかかってくると、
緊張からか声が裏返ってしまうんだ。
この演技も楽しい。
原作は萩原浩
『明日の記憶』も映画化されているけど、
まったく違うタイプの作品。
目新しさはないけど、こういうきちんと作られた映画は
ぼくは好感が持てるね」


         (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「この少年、生意気そうだニャ」ちょっと怒るニャ


※高橋克典の演技が好感持てる度

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『9<ナイン> 9番目の奇妙な人形』

2010-03-05 23:48:11 | 新作映画
(原題:9)


----あれっ。“ナイン”ってタイトルの映画、
他にもニャかった?
「うん。あちらは
フェリーニ『81/2』を基にしたロブ・マーシャル監督のミュージカル。
こちらは、あのティム・バートン監督をして
『これまでの人生で見た映像の中で、最高の11分間だった』と言わしめた
新人監督シェーン・アッカーの短編を基に作られたアニメなんだ」

----そ、それは、最高の賛辞だニャあ。
でも、この映画って長編でしょ?
間延びしたりしていなかった?
「いや、まったくそんなことはなかったね。
ぼくも、この映像には目がくぎ付け。
実は物語自体は、そう新しくもないんだ。
古びた研究所で目を覚ました奇妙な人形。
背中に大きな数字が“9”と書かれた彼には、
自分が何者なのか、なぜここにいるのか分からない。
そんな中、彼は、
自分と同じような姿をした
やはり背中に“2”と書かれた人形に出会う。
最初口をきけなかった9だが、
2が施してくれた修理のおかげで喋ることができるようになる。
そして彼は、他の仲間たちとも出会い、
ここが、人間と機械の戦争で人間が滅びてしまったとの世界だと知る」

----ニャるほど。地球に取り残された人形。
まるで『WALL・E /ウォーリー』みたいだ。
「でしょう?
ただ、この映画は
『WALL・E /ウォーリー』のように、
後半にトーンが崩れていくことはない
(『WALL・E /ウォーリー』ファンの方、ごめんなさい)。
そのほとんどが、夜の暗闇の中、
人間が作ったビーストと呼ばれる機械獣、
そして、9の興味心から起動させてしまった
最終兵器(?)との戦いに費やされる」

----あらら。そういうバトルものって嫌いじゃなかったっけ?
「普通はね。
ところがこの映画の場合、
この最終兵器と人形のサイズがあまりにも違うことや、
また、人形を死に至らしめる方法が、
ハリウッドとは思えないほどスピリチュアルだったりすることなど、
そのアイデアの斬新さと
そこから生まれる鮮烈なビジュアルに、
心がわしづかみにされてしまうんだ」

----へぇ~っ。この人形って、そんなにちいさいんだ?
「そうだよ。
縫い針みたいなのを武器にしたりしてるくらいだから…。
で、なんと言ってもビックリさせられるのは
この人形が麻布を縫い合わせて作られていること。
腹部には大きなジッパー。
大きな丸いガスマスクの目もある」

----ちょっと見た目には
『スター・ウォーズ』のC3P0みたいだね?
「(笑)そうだね。
でも、モチーフとしては『オズの魔法使』
監督は明らかに、本作を
自分たちに欠けたものを求めて
ブリキやカカシたちが旅するあの映画とダブらせている。
その証拠として
主題歌『虹の彼方に』も、ちゃんと使用されているんだ。
もっともこちらは、自分たちは、何のために生まれてなぜここにいるのか?」

----ふうん。『ブレードランナー』のようでもあるニャあ。
「そう。
そしてその世界観がスチームパンク。
で、まるで劇画のように凝ったアングルの中、
めまぐるしいカッティングで
アクションを見せ、物語を走らせ続ける。
これは、最近のアニメの中でも、大のおススメ作品だよ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ぼくも人形欲しいのニャ」もう寝る



※ぼくも絶対欲しい度

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