----これって京極夏彦の原作でしょ?
このシリーズ、『姑獲鳥の夏』も映画化されたよね。
監督が実相寺昭雄から原田真人か…。
まったく違うタイプの感じ。
「うん。ただ、主要キャストは関口役が
永瀬正敏から椎名桔平に交代した以外は、ほとんど同じ。
“京極堂”シリーズを、こういう感じで映画化していくとしたら、
これはこれで楽しいかもね」
----『姑獲鳥の夏』のときとは違って
原作は読んでいないんだよね?
あの長ゼリフについていけたの?
「それが、あんまり使われていないんだ。
中禅寺秋彦、京極堂が寺田衛兵に詰め寄るシーンも、
セリフだけじゃなく
陰陽道のステップという動きも交えることで、
たとえセリフがよく分からなくても
視覚的に楽しめるようになっている」
----へぇ~っ。視覚的にか…。
そういえば、時代色がよく出ているみたいだけど?
「うん。最初は驚いたね。
戦後の東京をここまで再現できるなんて、
CGはどこまで進歩したんだ…とね。
でも、ちょっと観ていくうちに、
あれっ?もしかしてこれって中国辺りにロケしたんじゃないの…」
----で、それが正解だったってワケだニャ。
「うん。
上海のスタジオ、そしてその近郊にロケしてるんだけど、
これが実に効いている。
虚実ないまぜになったところで作り上げられた
一種の異空間。
このロケを観ているだけでけっこう楽しめるんだ。
俳優たち自身も楽しそうだったしね。
田中麗奈も『逃亡くそたわけ-21才の夏』で見せた
弾けぶりがさらにパワーアップ。
椎名桔平の関口にしても
なるほどこんなアプローチもあるのかって感じ。
堤真一、阿部寛ら同世代(1964年生まれ)の役者たちと
絶妙な絡み合いを見せてくれたね。
ただ前作の方が、
各キャラが立ってた気がしないでもない。
みんな、のびのびしすぎているのが
この映画では少し裏目に出たかも。
あまりにも空気が爽やかすぎる。
あれっ、でも原作がそうなのかな。
もっと、おどろおどろしさがあると…思ってたけど、
これは僕の思い込みかな…」
----で、ミステリーとしてはどうだったのかニャ。
「それが不思議なことに、途中で
ミステリーの部分なんてどうでもいいという気になってしまうんだ。
だって、犯人なんてすぐにわかるし、
だからといって
そこで心の中に不満がわき起こらないんだ。
むしろ、先がどうなるかを観たいという気持ちの方が強くなる。
まあ、これは自分が原作を読んでいないから言えることで、
原作のファンがどう思うかはわからないけど…」
----じゃあ、見どころはどこよ?
「クドいけど、やはりロケかな。
思いっきりカメラを引いていて
俳優の演技同様、窮屈さがない。
それに比べて匣館のセットはどうかと思うけど…。
そうそう、あとは映画へのオマージュかな。
『第三の男』を意識したツィターが流れるかと思えば、
『殺人の追憶』そっくりの雨の中のトンネルのシーンがあったりもする。
撮影も、それらオマージュを捧げた映画そっくりの写し方。
あっ、一つだけ苦言を呈すれば
映画の中に出てくるチャンバラ。
あれはなぜスタンダードにしなかったんだろう?
あの頃、ビスタサイズがあったとは思えないんだけど…」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「そうか上海ニャのか」
※とにかくビジュアルはスゴい度
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このシリーズ、『姑獲鳥の夏』も映画化されたよね。
監督が実相寺昭雄から原田真人か…。
まったく違うタイプの感じ。
「うん。ただ、主要キャストは関口役が
永瀬正敏から椎名桔平に交代した以外は、ほとんど同じ。
“京極堂”シリーズを、こういう感じで映画化していくとしたら、
これはこれで楽しいかもね」
----『姑獲鳥の夏』のときとは違って
原作は読んでいないんだよね?
あの長ゼリフについていけたの?
「それが、あんまり使われていないんだ。
中禅寺秋彦、京極堂が寺田衛兵に詰め寄るシーンも、
セリフだけじゃなく
陰陽道のステップという動きも交えることで、
たとえセリフがよく分からなくても
視覚的に楽しめるようになっている」
----へぇ~っ。視覚的にか…。
そういえば、時代色がよく出ているみたいだけど?
「うん。最初は驚いたね。
戦後の東京をここまで再現できるなんて、
CGはどこまで進歩したんだ…とね。
でも、ちょっと観ていくうちに、
あれっ?もしかしてこれって中国辺りにロケしたんじゃないの…」
----で、それが正解だったってワケだニャ。
「うん。
上海のスタジオ、そしてその近郊にロケしてるんだけど、
これが実に効いている。
虚実ないまぜになったところで作り上げられた
一種の異空間。
このロケを観ているだけでけっこう楽しめるんだ。
俳優たち自身も楽しそうだったしね。
田中麗奈も『逃亡くそたわけ-21才の夏』で見せた
弾けぶりがさらにパワーアップ。
椎名桔平の関口にしても
なるほどこんなアプローチもあるのかって感じ。
堤真一、阿部寛ら同世代(1964年生まれ)の役者たちと
絶妙な絡み合いを見せてくれたね。
ただ前作の方が、
各キャラが立ってた気がしないでもない。
みんな、のびのびしすぎているのが
この映画では少し裏目に出たかも。
あまりにも空気が爽やかすぎる。
あれっ、でも原作がそうなのかな。
もっと、おどろおどろしさがあると…思ってたけど、
これは僕の思い込みかな…」
----で、ミステリーとしてはどうだったのかニャ。
「それが不思議なことに、途中で
ミステリーの部分なんてどうでもいいという気になってしまうんだ。
だって、犯人なんてすぐにわかるし、
だからといって
そこで心の中に不満がわき起こらないんだ。
むしろ、先がどうなるかを観たいという気持ちの方が強くなる。
まあ、これは自分が原作を読んでいないから言えることで、
原作のファンがどう思うかはわからないけど…」
----じゃあ、見どころはどこよ?
「クドいけど、やはりロケかな。
思いっきりカメラを引いていて
俳優の演技同様、窮屈さがない。
それに比べて匣館のセットはどうかと思うけど…。
そうそう、あとは映画へのオマージュかな。
『第三の男』を意識したツィターが流れるかと思えば、
『殺人の追憶』そっくりの雨の中のトンネルのシーンがあったりもする。
撮影も、それらオマージュを捧げた映画そっくりの写し方。
あっ、一つだけ苦言を呈すれば
映画の中に出てくるチャンバラ。
あれはなぜスタンダードにしなかったんだろう?
あの頃、ビスタサイズがあったとは思えないんだけど…」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「そうか上海ニャのか」
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