ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『アンフェア the answer』

2011-08-31 22:47:08 | 新作映画
(原題:Limitless)

----これって、何年か前に作られた映画の続編だよね。
『answer』なんて付いているからには、
シリーズで提示された「答え」が出ているってわけ?
「う~ん。
それを答えるのには、
実はぼくは適任じゃない。
というのも、前作ができるまでこのTVのこと知らなかったわけだから…。
でも、前作を見ている限り、
警視庁を含む国家組織の巨大な悪、
その構造をほの見えさせつつも、
いったいだれが一番悪いのか、ということに対して
答を出さないまま終わっていた。
だから、今回はその答」

----で、それは分かるの?
「うん。
まあ、分かったと言えば分かったのかなあ。
ただ、あんまりすっきりとした終わり方じゃないね。
ちょっと切ないというか…。
その組織悪に対してひとり立ち向かう雪平(篠原涼子)を観ていると、
『さそり』梶芽衣子を思い出さないでもない。
物語は、
ネイルガンを使った連続猟奇殺人事件が派生するところから始まる。
で、そこには必ず証拠らしきものが残されているんだけど、
それによって容疑者となった男が
次の事件の犠牲者となる。
つまり、これは予告殺人であることが分かってくる。
そしてそのひとりが、雪平の元夫・佐藤和夫(香川照之)」

----ということは、その現場には
犯人が雪平であることを示す証拠が残っているんだね。
「そういうこと。
で、前回の警察病院占拠事件後、
東京を追われ、北海道西紋別に勤務していた雪平は、
殺人容疑で逮捕されてしまう。
同僚からの取り調べを受ける雪平だったが、
そこに事件を担当することになった東京地検の村上(山田孝之)が現れる。
雪平は事件の真相を追求するべく脱走を図り村上を人質に東京へ…」

----ニャるほど。そういえば佐藤浩市が出ているよね。
「うん。
彼は西紋別署の刑事・一条。
雪平とは男と女の関係に。
なんと、今回の映画は二人のラブシーンから始まる。
あと、新しいところでは猟奇殺人犯役で大森南朋
彼が実に恐い。
性格異常の殺人鬼なんだけど、
その描写が、ここ近年の韓国ホラー・サスペンスそのもの。
坂道が多かったりすることもあって、ナ・ホンジン監督
『チェイサー』)を思い出さずにはいられなかった。
ぼくは、この映画は韓国ホラー・サスペンスへの
日本からのアンサームービーという気がしたね。
でも、よく考えたら
もっと前に、日本映画は恐いサスペンスを作っている。
それは森田芳光『黒い家』
映画の中で、彼の家に雪平が忍びこむシーンがあるんだけど、
心臓が止まりそうなその緊迫感ときたら…。
いやあ、その時の記憶が鮮明に甦ったね」

----ニャるほど。
「あと、見逃せないのがエンドクレジット。
まるで『ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のように、
実はあのときこうだった…というのが明かされてゆく。
伏線も巧く張られ、
一応の回収はできている。
ぼくは、かなり満足した一編だったね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「雪平がかわいそうなのニャ。複雑だニャ

※こらからどうするのか心配だ度

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『ツレがうつになりまして。』

2011-08-29 18:59:38 | 新作映画
----この“ウツ”って、ニャんニャの?
「うん。漢字で書くと
こうだね。“鬱”。
いわゆる“鬱病”のこと。
ちょっと重々しく見えるけど、
こうやって片仮名にすると近づきやすくなる」

----じゃあ“ツレ”ってのは?
「こちらは“つれ合い”、パートナー。
この場合だと、主人公の私=妻・晴子(宮崎あおい)の夫のこと。
この夫を堺雅人が演じているんだ」

----それって、大河ドラマ『篤姫』のコンビだね?
「らしいね。観ていないけど…。
実を言うと、このタイトルとかから、
もう、内容も想像できちゃうし、
漫画の映画化ということで『ダーリンは外国人』みたいなもんだろうと、
最初は乗り気じゃなかったんだけど、
いやあ、これは見事にハマったね」

----そうニャンだ。どういうところがよかったの?
「やはり、このふたりの演技だね。
もともと演技には定評のあるふたりが、
それぞれ、高いレベルを持っている相手を前に、
より、高い演技をしているって感じ。
もちろん、それには演出の力が大きく関わっているわけだけど、
堺雅人なんて、想像を遥かに超えていた。
彼の情けなさが、
“ウツ”の男を特別に見せず、
『あ~、こういう人、どこにでもいそうだな』という気にさせる。
それは、つまりこの映画のテーマでもある、
“ウツは特別な病気じゃない。
ストレスから誰にでも起こりうるもの”と
密に結びついている」

----ニャるほど。
で、宮崎あおいは?
「こちらもそう。
ファンの人には申しわけないけど、
『神様のカルテ』とは全然違う。
夫にひとり会社に生かせて自分はグ~グ~と寝ているダメな妻のときも、
発奮して頑張り出すときも、
こちらもまた、『あ~。こういうの分かる、分かる』になるんだ。
だから、タイトルとなっている
『ツレがウツになりまして』と、
彼女が自分の、そしてあまり喋りたくはないであろう
夫の今の状態を口に出してまで
仕事をゲットしようとするその瞬間は、
胸をグッと揺さぶられる」

----で、えいはそれは監督の力量だと…、
そう言うわけだね。
「うん。すでに
『日輪の遺産』で堺雅人と組んでいるだけに、
彼の力を引き出すのが実に巧い。
そして、もうひとつ見逃せないのは、
セットでつくられた、この夫婦の家。
古風な日本家屋のそれは、
いつか観た小津安二郎映画のよう。
玄関にしろ、廊下の長い縁側にしろ、
それは映画の<画>を作り出すだけでなく、
そこで演じているふたりにも
その役に入りやすい“空気”を提供している。
セットというモノの重要性を改めて教えられた映画でもあるね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンはストレス少ないからウツは分からないのニャ。もう寝る
※それは羨ましい度

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『サンクタム』

2011-08-23 22:45:17 | 新作映画
(原題:Sanctum)



----あれっ。
観てきたその日にお話って、
最近では珍しくニャい。
「そうだね。
実はこの映画も3.11のとき、
公開が延期された中の一本。
ただ、今回観てみて、そこまでの酷似は感じなかったな。
ぼくが鈍感なのかもしれないけど…」

----確か、洞窟からの脱出映画だよね。
しかもサイクロンという自然災害に見舞われての…。
「うん。
はっきり言うと、それだけのお話。
閉塞感や恐怖感は
『ディセント』
『ディセント2』のほうが、もっと感じたし、恐かったな」

----ということ、見どころはやはり3D?
「そうだね。
これはさすが製作総指揮にジェームズ・キャメロンが入っているだけのことはあるね。
『アバター』のときに使用されたフュージョン3Dカメラシステムを
厳しい条件下での撮影に耐えられるように改良したのだとか。
オモシロいのは、
一つのフレームの中に、
わざと手前にモノを入れ込んでいるところ。
まるで、昔の日活ロマンポルノでセックスシーンを隠すために、
その部分の手前に小道具を置いたような感じ…。
これによって奥行きがすごく出ている」

----えっ。そんなこと言う人いないと思うよ(笑)。
「いや、それくらいあからさまなんだ。
でも、その効果はけっこうあったと思う。
ただ、洞窟内に入ると、
そういう小技が使えないという恨みはあったね。
物語の方は、
ベテランの探検家フランクに率いられたチームが、
洞窟内で未知のトンネルを発見するも、
サイクロンに遭ってしまい、
入口に戻ることができなくなる。
そこで彼らは、そのトンネルが海に通じていることを信じ、
奥へ奥へと進むが…」

----ニャるほど。そこに仲間割れとか起きちゃうわけだ。
「仲間割れ以前に、
フランクの息子との不和がある。
これが次第に解消されて親子の絆が戻っていくのは
まあ読めるにしても、
意外な人物が早々と命を落とし、
しかもこれまた意外な人物が裏切ったりする。
そのあたりは、ドラマとしても見どころかも。
なかでも、ひとつしかない酸素マスクのエアをめぐって
フランクがどう出るかとか、
あるいは、徐々にライトのバッテリーが亡くなっていく中、
どうやって進んでいくかとか…
それぞれの葛藤もあれば
物語の伏線も作られてはいる。
この映画が楽しめるかどうかは、
ふだんからどれだけ映画に接しているかによって違ってくるかも。
人によっては、全部読めちゃうだろうし、
人によっては、思わぬ展開にビックリともなる…。
まあ、これはどの映画にも言えることではあるけどね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でも、フォーンは目を開けてられそうにないのニャ。もう寝る
※なんでもこれ、セットらしい度

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『世界侵略:ロサンゼルス決戦』

2011-08-20 15:24:06 | 新作映画
(原題:Battle:Los Angeless)



----これって3.11のとき、
公開が延期されたうちの一本だよね。
「うん。
同じ宇宙人侵略モノの『スカイライン/征服』
そのまま公開されたのに、なぜ?って思ったけど、
その破壊ぶりが徹底的。
しかも、リアル」

----SFというより
戦争映画に近いとも聞いたけど?
「そうだね。
簡単に言えば、
ロサンゼルスを始め、
世界の主要都市がエイリアンに攻撃を受け、
瞬く間に侵略されてしまう。
そのひとつ、ロサンゼルスでは
敵に征服された地域への空爆を行うことを決定。
だが、そこにはまだ逃げ遅れた民間人が…。
そこで、ナンツ二等軍曹(アーロン・エッカート)が属する小隊に
3時間以内というタイムリミット付きの救出命令が下る…と、こういうお話だ」

----あらら、分かりやすいニャあ。
「うん。
で、これが戦争映画っぽいのは、
このナンツ2等軍曹が、
過去に多くの部下を死なせたことから
実は退役願いを出していたのに、
エイリアンの襲来でそれを延期させられたこと。
その部下のひとりに兄を持ち、
ナンツを怨んでいる男がその小隊にいること。
そして、小隊の指揮を執るのが経験の浅いエリート少尉(ラモン・ロドリゲス)であることなど、
任務の遂行を妨げる要素をいっぱいに孕みながら、
ナンツのジョン・ウェインばりの活躍に接するうちに、
みんなの心がひとつにまとまっていくところ」

----ニャるほどね。
戦争ミッション映画というわけだね。
エイリアンとか宇宙船とかはどんな感じ?



「エイリアンはね、
プレデターと『SW』のストーム・トルーパーをかけ合わせた感じ。
その弱点を探すシーンとか、なかなか生々しい。
ただ、ちょっと安易かなとも思うけどね」

----どうして?
「うん。平気で体液を浴びちゃってるけど、
エイリアンみたいに、
それ自体が危険という可能性はあるわけだし…」

----ニャるほど。
ところで、そのエイリアンたちの地球侵略の目的は?
「資源を求めて。
そのためには、先住の地球人は抹殺する必要がある。
で、その資源というのは
宇宙でも珍しいとされるもの。
何か分かるかな?」

----う~ん。ニャンダろう……。
あっ、そうか、水だ。
でも、これも汚染されていたら使いものにならないよね。
「そうなんだ。
その点でもぼくは3.11を思い起こさずにはいられなかったな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ミシェル・ロドリゲスがカッコいいらしいのニャ。ぱっちり

※監督はジョナサン・リーベスマン(『テキサス・チェーンソー』)だ度

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『ツリー・オブ・ライフ』

2011-08-15 19:32:56 | 新作映画
(原題:The Tree of Life)


----この映画、スゴくヒットしてるとか。
でも、途中で退席する人も多いんだって?
「うん。
どうやらカンヌでパルム・ドール賞受賞ということと、
ブラッド・ピット、ショーン・ペンという
ふたつの要素で集客しているらしい。
でも、なにせあのテレンス・マリック監督作品。
まあ、ハートフルな感動映画と思って来た人たちは、
かなり面食らっただろうね。
先月、ある打ち合わせに行った時、
その人の言葉から出た言葉が、
『まあ、観てください。
のような映画ですから…』と意味ありげな笑い。
その人は、スゴく気に入られたようだけど、
別の知人からは、あまり好きではないとのメール。
これは期待が膨らむというモノ」

----う~ん。想像つかないニャあ。
どんな映画だろう?
「基本は、
1950年代に、
『力こそが成功の道』を信念に生きる
厳格な父親(ブラピ)にスパルタ教育を受けた男(ショーン・ペン)の回想。
ただ、その描き方が、
彼の<記憶>というか<意識>というか、
物語を紡ぐというよりも、その流れを見せていく。
この父親と息子の<対立>という設定自体は、
アメリカ映画に昔からあるパターンで、
有名な例としては『エデンの東』が挙げられる。
ただ、この映画がユニークなのは、
そこに、地球というよりも宇宙の始原に発する
生命誕生から現代に至るまでの流れを
ナショナルジオグラフィックもかくやの
緻密な映像で見せていくこと。
ただ、それは人類の曙まではいかない。
せいぜい、恐竜の時代あたりまでなんだけどね」

----恐竜って、『ジュラシック・パーク』みたいなの?
「いやいや。
あんなのより、よっぽど存在感がある。
で、ちょっと『月刊シネマグランプリ』を覗いて見たんだけど、
この構成、映画を論じる人たちでも、
父と子の関係の方がいいという人もあれば、
その部分ではなく宇宙や大自然の映像パートが好きという人もいる。
それでいて、だれもが絶賛しているんだから、
ある意味、このテレンス・マリックという人は、
一時期のゴダールみたいな(いやそれ以上の存在)監督なんだろうな」

----まずは“認める”ことが前提にあるってこと?
「あわわわわ(汗)。
それは言いすぎだろうけど、
まあ、誰からも愛される幸せな監督であることは間違いないね」

----で、えいはどっちのパートが好きニャの?
「それは近年の作品(と言っても古いけど)『シン・レッド・ライン』でも『ニュー・ワールド』とも、
印象に残っているのは自然の切り取り方だし、
父と子のパートよりは、そっちの方に浸っていたい。
そうは言っても、
人が登場する部分も彼が並の監督じゃないことは
十二分に伝わるけどね。
少年時代の想い出の切り取り方、
下着を盗んだり、2B弾で小生物をいじめたり、DDT散布に群がったり…。
いずれも、現実的には問題を抱える過去なのに、
郷愁を感じさせる美しさがある。
その最たる例が赤ちゃんの誕生。
なぜか、日本映画では、体液まみれのぬめっとした赤ちゃんが
お母さんの両足の間から出てきて『おぎゃ~っ』。
ところが、この映画では出産の激痛の次のカットは
父親の両手にはさまれた愛らしい“あんよ”。
これひとつとっても、
この監督が特別なところにいるこまったく違う高みにいることは分かる。
テーマについては、それこそ人それぞれ感じ方が違っていいと
ぼくは思う。
これは“体験することに意味がある映画”だからね。
ぼくは『ブレードランナー』に通じるものを感じたけどね。
あの中でのレプリカントの苦悩。
『我々はどこから来てどこへ行くのか』
でもなあ…」

----ん?
「こんな映画撮ったら、次は何を撮るんだろう?
『時計じかけのオレンジ』のようなわけには
いかないだろうし。
そっちが気になる」

----普通の監督じゃないんだから、
とんでもないこと考えているかもよ。


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「寝てしまう人も多いらしいのニャ。」もう寝る
※「愛がなければ人生は瞬く間に過ぎ去る」度

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『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

2011-08-13 23:08:59 | 新作映画

(原題:Rise of The Planet of the Apes)


----これ観たの昨日だよね。
スゴく興奮して帰ってきてたけど、
でもリメイクでしょ?
何年か前にもティム・バートンが監督したんじゃなかったっけ。
確かリ・イマジネーションとか言って…。
「いやあ。
こう言ってはバートン監督のファンに申し訳ないけど、
あれは、この映画の足元にも及ばない。
今回の映画には非の打ちようがない。
オープニングからラストまで一気に、それこそフルスロットルで進んでいく」

----えっ、それって全編アクションということ?
だったら、えいが苦手な『トランスフォーマー』シリーズと、そう変わらないじゃニャい。
「いや、そこがもっとも大事なポイント。
最新作の『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』にしても、
『リーサル・ウェポン4』『トゥルー・ライズ』など、
以前にどこかで観たようなアクションが、
ただ、パワーアップしている描かれているにすぎない。
評判のいい、あのムササビ飛行だって、
香港映画あたりのどれかで観たような気もするし…。
でも、じゃあ、それがオマージュとして生かされているかと言うと、
ぼくには、そうは感じ取られなかったわけだ。
ただ詰め込んだだけ。
一方、この『猿の惑星・創世記<ジェネシス>』には、
あのシリーズと決定的に違うものがある。
それは“エモーション”。
以前から、ことあるたびにフォーンに話しているように
そのアクションに、
それを突き動かすだけのエモーションがあるかないか?
これが、ぼくがその映画を最後まで飽きずに観られるか否かの基準となっている」

----と言うことは、
今回の映画にはそれがあったってことだね。
でも、どんなお話ニャの?
「簡単に言うならば、
いかにして、地球が猿の惑星になったかという
その<起源>のお話。
主人公のウィル(ジェームズ・フランコ)は、
サンフランシスコの製薬会社ジェネシスに勤める若き神経科学者。
アルツハイマーの新薬を研究している彼は、
それを一匹のチンパンジーに投与したところ、
驚くべき成果を得ることができる。
人間並みの知能が生まれてきたんだね。
ところが、そのチンパンジーが突如として暴れ出し、病院内はパニックに。
そのため警備員に射殺されてしまうんだ」

----あらら。それじゃあ、
もうお話は終わりじゃニャい。
「(笑)。そんなはずはないだろう。
実は、このチンパンジーは子どもを妊娠。
そのため気が立っていたんだ。
ウィルは、秘かにその子どもを家に連れて帰り、
シーザーと名付けて育てる。
ほどなく、母親の才能が彼にも受け継がれていたことが判明。
ウィルとシーザーの間には、親子のような絆が生まれていく。
さて、ここでもうひとりの重要な人物を紹介しよう。
それは彼の父親チャールズ(ジョン・リスゴー)。
チャールズはアルツハイマーを患っていたことから、
ウィルは実験を継続。
ついにはこの新薬を人間である父親に投与してしまう…。
と、まあ、ここまででいいかな」

----えっ。それじゃ分かんないよ。
どうして、地球は猿の惑星になっちゃうの?
シーザーだけだったら、それは無理じゃニャいの。
「じゃあ。簡単に。
父チャールズはいったんアルツハイマーが治るものの
抗体ができ、以前より悪化。
そのため隣人とトラブルを起こしてしまう。
それを見たシーザーは彼を助けようと、相手をねじ伏せ傷つけてしまう。
かくしてシーザーは霊長類保護施設に強制収容。
それまで人間と同じ暮らしをしていたシーザーにとってはそれは苦痛以外の何ものでもない。
さらに、そこで飼育員(トム・フェルトン)から、
残虐な仕打ちを受けたシーザーは、
どうにかしてそこを抜け出し、
自分たちの自由を獲得しようと考え始める…」

----ニャるほど、
分からない気がしないでもないニャあ。
だけど、人間と同じように暮らしてきたこと自体が自然じゃニャいよ。
そんなことフォーンが言うの、おかしいけど…。
「そうだよね。
ウィルと相思相愛の仲となる獣医キャロライン(フリーダ・ピント)もそれを指摘する。
いわゆる自然の摂理には逆らうべきじゃないとね。
さて、先ほど、ぼくはエモーショナルと言ったけど、
この映画、シーザーの気持ちが痛いほどよく分かる作りになっている。
途中、シーザーを森林公園に連れて行き、
高い樹木の上を自由に駆け回らせるシーンがあるんだけど、
帰途、犬に吠えられてしまう。
シーザーは唸り返し、犬を威嚇するんだけど、
そのとき彼は、
向こうも自分と同じリードを首付けられていることに気づく。
そのときのシーザーの表情ときたら…」

----表情…。でもこれってCGでしょ?
「それはそうなんだけど、
実は、これはパフォーマンス・キャプチャー。
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラム役で知られる
アンディ・サーキスによって
細かい情感が注ぎ込まれているんだ。
さて、この映画では、
シーザーの新たな感情の芽生え、
それに伴う知性の獲得に応じて物語が転がっていく。
そして彼はそれを他のチンパンジーやオランウータン、ゴリラなどにも分け与える。
つまり、感情と知性が次々と伝播していくわけだ。
と、必然的にアクションもパワーアップしていく」

----ニャるほど。それが
さっき言っていたエモーショナルなアクションに繋がるわけだ。
「そういうこと。
そして、その感情と知性の獲得・学習が沸点に達するのが
クライマックスのゴールデンゲート・ブリッジ。
ここでは、今までだれひとりとして目にしたことがないようなアクションが展開。
軍団と化した猿たちは
まるで曲芸師のように橋を渡りながら、
人間に攻撃を仕掛ける。
そして驚くべきことに、
その軍団の中に、なんと“犠牲”精神を発揮するゴリラまでも現れる」

----ぶるる。ほんとスゴそうだ。
「この映画、
ちょっとネタバレになるけど、
オリジナル第一作で衝撃的だった
チャールトン・ヘストンが声を発するシーンと対比をなす
シーザーが人間の声を発するシーンを用意するなど、
ファン泣かせのシーンも随所に散りばめられている。
そして迎える感動のラスト。
まさか、この映画で涙がこぼれるとは正直思わなかった」

----でも、そのシーンは言えないよね?
「、もちろん。
でも、ぼくのお気に入りの別のシーンについては喋っちゃおうかな。
それは、シーザーが森林公園の高い木の上から人間の街を見下ろすシーン。
人間は観ることが出ない高みに立ったシーザー。
果たしてその胸に去来するのは?
セリフは一切ないけど、これは名シーンとしていつまでも語り継がれるだろうな。
これに類似したシーンは、その後も何度か出てきて、
シーザーの人間に対する複雑な思い、その芽生え、
さらには、彼らが将来人間を征服することをも暗示してもいる。
ほかにも、
シーザーがリーダーシップを獲得していくさまが、
まるでヤクザ映画のそれに近いこと、
あるいは人間の強欲さ、人間の思い上がりなど、
言及したいことはいくつもあるんだけどね。
いつまでも止まらなくなるから、今日はここまでにしておこうかな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンは『猫の惑星』が観てみたいのニャ」もう寝る
※音楽が80年代のジョン・ウィリアムズみたいで懐かしかった度

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『さすらいの女神<ディーバ>たち』

2011-08-10 19:09:15 | 新作映画
(原題:Tournee)


----これって、俳優のマチュー・アマルリックがメガホンを取ったんだよね?
「うん。ぼくが彼の出演映画を最初に観たのは1996年の
アルノー・デプレシャン監督作『そして僕は恋をする』
その後の活躍は目をみはるばかり。
いつの間にか監督にも進出していて、
長編処女作『スープをお飲み』は、
あのゴダールが絶賛しているのだとか。
本作『さすらいの女神<ディーバ>たち』
去年のカンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞。
同時に国際批評家連盟賞にも輝いている」

----主人公もアマルリック自身が演じているんだよね。
他の人たちはあまり知らない名前ばかりだけど、
どんな映画ニャの?
「物語はシンプルなんだ。
チラシのまとめが巧いのでそれを元に話しちゃおう。
トラブルを起こし、
業界を干されてしまったTVプロデューサーのジャキム(マチュー・アマルリック)。
子どもも友人も恋人も捨ててアメリカに渡った彼は、
数年後、華麗なショーダンサーたちのグループ、
ニューバーレスクを引き連れ凱旋。
港町を巡業し、次々と観客を沸かせてゆくが、
最終目的地であるパリでの公演が決まらず…」

----それって見返してやろうということだよね。
ニャンだか、自分の再起のために
ショーダンサーたちを利用しているような気がしないでもないニャ…。
「結局はそういうことなんだけどね。
だから、途中でパリで講演できそうにないと分かると、
ショーの最中なのに、
自分だけパリに向かっちゃう。
そもそもダンサーたちは、彼がどんな男か分かってはいない。
アメリカとフランスという言語の違いもあり、
コミュニケートも上手くいっているとは言えない。
でも、映画としてはだからこそオモシロい。
海の向こうから渡ってきた肉感的な女性たちを何人も引き連れて
どちらかというと小柄なアマルリックがバタバタ、ドタドタと、
あわただしく列車で旅を続ける。
あ、言い忘れたけど、
これは一種のロードムービー。
旅で移動する間に、
彼らの間の関係が少しずつ変容していくわけだからね」

----ニャるほど。
そのダンサーたちは本人たちが演じているの?
「そうなんだ。
本作で披露されるパフォーマンスは、
すべて各人のオリジナル」

----ということは、映画俳優というわけじゃニャいんだね?
「うん。
にも関わらず彼女たちの演技は
もともと女優であったかのように、みな素晴らしい。
これは“演出”あってのもの。
ひとりふたりだったら、
突然の目覚めもあるだろうけど、
全員揃って見ごたえあるからね。
しかも、映画を観終わって長く心に残るのは、
心に傷を抱える男たちを包み込む
女性たちのあたたかい包容力。
演技には素人の女性たちから
それを引き出したマチュー・アマルリック。
これは、なるほど監督賞にふさわしいと思うよ」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「女流作家コレットの手記から着想を得たらしいのニャ」身を乗り出す

※ショーを見ているだけでも楽しい度

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『日輪の遺産』

2011-08-06 22:30:40 | 新作映画
※見どころ、クライマックスにも触れています。原作未読者はご注意。


----この映画って、
いまひとつ内容がよく分からないんだけど?
「そうだね。
その設定とはまずこの言葉から始まる。
<GHQ最高司令官マッカーサーの財宝を盗み出した帝国陸軍将校たち>。
これを受けて、ぼくは最初、
この映画は秘宝をめぐる冒険ものかと思っていたら、
どうやらそうではないらしい。、
トレーラーを見てみると、
少女たちが多数登場して、
その中のひとりが、
<戦争を止めることは決して恥ずかしいことではありません>と訴える。
え~っ、どんな映画?と思って試写に臨んだわけだけど、
いやあ、これには泣かされたね。
考えてみれば、原作が現代随一の“語り部” 浅田次郎
もっと心してかかるべきだったね」

----そういえば、えいは一時期
浅田次郎の本を読むたびに
涙がこぼれていたよね…。
「しっ(汗)。
なんて、いまさら隠してもしょうがないか…。
浅田次郎という人、彼は物語の転がし方がほんとうにうまい。
しかもそれが、
各キャラクターの個性、それもそれぞれの美徳の発露と関わってくる。
この、“人間はみなそれぞれに自分の信念に基づく生を営んでいる”という
個人個人の個性を尊重した物語。
それが、ぼくの思う浅田次郎文学の魅力。
そういう意味では、本作は
これまでの浅田次郎の映画化の中ではズバ抜けてよかった気がする。
監督である佐々部清の人間観とも近かったんじゃないかな。
回想形式のこの映画、その主たる舞台は終戦直前。
そこで秘宝隠匿のエピソードに登場する4人の男は次の通り。
真柴少佐(堺雅人)、小泉中尉(福士誠治)、
望月曹長(中村獅童)、
そして少女たち20名を引率する平和主義の教師(ユースケ・サンタマリア)。
本作は、そのすべての人に見せ場がある」

----それがさっき言っていた
それぞれが扮している人たちの個性が発揮されるシーンのことだね。
「そう。
そしてそのときに、
彼らはみな最高の表情を見せるんだ。
なかでも、ユースケ・サンタマリアの笑顔は忘れられないね」

----分かるような気もするけど、
ストーリーが見えてこないニャあ。
「うん。
それは知らない方がいいと思う。
なんのかんの言っても、
この映画は、語り部浅田次郎が紡ぎ出した
物語のオモシロさが軸になっていることには間違いないからね。
話してしまうのは、
これから観る人の興味を殺いでしまうことになる。
原作のストーリーをいかにしていかすか、
そのひとつに、この秀逸なキャスティングと、
それに見事に答えた役者たちの名演があるってことを押さえていればいいと思う。
ただ、それとは別に、もうひとつだけ。
最後にダメ押しとでもいうようにやってくる鳥肌もののクライマックスについては触れておこう。
それは、ある<奇跡>の瞬間」

----奇跡?
「うん。
浅田次郎の原作では
亡くなった人が姿を現すことが、しばしばある。
そしてそれは決して妄想ではない。
いわば、人の強い想いが引き起こす奇跡。
この映画でもそれが出てくるんだね。
その時のセリフに、
ぼくはスペイン映画の『永遠のこどもたち』を思い出したね」

----え~っ?全然関連なさそうだけど…。


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「いったい、何が起こるのかニャ」小首ニャ

※浅田次郎の映画を振り返ってみるといい度

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『スマーフ』

2011-08-04 22:49:13 | 新作映画
(原題:The Smurfs)



----あれっ。この人たち、みんな青いよ?
人間のようだけど、でもどこか変…。
そうか、小さいんだ。
「そういうこと。彼らは背丈がリンゴ3つ分の“小さな青い妖精”。
森のキノコのお家に住んでいるんだ。
そんな彼らが、
ひょんなことから
ニューヨークの摩天楼の中に迷い込んでしまう。
しかも、スマーフたちの青いエキスを絞り取ることで
世界最強の魔法使いになることをもくろむ
邪悪なガーガメル(ハンク・アザリア)が
彼らを執拗に追ってきたことから、
大騒動が巻き起こるというモノ…」

----あれっ。どこかで聞いたような…。
そうだ。『アルビン 歌うシマリス3兄弟』
「確かに。
人のいい人間の家で
好き勝手したい放題という設定はそっくり。
それが行きすぎて
『グレムリン』――とまではいかないけど、
ちょっとしたパニックになってしまうんだ。
中でも楽しいのがトム・ハンクス『ビッグ』にも出てきた有名な玩具店『FAOシュワルツ』での騒動。
この店に紛れ込んだスマーフたちを見た子どもたちが
みんな、あの青い人形がほしい(笑)。
でも、売り上げ管理のバーコードがどこにもない(笑)ため、
店員もどうしようもない」

----ニャるほど。けっこう笑えるんだね。
「うん。ぼくは最初のうちは、
キノコの村だけでもいいいんじゃないの。
けっこう楽しいし。
ニューヨークが出てくると、
急にシラケちゃうんじゃないか、
と、そう思っていたんだけどね」

----でも、そうじゃなかったってわけだね。
「スマーフに寄り添うべく、
キャメラの位置をスマーフの目の高さに置いたりするなど、
なかなか考えてある」

----自然にスマーフの気持ちに同化できるってわけだね
「うん。それは、おそらく子どもたちにとってもそう。
この映画は、おそらくとても自然な感じで彼らに受け入れられるんじゃないかな。
クライマックスは、
ひとりガーガメルの手に落ち、
捕われの身となった546歳の村のリーダー、
パパ・スマーフの
『自分を助けにきてはならない、みんなで先に村に帰るように』という言いつけに逆らってまでも
パパを助けに行くスマーフたちとガーガメルとの決戦。
この決断こそが
作者たちがこの映画に託したメッセージと言ってもいいだろうね。
『家族は頭で考えるのではなく心で動く』。
原作者である漫画化のペヨの紹介の仕方の巧みさなど、
大人目線でも、いろいろ言えるけど、
そんなことはさておき、
こういうシンプルで重要なメッセージを
素朴なファンタジーの中で描く。
こういう映画は、ひと月に一本とまでは言わなくても、
夏と冬の長い休みのときくらい
子どもたちに楽しんで、映画のオモシロさを知ってほしい…、
そう、ぼくは思うね」





                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「あれれ。猫さんも出てくるのかニャ」小首ニャ

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『リメンバー・ミー』(ロバート・パティンソン&エミリー・デ・レイヴィン版)

2011-08-02 23:59:51 | 新作映画
(原題:Remember Me)


----『リメンバー・ミー』って韓国映画にもあったよね。
『イル・マーレ』のときみたいにリメイクってわけ?
「いや、そういうわけじゃなかったね。
この映画、実をいうとなかなかとらえにくい。
いくつかのサイトを覗いて見たけど、
まさか、こんな映画とは思わなかったっていうのが正直なところ」

----えっ、そうニャの?
普通に恋愛映画って感じがするけど…?
「う~ん。どちらかというと、
父親への複雑な思いを描いた、
そうだね、古い例を出せば
『エデンの東』タイプ。
“理由あり”反抗ものだね。
簡単にストーリーを説明すると…
主人公は、
父チャールズ(ピアース・ブロスナン)の会社に勤めた兄が自殺して以来、
家族との関係がぎくしゃくしているタイラー(ロバート・パティンソン)。
彼は、自分のことはともかくとして
父の愛を見失っている11歳の妹のことを気にかけている。
ある夜、悪友エイダン(テイト・エリントン)に誘われ飲みに出かけた彼は、
その帰りに、
不良にからまれている若者たちを庇い、
被害者をも連行しようとする
クレイグ警部(クリス・クーパー)に立てついたことから、
署で一晩過ごす羽目になってしまう。
後日、その警部が同じ大学に通うアリー(エミリー・デ・レイヴィン)の父親だと知ったエイダンは、
アリーをナンパし、彼女と関係を持った後で棄てるように
タイラーをそそのかすが…」

----ニャんだか、ヒドイ話だニャあ。
でも、先は想像ついちゃうね。
そのタイラーとアリーは、
ほんとうに愛し合うんだ。
「うん。そこまでは誰でも分かるよね(笑)。
さて、このアリーにも過去がある。
それは自分が幼い頃、
目の前で母親を殺されているということ。
そのため、“デザートは先に食べる主義”。
“おいしいものから先に食べないと、
そのまま食べられないこともあるのが人生”、
そう彼女は考えているわけだ。
かくして映画は、
この“過去”あるふたりの恋の行方を軸に、
娘を大切に大切に育ててきた父クレイグの思い、
妹よりも仕事を優先する父チャールズへの反発という、
ふたつの家庭の父と子の関係を絡めながら進んでゆく。
その中で見逃せないのがチャールズ。
妹が出展している展覧会に
父が来なかったことに腹を立てたタイラーは、
絵を片手に会議中にもかかわらず会社に乗り込んでいく。
そのときのチャールズの落ち着き払った態度、そして威容。
ピアース・ブロスナンのその演技は、
彼がボンド俳優から完全に脱皮したことを改めて教えてくれる。
しかも、そのときのキメ台詞がスゴイ。
それが何かはここでは明らかにしないけど、
正しいのは常に自分の方という、
若者にありがちな思いあがり、勘違いを完膚なきまでに叩き潰す。
もっとも、それはあえて
みじめなほどに若者の脆弱さ、未熟さを演じたロバート・パティンソンの演技が
彼を引き立てていることもあるんだけどね」

---ふうん。
でも、なぜ“リメンバー・ミー”。
あまり、関係ないような気がするけど…。
「いやあ。
それがとんでもない形で明らかになってくるんだ。
すべての関係性が修復されて、
さあ、これから明るい未来が…というそのときに。
おっと、これは言っちゃいけないんだろうな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「なんか、とんでもないことが起こるらしいのニャ」もう寝る
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『僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.』

2011-08-01 23:13:58 | 新作映画

----深作健太監督の新作だよね。
カンボジアに学校を建てる話って聞いたけど、
それだけで、ニャんだか想像できちゃうニャあ。
「ぼくも、観る前はそう思っていたんだけど、
これが意外にオモシロい。
いや、正直言うと、涙腺緩みっぱなし」

----どこが泣けたの?
「じゃあ、物語の要約から。
主人公は医大に通う大学2年生のコータ(向井理)。
彼は付きあっていた女性(江口のりこ)からフラれたことを機に、
物足りないありふれた日常を変えようとする。
そんなときに出会ったのが、海外支援案内のパンフレット。
『あなたの150万円の寄付で、
カンボジアに屋根のある小学校を建てます…』の文字を受け、
頭の中で何かが弾けたコータは、知り合い全員にメールを送る。
だが、集まったのはいつもの仲間たち(柄本佑、窪田正孝)と、
合コンで知り合った本田(松坂桃季)のわずか4人、
それでも“そらまめプロジェクト”なるサークルを発足。
彼らはクラブ・イベントを行うことで
資金を集め始めようとするが…」

----やはり、想像どおりのお話じゃニャい。
「確かにそうなんだけどね。
このコータたちが、なんと言うか今っぽくない。
たとえば、合コンやクラブでも、隅っこで小さくなっている。
いつの時代にも、こういう若者いるよなあと、
思わず納得してしまう描き方なんだ。
演じる、向井理にしても
『Paradise Kiss』の自信満々男を演じた俳優と
同じとはとても思えない。
いつも、どこかびくびくしてるんだね。
で、実はこのキャラ設定が途中で巧く生きてきて、
せっかく巧くいきかけた、かおり(村川絵梨)という女性との恋も、
トンビにアブラゲ状態になってしまう。
そして、ここがまた辛いんだけど、
その後、デリヘル(黒川芽衣)を呼んじゃう。
そしてその後の行動がまた泣かせる。
まあ、実際は向井理のようなクールな男だったら、
そんなことないんだろうけど、
映画ではそこも妙に納得させちゃうんだ」

---ちょ、ちょっと
本筋から離れていニャい。
カンボジアの話はどうなったの?
「ゴメンゴメン。
実は、この映画の肝は、そのカンボジア。
学校建設の下見に現地を訪れた彼らは、
そこでカンボジアの歴史と現在を深く知ることになる。
それはエイズであったり、貧富の差であったり…。
でも、もっとも大きな比重を占めるのは、
ポル・ポト政権下で数100万人もの人が虐殺された
キリング・フィールドに行ったとき。
実はここは俳優たちが収容所跡を順次見学し、
反応する様子をリハーサルなしで撮影。
案内役の人、実際に葉田甲太の現地ガイドを務めた人物であり、
幼少の頃、政府の弾圧で家族を失っている」

----えっ、葉田甲太って?
「あっ、ゴメン。言い忘れていた。
これは、葉田甲太という人の体験記が元になっているんだ。
さて、話を元に戻すと、
このキリング・フィールドのシーンがあってこそのこの映画。
俳優たちの顔から次第に“演技”が消えていく。
あまりにも悲惨な話にそれどころじゃなくなっていっているのが、
スクリーンのこちら側にいてもよく分かる。
でも、彼らはもとより俳優として
このシーンに出ているわけで、
少なくともキャメラが回り始めたら演技をしなくてはならない。
虚が実に入り込みながら、実の中に取り込まれていく。
そこから生まれる化学変化、映画の中のケミストリー。
そこに賭けて、リハーサルなしで撮影し、
見事、それに勝った深作健太。
これは、彼のキャリアの中でも重要な位置を占めると、
ぼくはそう思うな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「『キリング・フィールド』はアメリカ映画も辛かったのニャ」悲しい

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