ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『レイチェルの結婚』

2009-01-29 22:51:10 | 新作映画
----アン・ハサウェイがアカデミー賞主演女優賞にノミネート?
彼女って最近『パッセンジャーズ』にも出ていたよね。
「うん。そうだよ。
しかし、こう言っては失礼かもだけど、彼女は化けたね。
これはもう一世一代の名演。
まだ、いくつか観ていないオスカーがらみの映画があるけど、
『ダウトーあるカトリック学校でー』のメリル・ストリープより、
アン・ハサウェイに主演女優賞をあげてほしくなった」

----どういう役を演じているの?
「舞台は『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』と同じコネティカット州。
ハサウェイ演じるキムは、とある施設を出てきたばかり。
2日後に姉レイチェルの結婚を控えているため
どうやら、特別に認められたようなんだ」

----あらら。てっきりアン・ハサウェイが
レイチェルかと思ったら違ったんだね。
「そう、これにはぼくもビックリ。
両家の家族など身内の者が集まった祝いの席で、
彼女は自分のことを語りたくてうずうず。
まるでドキュメンタリーを思わせる
ピッタリと人に貼り付いた映像の中、
周囲の空気にまったく溶け込めないキムの姿を浮き上がらせていく。
観ている方は、
いまにもキムがこの空気を乱すのではないかと、
ハラハラしぱなっし」

----へぇ~っ。監督はだれニャの?
「strong>『羊たちの沈黙』『フィラデルフィア』のジョナサン・デミ。
一般には『ストップ・メイキング・センス』が人気だけど、
ぼくは『サムシング・ワイルド』がオススメ。
彼は、この映画で『今まで作られた中で一番美しいホームビデオ』を
目指したらしい」

----ジョナサン・デミか。
彼って最近、ドキュメンタリーが多かったよね。
「うん。有名なのは
『ニール・ヤング/ハート・オブ・ゴールド~孤独の旅路』
この『レイチェルの結婚』でもニール・ヤングが効果的に使われているばかりか、
最後に彼の名前が
ロバート・アルマン、シドニー・ルメット、ロジャー・コーマンらとともに
クレジットされているよ」

----スゴい顔ぶれだね。
「実は脚本がシドニー・ルメットの娘ジェニー・ルメット
観ているそのときは、
何が起こっているのかまったく分からないながらも、
映画が進むうちに次第に読めてくるという心憎い構成。
『自分の病気が世界の中心と思っている』という
姉レイチェルの妹キムに対する辛らつな言葉を始め、
緊張感に富んだセリフの応酬による会話も秀逸。
これはアカデミー賞脚本賞にノミネートされてもよかったのでは…と思うな。
また、映画ファンにとって見逃せないのは
ジョナサン・デミの師でもあるロジャー・コーマン。
彼は、式の参列者としてビデオカメラを抱えて出演している。
あと、嬉しいのが最近姿を見かけなかったデブラ・ウィンガー
こちらはふたりの母親役としての出演。
息詰まるアン・ハサウェイとのビンタがえしは
観る者の度肝を抜くこと間違いなしだね。
そして、あのラスト。
ここの持つ意味については、
観た人と語りあいたい気持ちでいっぱいだね」


           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「蛙の子は蛙ということだニャ」身を乗り出す

※これはキムにとっての『ナイトメア』。ドイツ語で『ナクトメア』だ度

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画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。

オフィシャルの予告編もオススメ
http://www.broadway-movie.jp/

『マーリー・世界一おバカな犬が教えてくれたこと』

2009-01-28 22:31:18 | 新作映画
「どうも、動物の映画というのは喋りにくいもの。
だから、この映画もフォーンが寝ている間にチャチャッと。
これは、そのキャスティング、
オーウェン・ウィルソンジェニファー・アニストンを見ても分かるように、
明るいファミリー・ムービー。
最初は、コメディタッチで始まり、このまま進むのかなと思ったら、
最後は、動物映画につきものの、悲しいお別れがある。
全米では昨年のクリスマス・シーズンに公開されたようで、
すでに大ヒットを記録。
隣の席の大先輩いわく
『アメリカでもこんな映画作るんだ…』と驚きながらも、
『日本でも当たるのではないか』とのこと。
しかし長い。なんと2時間近くある。
『でも、退屈はしなかったですよね』。
(実は途中、少し欠伸をかみ殺したのだったが…)
『そういえば、犬を飼っている知人がこの映画を怒っていました』と、ぼく。
『その人は、犬にいろんなことをさせているのが
許せなかったんでしょうね。
アメリカは、動物になんでもさせるから』。
確かに、海の中でのウンチングポーズなど、
もしこんなことを猫にさせていたらぼくも怒ったかも知れない。
だが、映画の内容はよくよく考えると
裏、いや明るいからこちらが表か。
もう一つの『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
犬を飼い、赤ちゃんが次々と生まれ、
ヒロインが最初に抱いていた人生の計画は次々と壊れていく。
途中、『その犬、どこかにやって!』と
ヒステリックになるところも…。
だけど、観るのが忍びないほど痛かったあの夫婦とは違い、
こちらの夫婦は現実を受け入れる方向へと舵を切っていく。
そうそう、映画の最後の方でいい言葉が出てくる。
その中身は(正確ではないけど)
『動物は人間と違って、家や自動車やブランドにあれこれ言わない』
というようなもの。
-----早くフォーンに会いたくなったのは言うまでもない」


                   (byえい)

フォーンの一言「起きてたニャ。監督は『プラダを着た悪魔』デヴィッド・フランケルなのニャ」ご不満


※原作はベストセラーになったコラムだ度

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なぜかオフィシャルでは、あの曲が…。

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『誰も守ってくれない』(@「シネマのすき間」)

2009-01-27 11:34:12 | 新作映画
-----最近、凶悪な事件が多いよね。
他の動物たちだったら、ありえないよね。
自分たち同士で殺しあうんだもの。
それも、飢えてどうしようもないからってワケじゃないよ。
フォーンにはよく分からないけど
これ、欲望ってヤツらしい。
あっ、『ミーアキャット』も身内同士で縄張り争いはするけど、
あれはネコ科ではなく、食肉目マングース科。
でも悪いことしたからって、
その妹まで追っかけ回されたんじゃ、
ちょっとたまらないよね。
そう、今日ぼくが
カタログハウスの「シネマのすき間」で聞いたのは
『誰も守ってくれない』

キーワードは
「これからは君が家族を守るんだ」。
「守ってくれない」のに「守る」とは、
これいかに?


          (byフォーン)

「それにしても辛い話だニャあ」悲しい

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『ミルク』

2009-01-26 17:18:15 | 新作映画
(原題:Milk)

----この映画って、最近まで知らなかったニャあ。
でもアカデミー賞8部門にもノミネート。
スゴく話題になっているみたいだね。
飲むミルクならフォーンも好きだよ。
もしかして
『スーパーサイズ・ミー』みたいに「食」問題を扱っているの?
「(笑)。いやいや、
これはミルクと言っても牛乳ではなくて人の名前。
1978年11月27日に凶弾に倒れた政治家
ハーヴィー・ミルクを描いたものなんだ」

----ふうん。悪いけど、フォーンはそんな人知らないニャあ。
「ぼくも知らなかったよ(汗)。
彼は自らが同性愛者で、
その人権解放を訴えていった男。
2008年には、カリフォルニア州議会下院が
ミルクの誕生日である5月22日を公的に
『ハーヴィー・ミルク・デイ』と規定。
彼を記念する胸像がSF市庁舎の円形ホールに設置されたようだ」

----映画では、だれが演じているの?
ショーン・ペン
そのなり切りぶりはスゴい。
政治家ということで、少し『オール・ザ・キングスメン』と被るところもあるけどね。
恋人のスコットを演じるジェームズ・フランコ
同じく恋人ジャック役のディエゴ・ルナらとの
熱いキスシーン、ベッドシーンなどは、
まあ、凄まじいとしかいいようない。
ほんとの役者バカだね。
他にはエミール・ハーシュ
ゲイの活動家として登場している」

----そうそうたる顔ぶれだね。
あれっ。これジョシュ・ブローリンだ。
「彼は、ミルクと同じ選挙で当選したダン・ホワイト役。
この描き方が、本作一番のポイントかな。
助演男優賞にノミネートされていることでも分かるように、
政敵として追いつめられていく、
その内面の演技は見モノだよ」

----こういう、一つの大きなことを成し遂げた
アメリカの政治家って短命に終わること多いよね。
ミルクも保守層に狙われたの?
「いや、そういうわけでもないんだ。
この映画、もう一つの特徴は、
その描き方が公平だということ。
あまりミルクをカリスマ的に持ち上げるようなことをしていない。
たとえば、ミルクたちが力を持つようになったきっかけ。
それは、トラック運転手組合と連携して、
彼がカメラ店を開いているカストロ地区のバーを中心に、
クアーズ・ビールのボイコット運動を主導したこと。
クアーズは組合と配送契約を結んでいなかったんだね。
また、さっき反したダンとも
お互いに協力することを約束していながら
さして悩むことも亡く裏切ってしまう。
それがきっかけでホワイトは公職を離れ、
警察の働きかけで戻ろうとしたときには、
市長に手を回して彼の復職の道を閉ざす…」

----あらあ。けっこうな知恵者だね。
「一昔前だったら、
主人公はすべてにピュアな
理想のアメリカ紳士として描かれる。
しかし、そうはなっていないところが、
この映画のオモシロさかな。
まあ、事実、彼がそういう人だったんだからと言われれば、
何も返す言葉はないけどね」

----監督はだれニャの?
ガス・ヴァン・サント
実在の人物を違う役でキャスティングしたり、
当時のフィルムを効果的に入れたり、
そうかと思うと、
ミルクが亡くなった後に起こった、
3万人もの人々の追悼ロウソク行進を再現したりと、
さまざまな映像アプローチを見せてくれる。
メジャーとインディペンデントを
自由に往来している彼の作風がよく出た映画ではあるね」


           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「もはやショーン・ペンは怪物だニャ」身を乗り出す

※この映画、好きかと問われると、それは困る度

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『フィッシュストーリー』

2009-01-24 22:04:05 | 新作映画
「いやあ、これは涙が出るほどオモシロかったね。
中村義洋監督、
『ルート225』の頃からただ者じゃないと思っていたけど、
やってくれるね」

----えっ。泣ける映画ニャの?
原作の伊坂幸太郎ってあまりそんな感じしないけど。
「いや、そうじゃないよ。
ここが説明しづらいんだけど、
観ている間、現実世界のアレやコレやを全部忘れることができる、
それほどにオモシロい映画ってこと。
まったく先を読むことができない、
そのストーリー展開と構成の妙。
いくつもの時代を描き、
最後はそれらが見事に繋がっていく。
しかもこの“繋がる”というのが
映画のテーマともなっているんだから、
もう感服するしかない」

----いくつもの時代って?
「最初は2012年のとあるレコード屋から始まる。
どうやら彗星衝突が迫っていて
地球はその日、終わりを迎えるらしい。
ところがそこの店長はそんな日でも音楽を聴いている。
その曲というのが
早すぎたパンクバンド、逆鱗の
『FISH STORY』」

----ははあ。分かった。
そこから時代は彼らが音楽を作った頃に飛ぶんだ。
「そう思うでしょ。
ところが彼らが登場する1975年は、ずっと後。
次の時代は1982年。
車の中で、その『FISH STORY』が
“呪いのレコードマニア”の間で評判の曲として
ドライブ中のカセットテープから流れてくる。
そして、次なる時代は1999年。
ノストラダムスの大予言により地球が滅びる日、
そして続いて2009年に起こったシージャック事件」

----ニャに、それ。
まったく分かんないよ。
でも話だけ聞いていると、
オムニバスみたいだニャあ。
「そうだね。
一種のオムニバス。
と言っても、スタイルがそんなにまで異なるわけではなく、
一つひとつのエピソードが
それぞれ少しずつ作風を変えながらも、
それでも明らかに
同じ監督の手によるものというのが分かるというのが、
この映画の特徴かな」

----でも、タイトルがタイトルだし、
それらのエピソードはすべて
『FISH STORY』という曲に絡んでくるんだよね。
それ、誰が作ったの?
斉藤和義
これがまたいいんだ。
歌詞の中身を少し紹介。
『ぼくの孤独が魚だったら、
巨大さと獰猛さにクジラだって逃げ出す』というような内容」

----よく分かんニャい詩だニャあ。
「いいの、いいの。
ネタバレになるからあまり詳しくは言えないけど、
意味がないのにも意味があることが最後に分かる」

----いよいよ分かんニャい。
主演は誰ニャの?
「う~ん。誰だろう。
伊藤敦史、高良健吾、多部未華子、濱田岳、森山未来、大森南朗
あげ出したらキリがない。
でもぼくの今回のオススメは濱田岳。
彼を気にかけてくれている女の子が
自分をパシリにしているる男にホテルに連れられていくのを
だまって見過ごすシーンは、
ほんと辛かったな」


           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「ありゃりゃ、そんな話で終わり?経験ありそうだニャ」ご不満

※いや。さすがにそれはだ度

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『7つの贈り物』

2009-01-22 22:59:04 | 新作映画
(原題:Seven Pounds)

※カンの鋭い人は注意。※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただくことをオススメ。



----このタイトル、どこかで聞いたような…。
ん?デジャ・ヴかニャあ。
「いや、そうじゃないと思うよ。
ほら2年前に公開された
ウィル・スミス主演のヒューマン・ドラマ。
あれの邦題が『幸せのちから』
タイトルから受ける印象がそっくり」

----ああ。だからか。
この映画、あれと共通項はあるの?
「監督が同じガブリエレ・ムッチーノ。
しかし、それにしてもこれは喋りにくい映画だ。
観終わった後、『なに喋ってもネタバレになる』と
宣伝関係の人に話していた人がいたけど、
ほんとうにそのとおりだわ」

----どんな話ニャの?
「う~ん。それさえも言いにくい。
冒頭、いきなり
ウィル・スミスが電話して救急車を呼んでいる。
『自殺者がいる。それはぼくだ』。
もう、それだけである程度推測つはいちゃうけどね。
彼は、7人の人を選び出して、
その人の人生を変えてしまう
ビッグな贈り物をしていく。
その一方で、モーテルを借りて、
世界一の猛毒を持つクラゲを飼う。
映画は、そんな彼の現在の暮らしの中に
過去の日々をフラッシュバックさせていく」

----ふうん。ちょっとミステリーっぽいニャあ。
で、どうなるの?
「だから言いにくいんだって。
プレスには、なんと
WARNING!
結末で、ある秘密が明かされます。
まだ映画を観ていない人には、
決して話さないでください』とまで書いてある。
後で考えたら、この原題さえも意味があって、
それについて、
自分が思うことをちょっと語ってもこれまたネタバレになっちゃいそう。
ということで、ゴメン。
何も言えない」

----あらあら。
でもほら、ニャにかあるでしょ?
音楽がいいとか、映像がきれいとか?
「じゃあ。無難なところで。
音楽はベネズエラ出身のアンジェロ・ミィリ
アメリカ・オフィシャルのサイトにいけば、
悲しい旋律が流れていて胸を締め付けるよ」

----悲しい旋律?
「あらら、これも言っちゃいけなかったかな。
見た後に聞くと、よけいに胸にグッとくるんだ。
あとは盲目の男を演じるウディ・ハレルソン
これまでとはまったく違う役柄かなあ。
あっ、もうこれだけは言ってしまおう。
さっき話した原題。
ぼくはこれはシェークスピアのある喜劇の
キーワードに関係があると思うんだけど…」



           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「よく分からないニャあ」悲しい

※グレイハウンドのエピソードには驚いた度

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画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。


『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(@「シネマのすき間」)

2009-01-20 21:54:07 | 新作映画
-----今日はちょっと
紹介するの恥ずかしいニャあ。
なぜってフォーンの顔が
あのディカプリオケイト・ウィンスレットと並んでいるんだもの。
えっ、ニャンの話かって?
火曜日恒例の
カタログハウス「シネマのすき間」
今日の映画は『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
で、キーワードは
「こんないい朝食は初めてだ」。
さあ、フォーンが聞いたお話とは?
ちょっとテレちゃうけど、見てね。

          (byフォーン)

「フォーンもご飯食べたいニャあ」ぼくも観たい

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『悲しいボーフレンド』

2009-01-19 21:10:28 | 新作映画
ネタバレ注:カンの鋭い人は注意。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただくことをオススメ。


----これってCineMusicaシリーズの第6集だって。
それってどういうシリーズなの?
「CineMusicaというのはCinema+Musicの造語。
その名の通り、
映像と音楽のコラヴォレーション・シリーズ。
今回は渡辺美里『悲しいボーイフレンド』にインスパイアされ、
初恋の切なさを、
現代から振り返る形で描いている。
主演は寺脇康文
彼が演じるのは37歳で独身の岩津。
一人でカラオケに行っては
バービーボーイズ『暗闇でDANCE』を歌うような
なんとも言えない寂しい暮らし。
そんな彼の前に、ある日、卒業アルバムの写真を見て、
自分のタイプだから会いたくなったと言う
不思議少女・香奈(寺島咲)が現れる。
彼女の強引な誘いに、流れのまま
自分が中学時代を過ごした神戸に連れて行かれる岩津。
中学校の教室で香奈は、
岩津が記憶の底に葬っていた
甘酸っぱくも辛い彼の初恋について問いつめ始める」

----問いつめるって?
「うん。岩津は中学のとき付き合っていた女の子(上田結)との密会を
彼女の親に見つかり、
結局引き離されてしまうんだ。
その後、彼女は転校してしまい、
2度と会うことはなかった。
だが、なぜ香奈はそんなことを知っているのか?
しかも『ほんとうに逃げ切れると思っているんですか?』と
ドキッとするようなことまで言われる
これがこの映画のポイントだね」

----ははあ。普通に考えると、
彼女はその女の子の娘。
「そう思ってしまうところだよね。
彼女は『あなたとその女の子の娘』とまで言うけど、
年がまったく会わない」

----それは不思議だニャあ。
監督は誰よ?
『ブラブラバンバン』草野陽花
ここに紹介しなかったことでも分かるように、
前作が自分に合わない作品だっただけに、
今回も正直言ってあまり期待していなかったんだけど、
これは思わず引き込まれたね」

----どういうところがよかったの?
「一つはタイムトラベル風ファンタジーという、
ぼく好みの題材になっていたところ。
しかもそこにちょっとオカルト風味の味付けがある。
さらに言えば、この主人公の設定かな。
彼はこの映画の最後に、自分が一人でいる理由を
『失うのが怖いだけかなあ』と自覚。
『逃げない、ちゃんとした男になれたら』彼女を作ると宣言する。
こういう人物設定の裏付けがある映画は観ていて安心できるし、
すんなり心に入ってくる」

----う~ん。ニャるほど。
でも彼女の正体はニャんだろう?
※ネタバレ注:それはあるタイの兄弟監督が作ったオカルト映画(香港アカデミー賞受賞)と同じ。
これを言っただけでも分かる人には分かっちゃうよね」



           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「なんだかほんとうに悲しそうだニャあ」悲しい

※せつなカゲロウだ度

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『天使の眼、野獣の街』

2009-01-17 22:55:59 | 新作映画
(英題:EYE IN THE SKY)

「いやあ、この映画は
すっかり書きにくくなったなあ」

----ん?どういう意味?
「実は観ている間は大興奮!
これはいま参加させていただいている、
れがあるFさんのところの
「月刊シネマグランプリ」
1月試写ベストに---とまで思っていたのに、
観終わった後、
とある女性に呼び止められ、
『この映画、もう最悪!』と言われちゃって。
彼女いわく
『監督が変わっても、やっていることはいつも同じ。
音楽はずっと鳴りっぱなしで、
映像もセンスがない』とケチョンケチョン」

----ケチョンケチョン?
ニャにその言葉(笑)。聞いたことない。
でも、あまりよくない意味に使うのは
想像ついちゃうニャあ。
そんな映画作った監督は誰ニャの?
ジョニー・トー映画の脚本家として
長年パートナーを組んできたヤウ・ナイホイ
オモシロい映画の例に倣ってこの作品、
ストーリーは至ってシンプル。
凶悪犯罪の容疑者たちの監視と追跡を専門に行なう
香港警察刑事情報課・監視班。
その部署に新たに配属された新人女性警官ホー(ケイト・ツィ)が
監視班のリーダー、ウォン(サイモン・ヤム)の厳しい指導の下、
現場で鍛えられていく。
折しもその頃、香港では宝石強盗が頻発。
監視班はカメラが捕えた映像から得たわずかな情報を頼りに、
張り込みを開始。
徹底的な監視と追跡で一味を追いつめていく。
やがてその中から、
強盗犯の影の男(レオン・カーファイ)の存在が浮かび上がる----と、こういう流れ」

----ニャルほど。
確かにストーリー的にはありふれているニャあ。
「ところが<運び>がとにかくスリリング。
街の至るところに仕掛けられた監視カメラが捕えた映像、
一般人を装って四方八方に散らばる捜査官が
すれ違いに移した携帯カメラの映像、
それらを捜査本部で受け取り分析。
トップ(女性!)が次の指示を出す。
そういう中で捜査班はついにゴミの山から証拠を見つけ出す。
主人公のホーが女性ということもあって
ここはちょっと『マルサの女』を思い出したね」

----ふうん。アクション・シーンとかはないの?
「この映画、特別にアクションを見せなくても
十分に興奮させてくれる。
そう思いながら観ていたんだけど、
中盤あたりでカーチェイスが登場。
しかもハイウェイで追いつめて銃撃戦。
これをなんとロングで見せちゃうところが嬉しい」

----うわあ。それはいいニャあ。
人物の設定はどうニャの?
「サイモン・ヤム演じるウォンが魅力的。
長い張り込みで疲れきった部下たちのために
小話を聞かせるんだけど、
これが伏線となって後半でとても生きてくる。
新人警官のホーもいい。
容疑者を追跡中、
捜査に特別関係ない警官が殺され,
その傷を手当てしようとして,
彼を見失ってしまう。
この失敗もまたクライマックスで生きてくるんだ」

----どういう風に?
「別の事件で姿を現した
誘拐犯の見張り中に
その容疑者が姿を現すんだ。
さあ、彼女はどうする-----という流れ。
あと、上手いのが傘の使い方。
容疑者を追う中で雨が降ってきて彼を見失ってしまう。
これはいつまでも記憶に残ること間違いなしの名シーン。
いま話しているうちに、
やはりこれを今月の暫定ベストに推したくなったな」

----でも、まだ月の半ばだよ。
「それはそうだね(汗)」


           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「そ、それは観てみたいニャあ」身を乗り出す

※やっぱりオモシロかったと思う度

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『三国志』

2009-01-16 00:22:14 | 新作映画
(英題:THREE KINGDOMS』

-----これってジョン・ウーも映画化した,
あの有名な原作が基になっているんだよね。。
「うん。そのときにも話したように
ぼくはこの原作については
歴史の教科書程度の知識。
でもね、そういうビギナーにとっては
この『三国志』はとても分かりやすい作りになっている」

----へぇ~っ。どういうところが?
「たくさんの英雄が登場する『三国志』。
これはその中の一人、趙雲にスポットを当てて描いているんだ。
演じるのはアンディ・ラウ
こういう<外伝>的な形で
関羽や張飛たちも描いてくれると,
ぼくとしては大助かりだ」

----サモ・ハンも出ているみたいだけど?
「平安という役だね。
趙雲とは同郷で彼が兄と慕っているという設定。
この映画,実はこの平安の目線で語られていて,
どうやらこれはこの映画のオリジナルキャラ。
同じようにマギー・Q演じる曹嬰もオリジナル。
曹操の孫娘という設定の
彼女の悪女ぶりはちょっと見モノ。
息子が戦死した男を、申しわけなかったと
彼の娘になることを申し出る。
その言動で彼を自分に心酔させ、
でも後はコマとして使い捨てる。
そこで彼女が言うのが祖父・曹操の言葉。
『世が裏切ることはあっても、世を裏切ることは誰もできぬ』」

----ひぇ~っ。怖い。
でも曹操の孫娘って…?
1時間42分しかないのに
そんなに長い時代が描かれるの?
「そう。劉備さえも死に,
いまや五虎大将軍で生残っているのは趙雲ただひとり。
『思い出に生きるもの』と、
戦いに出るのを止める孔明の忠告を聞かずに彼は
関羽や張飛の息子世代の武将関興(ヴァネス・ウー)や
芝(アンディ・オン)らを率いて出陣」

----ヴァネス・ウーまで出てるんだ。
「監督がダニエル・ウーだからね。
この映画は『ドラゴン・スクワッド』など彼の作品に関わりのある俳優が総出演の趣」

---映像としてはどうニャの?
『レッドクリフ PartI』と比較したら
さすがにかわいそうだけど,
それでもたとえば、
“長坂の戦い”では
馬に乗った趙雲が谷を飛び越える嘘みたいな画が登場。
まあ、劉備の息子を背負っての一騎当千の戦いは,
ちょっとありえないと思ったけどね。
あっちへゴロリ,こっちへゴロリ。
あれじゃあ、赤ん坊は死んでしまう。
そうそう、死屍累々の映像もなかなか頑張っていたね。
でも,この映画いちばんの特徴は
ちょっとしたミステリー仕立てになっているところ。
裏切りがきっかけで趙雲は命を落とすわけだけど,
果たしてその裏切り者は?というヤツ。
でも、これもすぐ分かってはしまうけどね」



           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「少し『三国志』分かるかもニャあ」複雑だニャ

※ヒーローも年とって一人になると寂しい度

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『感染列島』(@「シネマのすき間」)

2009-01-13 21:30:02 | 新作映画
-----いやあ、しかし今日は寒かったニャあ。
東京はこの冬いちばんの冷え込み。
そんな中を,フォーンは行ってきました。
カタログハウスの「シネマのすき間」
電車の中は咳をする人,マスクをした人。
もう、冬ならではの景色。
えいに聞いたら,マスクをしている人は
自分が風邪を引いているよりも
自分に風邪が移らないように予防している人が多いんだって。
そういえば、咳をしている人は
あまりマスクをしていなかったような…。
と、この長~い前フリ。
そう、今日の映画は『感染列島』
キーワードは
「今日,君はリンゴの木を植える」。
さあ、フォーンが聞いたお話とは?
よかったら見てね。

          (byフォーン)

「そういえば『通販生活』にこんなのがあったニャあ」ぱっちり
「グラフトシャットフィルター」
「ウイルスの感染を弱めるためのマスクに付けるフィルターだって」


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猫ニュー

『禅 ZEN』

2009-01-12 12:20:48 | 映画
-----あらら、まさか連休中にこの映画を選ぶとは。
これはちょっと意外だニャあ。
「うん。普通だったら後回しにしそうなところだよね。
でもいくつかの偶然が重なって、
この映画にしたんだ」

----その偶然って?
「ほら。お正月のバス・ミステリーツアー。
その二日目にプログラミングされていたのが
永平寺への初詣だったんだ」

----あ~っ。あのフォーンを寒い中、
置いてきぼりにしたときね。
「それは仕方ないじゃない。
さすがにフォーンを高速バスには乗せられないよ。
で、この永平寺というのがビックリものの広いお寺。
雪は降っていたし、寒い中長い時間並んで参拝かと覚悟していたら、
なんとお寺の中を回るんだ。
もともと寒い場所に建立されているから風雪対策も万全。
で、その日は参拝が無料。
パンフはもらえないはずなのに、
僧侶の人が何か配っている。
それが、なんとこの映画『禅 ZEN』のチラシ」

----あら~っ。確かにそれは珍しい体験だ。
「でね、この永平寺がとにかく
見事な建造物。
一つひとつの磨き上げられた床や柱を見ているだけで、
いにしえの職人たちの技に思いを馳せてしまう。
そして、この寺を開いたのが本作の主人公道元というわけだ。
映画は、道元が8歳の頃に抱いた、
『浄土は現世にこそあるべきではないか』との疑問に始まり、
16年後、仏堂の正師を求め、入宋。
悟りをえて帰国。
建仁寺に身を寄せ、弁道に精進。
比叡山から邪教の烙印を押され,
洛外の安養院に身を寄せ、やがて興聖寺を建立。
しかしそこも僧兵たちに焼き払われ、
越前に移り大仏寺(後の永平寺)を建立する。
こういう流れかな。
かなりはしょったけど…」

----道元の役は中村勘太郎だよね。
「うん。永平寺に納められている道元の肖像画と勘太郎の顔がそっくりらしい。
彼は歌舞伎の人だけど、
今回はそれが効いたね。
禅というのはただひたすらに座ることを説く。
それ以外にもいろんな決まりの型があるんだけど、
その形式をぴたっと決めることができるのは、
やはり同じく形式の世界に住む彼のような人間でないと無理だ。
発音もしっかりしていて、
道元の『言葉』を伝えることが軸となるこの映画では、
ぽっと出の俳優には無理だね。
その好例が僧兵による焼き討ちのシーン。
ここは臨場感を出すため
同時録音で録りたいところ。
しかし炎の燃え上がる音が激しく、それは難しい。
そこでスタッフは実際に燃やす前のテストで音を録り、
編集段階で本番の画とあわせることに」

---そんなこと可能ニャの?
「それが可能となったのは、
勘太郎の演技がぶれなかったからこそ。
この映画、予想以上に“泣ける”作品になっていて、
そのほとんどは勘太郎のセリフからきている。
いかに、彼の果たした役割が大きかったかということだね」

---へぇ~っ。仏教用語が多くて
セリフなんて分かんないんじゃニャいの?
「さすがに、
僧侶たちを相手に説く道元の難しい仏教用語は無理だったね。
でも、普通の庶民を相手にするときの言葉は分かりやすい。
映画としては,先ほど話した入宋シーンでの中国ロケ、
叡山の僧侶たちによる焼き討ちのスペクタクル、
さらには藤原竜也の狂気演技が圧巻の、
北条時頼が怨霊に悩まされるシュールな映像、
そして本作オリジナルの遊女おりん(内田有紀)と、
彼女に色欲を感じる俊了(高良健吾)の物語が加わり,
道元や曹洞宗に興味がない人でも
堪能できる作品となっている。
また、道元の亡友・源公暁と、道元が宋で知り合う寂円を
テイ龍進が一人二役で好演。
ここがこの映画のキモだろうね。
公暁が寂円に生まれ変わったかのような錯覚を
観る者に抱かせるんだ」

----ふうん。見どころは多いんだね。
でも、肝心の道元の言葉の中身については
あまり言っていないニャあ。
「それを言い始めると、
前後のシチュエーションまで説明しなければならなくなるから、
さすがにここでは無理。
ただ、この映画の中で描かれる
徹底して自分を律する道元たちの生き方は
拝金主義が進んだあげく、
さまざまな問題が噴き出しているこの荒んだ時代に生きる人々の心に
それこそ岩清水のように清冽にしみてくると思う。
今日はちょっと熱が入っちゃった嫌いもあるけど
主旋律も中国の作曲家・三宝を思わせて心洗われるし、
今年の始めに観るにはいいと思うよ」



           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「元達磨宗の義介を演じている安居剣一郎って伸びそうだニャあ」身を乗り出す

※これは日本版『ブラザーサン・シスタームーン』だ度

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猫ニュー

『パッセンジャーズ』

2009-01-10 12:40:02 | 新作映画
(原題:Passengers)

※カンの鋭い人は注意。※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。



-----これってアン・ハサウェイ
いくつかの映画賞で主演女優賞を受賞した映画だよね。
「今年のアン・ハサウェイはかわいいだけじゃない!」って
書いてあるけど、どんな映画ニャの?
「それについては、
プレスに端的ににまとめてあるから、
そちらをそのまま引用しちゃおう。
『飛行機事故で、奇跡的に生残った5人の乗客。
彼らを担当するセラピストのクレア。
生存者の証言の謎と、相次ぐ失踪ーーー」
クレアの日常に忍び寄る影ーーー」

----確かに、映画の雰囲気はつかめるニャあ。
「でしょ?
それに加えてプレスには
『お願い:この映画の結末は決して口外しないでください』
こう書いてあるんだ」

----えっ、それ言っちゃうの。
その一言を言ってしまったら、
「どんでん返し系」と身構えちゃうから
言うのは反対していなかった?
「ところが上映前に、
直接念押されたからなあ。
というか、この映画を観ていたら、
だれもがすぐ普通の映画じゃないことに気づく。
もっと言えば、それを言わないと、
この映画のテイストが伝えられなくなる」

----ふうん。どういうお話しニャんだろう?
「だから、さっき話したまんまのお話。
クレアに扮するのがアン・ハサウェイ。
彼女は上司から乗客の5人へのグループ・セラピーを命じられるんだけど、
中に一人、事故後、すこぶる気分がいいという人間がいる。
エリック(パトリック・ウィルソン)というその男は、
自分は病気ではないからと、そこに参加せず、
それどころか個別カウンセリングという形の中、
彼女に言いよってくる」

----そりゃまた。やなヤツだニャあ。
「映画は、ここに
墜落前に期待の爆発があったという証言と、
墜落事故はパイロットの過失だという航空会社の話を交えることで、
これは航空会社による陰謀ではないか?という方へ進んでいく。
その航空会社の代表を演じるのがデヴィッド・モース
また生存者の一人にクレア・デュヴァルと、なかなか豪華」

----そういえばダイアン・ウィーストも出ているんだよね?
「そう。クレアの隣人役ね。
いつもちょっと不思議な笑みをたたえていて、
そういえば昔、ダイン・ウィーストは
こういう役が多かったな。
この女優、似ているな誰だろう?ーーーと思って観ていたら、
なんと本人。(笑)
彼女も年とったねえ」

----女性の年のことは言わないの。
で、結末はそんなに意外だったの?
「いや、申しわけないけど、
読めてしまった。
つくづく、まったく新しいアイデアを用意するのは難しいものだと思ったね」


                 (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「そういうもんかニャあ」小首ニャ

※監督のロドリゴ・ガルシアは『美しい人』を作った人だ度

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猫ニュー

『プラスティック・シティ』

2009-01-08 09:42:19 | 新作映画
(原題:PLASTIC CITY)

-----これ、あまり耳にしたことがない映画だニャあ。
あれっ。オダギリ ジョーが出ている。
しかも共演がアンソニー・ウォンだって。
いったい、どんな映画ニャんだろう。
「オダギリ ジョーが扮しているのは、
ブラジルで生まれ育った日系ブラジル人、キリン。
幼い頃、アマゾンのジャングルで両親を殺され、
アジア系ブラジル人のユダに拾われたんんだ」

----ニャるほど。
そのユダを演じるのがアンソニー・ウォンってワケか。
「そういうこと。
青年に成長したキリンは、
ユダが仕切るショッピングモールで闇稼業をして暮らしている。
ところが、ユダを失脚させようとする動きが起こり、
ふたりの周辺はにわかに騒がしくなる」

----へぇ~っ。どんなことが起こるの?
「彼らのシマを狙う台湾実業家とか、元政治家とかの暗躍だね。
まあ、その後の展開は
日本映画にもよくあるお話。
襲撃されて、仕返しして。
『仁義なき戦い』も真っ青の命の奪い合い、
血で血を洗う抗争へと発展していく」

----ほほ~っ。深作欣二の影響もあるわけか?
「いや、どちらかというと鈴木清順。
途中、対立する組織同士の決闘があるんだけど、
それは街を見下ろす、かまぼこ型のモニュメントの上。
あんな高いところに登れるわけはないし、
その原色の色遣いからしても、
『これは鈴木清順だ』と思ったら、やはりそう。
監督のユー・リクウァイはフィルム・ノワールから
東洋の剣術映画、恋愛まで
さまざまな要素を混在させたいと思ったらしい。
その中に鈴木清順の名前も挙げられていた」

----だれ、そのユー・リクウァイって?
「ジャ・ジャンクー監督の撮影監督として知られる人。
これが3作目ということらしいけど、
意表を突くオープニングのジャングル撮影、
そして続いて空撮で街へ異動するときの鳥瞰ショットなど、
これはいかにも撮影監督と言った感じの映画だね。
あっ、オモシロかったエピソードを一つ。
キリンは、コピー商品だという形で
台湾実業家からある取引を持ちかけられる。
ところがそれが見てみるとホンモノ。
キリンは、それを理由にその取引を断ってしまう。
自分たちは絶対にホンモノを取り扱わないというプライドを持っているんだ(笑)」

----へぇ~っ、どうしてホンモノなのに安いの?
「大量に作りすぎたから。
それだとマーケットで価格維持ができないってワケだ。
なるほど。こんなこともあるのかと。
世の中にはまだまだ知らないこと、多いなと思ったね」




           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「海外で活躍する日本人俳優、増えてきたニャあ」いいねぇ

※それはいいことだ度

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猫ニュー

『フォーンが寝てる間に…』(ちょっとお知らせです)

2009-01-06 15:47:58 | 映画
----むニャむニャ。
「ちょっとお知らせです。
実は、本日1月6日より毎週火曜日にはフォーンと一緒にお出かけ。
「ラムの大通り」を横切ったところにある
「カタログハウス」のウェブサイト「火曜だよ、通販生活」
「シネマのすき間」
お茶を飲みながら、フォーンとおしゃべりすることになりました。
第1回目は『きつねと私の12ヶ月』
基本的には、その週に公開される映画を1本選んでのお話となります。
ここでは毎回、その日に取り上げる映画のタイトルをお知らせするとともに、
「シネマのすき間」へもリンクを貼りますので、
「ラムの大通り」同様によろしくお願いいたします」

----むニャむニャ。ニャに喋っていたの?

       (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ちょっと恥ずかしいニャあ」もう寝る

※それはぼくも同じだ度

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