ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ベオウルフー呪われし勇者ー』

2007-11-14 00:53:33 | 新作映画
(原題:BEOWOLF)

「この映画にはちょっと驚かせられたね」
----えっ、CGを多用した英雄叙事詩じゃニャいの?
「うん。それはそうなんだけど、
最初オフィシャルを観たときには
『ポーラー・エクスプレス』ばりのモーション・キャプチャーを使った映画かと…。
しかし、実際に作品を観てみたら、ああいうアニメチックな作品じゃない」

----じゃあ、CGは背景やクリーチャーに使っているだけ?
「まあ、最後まで聞いてよ。
ところがアンソニー・ホプキンスはほとんどオールヌードで出てきて、
実際はかなり年のはずなのに肌はつやつや、艶かしい。
アンジェリーナ・ジョリーもこれまた豊満な胸を見せる。
で、ベオウルフ演じるレイ・ウィンストンが見事な筋肉美。
そしてロビン・ライト・ペンはまるでアニメのように
整いすぎて生気のない顔。
後でプレス読んで分かったんだけど、
結局、この映画はモーション・キャプチャー。
ところがEOGという技術のおかげで
まぶたや目の筋肉まで再現。
最近よく聞く“不気味の谷”だっけ。
これがまったくないという、まあ画期的な映像だったね」

----お話はどうニャの?
「これも驚きで、
主人公のベオウルフがやたら人間臭い。
名誉欲や愛欲にとらわれているばかりではなく、
自分を誇示したがる、
いわゆる目立ちたがり屋さん」

----それまた珍しいね。
原作でもそうニャの?
「いや。なんでも原作は三部に分かれていて
二部と三部が数十年飛んだりするらしい。
そこで、この脚本家たちは大胆な解釈を試みている。
それはアンファース王(アンソニー・ホプキンス)と
魔物(アンジェリーナ・ジョリー)の子が怪物グレンデル。
で、グレンデルを退治したベオウルフがその母である魔物と結ばれ、
その子供である火を噴くドラゴンが生まれる」

----ドラゴンまで出てくるの?
「うん。ここは見モノだよ。
『ベオウルフVS.キングギドラ』という感じ。
最初のグレンデルもロックバイターか大きなゴラム(笑)」

----でも、そういう戦ってばかりの映画って
苦手じゃなかった?
「それが意外と飽きなかったんだ。
これもプレスで分かったんだけど、
アニメの多くは被写体が動くとカメラも次の瞬間にいる。
オモシロくも何ともない動き。
ところがこの映画では、
カメラは常に被写体の後ろにいて常に少し動いていたり、
わずかに遅れたりするようになっている」

----いわゆる映画的ってことだね。
「監督のゼメキスは
スタッフに2Dカメラの基礎レッスンをしたらしい。
こういうところも映画をオモシロくしている理由の一つだろうね。
ただ、映像はかなり残酷で
子供が観るには少しキツいかもだけど」

(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これは実写ニャの?それともアニメニャの?」小首ニャ

※ジョン・マルコビッチ、ブレンダン・グリーソンもいい度
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