ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『日本沈没』

2006-05-30 23:41:57 | 新作映画
※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


----これって小松左京のベストセラーだよね。
日本列島が沈没・消滅すると言う
タイトルそのままの物語。
確か1973年にも映画化されている。
「うん。でも時代が変わるとこうも違ってくるのかって、
少し複雑な気になったね」

----それはそ仕方ないでしょ。
いまの特撮技術はあの頃と段違い。
しかも監督が平成『ガメラ』シリーズの
特技監督樋口真嗣とくれば、
全然違うのはあらかじめ想像ついてしまう。
「確かに、古都の名所旧跡や
都心のランドマークが次々と崩壊する映像や、
大津波が小樽の街を襲う映像は大迫力。
でも、ぼくが言いたいのはそんなことじゃないんだ。
同じ原作からの映画化でありながら
テーマとして打ち出されているものが
新旧でまったく変わってきているんだ」

----今回のキャッチコピーは
「いのちよりも大切なひとがいる。
1億2000万人、すべての日本人に捧ぐ---」だっけ。
「うん。
ところが原作は元々、
日本人が放浪の民族となったら----と言うところから発想されている。
この映画でも、最初の方で描かれるのは国民と資産の海外脱出。
しかし途中からは、
この『大切なひとを守る』話になってくるんだ。
ヒロイン玲子(柴咲コウ)の設定が
ハイパーレスキュー隊となっているのが象徴的。
彼女は幼い頃に阪神・淡路大震災で両親を失っている。
一方、主人王の潜水艇パイロット・小野寺(草弓剪剛)は
イギリスのチームから誘われ、日本を離れることを決意する。
一緒に行こうと玲子を誘う小野寺。
しかし玲子は自分だけが幸せになるわけにはいかないと、
日本に踏みとどまろうとする」

----へぇ~っ。確か前作での玲子は
自由奔放に生きる伊豆の令嬢という設定だったよね。
「そう。しかも日本の黒幕までも出てきたりしていた。
ところが今回は、この小野寺、玲子の生きざま、
そして田所博士(豊川悦司)と
その元妻・鷹森危機管理担当大臣(大地真央)の
エピソードが軸となっていく」

----前作では、地下鉄のシーンが怖かったよね。
「そこなんだよね。
今回の映画は、火山の噴火やビルの崩壊など
巨視的な部分での特撮は目を見張るものがあるんだけど、
そこに住む個人の視点からの恐怖が意外と少ない。
避難する人々が地割れに飲み込まれるシーンとか、
一応は入れてあるけども……」

----そうか、都会ではそれこそ阿鼻叫喚の地獄のはずだ。
「だよね。
ところが無人となった廃墟の都会には
死体ひとつ転がっていない。
クリーンなんだね。
そしてそのことは映像のみならず
テーマとしても本作を特徴づけている」

----どういう意味?
「一部、利己主義の政治家もいるけど、
それ以外の人たちは<清く正しく美しく>という感じ。
山本総理大臣(石坂浩二)も
この未曾有の危機に『一番大切なのは我々の心』と説くしね。
そう言えば冒頭、玲子が爆発炎上の中から、
ヘリにぶら下がって小野寺を救い出すシーンもまるでスーパーマン。
爆風に巻き込まれるのではと、
珍しくツッコミを入れてしまった

----あらあら?
「思うにこれも『LIMIT OF LOVE 海猿』と同じで
焦点を当てているのは“脱出”ではなく“救出”。
そこに人としての<使命>を
<日本人の心>と重ねて描いたわけだ。
この傾向、しばらく続きそうだな。
個人的にはシンプルな“脱出”アクションが観たいけど……」

          (byえいwithフォーン)

日本沈没 TDV-2731D日本沈没 TDV-2731D
※こちらが1973年版

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『オーメン』

2006-05-27 20:14:03 | 新作映画
----この映画、2006年6月6日に全世界で一斉公開なんだって?
「そう、1000年に一度の666だからね。」
----前作が1976年だから30年経っているわけだよね。
いまさらって感じもしたけど、そういう意味があったんだ…。
「うん。ただ恥ずかしながら、
ぼくは前作は、ついに観ないままなんだよね」

----えっ、それはなぜ?
「この映画は『ローズマリーの赤ちゃん』『エクソシスト』と並ぶ
いわゆる<三大悪魔ホラー>と言われているわけだけど、
最後に出てきたせいか、
ぼくには便乗にしか思えなかったわけだね。
しかも『エクソシスト』の女の子に対して
こちらは男の子ダミアン。
これもなんだかなあって感じで……」

----監督がリチャード・ドナーなのに?
じゃあ、比較して語ることはできないね。
「うん。それで映画が終わった後、
周囲の会話に耳を傾けていたんだけど、
『前とまったく同じ。なぜ作ったんだろう?』という声がチラホラ。
ところが、この新作、ぼくにはけっこうオモシロかったんだ。
物語の骨格がしっかりしているため、
まったく飽きさせることなく見せてくれるんだ。
これで<前作と同じ>と言うと、
次の仮定が成り立つ。
前作はマスターピース。
それを「フライト・オブ・フェニックス」など
リメイクものにも手堅い手腕を発揮しているジョン・ムーアが
オリジナルに敬意を表して、
自分なりに再構築したということじゃないか……と」

----でも主人公の夫婦が若返っていたりとか、
いくつかの変更点はあるんだよね。
「そうだね。
ここでこの物語を知らない人たちのために簡単にご紹介。
アメリカ人の若き外交官ロバート・ソーン。
その妻ケイトはローマの病院で赤ん坊を死産。
二度と子供を産めない体になってしまう。
ところが、その病院の神父が
出産中に母親が命を落とした、
ある赤ちゃんをロバートに差し出し、
彼の妻ケイトにはその悲惨な事実を伝えずに
自分たちの子として育てるように言う。
しかし、ダミアンと名付けられたその子こそ、
実は悪魔の子であった!」

----と言うことは、母親は彼を自分の子供と思って育てるわけだ。
「そうだね。
その子ダミアンは成長するにつれ、
さまざまな災厄を巻き起こし、
人々を惨い死に至らしめていく。
この一人ひとりの死に方については、
周囲の会話を聞いていると、やはり前作と同じらしい。
ただ、現代ならではのCGによって
ときに幻想的に、ときにリアルにはなっているけどね。
ぼくがジョン・ムーアを好きなのはそこだね。
『エネミー・ライン』の頃からそうで、
新技術を取り入れながらも
決してそれを突出させることなく、
正攻法の堂々とした語り口の中に、
違和感なく溶け込ませていく」

----キャスティングの方はどうだったの?
「ミア・ファローがスゴい。
『ローズマリーの赤ちゃん』では悪魔の子を身籠るヒロイン。
他にも『秘密の儀式』など怪奇映画女優のイメージがあったのに、
一時期、ウディ・アレン映画にばかり出ていてその持ち味を失っていた。
でも今回は悪魔の乳母役。
久しぶりにミア・ファローらしさを堪能させてもらったよ。
ピート・ポスルウェイトも、こういう怪しげな神父役にはピッタリ。
マイケル・ガンボンにも驚いたな。
確か『ハリポタ』では子たち供を守るダンプルドア校長。
それが『子供を殺せ!』と命じるんだもの(笑)」

----ニャるほど。それはスゴいや。
でもそれはそうと、この映画が生まれて以降、
だれも子供にダミアンって名前つけなくなったかもね。


                   (byえいwithフォーン)

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『着信アリFinal』

2006-05-26 23:29:05 | 新作映画
----いやあ、人間って怖いね。
携帯なんてものまで<死を呼ぶツール>に変えてしまう。
えっ、なんの話か……?って。
これは『着信アリ』の第3弾。
『着信アリFinal』のお話。
今日はひさしぶりにフォーンが
紹介というわけニャのだ。
ま、それはそれとして、
さっそく映画の話。
この『Final』が前2作と違う点は、
<転送スレバ死ナナイ>ところ。
どうしてカタカナか……?って、
それはメイルの文字がカタカナで浮かび上がるから。
それと、もう一つの特徴は舞台が韓国と言うところ。
重要な役どころで
TVドラマ「プラハの恋人」にも出演の
韓国スター、ジャン・グンソクが出ている。
さて物語は、
修学旅行で韓国に行くことになった
とある高校の2年C組の生徒に
“死の着メロ”が届くというもの。
しかし
<転送スレバ死ナナイ>ということで、
この着メロが届いた生徒に、
クラスのみんなは「自分には転送しないで!」と懇願。
ところが次第に、
その携帯を力づくで奪い合うという
いわば
携帯版バトル・ロワイアルが繰り広げられるわけニャんだ。
まあ、よく考えるよね。
ところでなぜ、クラスのみんなが狙われたか?
これはもう想像つくよね。
そう、発端は<イ・ジ・メ>。
ほんとうに、最近の中学・高校はやっかいだよね。
えっ、その「怨みます」は誰がやるのか……?って。
これがなんと『ALWAYS 三丁目の夕日』の堀北真希。
彼女、初めての悪役ニャんだって。
で、その元親友だった女高生には黒木メイサ。
『カミュなんて知らない』にも出ていたよね。
劇中では学生結婚していたけど、
なんと、まだこのとき17歳だったんだね。
いやあ、人間って本当に怖いね。

        (byフォーン)

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『機械じかけの小児病棟』

2006-05-25 20:38:24 | 新作映画
----またまたスゴいタイトルだね。
しかも《骨折スピリチャル・ホラー》だって(笑)。
これは痛そうだ。でもどういう意味?
「プレスによると
『目と耳から強烈な痛みを伴って観る者を震え上がらせる』とある。
つまりボキッ、ボキッと骨の折れる音が大音響で響くわけだ」

----趣味悪いなあ。
「ぼくも最初はそう思った。
しかしこれが意外とオーソドックスな、
しかも最後にはホロっとさせる
スペインのゴースト・ホラーなんだね」

----と言うことは、この病棟にゴーストの怨念が渦巻いているわけだ。
「うん。
物語は老朽化していて閉鎖間近の小児病院で起こる。
その病院に派遣されてきた看護婦エイミー(キャリスタ・ロックハート)は
子供たちが夜な夜な何かに怯えていることに不審を抱く。
実は病院には古くから『機械少女』と呼ばれる
全身に金属の矯正器具を付けた少女の霊が出ると言う噂があった。
やがて、彼女はこの病院に隠された
おぞましき過去を知る」

----分かった。このゴースト(悪霊)は
子供たちをこの病院から出したくない。
そこで暴れているんだ。
その骨折も、悪霊が子供の退院を引き延ばすために起こしたんでしょ?
「鋭いなあ。
この映画、一見チープに見えながら脚本が凝っていて
さまざまな伏線が張りめぐらされている。
たとえばエイミーの前任の看護婦スーザンも同じような怪奇現象に悩み、
そのあげく車のスリップ事故で死んでしまう。
それについて、ふたりの老霊能者姉妹は
『死期が近づいている者にのみ霊が見える』
『霊は自分の大切な人を側に置こうとする』とエイミーに説明」

----えっ、じゃあエイミーは霊の姿を見ないの?
「そこがポイントなんだ。
エイミーは、その邪悪な霊の姿を目撃してしまう。
と言うことはヒロインまでも死んでしまうのか?------
この<霊と人間のルール>に基づいたオチもよくできている。
また、映画ではこの超常現象の元となった
過去の悲惨な事件が語られるんだけど、
その犠牲となった少女のカルテがなぜか見つからない。
これもミステリーとしては楽しめたね」

----でも、いつも不思議に思うんだけど、
どうしてこういったホラーでは
ヒロインたちに
あんなにも勇気があるの?
普通なら、怖くて腰を抜かしてもおかしくないのに、
自ら進んで、暗くておぞましい場所へ足を踏み入れちゃう……。
「そこもきちんと理由付けがなされていた。
エイミーは過去に自分のミスで患者を死なせている。
そのため、2度と過ちは犯すまいと言う気持ちが強いんだ。
もう命なんて惜しくはない……
それが彼女の勇気ある行動の元となっていると言うわけさ」

----ふうん。ニャんかできすぎた話だなあ。

        (byえいwithフォーン)

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『美しい人』

2006-05-24 23:00:00 | 新作映画
----この映画、原題が『9lives』だよね。
監督が『彼女を見ればわかること』の
ロドリゴ・ガルシアということは
またオムニバスなの?
「そう。でも今回はこれまでと比べ、
さらに先のことに挑戦している」

----と言うと?
「それら9つのエピソードのいずれもが
ワンシーン・ワンカットで撮影されているんだ。
リハーサルに9日間、撮影に9日間。
いずれも前後のシーンがないだけに
そこだけで勝負しなくてはならない」

----つまり究極のリアルタイム映画と言うことだね。
「うん。
これまでも何度かワンシーン・ワンカットの特徴については
ここでフォーンに喋ってきたけど、
こういうオムニバスでその手法を取り入れるというのは、
まさに目からウロコだったね。
ヒロインたちの日常の中の9、10分から14分を切り取る。
その短い時間の仲で、あるときは会話によって
あるときは目前で起こった出来事によって、
そしてあるときは心の中の想いによって、
表面的には静かだった彼女らの心がざわつき、
ついには爆発する。
もちろん、その逆で沈静化もあるけどね」

----ふうん。変わってるね。
「そう言ってしまったら身も蓋もないよ(笑)。
映画は情感が最大限に高まったところで
ブチっと切れて暗転。
確たる解決策を示さないまま終わるという
エピソードが多いため、
観る方も暗闇の中に放り出された感じになる。
『その答は、あなたも闇の中で探しなさい」と言うことなのかな。
あっ、最後に主要キャストを紹介しておくと、
キャシー・ベイカー、エイミー・ブレナマン、エルピディア・カリーロ、
グレン・クローズ、ダコタ・ファニング、リサ・ゲイ・ハミルトン、
ホリー・ハンター、アマンダ・セイフランド、
シシー・スペイセク、ロビン・ライト・ペン」

----スゴいね。よく集まったよね。
なあんて、まったく知らない人もいたけどね(笑)。
        (byえいwithフォーン)

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『アルティメット』

2006-05-23 23:01:57 | 新作映画
----「NO CG !NO STUNT! NO WIRE!」。
なんかどこかで聞いたような……。
あっ、分かった『マッハ!』だ。
「そう。
でももちろん、この映画にトニー・ジャーは出ていない(笑)。
これはリュック・ベッソンのヨーロッパ・コープ作品」

----ベッソンの製作する映画ってアクションは派手だけど、
あまりパッとしない気が…。
「そうだね。監督による出来不出来があるよね。
でも、これは出演者たちの身体能力を全面に押し出した作品。
それだけでも期待していいと思うよ。
主人公のふたりは、
まるでスパイダーマンのように
ビルとビルの間を飛び越え、突進する車を撥ね除ける」

----ちょっと待って。
主人公はふたりいるの?
「うん。簡単にストーリーを説明しておこう。
舞台は2010年。パリ郊外のバンリュー13と呼ばれる地区。
この地に生まれ育ったレイトは、
街からのドラッグ一掃を目指すが、
ギャングに妹を人質を取られてしまう。
一方、潜入捜査官ダミアンは
ギャングに強奪され,地区に持ち込まれた
時限爆弾の解除を命じられる。
かくしてレイトは妹救出のため、
ダミアンは国を守るため、
無政府状態となったバンリュー13地区に潜入する---」

----ニャるほどね。いわゆる近未来SFアクションと言うわけだ。
「この手の映画って、最初の方はオモシロく観られるんだけど、
途中から失速するのが常。
ところが今回は、まずギャングに追われて逃げるレイトのパートがあり、
次にダミアンの潜入捜査が描かれるパートがある。
そして、そのふたりが一緒に敵に立ち向かう。
つまり、ホップ・ステップ・ジャンプの三段構成。
しかもふたりとも人間離れした技を見せてくれるモノだから、
ハリウッドお得意の銃撃戦やカーチェイスとはまったく違う、
手に汗握るアクションを楽しむことができる。
特にレイトのアクションはまるでサーカス。
その動きを映像に収めるべく
一秒に150コマを捉えることのできる
特殊カメラを使用したらしい」

----そういえば昔,やはりベッソンで『YAMAKASI』ってなかった?
「ぼくもそれを思い出したね。
で、プレスで確認したところ、
レイトを演じるダヴィッド・ベルは
『YAMAKASI』のモデルとなった<バルクール>の創始者なんだって」

----ニャるほどね。
物語の方はどうだったの?
「劇画チックだったね。
勝ち気だったレイトの妹がクスリ漬けにされ、
敵側のボスに鎖で繋がれている。
これは永井豪のマンガ『バイオレンス・ジャック』を思い起こさせる。
さらに、そのボスが
とてつもなくでかい怪物のような大男を用意して
主人公たちの行く手を阻む。
ここは『ブルース・リー/死亡遊戯』だね。
そう言えば敵陣にブルース・リーらしき
ポスターが貼ってあったな」

----そうか、身体能力で勝負と言えば、
ブルース・リーを外すわけにはいかないものね。

        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「えいは高所恐怖症なのニャ」もう寝る

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『僕の、世界の中心は、君だ。』

2006-05-22 23:58:38 | 新作映画
----どこかで聞いたようなタイトルだね?
「ん、やっぱり気づいたか(笑)。
これはあの『セカチュー』」

----えっ、でも韓国映画だよ。
チャ・テヒョンも出ているし。
あれっ、……ということはラブコメ?
「そうだね。その要素はあるね。
先日の『君に捧げる初恋』と同じく、
前半はノー天気なまでのラブコメ。
で、途中から号泣路線に持って行く。
考えてみたら、韓流と呼ばれる
一連の恋愛映画は<難病>がつきものだし、
この映画がリメイクされたのもうなずけるね」

----でも日本のオリジナルにはほとんど
笑いの要素はなかったよね。
「うん。そこが一番の違いだろうね。
ただ、この映画を観て再認識したけど、
『セカチュー」というのはきわめてシンプルなストーリー。
若い恋人が島に行って、そこで女性が発病して倒れ、
ふたりで約束の地へ行こうとするけど、
夢果たせないまま……と言うお話。
逆に言えば、それだけに演出力が必要とされるよね。
いわゆる<余白>の部分で、
どれだけ情感を出せるかが勝負となる」

----となると、感情ストレート勝負の
韓国映画は厳しいかもね。
「いくつかの<試み>はあったけどね。
たとえば<自転車>の使い方。
自動車と違って自力で漕ぐ自転車は
それだけで、乗る人の感情を表せる。
怒りで漕ぐ、嬉しくて漕ぐ、悲しみで漕ぐ……。
それを意識的にやったトリュフォーはやはり偉大だったね」

----ちょっと話がズレていない?
「ごめんごめん。
後は今井正監督の名作『また逢う日まで』を
彷彿とさせるシーンが出てくる。
○○○越しのキスが、
ここでは形を変えて使われる。
そこは必然性があるだけによかったな。
後はヒロインの息の絶え方、
そして一見、散骨に見えたある仕草が、
ラストで意味を持って明かされるところかな」

----あれっ?見どころあるみたいじゃない?
「ただ、やはり全体的に笑いの演出がオーバーすぎる。
チャ・テヒョンも、そろそろ違うタイプを演じなければと、
気になってしょうがなかったね」


                   (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「僕の、世界の中心は、ここだ。」フォーン、ぐう~ぐう~


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『深海 Blue Cha-Cha』

2006-05-21 14:43:30 | 新作映画
----変わったタイトルの映画だね。
どういう意味があるの?
「『深海』というのは文字通り<深い海>。
ここではヒロイン、アユーの<海よりも深い愛情>を意味すると同時に、
監督の海への思い、尊敬と恐れを表している。
一方の『Cha-Cha』は映画の中にあるセリフ、
『人生が思い通りに行かない時には、チャチャを踊ろう』と繋がる。
この映画のヒロイン、アユー(ターシー・スー)は
ある犯罪を犯してようやく出所してきたところ。
彼女は姉のように慕うアン(ルー・イーチン)の元で働くが、
自分に優しくしてくれる客チェン(レオン・ダイ)と関係を持ち、
以後、その愛情を常に抱きしめたくて
執拗に彼につきまとうようになる。
実はアユーは鬱病を抱えていて、
それが元でか、
ひとたび愛を掴むと自分がコントロールできなくなる。
ところがそんな彼女に魅力を感じた
シャオハオ(リー・ウェイ)は
『ぼくを信じて。すべてうまくいくから』とアユーにメール。
しかし、彼女のイメージする<愛>とは
シャオハオが思っているような
そんな甘いものではなかった……」

----『Cha-Cha』の意味になっていないよ?
「ごめんごめん。
この映画ではアユーやアンがチャチャを一人で踊るシーンがある。
監督いわく
『このタイトルが人生では逃れられないちょっとした悩みや、
ブルーなことがあるのを象徴している。
でも、人生が思い通りにいかない時、チャチャを踊れば、
そこから解放され、家に籠って息詰まることもないと思う』だって。
なぜ、それが他のダンスでなくチャチャかは
ぼくには説明されてもよく分からないけどね。まあそういうこと」

----ニャるほど。映画の中身をそのまま表しているんだニャ。
「うん。このアユーが実に痛々しく、
突然ヒステリックに声を上げたり、
ストーカーのように男にまとわりついたりする。
常連客だったチェンとのことで
一緒に住んでいるアンに迷惑をかけながら、
新しい男シャオハオができると
彼女からプレゼントされた携帯にも出ないで、
その男と同棲すると言う。
しかもアンの部屋では掃除一つしなかったのに、
シャオハオの部屋では甲斐甲斐しく奥さんのようにふるまう。
なのに、ちょっとでもクールな態度を取られると、
もう自分を愛していないと泣き始める」

----あらら、厄介だね。
「そうも言えるよね。
共演のリー・ウェイは、
もし自分の生活の中でこれほど執拗に付きまとう女性が現れたら
絶対に別れるだろうと強調。
アユーと最初に関係を持つチェンを演じた
レオン・ダイも似たような発言をしている。
この映画が不思議なのは、
そういう<困ったちゃん>を主人公にしているところ。
しかも何が彼女のトラウマかなど、
その背景が説明されているわけでもなく、
ただ鬱病という設定を持たせてしまったことにより、
アユーの心理に観客が寄り添う術が難しくなっている。
彼女のヒステリックな発作も
男たちの落ち度によって引き起こされるというわけでもないし……」

----少し秋吉久美子の『赤ちょうちん』を思い出したけど…。
「あの映画ではヒロインの<狂気>が<生活の重み>の中で
徐々に現れてきたけど、
これはそういったストレス的なところを描かずに最初からだからなあ。
う~ん。アユーのような女性がいることは分かるけど、
映画を楽しめるかと言うとこれはまた別問題。
観客を選ぶ映画と言えるだろうね」

                    (byえいwithフォーン)

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『ダ・ヴィンチ・コード』

2006-05-19 00:16:53 | 新作映画
----この映画、全世界での公開直前になって
いくつもの障壁が立ちはだかってしまったね。
「あっ、カンヌで評判が悪かったことね。
カトリック系団体によるソニー製品の不買運動もあったりで、
大変な船出となってしまった」

----宗教界の批判の方は日本では逆に宣伝にもなるかも知れないけど、
そのカンヌでの辛口批評は痛いね。
「そうなんだよね。
そういった情報が伝わると、
日本でもみんな構えてしまうからね」

----確か、映画になる前から本も読んでいたよね?
「うん。映画化が予定される作品の原作は
あらかじめ読まないようにしているぼくにしては
珍しくこれだけは読んでいた。
そのとき思ったのは、
『これって映画向きだな』ってこと。
後半のアクション・シーンなんて
本を読みながら映像が頭に浮かんできたものね。

----でも、この本って
いくつもの謎を解き明かしながらアクションが展開。
これってけっこう難しいんじゃニャいの?
「うん。ミステリーとアクション、
どっちに重きを置くかで映画はまったく変わってくる」

----そうだよね。で、どっちだったの、この映画は?
「ミステリー部分は、なぞっただけって感じ。
ウィトルウィウス的人体図、フィポナッチ数列、黄金比……。
原作では最初のヤマ場ともなる、
このルーヴル美術館でのくだりが
あっという間に終わってしまう。
主人公の二人はいささかも逡巡することなく
次々と隠された謎を読み解いていくんだ」

----ちょっと待って。
それじゃあ、原作を読んでいない人には分かりにくいのでは?
「そうなんだ。
もしかして製作側は、
これは“すでに誰もが知っているお話”ということを前提にして
映画を作っているような気がする。
あの『ハリポタ』の第一作と同じようにね」

----じゃあ、映画は原作に忠実なんだ。
「いや、ところが
人間関係やキャラクター設定も含め、
けっこうはしょっている部分がある。
しかも映画向けに改変された箇所まであるから、
公開されたら喧々囂々ありそうな気もする。
ぼくはこれは映画を観る前に原作を読むことをお勧めするな。
そうしないとシラスの過去や
オプス・デイのアリンガローサの狙いとかも分からない気もする。
ただ、原作に添ったミスリードも行なわれているから、
映画だけで楽しめないこともないんだけどね」

----じゃあ、逆に映画として膨らませている部分は?
「これは聖地エルサレムや
十字軍遠征、魔女裁判のシーンだろうね。
なんとフラッシュバックでその当時の情景が再現される。
これはハリウッドのお家芸。
<人類の歴史最大のミステリー>という
スケール感がよく出ていたと思う」

----キャスティングはどうニャの……?
「うん。観る前は
トム・ハンクスとオドレイ・トトゥは
ミスキャストと思っていたけど、
さすが実力派だね。
観ているうちにそんな懸念は完全に吹き飛んでいた。
シラス役のポール・ベタニーも
『ブレードランナー』のルトガー・ハウアーを彷彿させ、
怪物性の中にも<生>の哀しみが出ていた。
もっともこれも原作を読んでいないと分かりにくいけど…。
そうそう、原作と言えばラストは
大ロングの俯瞰をイメージしていたけど、
これもまったく予想ハズレ。
なるほど、こうきたかって感じだったね」


        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「原作、オモシロかったのにニャ」小首ニャ

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『ハード キャンディ』

2006-05-18 00:03:29 | 新作映画
「う~~ん。
これまた、とんでもない監督が飛び出してきたもんだ」

----そう?よくある「赤ずきんちゃん」をモチーフにした
エロチック・サスペンスみたいなものじゃないの?
「もちろん、その要素は多分にあるし、
最初の方は、おやおやこのロリータ趣味は
日本じゃまずいよな……って感じで観ていたんだけどね」

----でも、それだけじゃなかったってわけ?
「うん。よく知られている『赤ずきんちゃん』は
赤ずきんちゃんによる“悪いオオカミへの復讐”で
めでたしめでたしとなるわけだけど、
この映画では最初から赤ずきんちゃんがオオカミに罠を仕掛ける」

----ふうん。でもそれもあらかじめ想定内と思っていたけど……。
「この物語はネットのチャットで知り合った
中年のカメラマンと14歳の少女が
実際に会う約束をするところから始まる。
このネット上での誘い方、
そして会ってから男の部屋に行くまでが実にスリリング。
その駆け引きの描写だけで
あっという間に観る者の心をつかんでしまう。
相手のちょっとした言葉の隙をついて、
お互いにラブアフェア、男と女の関係へとなだれ込もうとするさまがお見事。
まあ、ぼくにはちょっとマネできないな(笑)」

----でも、チラシとかによると、
それこそが男にとっては恐怖の体験の始まりとなるわけでしょ。
縛り上げられて、ついには股間の大切な部分まで
切り取られようとするとか……?
「そうなんだ。
この少女ヘイリーの行動があまりにもエキセントリックで、
精神的に病んでいるのでは……?と、
観客の心の針は最初、
カメラマンのジェフへの同情へと揺れ動く」

----でも、もともとは少女相手に
チャットをやっているくらいだから、
このカメラマンだって少しヤバいよね。
「うん。ところが彼はごく普通の男で、しかも意外に紳士的。
と言っても、これは男のぼくがそう思っているだけで、
他の人、特に女性が観たら、また違った意見になるかもしれないけど……。
彼の寝室には自分が写した少女モデルの写真こそ貼ってはあるものの、
特に過激なものや、おかしなものは何一つ発見されない。
しかし、独身の男の部屋にしては逆にそれは不自然」

----それはそうだよね。えいだって……。
「はいストップ!(笑)
ヘイリーは失踪したある行方不明の少女を
小児性愛者のジェフが殺したと決めつけているんだね。
つまりヘイリーのこの行動は
その友人である彼女によるジェフへの制裁。
でも果たしてそれは真実なのか、
彼女の勝手な思い込みではないのか?
この映画は、
終始、ふたりの会話によって映画が進んでゆく。
そのため、それぞれが発する言葉のどちらを信じるかによって、
観る人が受ける印象は180度違ってくる。
それはつまるところ観客のモラルや価値観といった、
その人のバックグラウンドの差異によって決まってくるとも言える」

----えいはどうだったの?
「ぼくは最初はジェフに同情。
でも後半に至って右に左に揺さぶられたね。
う~~ん。やはりこれは
この映画が長編デビューとなる
監督デイヴィッド・スレイドの作劇術が秀逸なんだと思う。
もちろん人によっては、
最初から最後までブレない人もいるかも知れないけど…」

----そう言えばこの映画も音楽が……。
「うん。オリジナルスコアはわずか9分間しか使われていない。
だからと言って,それ以外は無音かと言うと、
そう言うことではなく、
部屋の外の鳥の鳴き声とかも
きっちり捉えられている。
キャメラもフィルムスピードを変えたりするなど、
最初はトリッキーなテクニックが目についたけど、
舞台が部屋の中に移ってからは
流れるような移動撮影を多用。
その被写体となる対象から対象へと移る中で、
スクリーンを一つの<色>で埋めつくすという
眩惑的な映像を見せてくれるよ」

----話を聞いていると、
けっこう気に入っているみたいだね?
「う~~ん。
ただ後味があまりよろしくなかったね。
確かに観客の目をスクリーンに引きつける力に関しては
この監督、新人とは思えない並外れたモノを持っているけど、
そこがどうもね。
カタルシスというヤツが、少なくともぼくにはなかったな」


        (byえいwithフォーン)

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『ポセイドン』

2006-05-17 00:37:11 | 新作映画
----話題の大作、いよいよ登場だね。
どうだった、ちょっと前に『LIMIT OF LOVE 海猿』があったけど……。
「まあ、比べるのもかわいそうだけど、
よく言えば、あの『海猿』は
ピースフルな映画だったということを再確認したね。
もう公開されてだいぶ経つからネタをバラしてもいいと思うけど
『海猿』ではあれだけの事故がありながら
みんな助かったよね。
でも、沈没しかけた船からの脱出なんて
そんなに簡単なものじゃないはず。
その恐怖を息づまるサスペンスとともに見せてくれたのがこの映画」

----それって、多くの犠牲者を出すということだよね。
観ていて怖くなかった?
「怖いなんてもんじゃないよ。
今回、プレスがよくできているからその中の言葉を使って話すけど、
製作のアキバ・ゴールズマンいわく
『(この映画は)人間の根本的な恐怖------
火災、溺れること、落下、閉じ込められること、手も足も出ないこと-----
をかきたてる』」

----そうか、溺れるだけでなく、窒息したり、火に包まれたりするわけだ。
「うん。たとえば、断線した電気コードに
浸水した水が触れることで、
あっという間に感電死ししてしまう。
また高層ビルのような船だけに、
転覆すれば人々は落下して下に叩き付けられる」

----そう言えば監督はウォルガング・ペーターゼン。
『U・ボート』や『パーフェクトストーム』でも海の恐怖を描いていたよね。
「うん。『U・ボート』は
いま思い出しても息苦しくなるけど、
この映画は、あの閉塞感がもたらす恐怖に近いところがある。
ただ、『U・ボート』『パーフェクトストーム』は
いずれも海の男たち、プロが主人公だったのに比べ、
今度は一般人が遭遇する思いもかけない事故というのがポイント」

----でも、そんなアマチュアの人たちが
運だけで脱出できるはずはないよね。
「そう、そのために
元消防士で市長も体験したという男や、
船の設計に詳しい男、また船の内部を知る者が集団を形成、共に脱出口を目指す。
まあ、その中にお荷物となる男を入れてあるのも定石だけどね。
そんな彼らが織りなすドラマは、まさに極限のドラマ。
たとえば一人は助けられるけど二人は無理という
シビアな状況が生まれる。
握った手を振りほどけと命令する者、
それに従う者、必死で手を離すまいとする者……」

----まるで「蜘蛛の糸」だね……。
「かと思えば、こういうのもある。
船のプロペラを止めるべく、
そのスイッチがあるところまで
だれかが水の中を潜って行かなければならない。
しかし、それは片道だけで力が尽きてしまう距離だ。
果たして誰が志願するのか?」

----そうか、そこには自己犠牲の物語が横たわっているけだね。
そう言えば、さっき消防士と聞いて、あれっと思ったけど、
その消防士役ってカート・ラッセルじゃない?
「うん、彼には『バックドラフト』という代表作があったからね。
キャスティングにはそれを意識しているのかも」

----でも、これって元々は『ポセイドン・アドベンチャー』なんでしょ?
「うん。豪華客船が大晦日の夜に
大波に襲われるというアイデアを拝借したということだね。
それが現代のSFX&CGで生まれ変わったというわけだ。
とりわけ冒頭は圧巻。これもプレスから引用してみよう
『カメラの視点による水中場面から始まり、
その後、上昇して船が見えてくる。
そして船首を回り、船の側面を下りると、
デッキを走っている人を見つけるカメラは
その人物の周りを180度移動しながら近くで捉えていく。
そしてカメラは彼をリードするように階段を上って行くと、
引いて船の美しさと雄大さを見せる。
アッパーデッキ、プールサイドで楽しんでいる人々を捉えたあと、
高く煙突まで上り、そこから海に沈んで行く夕陽を見せる』。
この2分半をなんとワンショットで映し出す。
しかもそこだけで1年かけたと言うんだ。
映画本編はこれだけのスペクタクル大作にしては
約1時間40分とコンパクト。
でも中身は充実していたね。
その証拠に
エンディングクレジットの最後まで
席を立った人はほとんどいなかったよ」

                  (byえいwithフォーン)

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『レイヤー・ケーキ』

2006-05-15 22:39:09 | 新作映画
----これって6代目ボンドで話題のダニエル・クレイグが主演だね。
“スタイリッシュ・クライム・ムービー”と聞くと、
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や
『スナッチ』が思い浮かぶけど……?
「ぴったしカン・カン……って古すぎるか(笑)。
これはその2本でプロデューサーを務めた
マシュー・ヴォーンが初監督した映画なんだ」

----ということは、またたくさんの人が出てきて,
込み入った話になっていくんだ。
「そうだね。本筋は簡単なはずなのに、
どんどん迷路に入り込んでいく。
主人公は名もなき麻薬ディーラー××××」

----何?その“××××”って?
「映画では最後まで正体が明かされないから、
ストーリー説明の都合上、プレスやチラシではこう記されている。
で、その××××は自らのルールに従い、
好調なうちに足を洗おうとしていた。
ところが、そんな彼に新たな二つの仕事が舞い込む。
一つは裏社会の大御所エディ(マイケル・ガンボン)の
麻薬中毒の娘を捜し出すこと。
そしてもう一つはデューク(ジェイミー・フォアマン)が手に入れた
100万錠ものエクスタシーを売りさばくこと」

----“これを最後の仕事”って言うの多いよね。
あと、女性を捜すと言うのも……。
「だからってハードボイルドにはならないところがやはりUK。
アメリカだと『さらば愛しき女よ』とか『青いドレスの女』とか、
紫煙たなびくムードたっぷりの映画になるんだけどね。
この映画では、裏にいるボスの思惑が明らかになるにつれ、
××××の復讐と自らの生き残りを賭けた
ゲームと呼ぶには危険すぎる戦いが始まる。
しかしそれにしても、
どうしてここまでストーリーをややこしくする必要があるんだろう。
それぞれの登場人物の過去が現在の物語に深く関わってくる。
それも一つや二つじゃないため、
よ~く、観ていないと、
あっという間に映画から置いてきぼりにされてしまう。
でも、そういう緊張感が好きな人にはたまらないかもね」

----そう言えば、さっきスゴく古い歌口ずさんでいたよね。
「♪だ~れのせいでもありゃしねぇ~~~」とか。
「はい。そこまで。JASRACに引っかかっちゃう(笑)。
日本では尾藤イサオが歌った『悲しき願い』( "Don’t Let Me Be Misunderstood")。
元歌はアニマルズなんだけど,
そのジョー・コッカー版が聞けるから、
まあ楽しみにしてよ。
あっ、ヒロインは最近立て続けに出演のシエナ・ミラーね」

----ニャんだか、いい加減だニャ。
「♪みんなおいらが悪いのさ~」
 
        (byえいwithフォーン)

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『ハイジ』

2006-05-14 22:12:59 | 新作映画
----これって『アルプスの少女ハイジ』のことだよね?
「うん。日本では
場面設定・画面構成を宮崎駿、
演出を高畑勲が担当したアニメ版が有名だね。
でも、ぼく個人としてはこの物語に、
特別思い入れがある方じゃない。
よくギャグ(?)に使われている
『クララが立った!』の意味も、
今回、初めて分かったくらいだから(笑)」

----じゃあ、あんまり楽しめなかったの?
「いやいや、そんなことはないよ。
逆に児童向け映画の特徴がよく分かって
『なるほど』と思ったね」

----児童向け映画って?
「うん。どう言ったらいいかな。
この物語の他のヴァージョンの映画を観ていない自分としては、
それらとの比較はできないということを前提にして聞いてほしいんだけど、
この映画は、とにかく余韻も何もなく、
あっという間に物語が展開していく。
孤児のハイジが叔母デーデに連れられ、
おじいさんの住むアルプスの山へ。
ふたり仲良くなって間もないのにすぐに引き離されて
今度はクララの話し相手としてフランクフルトへ。
クララのお父さんの留守を仕切るロッテンマイヤー夫人からは冷たくされるけど、
彼女の明るいキャラクターは他のみんなに愛されていく。
ここにヤギ飼いの少年ペーターや、
そのおばあさんのエピソードを加えれば
この映画はでき上がる。
しかし、その一つひとつが掘り下げて描かれていないんだ。
でも、対象年齢の幅が広い児童向け映画で
それぞれの細かい心理描写を望むのは酷。
起伏に富んだ物語のオモシロさ、
そしてジュリア・アルプスに位置するスロベニアのリゾート地、
クランスカ・ゴーラの
目が覚めるように美しいロケーションを
瞼に焼き付けられたことだけでもよしとしたいんだ。
だって十分に幸せな気分になれたもの」

----ふうん。でも俳優とかはどうニャの?
「ハイジには『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』のエマ・ボルジャー。
おじいさん役にはマックス・フォン・シドー。
そしてロッテンマイヤー夫人にはジェラルディン・チャップリン。
片やベルイマン映画の名優、片やチャップリンの愛娘。
いやあ、感慨深かったね」

----そんな古い話されても……。
「じゃあ、フォーンに関係ある話を。
フランクフルトの教会でハイジは子猫を貰い受けてくるんだけど、
なんとそこには4~5匹も子猫がいたんだね。
そこで最初に2匹だけ、ポッケに隠してもらってくる。
で、ハイジが選んだのが
アメリカンショートヘア風の模様の子と
茶色のシマシマの子。
ここは目を凝らしていたんだけど残念ながら……」

----ゴクっ。
「残念ながら黒猫は選ばなかったよ。
もっとも後で教会の人が連れてきてくれるけどね」

----ほっ。

                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンも立つニャ」フォーン立つ

アルプスの少女ハイジ 劇場版 COBC-90403アルプスの少女ハイジ 劇場版 COBC-90403
※この劇場版は偶然にも観てました。

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『トランスアメリカ』

2006-05-12 22:45:48 | 新作映画
----これって、主演のフェリシティ・ハフマンが
オスカーにノミネートされた話題作だよね。
「うん。ゴールデングローブ賞のドラマ部門で受賞しただけに
一部では本命視されてもいた」

----確か、ちょっと変わった役柄だった気が…。
「そうだね。性同一性障害の男性の役。
以前、ヒラリー・スワンクもこの障害を持つ女性を演じてオスカーを獲得。
でも今回は女性ではなく男性。
つまりハフマンは自分は女優でありながら、
その役として、
自分の本質は女性だと思っている男性を演じるわけだ」

----それは大変そうだ。
「ハフマンは自分自身に尋ねたらしい。
『女はどうやって立ったり座ったりするんだっけ?』って」

----この画像を見ると、
ハフマンの前にディカプリオ似の青年がいるけど、
ふたりはどういう関係なの?
「そこが、この映画のオモシロいところ。
彼はなんと、このハフマン扮するブリーの息子トビー(ケヴィン・ゼガーズ)。
かつて、ブリーが男性として、
ただ一度だけ関係を持った女性との間にできた子なんだ。
つまりブリーはトビーの父親と言うわけだね。
ロスで、女性として慎ましやかに住んでいるブリーは、
肉体的にも女性となる最後の手術を目前に控えている。
ところが、そんな彼女にニューヨークの拘置所から電話が入ってくる。
息子トビーはまだ見ぬ父親を探していると言うんだ。
過去に背を向けようとするブリーに対して
セラピストは、彼に会わなければ手術のサインをしないと言い放つ」

----あらら。これはややこしいことに。
「いやいや。まだまだこんなもんじゃないよ。
仕方なくブリーはニューヨークへ。
ところがトビーはブリーを教会から派遣されたボランティアの女性と思い込む。
その勘違いを利用してブリーは自分の正体を偽り,
ロスへ出て生活を変えたいと言うトビーを連れてアメリカ横断の旅に出る……
男娼の仕事によって金を稼ぐなど
生活が荒れまくっている息子トビーを
さすがにそのままにはしておけなかったわけだね」

----ニャるほど、見えてきた。
果たしてトビーは、
いつブリーが男性であることに気づくのか、
そして彼は息子に自分は父親だと名乗り出るのか、
それとも最後まで黙りとおすのか、
これが物語のポイントだね。
「うん。そういう意味でもこれはロードムービーのお手本のような映画。
傍目から見たら凸凹なコンビが、
いくつもの事件を経て近づいたり離れたり。
ある決定的瞬間に向けて、その関係性はさまざまに変容していく」

----突然の息子の出現とロードムービー。
少し『ブロークン・フラワーズ』にも似ていない?
「そうとも言えるかな。
でも、中年男の心情にスポットを当てたあの映画とは異なり,
この映画は息子にも重きをおいた描き方がなされている。
父と子の旅を通して、
トビーがなぜ大人の男相手に体を売って金を稼ぐような青年になったか、
そのひりひりするような心の傷の痛みが、
次第次第に浮かび上がってくる。
彼はいつも猿のぬいぐるみを手放さない。
それがまた観ていてせつない。」

----あらら、ブリー中心の話かと思ったら、
様子がだいぶ違ってきた。
「もちろん。基本はそうだよ。
でも、それに対峙するくらい彼も印象に残ったってこと。
この映画、脇を固める他のスターも素晴らしい。
息子の変貌を恥じ入りながら
孫の出現に目を輝かせるブリーの母にフィオヌラ・フラナガン。
実権を握っている妻の下で目立たぬ存在の父にバート・ヤング
ブリーの妹にはキャリー・プレストン。
目をぎょろぎょろさせ、
そのエキセントリックさの中に、
自らもこの家の犠牲であることを巧みに演じてみせる。
あっ、ブリーとトビーが途中で出逢うカルヴィンも印象的。
演じるのはオネイダ族の俳優グレアム・グリーン。
『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の“蹴る鳥”以来の
当たり役と言えるだろうね。
この父と子のロードムービーに
西部の詩情を添えてくれたよ」

 
        (byえいwithフォーン)

危険な年(期間限定) BEP-65068危険な年(期間限定) BEP-65068
※そう言えばこの映画では"女優"リンダ・ハントが
男性カメラマン役でアカデミー助演女優賞を受賞。

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『さよなら、僕らの夏』

2006-05-11 22:54:33 | 新作映画
----この映画、タイトルだけ聞くと
甘酸っぱい青春映画って感じだけど……。
「いやいやどうして。
映画は観てみなくては分からない-----ということを
久しぶりに感じ入った一作だったね。
ヘビーもヘビー。
感傷なんて甘いものはまったく入り込む余地がない」

----でも、チラシのビジュアルを見ると男の子たち5人に、
深い緑に囲まれた川をゆくボート。
『スタンド・バイ・ミー』みたいな映画じゃないわけ?
「夏のあるできごと-------
それによって、彼らはイノセンスな少年の日々と別れを告げる……
そのプロットだけ取り上げれば
確かに同じなんだけど、
この映画は悪意とまでは言わないけど
“負の感情”で映画を牽引していく」

----“負の感情”?どういうこと?
「うん。
シンプルなほどにシンプルな
そのストーリーをまずは語ってしまおう。
同級生ジョージのイジメに悩むサム(ローリー・カルキン)。
そんな弟を思いやった兄ロッキー(トレヴァー・モーガン)は、
仲間とともにジョージを懲らしめるための、ある計画を立てる。
それはジョージをボートの川下りに誘い、
川に突き落として裸で帰らせる……というもの。
しかし、この他愛もない悪戯の先に、
思いもよらぬ出来事が待っていた」

----ふうむ。何が起こるんだろう?
「プレスを読んでしまい、
それが何かを知ってしまったぼくの失敗から言っても、
この<出来事>については知らない方がいいと思う。
だから、ここでは喋らないことにするよ」

----あらら。
じゃあ、さっき言っていた“負の感情”について教えてよ。
「そうだね。
彼らはサムの誕生日と嘘をついて、
ジョージを誘い出すんだけど、
彼が意外にいいヤツで
サムへのプレゼントまで抱えてくる。
あまりにも無邪気に川下りを楽しむその姿に、
みんなはこの突き落とし計画をやめようと考え始める。
ところが、リーダー格のマーティだけは猛反対」

----あ~、このブラピに似ている人?
スコット・ミシュロウィックだっけ。
「そう、彼は父親の死にトラウマを抱えている。
もう一人のクライド(トレヴァー・モーガン)も
父親が同性愛者でそのことをからかわれている。
彼らの復讐計画を知っているスクリーンのこちら側の観客としては、
ジョージがそのことに触れなければいいのに、
彼らの心を傷つけるようなことを言わなければいいのにとハラハラ。
この緊張感が映画全編を覆っているんだ。
決してクリアとは言えない、
16mmフィルムを引き延ばしたような
ざらついた感触の映像も効果的だったね。
映画スタッフの存在をまったく感じさせないんだ。
そこにキャメラがあって,たまたま撮ったって感じ」

----そうか、ドキュメンタリーみたいな効果が出るわけだね。
「うん、そうだね。さらに言えば、
ぼくは映画の魅力の一つに<空気感>があると思っている。
だれか一人が取った言動、
それに対する個々のリアクションを<文字>で詳説する文学と違い、
映画は計算されたカメラポジションと演出によって
その場にいる全員のリアクションを映し出し、
そのときに生まれた<空気感>を丸ごと捉えることができる。
ある意味、<瞬間の芸術>とも言えると思うんだ」

----おやおや、またわけ分かんニャいことを。
あれっ、この子、マコーレー・カルキンに似ていない?
「うん。カルキンを長男とする7人兄弟の末っ子だって。
女の子とのキスシーンもあって
マコーレーとアンナ・クラムスキー(最近どうしてるんだろう?)の
『マイ・ガール』を思い出したよ」

----えっ、女の子も出ているの?
そういうことこそ、早く言ってよ。
「ごめん」
 
        (byえいwithフォーン)

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