ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『42 世界を変えた男』

2013-10-31 21:59:25 | 新作映画
(原題:42 The Jackie Robinson Story )



----この映画、
観る前はあまり気乗りじゃなかったのに、
帰ってきたらまるで別人になったみたいに大プッシュしていたよね。
「うん。
キービジュアルでは
黒人の大リーガー選手が一歩前に。
その後ろで背広姿の白人が
なにやら不思議な笑顔で観ている。
この<画>で触手が伸びる人ってあまりいないんじゃないかな」

----ニャるほど。
ところで『42』というのが背番号ということは分るんだけど、
『世界を変えた男』というのはどういう意味?
「そうだね。
それを説明するためには、
まずこの映画の舞台となる、
人種差別が激しかった1940年代のアメリカについて触れなくてはならない。
バスもトイレも、その利用に白人と黒人が分けられる中、
ブルックリン・ドジャースのGMブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、
リーグ、大衆、そして自軍選手たちからの猛烈な反対を押し切り、
黒人選手を起用することを決める。
そして多くのリストの中から選ばれたのが、
この映画の主人公であるジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)。
そして彼の成功がきっかけとなって、
世界は、黒人にその門戸を開くようになっていく」

----でも、いくら才能があっても
すぐにメジャーというわけにはいかないよね。
「もちろん。
彼はまずマイナーから出発し、
実力を周囲に認めさせながらメジャーへの階段を上っていく。
しかしどのステージでもジャッキー・ロビンソンを待つのは厳しい試練。
『出ていけ!』の大合唱などは、まだ生やさしい方で、
ときには家族もろとも命の危険にさらされることも…」

----試練…。
あっ、だから
ツイッターで『42 神の試練を乗り越えた男』って呟いたんだニャ。



「そういうこと。
彼の<敵>は人種偏見に満ちた南部の観客だけではない。
ジャッキー・ロビンソンを煽ることで彼から不適切(?)な言動を引き出し、
ニュースにしようとするマスコミ、
自分の出身地での試合にロビンソンを出させることを嫌がるチームメイト、
そしてときには審判さえをも相手に、彼は戦わなくてはならないんだ。
さて、この映画、冒頭に
ジャッキー・ロビンソンが
黒人差別、偏見には決して屈しない男であるといういくつかのエピソードを織り込む。
そしてこれが以後、映画を支える基調となっていくんだ」

----基調?どういうこと?
「この冒頭で、
ぼくら観客は、
彼が、人間としての誇り、そして不屈の精神を持つ男と知る。
しかしそんな彼が、じっと耐え続ける--」

----耐え続ける?
そんなにヒドイの?
「うん。
ある球団の監督のヤジなど、
あまりのダーティさに
観ているこっちのほうがハラハラドキドキ。
ぼくなんて、自分が彼に代ってその監督を殴りにいきたくなったものね」

----つまり、主人公に完全同化したというワケだニャ。
「そういうこと。
これひとつとっても
この映画の演出がいかに優れているか分かる。
観客でさえカッカきているのに、
しかし、ジャッキーは、じっと耐える…」




----う~ん。
侮辱されたらやり返せという
いまの日本の風潮とは正反対。
「そう、そこがこの映画のキモ。
リッキーは言う『相手の低いレベルに自分を落とすな』。
ロビンソンは妻に言う。
『好かれなくてもいい。敬意もいらない。でも自分には負けたくない』。
ヒドいヤジにも必死に耐えぬいた彼は、
ベンチ裏で自分のバットをへし折る。
しかしそれでも周りにはその怒りを微塵も見せない。
しかし彼はリッキーに言う。
『“やり返す勇気のない”弱虫でいろと?』
リッキーは答える。
『必要なのは――“やり返さない勇気”を持つことだ』
もう、こうやって書いているだけで涙が溢れ出てくる、ここは最高の名シーン。
この映画はきら星のように素晴らしいセリフがいっぱい。
ここには喋りきれないほどにね。
しかも一つひとつのシーンに全くムダがない」

----一う~ん。
どこかひとつだけでも教えてよ。
「そうだね。
じゃあ、一見、本筋とは関係ないように見えるシーンを…。、
列車移動の途中、
ジャッキー・ロビンソンはホームで少年にボールを渡す。
ぼくはこの列車が出てきたとき、
『やはりスゴイな。ハリウッド映画ってのは…。
わざわざこんなシーンひとつのために、
ノスタルジックな風景を再現。
しかも昔の列車まで走らせるんだから…』と感心しながら観ていたんだ。
ところが、このエピソードは、
少年が列車を追いかけ、線路に耳を当てるという
それこそ映画ならではの高揚をもたらすシーンへと繋がっていく。
それだけでも、もう胸いっぱいなのに、
このシーンはその<画>だけではなく、
最後に、あるドラマとして回収される。
いやあ、つくづくムダのない映画だと思ったね」

----監督はだれニャの?
「メル・ギブソン主演の『ペイバック』(これもおススメ)で
監督デビューを果たしたブライアン・ヘルゲランド
でも、やはり脚本家としての方がその名を知られているかな。
『ブラッドワーク』『ミスティック・リバー』では、
あのクリント・イーストウッド監督とも組んでいるしね。
なかでも有名なのが
アカデミー賞脚色賞を受賞(監督のカーティス・ハンソンと共同)した『L.A.コンフィデンシャル』
この映画は、そんな彼のキャリアが一気に開花した作品と言えるだろうね」


                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「予告編も素晴らしいのニャ」身を乗り出す

イチローをはじめ大リーグでは一年に一度、全員が「42」のユニフォームを付けるらしい度
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『くじけないで』

2013-10-29 23:31:15 | 新作映画
----この『くじけないで』って、
90歳を過ぎて詩を書き始めた
柴田トヨさんの「詩集」から取られているんだよね。
これって伝記映画ニャの?
「う~ん、どこまでが事実なのか?
大筋はこのとおりなんだろうけど、
映画用に脚色しているところがけっこうあるかも。
だって、これがほんとうだとしたら、
トヨさんの息子の健一(武田鉄矢)って人は、
自分の弱い部分、人には見せたくないところを
日本中に知られちゃったことになるし…」

----えっ。
どういうこと?
トヨさんに詩を書くことを勧めたのは息子さんでしょ?
「もちろん。
ところがこの映画によると、
健一は60歳になっても定職に就かず、
競輪で一発を狙う、いわゆる放蕩息子。
よく、こんな描き方をモデルとなっているご本人が許したなと…。
しかし、これもどこまでがほんとうか…。
映画としてオモシロくするための誇張が入っているのかもしれないし。
ただ、これが事実かどうかはあまり重要とは思えない。
ぼくがこの映画で感心したのはそういうところじゃないし…」

----えっ。違うの?
あの詩集「くじけないで」
「倅に 1」とか、
息子に対する励ましの詩が多かったようだけど…。
「それはそう。
いや、ぼくは何も<内容>すべてを無視しているワケじゃない。
実際、この映画を観ていると
自分がトヨさんに叱られているようで、
映画ばかり観ている今の生活を改めて
もっとしっかり地に足つけなくちゃ…なんて、マジに思ったもの。
ただ、そういったことはあらかじめ想像がついた話。
それよりもやはりぼくはまず<映画>としてこの作品に相対してしまう。
これはもう長年のクセだね」

----ニャるほど。
じゃあ<映画>しての話を…。
監督の深川栄洋って
確か今、売れっ子の人だよね?
「うん。
でもその<売れっ子>というのが微妙で…。
実を言うと、
ぼくはこの深川栄洋監督の映画、
『狼少女』 『真木栗ノ穴』などインディーズの頃に発表した作品は
とても好きだったんだけど、
メジャーでメガホンを執るようになってから
あまり興味が持てなくなって…。
『60歳のラブレター』。なんかも泣かせてはくれるんだけど、、
これと言った決め手に欠けていたし。
で、今回がこの大ベストセラー。
最初はほとんど期待はしていなかったんだ」

----ニャるほど。
でも、そう落胆しているようには見えないけど…。
「そうなんだ。
これは本来、深川栄洋監督にとっては雇われ仕事。
でも、それをそのまま流すのではなく、
見事に自分の色に染め上げている」

----たとえば?
「この映画、
物語の主軸は現代。
しかしトヨさんの回想によりいろんな時代に話が飛ぶ。
その中でも最も多くスポットを当てているのが昭和30年代。
そして深川監督はここに
彼の名を一躍有名にした『狼少女』と同じく
昭和の香りを隅々まで吹きこむんだ。
それは、オレンジを基調色としたノスタルジックなもの」

----ふん。
でも、そういうのって美化されがちニャのでは?
「そこなんだ。
これはトヨさんという90歳を超えた人の回想の中の世界。
だから<思い出=美しく>であっても、
なんら問題はない。
『実際は、あの時代はそうじゃなかった』なんて
だれにも口出しされることはない。
おそらく深川監督はそこに気づいたんだと思う。
<自分の中の昭和>を、のびのびとスクリーンに展開していくんだ。

あと、これはネタバレになっちゃうけど、
過去のいろんな時代の自分や夫、息子などが
時代を超えて一同に会するという幻影シーンがある」

----え~っ。
でもそれ、けっこう使われているような気がするけど…?
「いや。
これは普通の幻想、幻覚シーンとはちと違う。
100歳近い超高齢の方の脳の中。
その年齢だと、
たとえ認知症にはなっていなくても、
現実と回想がひとつになる、
もしかしたらそんなこともあるんじゃないか…。
そんな妙な説得力を感じたね」

----ニャるほど。
100歳か…。
でも、八千草薫はそうは見えないニャあ。
「うん。
ここがこの手の映画のもっとも難しいところ。
もし、実際に100歳近い人を演じるとしたら、
最初に<声>で行き詰ってしまう。
ほんとうにそっくりにやっちゃうと、
結果的によく聞きとれない声となり、
劇映画として成り立たなくなる。
ただ、この作品に限って言えば、
そのギリギリのところを八千草薫が絶妙のさじ加減で演じ切る。
<映画にする>とはこういうことなんだなと言うことを
彼女に改めて教えられた気がしたね」


                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「だけど、これどういう人たちがターゲットなのニャ」小首ニャ

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『鑑定士と顔のない依頼人』

2013-10-27 19:00:18 | 新作映画
(原題:La migliore offerta)




----この『鑑定士と顔のない依頼人』って、
人気の高いジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品だよね。
「そうだね。
日本では『ニュー・シネマ・パラダイス』が異常なほど人気が高いものね。
フォーンは知っていると思うけど、
あの映画、ぼくは日本で最初に公開された<海外版>はあまり好きじゃない。
なにやら<映画への愛>が最後に取ってつけたようで…」

----でも確か<完全版>を観て納得したって。
「そう。
<完全版>には、
<海外版>ではカットされていた
主人公と初恋の人との再会が切々と描かれている。
そこを観て、ようやくぼくはあのラストに納得。
<海外版>では、
ラストの名シーンの繋ぎが
なぜキス・シーンなのか、
その必然性が皆目分らない」

----でも、なぜそんな<短縮版>が生まれたの?
「これはね。
カンヌ映画祭に出品するには
最初のヴァージョンでは長すぎる、
そういう判断から。
今回『鑑定士と顔のない依頼人』を観て、
本来、トルナトーレ監督という人は
映画の長さなど気にせず語りたいことをきっちり語る、
ストーリーテリングに秀でた作家だと再確認したね。
ということで、物語を…。
主人公は
天才的鑑定眼を持つ一流オークショニアのヴァ―ジル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)。
世界中の一流オークションからオファーが絶えない彼だが、
実は人には言えない<ある秘密>があった。
女性肖像画のコレクションを趣味に持つ彼は、
長年のパートナーである画家ビリー(ドナルド・サザーランド)と組んでオークションに罠を仕掛け、
名画を格安で落札できるように仕向けていたのだ。
そんなある日、彼の元に、
資産家の両親が亡くなり、
屋敷に遺された絵画や家具を査定してほしいという
若い女性クレア(シルヴィア・ホークス)からの依頼がくる。
ところが、依頼人は嘘の口実を重ねて決してその姿を現さない。
ヴァ―ジルは彼女に不審を抱きながらも断ることができない。
なぜならその屋敷の床に、
もしそれが本物なら歴史的発見となる、
ある美術品の“一部”が転がっていたからだ。
彼は、修理店のロバート(ジム・スタージェス)に、
部品を調べてくれるように頼みこむ。
ロバートは、
かつてジュール・ヴェルヌの“妻の髪を乾かしたドライヤー”をも
部品から再現したことがある美術品修復の天才。
人間嫌いのヴァ―ジルが信頼を寄せる数少ない一人でもあった」

----ふむふむ。
これはロバートとやらが
物語に大きく関わってきそうだニャ。
「さあ、どうだろう(笑)。
契約書を取り交わす段階になっても姿を現さないクレアに業を煮やしたヴァ―ジルは、
使用人に金を握らせて、クレアについての情報を聞きだす。
年は27歳。11年間の勤務中、なんと彼は一度もクレアに会ったことがないと言う。
数日後、どうにかクレアとの扉越しの対面に漕ぎつけたヴァ―ジルは、
彼女が広場恐怖症であることを知る。
以来、クレアに心惹かれるようになった彼は、
ある日、帰ったふりをして彫像の陰に潜み、
ついにクレアの姿をその目にするのだった…」

----いやあ。
なんかすごい話だニャあ。
でも、これバレたら大変だよ。
「そうなんだ。
このあたりで、観る方はすっかりこのドラマに引き込まれてしまう。
自分がヴァ―ジルになったようにドキドキ。
だって、観客もヴァ―ジル同様、まだ彼女の姿を観ていないわけだから。
そしてそこに現れたのは
“デューラーのエッチングのように蒼白な顔”のクレア。
一目観た瞬間、ヴァ―ジルと同じく観客も彼女に恋せざるをえなくなる。
実はこの後、ロバートもクレアの姿を隠れて覗き見。
それからほどなく、
彼女は屋敷から姿を消してしまう」

----ほらきた。
それって、もしかして…。
「さあ、フォーンの考えていることは当たっているかどうか?
先ほど“ストーリーテリング”と言う言葉を使ったけど、
実は、話の構成自体はミステリーでありながらも、
タネを明かせば意外と単純。
これまでにもよくあったタイプのミステリー映画の変形とも言える。
しかし、それでもいつしか話の中に入り込んでしまうのは、
トルナトーレ監督の語り口ゆえん。
主人公のヴァ―ジルの目線に観客を立たせることで
彼の気持ちに同化させるんだね。
だから、そのオチにツッコミどころがあったとしても、
それについて目くじら立てる気にはならなくなる。
心地よくダマされ、『映画を観た』という満足感で席を立てるんだ。
この映画、観る前に、
『今年観たなかでのベスト』と言って勧めてくれた人がいたけど、
その気持ちもよく分かるな。
だってもう一回、観たいもの」


                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「音楽はエンニオ・モリコーネなのニャ」身を乗り出す

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『おじいちゃんの里帰り』

2013-10-24 22:28:46 | 新作映画
(原題:Almanya-Willkommen in Deutschland )


----『おじいちゃんの里帰り』――。
このビジュアルって、
家族みんなで黄色いバンに乗って…。
どこか『リトル・ミス・サンシャイン』を思い出すんだけど…。
「うん。少しは意識したんじゃないかな。
映画の後半で起こる、
ある重要なできごと。
それも『リトル・ミス・サンシャイン』と似ている。
あっ、あとおじいちゃんと孫の関係もね、
ただ、この作品とあの映画が決定的に違うのは、
おじいちゃん(フセイン)を中心とする一家の旅の目的、
そして彼らの経済的bな環境だね。
この物語は、
かつてトルコからドイツに移り住み、
その新天地で大家族を作り上げたおじいちゃんが、
突然『故郷の村に家を買ったから、
皆でトルコへ行ってみよう!』と宣言したことに端を発している。
つまり、過去はともあれ、
今では彼らの生活は
余暇で旅行ができるほどに落ち着いているんだ」

----ふうん。
じゃあ、あまりドラマチックなことは起きそうにないね。
「いやいや。
人間の生き方は、経済だけが左右するモノじゃないからね。
長男ヴェリは離婚の危機を抱え、次男モハメドは失業中。
長女レイラの娘チャナンはイギリス人の恋人との間に子どもができ、
それを家族に言いだせないでいる。
もうひとりの孫、三男イルマズの息子チェンクは、
自分の国籍のことで友だちと大ゲンカ。
自分はどこの国の人かという、アイデンティティに目覚めて悩んでいるんだ」

----へぇ~っ。
いろんな人が出てくるんだ。
覚えられるかニャ。
「そんなに難しくはないよ。
と言うのもこの映画、よくできたもので、
現在進行中の物語の中、
チャナンがチェンクに、
おじいちゃんがドイツに渡った頃の話を聞かせるエピソードが挟まれる。
それは、チェンクが旅で退屈しないようにという配慮からなんだけど、
同時に、観客が退屈しないようにいうことでもあるんだ。

このまるでパゾリーニ『アラビアンナイト』を思わせる入れ子構造が
ぼくの気に入った点だね。
現代の話が佳境に入ると、突然中断。
もやもやしながらも、
今度は過去の話に入り込んでしまう」

----ニャるほど。
で、その昔の話にのめり込んでいると、
突然現代の話になるってわけだ。
それって、けっこう感情移入しちゃいそう
「そういうこと。
この現代と過去の切り替えのタイミングが実に上手い
自然と、一人ひとりの人生に寄り添っちゃう。
だからこそ、最後に出てくるある言葉に深く共鳴してしまう。
それは『労働力を呼んだが、やってきたのは人間だった』」

----う~ん。
どこかの国の政治家たちに聞かせたい、
いい言葉だニャあ。

                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「みんなそれぞれに個性があるのニャ」身を乗り出す

※それがいちばんだ度


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フォーンの一言「インド映画のCGがここまで進んでいるとは思わなかったニャ」身を乗り出す

※観たら人に話したくなる映画だ度
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『ふたりのアトリエ ~ある彫刻家とモデル』

2013-10-23 14:40:47 | 新作映画
(原題:El artista y la modelo)




----『ふたりのアトリエ』って、
確かモノクロ映画だよね。
かなり前から興味を持っていたようだけど、
それって少し珍しくニャい?
こういうアート系の映画では、
あまりなかったような気が…。
「うん。理由は簡単。
クラウディア・カルディナーレが出ていたから。
彼女は『刑事』『ブーベの恋人』『鞄を持った女』など、
なぜかモノクロ映画がよく似合う。
敗戦後、まだその傷も癒えぬ鬱々としたイタリアの空気の中、
カルディナーレは、
自らのはちきれんばかりのその健康な肉体を持てあましていたよう。
まだ子どもだったぼくにも、
それがエロスとして映ったんだね」

----でも、彼女ももういい年だよ。
「分ってないなあ。
それでも観たくなるのがファン心理というもの。
さて、それはさておき、
この映画はフランスの彫刻家アリスティド・マイヨールの人生をモチーフに、
代表作の一つ『地中海』が生まれるまでを描いたもの。
ここではマーク・クロスという名前で登場する。
演じているのは名優ジャン・ロシュフォール

----ジャン・ロシュフォール、ジャン・ロシュフォール。
あっ『髪結いの亭主』の人だ。
「さすが、知識だけはある(笑)。
さて物語は、1943年夏、占領下のとある村に始まる。
生きる希望を亡くしていた名高い老彫刻家マーク・クロス(ジャン・ロシュフォール)は、
スペインの収容所から逃げてきたひとりの美しい娘メルセ(アイーダ・フォルチ)との出会いによって、
再び創作意欲を取り戻す。
静かで美しい自然の中や、日差しが差し込む山小屋のアトリエで過ごす
ふたりだけの濃密な時間。
だが、そこに戦いで腕を負傷したひとりの若者ピエールが現れる…」

----あらら。辛いニャあ。
でもある意味、それってよくある話だよね。
若いふたりは燃え上がり、
ひとり取り残される老人の哀しみ…。
「ぼくも、てっきりそうなると思っていたんだけど、
監督フェルナンド・トルエバの関心は、
あまりそちらの方には向いていなかったね。
ここで彼が描こうとしているのは、
もっと純な核となる問いかけ。
美とは、芸術とは何か…?
山に裸の女がいると騒ぎたてる少年たちに、
「芸術家と医者は裸を見ることが許されている」と諭すクロスの妻マリー
クラウディア・カルディナーレ)、
<ある一瞬>を捉えたレンブラントの素描、
あるいは<神が存在する証明>としての女性の存在など、
その会話やエピソードだけでも
観る側の知識は膨らんでいく」

----ニャるほど。
そっちの方面に興味がある人には
たまらないだろうニャあ。
でも、ドラマとしてはあまりオモシロくなさそう。
その若者も決定的な波紋は引き起こしそうにないし…。
「いや、そうでもないよ。
ピエールがやって来たその日、
そこにドイツ軍人のヴェルナー(ゲッツ・オットー)が現れる。
たとえ『イングロリアス・バスターズ』を観ていなくても、
これはかなりヤバい状況だということは誰にでもわかる。
さて、クロスはこの危機をどうやって切り抜けるか…?
また、一方では
クロスがメルセに特別な感情を抱いてしまい
彫刻に集中できなくなるというドラマも生まれる。
白磁のようなメルセの柔肌を、おそるおそる撫ぜる皺だらけのクロスの手…。
このシーンも強烈、瞼に焼きつく」

----へぇ~っ。だんだん観たくなってきた。
でも、クロスはいい年ニャんでしょ。
この関係って、いつまでも続くはずニャいよね。
「そうなんだよね。
果たして彼らはどういう結末を迎えるのか?
映画は、<画>としてははっきり明示してはいないけど、
このラストはかなりくるものが…」

----う~ん。どういうラストだろう?
監督のフェルナンド・トルエバって確か
アカデミー外国語映画賞を受賞した『ベルエポック』の人だよね。
あれは、ちょっとコミカルだったけど…。
「そうだね。
今回、彼よりも共同脚本の名前の方に注目した方がいいかも。
なんとルイス・ブニュエルの映画などで知られる
ジャン=クロード・カリエールがクレジット。
その名前にピンとくる人ならすぐに納得してもらえると思うけど、
これは、ありきたりの映画に終わるはずもない。
かなり、残酷な、いや観る者を突き放したようなラスト。
もちろん、人によってはそれさえも<幸福>と捉えるかもだけど…」

                    
                  (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「モノクロ映像が美しいのニャ」身を乗り出す

アイリスによるフェイドイン&フェイドアウトが2回出てくる度

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『ミッドナイト・ガイズ』

2013-10-21 23:08:56 | 新作映画
(原題:Stand up Guys)




----これ、アル・パチーノ主演のアクションだよね。
パチーノと言うと、
なぜかいつもロバート・デ・ニーロが頭に浮かんじゃうニャ。
「ふたりとも同じ頃に活躍したからね。
今回、共演がクリストファー・ウォーケン。
それもデ・ニーロを連想する理由かも」

----あっ、『ディア・ハンター』ね。
どれにしても、みんないい年になったよニャあ。
「うん。ちょっと寂しくなるけどね。
この映画でも、
パチーノ演じる主人公ヴァルの設定は長年の刑期を終えて出所した老ギャング。
で、一方のウォーケンは、
組織から彼を殺すよう密命を下されたヴァルの旧友ドク」

----うわっ、まるで日本ヤクザの世界だ。
ヴァルは、そんなに
ボスに恨まれるようなことをしたの?
「いやいやそんなことはない。
それどころか、
彼はひとりで罪をかぶってム所入り。
ただ、そのきっかけになった事件のとき、
ボスは自分の息子を殺されており、
彼はそれがヴァルのせいだと思い込んでいるんだ。
でも、ドクは自分が彼を殺すように命じられているなんて
とてもヴァルに言えるはずはない」

----だが、ヴァルはそれに気づいている…。
「そういうことだね。
映画は、そのふたりの一夜のバカ騒ぎを
刻々と迫る“命の終りのタイムリミッ”トの中に描き出す。
この設定が実にうまく、
釈放によって自由を得たヴァルの“男としてのひと暴れ”を
ドクが手伝うという形で、
いまも続く“男たちの時間”をスクリーン上に映し出す」

----それって“女遊び”ってこと?
「もう、フォーンったら
はっきり言うね。
せっかくそこに触れずにごまかしていたのに(笑)。
まあ、いいか。
じゃあついでに言っちゃおう。
哀しいかな、年のせいで
その遊びがなかなかうまくいかない。
そんな中、彼らは3人目の仲間ハーシュ(アラン・アーキン)を引き入れ,
騒ぎはさらに大きくなっていく」

----へぇ~っ。
ニャにが起こるの?
「彼らは見るからに高級な
一台のスポーツカーを盗み出してぶっ飛ばす。
ところがそのトランクには
あるひとりの女が閉じ込められていた…。
そこで3人は…。
正直言って、こんなにもいろんなことが一晩で起こりうるのか、
とっくに時間オーバーじゃないかとも思えないでもないんだけど、
まあ、そこは映画だから…(笑)」

----ふむふむ。
そういえば、アル・パチーノには
やはり“夜が明けたら”をリミットにした物語があったよね。
「うん。
『摩天楼を夢みて』
これはシビアだったね。
実績主義の会社のセールスマンたちの話。
成績の悪い奴はクビ、と発表されたことから、
彼らの長く辛い、
命を賭けた脂汗滲む夜が始まるんだ…」

----フォーンも、そういうお話よりは
こういう方がまだいいニャあ。
「そうだね。
この映画のラストカットなんて、ぼくは
あるニュー・アメリカン・シネマのラストを思い出したもの」

----えっ、ニャんだろう?
「パチーノとウォーケンのふたりが
銃を構えたその姿が
まるで『明日に向って撃て!』」

----ただ、二丁拳銃で走っているからじゃニャいの?
「あらら…」

                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「音楽もいいらしいのニャ」身を乗り出す

ジョン・ボン・ジョヴィの書き下ろし曲「Not Runninng Anyomore」。これはグラミー賞にノミネートだ度

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『父の秘密』

2013-10-20 17:48:47 | 新作映画

(原題:Despues de Lucia)

----『父の秘密』ってメキシコ映画だよね。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞。
ちょっとダルデンヌ兄弟あたりの匂いがするけど…。
「タイトルだけ聞くとね。
でも、これはカンヌはカンヌでも
むしろミヒャエル・ハネケの肌触り。
人間の暗黒面を冷ややかに見つめ、
しかもそれを次々と並べることで
観る者を落ち着かなくさせ、
ラストで一気にどん底へと落とし込む。
カタルシスがまったくないんだ」

----へぇ~っ。どんな話ニャんだろう?
「じゃあ、まずはそこから。
この映画は
交通事故で妻を牛なった男とその娘の話。
深い悲しみに打ちひしがれたふたりは、
新しい土地でやり直そうと
メキシコシティへ越してくる。
しかし、そこで父・ロベルトは新しい職になじめず、
せっかく手にした職さえも手放そうとする。
一方、娘のアレハンドラは、
学校ですぐに仲間ができるものの、
みんなと遊びに出かけた先で、
クラスの人気者であるホセと一夜限りの関係を持ってしまう」

----ええっ。思いもよらぬ展開。
「でしょ。
物語はここからさらに過激になってゆく。
翌日、ホセとのセックスの一部始終を録画した動画がネットで配信。
周りの態度は一変する。
仲のよかった女の子たちはアレハンドラを激しく罵り、
男たちはアバズレ呼ばわりして露骨に迫ってくる。
つまり、アレハンドラはクラス中のいじめに遭うワケだ。
それを、じっと我慢の子でいるアレハンドラ。
母を亡くして死んだようになっている父のことを思うと、
とても相談できない」

----それって昨日の『キャリー』) と似ているニャ。
イジメに携帯の動画を使うところもソックリ。
「うん。
イジメに軽重はないけど、
それでもここでのイジメはヒドイ。
口にするのもはばかれるくらい」

----だから
さっきミヒャエル・ハネケを引き合いに出したんだね。
「そう。
人間なんて所詮“悪意の塊”とでも言っているかのよう。
さて、そのイジメがピークに達したある夜の海、
アレハンドラは、皆の前から姿を消してしまう。
えっ、これってアントニオーニ『情事』
あるいは『彼女が消えた浜辺』のような展開?
と思ったら、
なるほどなるほど。
“邦題”『父の秘密』はここから付けたんだなと。
もう、それこそ
これはハネケを越える
覚悟のショット”」

----う~ん。いったいニャにが起こるんだろう?

                    (byえいwithフォーン)

memo:アレハンドラを演じたテッサ・イアは『あの日、欲望の大地で』に出演。
彼女をイジメるクラスメートは、彼女自身の友だち。


フォーンの一言「キャッチコピーもうまいらしいのニャ」複雑だニャ

※「『狂気は躊躇を知らない』、でも原題『ルシア亡き後』も素晴らしい度」

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『キャリー』(キンバリー・ピアース監督版)

2013-10-19 15:17:33 | 新作映画
(原題:Prometheus)


----これって噂の『キャリー』リメイク版だよね。
ブライアン・デ・パルマのファンとしては
ちょっと複雑ニャんじゃニャいの?
「さすがフォーン。
よく分ってらっしゃる(笑)。
ぼくの長い映画鑑賞歴の中でも
あの映画のイメージはひときわ鮮やか。
それが薄まり壊されるんじゃないかと、
正直、観る前は心配だったんだ。
しかも主演があのクロエ・グレース・モレッツ
いくら、引きこもり風に演技をしてみせても、
持って生まれた美しい顔立ちは隠せない」

----その言い方って
シシー・スペイセクに悪いって感じがしないでもないけど…(汗)。
「う~ん。
確かにそうも言えるけど、
あの映画は、彼女の超個性的な顔立ちとは切り離せないからなあ。
それも含めて、
この映画はデ・パルマという人の
映画作家としての個性を見直した作品でもあったね。
正直、今度のリメイクもそう悪くはない。
狂信的な母親に特別な育てられ方をされたことから、
周囲との付き合いがうまくできず、
結果、毎日、暗くじめ~っと日陰の身で生きているキャリー。
ただ、さっきも言ったように
クロエ・グレース・モレッツだと元が元だけに、
いかにも演技でそれをやっているって感じ。
デ・パルマは彼女の<>も含めて、
映画を<見せる>ものとして捉えている。
じゃあ、今回のキンバリー・ピアース監督はと言うと、
キャリーの内面を、より深く掘り下げて描くことで
これまた自分の作品に仕上げている」

----キンバリー・ピアースって
『ボーイズ・ドント・クライ』
ヒラリー・スワンクをアカデミー主演女優賞に導いた女性監督だよね。
「そう。
あの映画は性同一性障害をテーマとして扱っていて、
そこでは、いわゆるノーマルと言われる人々と
アブノーマルと言われる人々の生き方の違いを見つめ、告発していた。
それって
多数派と少数派の違いくらいでしかないのではないかと…」

----でも多数派は少数派を不気味に感じ、彼らを疎外し排斥する…。
「そういうことだね。
その意味でも、これは彼女向きの映画だったと思う。
そこに、ウェブ時代の原題を反映した
携帯を使っての新しいイジメ、
また、女性ならではの視点からの
“出産”“生理”“死”が“血”をモチーフに描かれる。
この中で、キャリーが自らドレスを縫うシーンがあったんだけど、
この繊細な感情から生まれる美しさはデ・パルマには出せない」

----う~ん。ニャるほどね。
でも『キャリー』といえばやはり
プロム・ナイト、そして豚の血
「そうなんだ。
あのシーンを作り出しただけでも、
やはりデ・パルマはスゴイ。
プロム女王の発表が近づくだけでもドキドキしたもの」

----スプリット・スクリーンは使われるの?>
「いや、
それをそのまま模倣するようなことはしていない。
でもクライマックスのカタストロフィ、
すべてが破壊、破滅へと向うシーンにおける演出の
パワフルさでは引けを取らなかったと思う」

----デ・パルマ版では、あのラストも忘れられニャいな。
思わず椅子から飛び上がったもの。
「そう。
これもピアース監督は模倣するわけにはいかない。
あのエンディングは
その後、デ・パルマ自身
『殺しのドレス』、それに近作の『パッション』でも使っているからね。
それこそデ・パルマ印。
他の人がやったら『おいおい』になるけど、
彼ならば許される」

----ふうむ。
代りに何が用意されているんだろう。
少し楽しみだニャ。

                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「デ・パルマが他の監督の映画をリメイクした年に、自分の作品がリメイクされたわけだニャ」小首ニャ

※クラスのいじめっ子たちもブレイクしそうだ度

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『マラヴィータ』

2013-10-15 22:55:57 | 新作映画
(原題:Malavita)


----えっ、この映画って、
リュック・ベッソンが監督しているの?
主演はロバート・デ・ニーロニャんでしょ。
ちょっと不思議。
やっぱり、アクション映画ニャの?
「うん。
確かにアクション・シーンもあることにはあるけど、
これは、どちらかというと喜劇、クライム・コメディ―。
製作総指揮にマーティン・スコセッシが入っているところが
最大のポイントだね」

----へぇ~っ。
リュック・ベッソンでコメディーというのも珍しいけど、
そこにマーティン・スコセッシまで加わるんだ。
いったいどんなお話ニャんだろう?
「物語は、フランスのノルマンディー地方の田舎町に
アメリカ人のブレイク一家が引越してきたところから始まる。
一見普通に見える彼らだが、どうも様子がおかしい。
車に乗った犬を、子どもたちはクサイクサイと言う。
ところがこの匂い、実はトランクに隠されていた、とある男の死体。
父親のフレッド(ロバート・デ・ニーロ)がこっそり乗せていたのだ。
何食わぬ顔で死体を庭に埋めるフレッド。
どうやら、彼はすぐにカッとなる性格のようで、
この新居でも水道の修理にやってきた配管工の態度に腹を立て
金属バットで全身骨折の制裁を加え病院送りへ。
凶暴さでは
フレッドの美人妻マギー(ミシェル・ファイファー)も負けてはいない。、
食料品の店主と常連客にバカにされたことに腹を立て、店を木っ端みじんに。
娘のベル(ティアナ・アグロン)はベルで、
言い寄ってきた軽薄な男たちをテニスラケットでコテンパテンに。
息子のウォレン(ジョン・ディレオ)も一見ヨワッチイように見えながら、
ワル知恵を働かせ、
一人ひとりの弱みを握っては裏で学内を支配してしまう」

----あれっ。マラヴィータがいない。
「(笑)。ここも、この映画の人を食っているところ。
このマラヴィータというのは、
さっき話に出たクサイ犬の名前」

----そ、それは…。
でも、そんなに派手にやらかしていたら
彼ら一家はすぐに
警察に捕まっちゃうんじゃニャいの?
「そのはず…だよね。
実はそこがこの映画の一つのポイント。
彼らはFBIの証人保護プログラムを受けているんだ。
つまり、過去に別組織のドンを裏切り密告したというワケ。
そんな彼らを8年に渡って見張っているのが
FBI捜査官のスタンスフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)。
彼は、フレッドたちが目立たないように目立たないようにと、
口を酸っぱくしているのだが、
持って生まれた(?)性格で、
この一家、なかなか、静かに落ち着いてはくれない」

----あらら、
それじゃあ、いつかは見つかっちゃうね。
「そういうこと。
ついに彼らの潜伏先を突き止めたドン一家は
恐怖の殺し屋軍団を現地に派遣。
ここにファミリーVS.ファミリーの壮絶な戦いが始まる。
でも、ぼくがより楽しんだのは、
そこに至るまでの過程。
フレッドたちが見つかったのはひょんなことから。
ウォレンの、ある想い出にまつわる新聞記事が
回り回って彼らを狙うドンの目に止まってしまうんだ。
いやあ、ここは遊んでいたね。
実際には、ありえない新聞の長距離の旅--。
リアルさなんて映画のオモシロさの前には二の次!”という
リュック・ベッソンの心意気が見事に表出していた。
その心意気に応じたかのように、
スコセッシも、とんでもない作品をこの映画のために貸し出し(?)ている」

----えっ。意味が不明。
「う~ん。
ここまでは言ってもいいかな。
スコセッシとデ・ニーロと言えば、
数々の名作を生みだしてきた監督・主演コンビ。
実はその中の一本が、この村の上映会で上映されるんだ。
しかもそれをデ・ニーロ扮するフレッドが
上映会で観て解説」

----ニャるほど…
確かにこれ以上の遊びはないニャ。

                    (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「その映画、なんなのかニャ?」小首ニャ

※プレスにはタイトルも出してあった度

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『潔く柔く きよくやわく』

2013-10-13 19:15:09 | 新作映画
----えっ、また日本映画ニャの?
それ、メジャー配給の作品。
よくそんなのばかり喋るニャあ。
「だよね。
正直言うと、
観るまではぼくも
あんまり期待はしていなかったんだ。
というのもこの映画、
原作はマンガ。
で、そのさわりが、あるシネコンに置いてあった小冊子に載っていて…。
まずはその部分を簡単に紹介しよう。

同じ団地の隣同士で育ったカンナとハルタ。
幼なじみのふたりは同じ高校に進学。
クラスメイトの朝美と真山と仲よくなる。
遊びに行くときはいつも4人一緒。
15歳のキラキラと輝く青春の日々は
永遠に続くかのように思われた。
ところが、ある日、
抜け駆けでカンナを花火大会に誘った真山が
自分の熱い想いを彼女に告白。
同じ時間、
バイト先からカンナの部屋へ自転車を走らせていたハルタは
トラックに撥ねられて死んでしまう…。

と、ここまでが描いてあったんだね」

----ふむふむ。
そのカンナを演じているのが長澤まさみってワケだニャ。
ハルタの方は誰ニャの?
旬の俳優がたくさん出ているみたいだけど…。
「ハルタ役は高良健吾
彼の出番は驚くほどに少ない。
映画の序盤で亡くなっていまうわけだから…」

----それはもったいないニャあ。
「(笑)。
さて、話を先に進めよう。
この事故がきっかけでカンナは恋ができなくなってしまう…。
しかも彼女は朝美(波瑠)から
『絶対に許さない!』と絶縁状を突きつけられ、
真山(中村蒼)も物語の表舞台から遠ざかっていく」

----あ~。
「フォーンが唖然とするのも当然だよね。
それまで、
これは自分たちだけの特権とでも言うかのように、
素敵な青春を謳歌していた美形四人組が
一挙に地獄の底へ落とされちゃうワケだから…」

----でも話はここで終りはしないよね。
「もちろん。
それから数年後。
20代となったカンナは映画宣伝会社に勤務。
ある日、彼女は行きつけのバーで
ひとりの感じの悪い男・赤沢禄(岡田将生)と出会う。
しかもその男は、
カンナが映画を売り込みに行った出版社で働く
映画ページの担当者でもあった」

----岡田将生って
このごろよく出るよね…。
「うん。
『四十九日のレシピ』では
変な日本語を操るブラジル人青年を演じていた。
どうも彼に与えられる役というのは、
その美形に反して、
いや美形だからこそか、
性格的にはあまり好ましくない男が多い。
この映画でも、やたらと自信たっぷり。
しかも相手に対して傍若無人な態度を取り、
それがまた核心を突く言葉であったりするものだから、
女性の心に妙に引っ掛かる。
男から見たら
『お前、それすべて計算づくでやっているだろ』と
毒づきたくなる…」

----それはモテナイ男のヒガミ(笑)。
でも、この映画、
その岡田将生がメインキャストのひとり。
そんな設定のままで終りそうには見えないけど…?
「そうなんだよね。
ぼくもそこまで読むべきだった。
赤沢禄、自信たっぷりの彼にも実はある辛い過去があった。
小学生の頃、同じクラスの女の子につきまとわれ、
思わず突き飛ばしてしまい、
自分だけが生き残ったのだった」

----それって
ニャんだか、嘘っぽくニャい?
ふたりとも相手が交通事故死だニャんて…。
「そう、話ができすぎ。
でも、これは原作ものだし、
あまり、そういうところを突っついても仕方がない気がする。
実は、この映画を観た」直後、
ツイッターで感想を呟いたとき、
『主人公たちの倫理観が分らない』という意見がタイムラインに流れてきた。
それは確かにそうかもしれない。
第一、ハルタが死んだ理由も
自転車に乗りながらの携帯メールで、
目の前のトラックに気づかなかったから。
カンナを責める朝美の気持ちも分らないではないけど、
事故の主たる原因は、
ハルタのそういう危険な行動にあるんだし…。
それと、この映画に対しての意見の中にあったのが、
ヒロインが自分の担当する映画をよく観てもいないのに
雑誌社に売り込みに行っていること。
そのことを相手に見ぬかれ、
すぐに観ていないことを認めちゃうばかりか、
後で観直して『オモシロくなかった』と、これまた素直に認める。
こんな映画の描き方があるか…というわけだね。
それもその通りではあるんだけど、
ぼくは別の考えが頭に浮かんだんだ。
実際、映画のことを知らない宣伝会社の人ってほんと多い。
これは、そのことに対する批判でもあるんじゃないかと…」

----ニャるほど。
でも、引っ掛かることは引っ掛かるよニャ。
「あらら。
ただ今回、ぼくがこの映画を紹介しようと思ったのは、
これがいわゆる単なる」ラブストーリーではなく、
魂の救済をも描いていたから。
自分だけが生き残ってしまった…
そんな過去を背負う人たちの心の重荷、
それはいつ下ろすことができるのか?
いや、死ぬまで抱えていかなければならないのか?」

----また大きく出たニャあ。
「この映画、実は途中から、
ひとりの奇妙な女性が登場する。
池脇千鶴扮するその女性・愛実は、
禄が突き飛ばした女の子の姉。
彼女は今、
亡くなった妹の面影を残す娘を抱えていた…。
と、ここがこの映画のキーポイント。
果たしてそこで何が起こるか?
まあ、これも読めると言えば読めるんだけど…。
新城毅彦監督の演出、
そして出演者たちのコンビネーションが絶妙だったんだろうな。
ほんとうは嘘っぽいその奇跡が
ファンタジーとして見事に昇華されていたもの」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「原作はいくえみ綾。“いくえみ男子”という言葉もあるらしいのニャ」小首ニャ


斉藤和義の歌がまたいい度

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『あさひるばん』

2013-10-09 00:19:05 | 新作映画
----う~ん。
あんまり、この映画、興味湧かないニャあ。
「それはまた、
どうして?」

----だってタイトルが今っぽくないし、
出ている人もオジサンばかり。
しかも『釣りバカ』が復活だとかまで言っているし…。
「『釣りバカ』ね。
ぼくも最初はなぜ?と思ったんだけど、
よく、ホームページを見ると、
復活したのは
『釣りバカ』魂
実はこの映画、助監督の経験もある
『釣りバカ日誌』シリーズの原作者、
やまさき十三が71歳にして初めてメガホンを取った作品。
映画の中では
釣りによる“果たしあい”が行なわれたりもする。
しかもその一方を西田敏行が演じているんだ」

----ニャるほど。
そう聞くと、
『釣りバカ』が引き合いに出されるのも
分らない気がしないでもないニャあ。
で、どういう話ニャの?
「じゃあ、簡単にストーリーを。
まず“あさひるばん”というのは、
かつての高校球児にして親友でもあった
浅本(國村隼)、日留川(板尾創路)、板東(山寺宏一)、
3人のこと。
甲子園出場まであと一歩だった彼らだが、
9回裏の土壇場で
ライバル校の選手・野沢(松平健)に打たれ、
夢を断たれたという苦い記憶があった。
それから30年後、
互いに音信不通となっていた彼らの元に、ある日、
野球部のマネージャーだった幸子(斉藤慶子)の娘・有三子(桐谷美鈴)から
入院中の母に会いに来てほしいという手紙が届く。
かくして、
いまは、それぞれまったく別の道を歩んでいる3人は、
30年ぶりに故郷の宮崎で顔を合わせることになるのだったが…」

----へぇ~っ、
父親はだれにゃんだろう?
「普通、
それが一番の関心事だよね。
ところが、この映画、
微妙にそこをはずしながら、
もうひとつのドラマの方を軸として話が進んでいく」

----ん?
「この幸子、
なんと高校時代に妊娠が発覚。
彼女の父親であり、
また野球部の監督でもあった雷蔵(西田敏行)は大激怒。
幸子は家を出て、ひとりで娘を育てていく。
そのいきさつを知った“あさひるばん”の3人は、
ふたりの間を取り持とうとするのだったが…。
なんて、書いているうちに、
だんだんと、
あれっ、これはあまりにも調子よすぎないか…
という気がしてきた。
この話、
ここに描かれているような
人情コメディに落ちつくはずはない」

----うん。フォーンも
ニャんか、引っ掛かってる。
「でしょ。
あまりに牧歌的というか、ヌルイというか…。
かつてのマドンナのイメージを壊す事件。
でも、彼らはさして悩むことなく一肌脱ぐ…。
でもね。
いま言ったことを自ら否定するようだけど、
こんなのどかな映画もあってもいいんじゃないかな。
ふらっと映画館に入って、
そこでひとときの時間をつぶす。
肩の凝りをほぐし、日ごろの疲れを癒し…、
ロビーに出てきたときには、
体中、新陳代謝でポカポカ。
そう、まるでスーパー銭湯にでも入ったように…。
実はこういう映画は
昭和30年~40年代にはあたりまえのように生まれていた。
ノスタルジーだけではなく、
そんなことがまたあたりまえに起こったら、
それはきっと
世の中も平和だということなんだろうな、
なんて、ちょっと余計な考えを抱いてしまったね」




         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ツッコミ始めたらキリがないのニャ」小首ニャ

※でも、くつろぎ効果はある度


コトリ・ロゴお花屋さんもよろしく。もうすぐ新タイアップ開始です。

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『四十九日のレシピ』

2013-10-03 12:11:43 | 新作映画

----『四十九日のレシピ』
このタイトルって、ちょっといやだニャあ。
四十九日の法要の時に出すレシピってことでしょ?
ニャんとか料理ってヤツ…。
あれ、おいしくニャいし。
「(笑)いやいや法事料理のことじゃないよ。
でも確かに、
これはちょっと分りにくいよね。
この“レシピ”というのは、
何も食事に限ったものじゃないんだ。
主人公は、夫・浩之(原田泰造)との関係が巧くいっていない百合子(永作博美)。
良平に浮気相手ができ子どもまで作っていることを知った彼女は、
離婚届に判を押して実家へ。
そこでは
母・乙美が亡くなったばかりの父・良平(石橋蓮司)呆けたようになっていた…はず。
だが彼女が見たのは、
派手な服装のイモ(二階堂ふみ)がビキニ姿で父の背中を流している姿。
聞けば、
イモは生前母に頼まれ、残された家族の面倒を見に来たのだという。
そして彼女は、乙美がとある『レシピ』を書き残していることをふたりに伝える。
それは、料理や掃除など日々の家事にまつわる知恵や、
健康美容に関するアドバイスが描かれた手作りの≪暮らしのレシピカード≫。
レシピに従って、
少しずつ生活を立て直し始める父と娘は、
その中の1ページに
自分の四十九日には大宴会をしてほしい”という、
生前の乙美の希望を見つける…」

----ニャるほど。
やっと分かった。
じゃあ、クライマックスは
その“大宴会”だね?
「そうなんだけど、
これが大宴会と呼ぶにはお粗末。
そこで…
というのがこの映画のひとつの見どころではあるんだけどね」

----監督はタナダユキだよね。
これまであまり、気に入ってはいなかったような…。
「そうだね。
話題になった『百万円と苦虫女』
ぼくにはどう評していいのか
あまりよく分からない映画だったしね。
ところが、今回、
ぼくは初めてタナダユキ監督の作品に涙しちゃったな。
うっすらとではあるけどね」

----それはまたどうして?。
「おそらくその後の
『ふがいない僕は空を見た』
そしてこの映画と続けて観てきたことで、
タナダユキ監督の核、芯みたいなものに触れることができたからじゃないかな。
実はこの映画のヒロイン、百合子は
『ふがいないぼくは空を見た』の主婦・里美(田畑智子)と同じように
子どもができないことで周囲から白い目で見られている。
その筆頭が意地悪な親戚、良平の姉・珠子。
淡路恵子がベテランならではの味で、
“常識人”の女性をこれ以上ないほどに憎らしく演じている。
と、それはさておき、
百合子は良平と前妻の間にできた娘。
乙美とは血の繋がりがない。
最初のうちは、とても懐こうとはしなかった。
この回想パートがなかなかよくできていて、
彼らが新しい家族の絆を結ぶ瞬間が
ほんとうにまぶしいくらいにきらめいて描かれるんだ。
さて、その後、乙美と良平の間にも同じく子供ができていない。
つまりここで描かれるのは
血の繋がりではない新しい家族”――。
思えば『百万円と苦虫女』の鈴子(蒼井優)も実家を出て転々。
その先々で新しい人間関係を築いていた。
『ふがいない僕は空を見た』にしても里美は、
家のしがらみから逃れるかのように若い男と関係を持つ」

----ニャるほどね。
でも、今回は前作に比べてライトな感じが…。
男たちはどうニャの?
「う~ん。
これは悪い方にとってほしくはないんだけど、
途中からこの疑似家族に参加する
ブラジル人青年の春(岡田将生)がステロタイプ。
『人類資金』で架空のアジア人を演じた森山未來のようなクセがない。
まあ、役柄が違いすぎるから仕方がないことでもあるけど…。
また、ちょっと結末に触れちゃうけど、
夫・浩之の身の処し方も、なんとも情けない。
でもそれを百合子は、
さして過去にこだわることなく赦しちゃう。
しかしこれらのことは逆に言えば、
タナダユキ監督は男にあらかじめ期待などしていない
そういうことではないかと…」

----ニャるほど。
それはタナダユキ監督の芯に触れたということなのだニャ。


     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「キリンさんのエピソードがいいらしいのニャ」気持ちいいニャ


※タイトルから想像するようなな映画とはかなり違う度

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『ある愛へと続く旅』

2013-10-02 17:58:04 | 新作映画


(原題:Venuto al mondo)



----主演がペネロペ・クルスエミール・ハーシュ
ちょっと異色の組み合わせだケ尾d、
これってラブストーリーだよね?
「う~ん。
もちろん、根底にあるのは“愛”なんだけど、
これがタイトルから受けるイメージとは全然違う、
想像以上にヘビーな物語なんだ。
観客層を広げようと思ってのことなんだろうけど、
カップルでこれを観に行ったら、
かなり後がしんどそう」

----へ~っ。
まったく想像がつかないや。
タイトルに “旅”ってあるけど、
ロードムービーというワケでもニャいの?
「じゃあ。
ストーリーをかいつまんで。
と言っても、
ほとんどプレスの要約になるけど…。
ローマに暮らすジェンマ(ペネロペ・クルス)のもとに、
ある日、一本の電話がかかってくる。
それは青春時代を過ごしたサラエボに住む旧い友人ゴイゴからの誘いだった。
ジェンマは16歳の一人息子ピエトロとの難しい関係を修復するために
もう一度自分の過去を訪ねる旅に出ることを決意する…。
さて、映画はここから彼女の若い時代の恋へと移っていく。
20年以上前、サラエボに留学していたジェンマは
アメリカ人のカメラマン、ディエゴ(エミール・ハーシュ)と恋に落ちる。
やがて結ばれた二人はローマに帰って新婚生活を送り始めるが、
子どもに恵まれず、
ジェンマは苛立ちを隠せない。
そんな中、サラエボには不穏な空気が流れ、
遂に民族紛争の火ぶたが切られてしまう。
ディエゴは戦場の空気を記録するためローマから一人サラエボへ。
後を追ったジェンマもかつての友人たちと再会し、
人道支援活動に参加する。
そん中、ディエゴとの子どもがほしいという夢をあきらめきれないジェンマは
代理母を探すことにする」

----あらあら。
そんな政治情勢の中で、
よく代理母ニャんて考えるよニャあ。
「うん。
実はディエゴやその仲間たちは
ヒッピーというかボヘミアンというか、
みんな、自由を謳歌しているアーティストたち。
ふたりのために代理母を買って出た女性アスカ(サーデット・アクソイ)もミュージシャン。
子どもが産めないジェンマのためにディエゴと寝るワケだから、
まあ、割り切っているというか、肝が座っているというか…」

----でもそんな関係になったら
後から“愛”が生まれそうだけど…。
「うん。そこなんだよね。
ディエゴは、結局アスカとはセックスしなかったとジェンマに話す。
しかし、その後、どうも彼の態度が怪しい。
で、あるとき、ジェンマが夫の後を付けると、
そこには…」

----うわあ。ほんとヘビーだ。
「いやいや。
ここで話は終わりはしない。
映画は、さらにミステリーの度合いを深め、
かつて“そこ”で何が起こったのかを見つめていく。
さっきぼくは、ディエゴの態度が怪しいと言ったけど、
これは果たしてほんとうに、
妻への愛が揺らいでしまったからなのか?
ここは早々と語られるから話してもいいんだろうけど、
現在、ピエトロは母ジェンマひとりの手によって育てられている。
実は、戦況が悪化する中、
息子を連れてイタリアに帰ったのはジェンマひとり。
ディエゴはパスポートを紛失し、
戻ることができなかったんだ。
そしてそれは二人にとって永遠の別れとなってしまう」

----そ、それは、つらい話だニャ。
「さて、
ここからが、ぼくが最後の最後まで読めなかった、怒涛の展開が始まる。
実を言うと、
ある一本の映画を引き合いに出したいところなんだけど、
それをやっちゃうと、
観た人には、物語の構造が分っちゃうから、泣く泣く割愛」

----なんとも、奥歯にモノが挟まったような紹介だニャ。
ところでこれって監督のオリジナル?
「いや。
2008年に原作が発表されている。
興味深いのがその作者というのが
本作の監督セルジオ・カステリットの妻でもある
マルガレート・マッツァンティー二
映画化に当たっては夫婦で脚本を担当。
また、ふたりの息子ピエトロが
本作のピエトロを実名で演じている」

----家族総出で映画化したってワケだニャ。
「(汗)そうまとめられてしまうと、
身も蓋もないけど…。
でも、これくらいしか話せないしなあ、この映画は…。
あと喋ってもいいことと言えば、
いつもながらに期待を裏切らぬペネロペ・クルスの大胆な演技、
エミール・ハーシュの個性を生かした役作り。
『イントゥ・ザ・ワイルド』『ウッドストックがやってくる』など、
彼には、どことなくアウトサイダーの匂いがある。
と、これくらいかな。
そうそう、アウトサイダーといえば、
大女優ジェーン・バーキンも出演。
この映画の放つ、“ある愛”のメッセージと共鳴していた気がするね」



     (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「サラエボというのが、ひとつのヒントらしいのニャ」複雑だニャ


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