ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『レッドライン』

2008-05-31 13:34:23 | 新作映画
(原題:REDLINE)

----あれっ。カーレースの映画というから
『スピード・レーサー』だとばかり思っていた。
「うん。あの映画はサロンパス ルーブル丸の内ほかで7月5日から、
こちらはサロンパス ルーブル丸の内と同じビルに入っている
丸の内プラゼールほかで同じく7月5日封切り。
緊急ロードショーということらしいけど、
配給のプレシディオ初の全国チェーン公開作というのも話題だね」

----へぇ~っ。やはり狙っているのかニャ。
内容も似ているの?
「そうだね。
『スピード・レーサー』はレース中に主人公の兄が事故で死亡。
こちらはヒロインの父親が死亡」

----えっ、レーサーは女性ニャの?
「うん。そこも特徴の一つだね。
歌手になることを夢見る美しき女性ナターシャ(ナディア・ビョーリン)。
生まれながらにして類まれなドライビングテクニックを持っていた彼女に、
違法な賭博レースに興じている金持ちグループの一人、
ラッパーのインフェイマス(エディ・グリフィン)が接近。
バンドとしてのデビューや高額の金を提示する彼の口車に乗せられ、
ドライバーとしてレースに出場することを余儀なくされる。
ところが、そのレースで彼女は他の金持ちグループも目をつけられ、
なんと賭けに負けたインフェイマスによって勝手に売り飛ばされてしまう。
そこに、レースで弟を亡くしたカルロ(ネイサン・フィリップス)が
復讐に現れる!」

----へぇ~っ。普通のレース映画かと思ったら、
ちゃんとしたストーリーがあるんだ。
「うん。それも昔の名画座でよくかかっていたような
B級アクションの楽しさがね」

----それって悪い意味で言っていないよね?
「もちろん。
あれもこれもの
ごった煮の楽しさがあるってこと。
映画は冒頭、ブツを車でラスベガスまで届けるタイムを競う
エピソードから始まるんだけど、
そのブツを待ち受けるセレブは女といちゃいちゃ。
このブツがバイアグラというのも笑えるけどね。
一方の有名ラッパーも、やはり女にモテモテ。
自家用機の中で不機嫌になった女を、
荒野に不時着陸させて置いてきぼり。
まあ、めちゃくちゃだね。
賞金も、天文学的に高い数字だし、
そのためにニセ札作ったり、裏組織が絡んできたり…。
そうそう、セレブの中には映画プロデューサーもいて、
撮影シーンなんかも出てくるよ」

----でも、話を聞いていると
レースのシーンは、あまりないみたい。
「いや、タイトルが限界速度を意味するだけあってだけあって
レースも何度か出てくる。
車もエンツォ・フェラーリや、サリーンS7、
メルセデス・ベンツSLRマクラーレンとか、
一台数千万円以上もするスポーツカーを実際に使用し、
クラッシュさせているらしい」

----でも、そんな車の名前聞いても
ほんとは分かってニャいでしょ?
「正解(笑)。
まあ、この映画の楽しさは、
途中からスパイアクション風に展開していくこと。
カルロがイラク戦争帰りという設定で、
まあ、強い強い。
最終レースの行方も
ある程度想像がつくとはいえ、
それでもニヤリとさせてくれたね」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「同日公開、これはオモシロい試みニャ」<おっ、これは

※『ローリング・サンダー』が観たくなった度

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※ここからはCM。
映画とは関係ありません。この車も出ていなかったと思います。

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カーレース映画が続く前の、ちょっと一休み(まあCMですが)

2008-05-30 14:15:00 | Weblog


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----こ、これは?
「うん。
この後、紹介する映画が
車が続くし、
ちょっとそういうスピード重視の車とは
別のこういう車でちょっと一休みしようかと…。
ちょっとクリックしてごらん」

----えっ、チェロキーって車ニャの?
キャラメルかと思ってた。
「それはチェルシー」

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『カンフー・ダンク』

2008-05-28 22:39:41 | 新作映画
(原題:KUNG FU DUNK)

----サッカーに始まり、ピンポンだのラクロスだの、
カンフーと組み合わせた映画は多いけど、
これはずばりバスケってことでいいのかニャ?
「うん。カンフーの技の中に
高く宙を飛ぶっていうのがあるよね。
この映画はそれが巧く生かされているんだ」

----主演はだれだっけ?
「ジェイ・チョウ。
『王妃の紋章』でもいい味出していたけど、
ここでは捨て子で
カンフー学校の師父に育てられたシージエという青年の役。
もっともその師父は稽古中に凍結して死んでしまうんだけど…」

----ちょっと待って。ニャに、その凍結って?
「う~ん。
シージエは瞬間移動術というのを学んでいるんだね。
これは物質を分子レベルに細かくしてしまい、
ついには時空まで操る。
その過程で周りが凍結するわけだ。
まあ、ここは絵空事なんだけどね」

----そりゃ、そうだ(笑)。
「さて、話を先に進めると、
ある夜、シージエは公園で中年の男リーと出会う。
口のうまいリーは『親を探し続けるバスケ少年』という感動話を仕立て、
大学バスケットチームにシージエを売り込むことに成功する。
ところがこのチームのキャプテン、ディン・ウェイは酒浸り。
実力者のシャオ・ランも怪我が快復したばかり」

----ふうん。それはだれが演じているの?
「リーには名優エリック・ツィン。
この人って、いったいどれだけの数の映画に出ているんだろう?
日本の大杉漣といい勝負だ(笑)。
ティン・ウェイにはチェン・ボーリン。
『暗いところで待ち合わせ』など
日本が絡む映画にも数多く出演している彼だけど、
それらでの静かな青年役とは違って
ここでは無精髭をはやして少し汚れた感じ。
ちょっと金城武を思い出したな。
シャオ・ランにはバロン・チェン。
この人のことは、ぼくは知らなかったけど、
ジェイ・チョウの最新アルバムでは
ミュージック・ビデオで主演を務めている。
いわばイケメンだね。
あと、シージエがずっと想いを寄せている
ディン・ウェイの妹にシャーリー・チョイ」

----へぇ~っ。なかなかの顔ぶれじゃニャい。
「そうだね。
お話の方は、よくある極悪チームとの対決。
このチームが悪質な反則プレイを繰り広げる上に、
裏の組織がバックについているという、
これまたお定まりのパターン」

----ニャンだか、つまんなそう。
「いや、それがけっこう楽しめるんだ。
なんといっても、このバスケの試合がスゴい。
ロングシュートに超人的ダンクシュート。
アクション監督にチン・シウトンがクレジットされていることもあって、
重力無視のミラクル・プレイが続出。
ワイヤーワークもここまでくればあっぱれ。
『少林少女』や『スピード・レーサー』の
アニメチックなCGとは正反対の方向性だね。
もしかしてホンモノ?-----なんて思わせてしまう。
(ありえないけど)
あと、途中でカンフー学校の師父たちが
それぞれに独自な秘術で参戦するシーンがあって、
ここがまたひとつのみどころ。
針飛ばしの術や、ヤモリに化ける術、気を操る術、そして空中遊泳など、
奇想天外な術のオンパレードで
『少林サッカー』の楽しさとはいったいどこにあったのかを、
改めて教えてくれる」

----ニャンだか、ほめすぎてニャい?
「う~ん。
今年、相次いでいるカンフー映画の中ではオモシロい方だったからね。
主演のジェイ・チョウもよかったし。
そうそう、家に帰ったらジェイ・チョウ初監督映画の案内が…。
『言えない秘密』というタイトルがついていたけど、こっちも楽しみだな」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンもボール転がすのは得意なのニャ」ぱっちり

※思ったより楽しめた度

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『JOHNEN 定の愛』

2008-05-24 23:50:42 | 新作映画
----この映画、観たのって
確かずいぶん前だよね。
「うん。最初に噂を聞いたのは
確か去年の末だったかな。
その時の情報では、
望月六郎監督が時空を超えて現れる阿部定を映画化---というもの。
それを聞いてなぜかパゾリーニの幻の遺作が頭に浮かんだんだ」

----それってどういうの?
「第二次世界大戦中にキリストが連合軍側とドイツそれぞれの前に現れて聖書の中の言葉を喋る。
そしてその言葉を聞いた各陣営が奮い立つというもの」

----いかにも反キリスト教のパゾリーニらしい内容だね。
「そう。しかも反道徳的。
この映画の阿部定は
かの大林宣彦監督も映画化しているとは言え、
ぼくらの世代では口に出すだけで空気が一変する、
ある種のタブー的な存在。
やはり反道徳的」

----でも田中登や大島渚監督なんかも映画化しているよね。
「うん。そうだね。
定と吉蔵が待合茶屋に閉じこもり愛欲に耽っていたのは
軍靴の音が響き渡った昭和11年。
この年の2月には、あのニニ六事件が発生。
そんな時代にこのような『切り取り』事件を起こした
吉蔵(イシダ)に対して、
本作では栗原中尉が次のように言う。
『この国家の非常時に、なんたるざまだイシダ少尉!
お前には帝国臣民たるの自覚はないのか、おのれの責務を忘れたのか』。
これに対してイシダは言う。
『アホか、アンタ……何が天下国家だ、
オレが関心あるのはおのれの欲望についてのみ、
それが個人主義ってもんさ』。
そう、彼らはファシズム化が進む暗い世相の中で、
自分の欲望に殉じた究極の個人主義者として対置される。
つまり望月監督は、
個人の権利が制限されつつあるこの今の時代のアブナい空気を
当時に重ねあわせ異議申し立てをした-----、
そうぼくは思うんだ。
だからこそ、その描写も60年代カウンターカルチャー的というか、
前衛演劇を思わせるものとなっている」

----それってどういうこと。
よく分かんないニャあ。
「1960年代末の日本は、
それこそ反体制的な若者たちの熱気に溢れていた。
『書を捨てよ町へ出よう』という
映画のタイトルにも使われた寺山修司の著書名がその気分をよく表している。
そこでは映画も演劇も音楽も美術も
すべてがアナーキーな空気に満ちていた。
たとえば大島渚の『新宿泥棒日記』では
アーチスト横尾忠則が、そのポスターを描いただけでなく主演もし、
一方では唐十郎の芝居『由井正雪』が出てきたりもする。
この映画には、
それらの映画に観られた
アヴァンギャルドな手法が至るところに散りばめられているんだ。
ぼくなんか、最初の方で狂った少女が誘うように笑いながら
女陰を思わせる洞窟の中に消えていくところからニヤリニヤリ。
懐かしさも作用して、
もうオモシロくて仕方なかったね」

----へぇ~っ。てっきりエロエロで
興奮するタイプの映画かと思った。
「まあ、題材が題材の上に、
公開劇場が持つイメージやキービジュアルからして
そう思われても仕方がないけど、
エロチックかどうかという観点から言えば
田中登『実録阿部定』の方が遥かに官能的だね」

----へぇ~っ。じゃあ見どころは
セックス描写とは別のところにあるんだ?
「う~ん。
杉本彩は今回も<性の革命家>の名にふさわしい脱ぎっぷり
しかも普通だったらP音がかぶせられそうな卑猥な言葉まで喋ってくれていて、
ちょっと驚きだけど、
ぼくとしては
『自分の作りたいモノを作る』という監督の姿勢こそを買いたいね。
ここまで作家主義に徹底した映画は最近とんと観ていない。
まるでATGだ。
(あっ、 『世界で一番美しい夜』もあったか)。
ただ、少し長すぎる気もしたけど…」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「どっちにしろ、フォーンには縁がない世界ニャのニャ」もう寝る

※こういう映画、おそらくしばらく現れない度

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『イントゥ・ザ・ワイルド』

2008-05-23 23:06:55 | 新作映画
※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


(原題:Into The Wikd)

----これって、今回のカンヌ映画祭審査委員長ショーン・ペンの
最高傑作と言われている超話題作だよね。
トレーラーでは「きみの青春は、なぜアラスカの大地に消えたのか?」
とナレーションが入っているけど、このヒト死んでしまったの?
「そう。
しかもこれは実話でね。
監督がショーン・ペンの上に、
バックパッカーを持った青年クリス(エミール・ハーシュ)のビジュアル、
そしてそのナレーションでしょ。
観る前までは
大自然の中で大いなる叡智に抱かれて自ら死を選びとる青年-----
そういう内容かと思ったら、これがまったく違っていたね、
作風的にも最初予想していたクールなドキュメンタリー・タッチとは異なり、
青年が出会うさまざまなヒッピーや老人、
あるいはヨーロッパからの若いカップルとの触れ合いなども描かれ、
2時間30分近くのランニングタイムにも関わらず
時間の長さはまったく感じなかったな」

----へぇ~っ。それにしてもなぜ彼は旅に出たの?
「うん。それはね強権的な父親を中心とした両親、家族から離れて生きるため。
ここでその中身は詳しくは明かさないけど、
彼がそういう気持ちになるのはだれが見ても納得という
実に丁寧な描き方がなされている。
父親役にはウィリアム・ハート、母親役にはマーシャ・ゲイ・ハーデン。
二人はそれぞれ 『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』 『ミスト』と、
近作が公開されているから見比べてみることをオススメ。
マーシャ・ゲイ・ハーデンなんてとても同じ人とは思えない。
で、ついでに喋っちゃうと、
クリスが旅先で出会うヒッピー女性にはキャサリン・キーナー。
また、彼に恋する若い女性はクリステン・スチュワート。
あっ、名優ハル・ホルブルックの名前も嬉しかったね。
彼は本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされている」

----ニャンだか、俳優の名前ばかり羅列しているみたいだけど、
ほかに見どころはニャいの?
「あっ、ごめんごめん。
まずだれもが息を飲むのが
現地の大自然を捉えたエリック・ゴーティエの撮影。
彼は『モーターサイクル・ダイアリーズ』でも絶賛されたけど、
ショーン・ペンもその一人。
今後、ずっと彼と組みたいというほどに、
その才能に惚れ込んでいるようだ。
そしてその編集がまた緩急を心得ていて素晴らしい。
大自然の中、
『小さき人間』を浮き彫りにするときには
大ロングに引いた画で詩情豊かにじっくりと。
一方、ドラマチックなシーンでは細かいカッティングを積み重ね、
観る者を瞬く間に興奮の渦の中に叩き込む。
いま、プレスで調べてみたんだけど
この編集者ジェイ・キャシディもアカデミー賞編集賞にノミネートとか。
これは納得だね」

----ふうん。そのプレスって見てみたいニャあ。
「これがまた、
押さえるべきところを押さえたニクい出来。
印象に残ったセリフを確認したいなと思ったら、
それが全部載っていた。

※ここからはご覧になってから読まれることをおススメします。

『愛よりも金銭よりも信心よりも
名声よりも公平さよりも
真理を与えてくれ』
『もし生き方が理性で支配されるなら
人生の可能性は打ち砕かれる』
『海の唯一の贈り物は苛酷さだ』
『もしぼくが笑顔で----腕に飛び込んだなら…
見てくれるだろうか
今 僕が見ているものを』
そして
『幸福が現実となるのは
それを誰かと分かち合った時だ』」

----まさに金言集って感じだね。
クリスって人、きっと頭よかったんだろうニャあ。
「うん。でもある意味それが彼の悲劇だね。
『偽りの自分を抹殺すべく---最後の戦いに勝利して
精神の革命を成し遂げるのだ
これ以上文明に毒されないよう逃れてきた』
って、純粋ではあるけど、やはり頭でっかちな感じもするしね。
あっ、言い忘れたけど
主人公の青年クリスを演じたエミール・ハーシュはお見事。
近く『スピードレーサー』が公開されるけど、
それとはまったく別の顔。
とりわけ18キロ減量して臨む最期のシーンは壮絶。
あとカヤックによる急流下り、
これも息を飲んだな。
彼が自分自身で演じているとは、今もって信じられない」


        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ショーン・ペン、取材に取材を重ねて現地撮影したらしいニャあ」小首ニャ

※クリスは、お金に苦しんでいた頃のなぎら健壱と同じような本を持って出かける度
(「食べられる野草の本」)


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『グーグーだって猫である』

2008-05-20 23:58:01 | 新作映画
----今日はスゴく迷っていたみたいだね。
えいは、確か大島弓子のファンじゃなかった?
「うん。だからこそ、困っちゃう。
大島弓子だけで、一つのブログが作れるくらいにファンだからなあ。
リアルタイムで最初に読んだのが
1970年の『詩子とよんでもういちど』。
以後『誕生!』『あしたのともだち』『さよならヘルムート』
『雨の音がきこえる』『ミモザ館でつかまえて』『ジョカヘ…』
『キララ星人応答せよ』『10月はふたつある』----
もう、タイトルをあげ出したらきりがない。
なにせ学生の頃映画を作ったときには
『星にいく汽車』の男の子の名前を
自分のペンネームにしてしまったほど」

----そういえば、『綿の国星』のチビ猫の
がま口にサインもしてもらってなかった?
「うん。
その頃の想い出を話し始めるときりがない。
自主映画で大島弓子漫画の一本を映画化しようとて
途中で体調崩して中断。
そのまま未現像のフィルムが
まだ屋根裏に眠っているしなあ」

----そういえばこの前、屋根裏に入ったときは
朝日ソノラマの大島弓子単行本や
「ぱふ」とか「だっくす」の
大島弓子特集も見かけたよ。
「綿の国星」「さようなら女達」が載っている雑誌も…。
「ほら、こうなっちゃう。
なかなか映画の方に話が行かないんだ。
しかも、この映画の舞台は吉祥寺。
これまた、その昔、斉藤哲夫の歌『吉祥寺』で憧れて以来、
通いつめた町。
『ぐゎらん堂』の最後にも立ち会ったしね。」

----あらあら、それじゃあ、
この映画に対して言いたいこともいっぱいあるんじゃニャい?
「うん。監督がすでに『赤すいか黄すいか』『金髪の草原』を映画化している
犬童一心だけあって
映画は、一種の大島弓子論、大島弓子の世界論になっている。
ここには、作者の死生観がかなりくっきりと描かれるし、
また、日常の中のささやかな楽しみ、
その素晴らしさも描かれていて、なかなかの好編になっている」

---あれれっ。でもこれって『グーグーだって猫である』だよね。
確か、サバを失った作者が
新しい猫グーグーと暮らし始める。
でも彼女の心はサバでいっぱい。
で、グーグーは寂しい。「グーグーだって猫だ!」と…。
「よく覚えているね」
---それは、フォーンだってそうだったもの。
最初の頃、えいは、みゃん茶で頭がいっぱい。
ぼくのこと、まったく振り向いてくれなかった。
確か、この原作を手にしてからだよ。
こうやって、ぼくに映画のお話までしてくれるようになったのは…。
「(……)
だからこそ、どうしても個人的な思い入れが深くなってしまう。
この映画、よくできてはいるんだけど、
その中で描かれているのは
大島弓子(映画では小島麻子)を取り巻く人々や
彼女が出会う年下の男の子との話。
そして映画を通して流れているのはサバを失った哀しみ、喪失感。
グーグーのことが置いてきぼりになっている。
猫さんの演技の付け方とか表情なんかは最高なんだけど、
そこがどうしても気になって…」

----でも、サバとの絡みのシーンでは
涙ボロボロだったというんでしょ。
フォーンも複雑だニャあ。

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ぼくも映画に出たいニャあ…」ぼくも観たい
※う~ん。複雑だ度

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『アクロス・ザ・ユニバース』

2008-05-19 23:50:49 | 新作映画
(原題:Across the Universe)

----これってビートルズの曲だけを使って作られたミュージカルなんだよね。
大胆というより、難しそうな気がするけど。
先に曲ありきってわけだし…。
「ぼくもそこが心配だったんだけどね。
だって、歌うのは本人たちとは別の人。
結局はカバーということになってしまう。
途中からとはいえ、
ビートルズを同時代で見聞きしている者からすると、
それだけで、なんだかなあという気になってしまう」

----でも、思ったより気にいっているみたいじゃニャい。
「そうなんだよね。
最初『Girl』から始まって『Helter Skelter』と続いていったときには、
ビートルズのいろんな時代の曲がないまぜになっていて、
正直、なんだかなあと思ったんだけどね」

----それってどういうこと?
「じゃあ、分かりやすく説明するために、
まずは簡単なプロットから…。
1960年代、リバプールから父を探しに
アメリカにやってきたジュード(ジム・スタージェス)。
自由な大学生マックス(ジョー・アンダーソン)に出会い、
2人はグリニッジ・ビレッジへ。
ミュージシャン仲間との新しい生活の中、
ジュードはマックスの妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と恋に落ちる。
しかしベトナム戦争が激化する中、
戦場、反戦活動、プロのミュージシャンと、
仲間たちはバラバラになっていく…。
このストーリー自体はありふれていて、
しかもルーシーが政治活動に身を投じて、
そこにジュード言うところの『女たらし』が登場するところなんかは、
日本映画『祭りの準備』を思い出したりもしたね」

----ちょっと、トーンがダウンしてニャい?
「あっ、ごめんごめん。
話を先に進めると------
この映画の時代背景は、
キング牧師の暗殺が起こるところから
どうやら1968年ということが分かる。
ところがそこにビートルズのオールタイム・ヒット・ソングがかぶさる。
激動の60年代。ビートルズの曲は
アルバム一枚一枚ごとに変化を遂げていったわけで、
それをこの短い間に詰め込むというのは、
ちょっと違うんじゃないか…と、
そう思いながら観ていたわけだ。
でも、途中からあることに気づいて
一気にこの映画が好きになっちゃった」

----へぇ~っ。ニャにに気づいたわけ?
「この映画は、
監督ジュリー・テイモアによる
“ビートルズ解釈ムービー”ということ。
その音楽の使い方は実に巧い。
オリジナルの曲の特徴を見事にシーンの中に取り入れている。
たとえば『Hey Jude』。
この曲の途中で『Jude、Jude、Jude』と盛り上がるところは
フォーンも知っているよね。
それがマックスのセリフとして見事に生かされているんだ。
なかでもぼくが感心したのは
『I Want You(She′s So Heavy)』における“She”の正体。
それが何かはさすがにここは言えないけどね。
あとは『A Day In The Life』。
ここで使われるのは曲だけで歌はない。
でもそのオリジナルの歌詞と同じく
ジュードが新聞を読んでいて、
そしてクライマックスの爆発音で映像と音楽がシンクロする」

----ふうん。もっといろいろありそうだね。
「うん。でもこれについては
公式サイトに詳しく載っているらしいから、
そっちを読んだ方がいいと思う。
あと、特筆すべきはやはりその映像だね。
『ピンク・フロイド/ザ・ウォール』ほどダークではないポップなシュールさ。
そうそう『マジカル・ミステリー・ツアー』そっくりのシーンもある。
ここではU2のボノが『I Am The Walrus』を聞かせてくれる。
さらには『Being For The Benefit Of Mr.Kite』のカーニバル感もあれば、
日本の山海塾のような白塗の奇妙な人たちも出てくる。
そのイメージの豊富なことといったら
とても紹介しきれないな」

----でも、それをビジュアルにしちゃうんだからスゴいよね。
「うん。ぼくも少し気になって調べてみたんだけど、
プロダクション・デザインがマーク・フリードバーグという人。
彼は 『ダージリン急行』も手がけているんだって。納得だな」

----ところで、この映画は
最終的に何を言おうとしているの?
「それはビートルズだもの。
決まっているじゃないか。
答はここでは言わないけど、
ラストの曲を聴いたらだれもが納得。
不覚にもここでは涙がにじんでしまった。
これは単にノスタルジーからだけじゃないと思うな。
最近になくハッピーなエンディングに胸がいっぱいになったよ」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「それって愛かニャ平和かニャ?」小首ニャ

※『Oh!Darling』『Dont Let′s Me Down』を対にして使うところもいい度

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『近距離恋愛』

2008-05-18 21:15:49 | 新作映画
(原題:Made of Honor)


----遠距離恋愛ならよく聞くけど、
近距離恋愛ってニャによ。
恋人が近くにいるワケだし----。
それって普通でしょ?
「ん~。それはそうなんだけどね。
これは逆にあまりにも“近すぎて”
それまで恋愛の対象にはなっていなかったってこと。
お話の方はすこぶる簡単だから、
ささっと喋っちゃうね。
トム(パトリック・デンプシー)とハンナ(ミシェル・モナハン)は
大学時代から10年来の大親友。
他の女にはすぐに手を出すプレイボーイのトムも彼女だけは別。
つまり友情を大切にしているワケだね。
ところが、ハンナがスコットランドに6週間もの出張に出かけたことから、
彼は初めて彼女への恋心に気づく。
ようやく帰国したハンナに、
その気持ちを伝えようとするトムだが、
なんと彼女は出張先で
コリン(ケヴィン・マクキッド)という男と熱烈な恋に。
しかも、本来親しい女性が務めるはずの
筆頭花嫁付き添い人(Maid 0f Honor)になってほしいと頼まれる始末」

----あれっ、原題は「Maid」じゃなく「Made」だよね。
「うん。
引っ掛けてあるんだろうね。
しかし、このプロットで何か思い出さない?」

----う~ん。ニャんだろう。
「ぼくは最初『ベスト・フレンズ・ウェディング』が頭に浮かんだ。
でも、今こうやって話していて気づいたんだけど
その設定は『恋人たちの予感』にも似ている」

----ふうん。そう言われてみるとそうかもニャ。
ところでこの映画の見どころは?
「まあ、ハリウッド映画だし、
結末は見えているわけで、
見どころはその“お約束”に向けて、
トムがどれだけの“障壁”をクリアしてたどり着くかということに絞られる。
その点、この映画はコリンを完璧な男とした設定がいい。
トムは花嫁付き添い人としての立場を利用して
ハンナの気が変わるように仕向けようとする。
ところが恋敵のコリンはスコッチの名門メーカーの御曹司で公爵の称号を持ち、
スポーツ万能、インテリジェンスがあってしかもセクシー。
パーフェクトな男なんだ。
かくして勝ち目のない戦いが、
スコットランドの美しい自然の中で演じられる。
しかし、これがまた新鮮だったね。
都会の中で右往左往という
いわゆるロマンチック・コメディの
ありきたりなイメージを打破している。
全米でもスマッシュヒットしているようだけど、
それも分かる気がするな」



           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「クライマックスは『卒業』かニャあ…」ぱっちり

※またまたシドニー・ポラックが出演している度

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『フールズ・ゴールド カリブ海に沈んだ恋の宝石』

2008-05-17 21:50:04 | 新作映画
(原題:Fool's Gold)

----これも一つのお約束ムービー。
宝探しに夢中の主人公が紆余曲折を経て、
ついには宝を発見するというものでしょ?
「まあ、そう言わないでよ。
今回の映画がオモシロいのは、
主人公のフィン(マシュー・マコノヒー)が結婚していて、
妻テス(ケイト・ハドソン)から離婚を突きつけられているということ。
しかも土地のボスからも命を狙われている。
難関に立ち向かう中で、夫婦の絆が再び強くなる」

----でも、確かそれも『ツイスター』ニャンかにあった。
「今日のフォーンはキツいなあ。
ぼくなんか、この青い海が観られるだけで満足だけどね。
しかも、この映画は
海のそこだけじゃなく陸地でも大冒険。
スペクタクル性を抑えた
『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』という感じになっているよ。
あと、キャスティングもいい。
『10日間で男を上手にフル方法』で息ピッタリの
マシュー・マコノヒーとケイト・ハドソンに加え、
資産家のナイジェル・ハニーカットとして(ドナルド・サザーランド)。
その娘ジェマにアレクシス・ジーナ。
このジェマが
きゃあきゃあ騒いで本当にバカな娘って感じなんだけど、
実はそれはみんなに注目されたいための彼女の演技。
そのことをテスが指摘するという、
アドベンチャー・コメディにしては異例のシーンも…。
監督は『最後の恋のはじめ方』のアンディ・テナント。
まあ、週末なんかに気楽に楽しむにはいいと思うよ」



        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「お喋りまでお手軽ニャ」小首ニャ


※マシュー・マコノヒー、こういうアドベンチャー向いてる度

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画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。
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『屋敷女』

2008-05-16 22:07:49 | 新作映画
(原題:A L'interieur)


「いやあ、えぐい映画だったね。
ここまでのは久しぶりだ」

-----ありゃりゃ。
そんなこと言ってもいいのかニャ。
「いいのいいの。
こういうタイプの映画は『えぐい』と言われることが
逆に観客動員に繋がるんだから…」

-----じゃあ聞くけど、
どういうところがえぐいの?
「まずその設定。
冒頭は交通事故のシーン。
そこで夫を失い、ひとり生き残った妻サラ(アリソン・パラディ)。
彼女はお腹に子供を宿していて、
明日にも出産という差し迫った状況にある。
そんな中、見知らぬ女(ベアトリス・ダル)が玄関口に現れる。
電話を貸してくれというその女は、
サラが断ると、態度を凶暴化。
あらゆる凶器を使って彼女を痛めつける。
その目的はお腹の子供を取り出し、自分のモノにすること。
『心臓の弱い方、
妊娠中の方は鑑賞をご遠慮ください』と
注意書きが付いているけど、
そりゃそうだって感じ。
観ているうちに気分が悪くなって事故でも起こったら大変だ」

-----そんなに描写が凄まじいの?
「うん。ぼくが観た時なんて、
早々と退席者が出たものね。
それは若い女性だったんだけど、
終わってからも胸の辺りをさすっている男性の姿も見かけた。
血に弱い人、尖端恐怖症の人は要注意」

-----でも、そういうのって、えいも苦手なはずでは?
「もう、薄~く目を開けて観ていたよ」

        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「その女、何者ニャ?」ご不満

※襲われる方はアリソン・パラディ。ヴァネッサ・パラディの妹だ度

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『西の魔女が死んだ』

2008-05-14 10:27:31 | 新作映画
----これって鈴木香歩原作、
100万部を超えるベストセラーの
映画化だよね。
シャーリー・マクレーンの娘が出ているんでしょ。
「うん。サチ・パーカーね。
2歳から12歳まで日本に住んでいたというだけあって、
その言葉は流暢。
でも、それも含めて感心したのは、
この映画は、よく聞く“完全映画化”という言葉を
そのまま当てはめたような作品だっていうこと。
実は観ていて
これはもしかして原作を一行も改変していないのじゃないかと
ありえない錯覚に捕われてしまった。
後で本をめくり直して
それは、大いなる勘違いだと分かったわけだけど
それほどその世界観を完全に映画に移し替えている」

----ふうん。そもそも
どういうお話だっけ?
「主人公は中学に進んで間もない夏の初めに
学校へ行けなくなったまい(高橋真悠)。
彼女は森で暮らす“西の魔女”、
英国人のおばあちゃんの元で暮らすことに。
そこで彼女は“魔女修行”に励む」

----それが最近、よく見かける
「何でも自分で決めること」ってわけだね。
「うん。この映画の撮影にあたって
清里に巨大オープンセットを作り、
一大ロケーションを敢行。
映画は料理、掃除、洗濯、庭作りと、
日々の暮らしの基本が描かれていく。
それが本で読んだ感触そっくり。
ところがそれでも
あれっ、と思った瞬間があった。
それは、両親と一緒に暮らすための引っ越しについて
父親(大森南朋)から意見を求められたまいが、自分の決意を語るシーン。
そこで、映画は側でそれを聞いているおばあちゃんの反応を写し出す」

----その解釈が違うってわけ?
「いや、そうじゃないんだ。
記憶では原作はその“反応”はまったく描かれていない。
後で読み直してもやはりそう。
つまりここには長崎俊一監督の“解釈”が挟み込まれている。
原作と一字一句変更がない錯覚を観る者に持たせながら、
ここというところでは自分の“解釈”を入れる。
こういうのをほんとうのリスペクトと言うんだろうな」



           (byえいwithフォーン)

※最近の我が家のブーム
「フォーン、大好き」
「I Knew(アイ・ニャウ)」


フォーンの一言「こういうところで暮らしたいものだニャあ…」うららかフォーン

※ペンションブームはどこへ?清里懐かしい度


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『いまここにある風景』

2008-05-12 22:26:56 | 新作映画
(原題:Manufactured Landscapes)

----これってドキュメンタリーだよね。
ここで話すの珍しくニャい?
「うん。ところがこれが実に興味深くてね。
しかも考えさせられるところが多い。
まず映画の冒頭から圧倒されるしね」

-----確か環境についての映画とか…。
どういうアプローチしているの?
「う~ん。どこから話そうかな。
この映画は国際的な写真家、
カナダのエドワード・バーティンスキーの中国撮影。
その密着ドキュメンタリーと思ったら分かりやすい。
オープニングは、永遠に続くのではないかと思われる
巨大工場内のドリー・ショット。
つまり、この映画は
バーティンスキー写真の特徴でもあるスケールの大きさ、
それを、
まずは最初のワンショットにて語ろうとしている」

-----映画がバーティンスキーの製作姿勢に寄り添っている---
そういうことニャのかな。
「うん、そうだね。
それについて話す前に、ちょっと一言。
中国というと、
食品については最近の毒入り餃子以前から不安視されていた。
と同時に、あまりにも安い製品価格の問題がある。
それは食料、衣料品にとどまらない。
“100均”の商品はほとんど“MADE IN CHINA”。
しかし、この映画を観ていると
さらに別のことが気になってくる」

-----ニャンだろう?
「中国には今、世界中から世界中の廃品が送られてくる。
それを中国の人たちが
再生利用できるものとできないものとに選び分け、
電子機器などの新たな製品を作り出す。
彼ら職人の手の起用さ、そしてそのスピードには感服する他ない。
しかし、その一方で鉛、カドミウム、水銀などの有害物質が
そのまま放置されて地中にしみ込んでいる。
映画のプレスによると、
E-wasteと言われるそれら電気電子機器廃棄物最大の産出国はアメリカと日本。
そしてその70%が中国に、
残りのほとんどはインド、アフリカに廃棄されているらしい。
これは暗澹たる気持ちにならざるをえない。
中国の人たちは
かつての日本のように経済的急成長を遂げ、
それを誇りにもしている。
でも、欧米や日本はすでにその道を通ってきていて、
そこにある旨味だけでなく苦みをも知っている」

-----それが、かつての公害だよね。
「そう。
なのに、なぜそういうことを彼らは中国に教えようとしないのか?
今の中国は、かつてないスケールで
汚染された産業を誘致してしまっている。
結果的に、欧米・日本は中国に公害を押し付けているのではないか…」

-----世界の市場を狙う中国の思惑を
先進工業国が利用している----ということ?
「そう。
中国から汚染物質が日本に飛んでくるということが、
よく問題にされるけど、
日本だってそれに加担。
まったく責任がないとは言えないと思う」

-----でも、それが分かっていながら
核廃棄物になると
なぜ日本も同じことしちゃうんだろう?
フォーンは分からニャくなったよ。

        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「地球に未来はあるのかニャ」ご不満

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『おくりびと』

2008-05-11 14:24:00 | 新作映画
----この映画って、9月の公開だよね。
いま、話すの少し早くニャい?
「いやいやどうして。
この映画に関しては
内覧試写の案内がなんと2月から電話やファックスで…。
それだけ松竹としては自信作なんだろうなと
密かに期待はしていたけど、
なるほどこれはよくできている」

----ふうん。
そもそも『おくりびと』というのはニャによ?
「これは納棺師、
遺体を棺に納める人のこと。
葬儀屋とはまた別にこういう職業があるとは、
これはぼくもビックリだったね」

----主人公は本木雅弘だっけ。
「うん。彼が演じる主人公・大悟は子供の頃からチェロをやっていて
晴れてオーケストラの一員になれたと喜んだのも束の間、
その楽団が解散。
1400万円もするチェロを購入して張り切っていた彼も、
これを潮時と見定めて妻の美香(広末涼子)と共に自分の故郷へ。
そこで見つけた求人広告“旅のお手伝い”に引かれて
事務所を訪ねてみれば…というお話だ。
この納棺の事務所の社長・佐々木に山努。
そこで働く女性事務員に余貴美子。
『クライマーズ・ハイ』に続いて社長役の名優・山努は言うまでもなく、
余貴美子が久しぶりに彼女らしい役を得たって感じ。
ワケアリで流れ流れてこの地へという感じがよく出ていたね」

----ふうん。それで見どころはどこニャの?
どうせ、世間知らずの甘えた青年が一人前になっていくというお話でしょ。
「そんな言い方したら失礼だよ。
この仕事、死体を取り扱うわけだから、
けっしてきれいごとではすまない。
最初の現場で大悟を待ち受けていたのは孤独な老人の腐乱死体。
それを見たときの本木雅弘の演技がスゴい。
カメラはまったく死体を写さないのに
彼の驚愕、嘔吐の演技だけで
その凄まじさを語り尽くしてしまう。
そうそう、韓国映画と違って吐瀉物を見せないところも
その抑制ぶりに好感が持てたね」

----ふうん。まずは本木雅弘ありきってことか。
「そういうことだね。
で、彼の仕事での成長と歩調を合わせるように、
映画は<現代>についてコミットメントしていく。
美人だと思ったらニューハーフだった青年、
ヤンキーの女子高生、
ルーズソックスを履いてみたがっていたおばあちゃん----
その死に対して、残された家人がどう向き合うか。
脚本は、映画はこれが初めてという小山薫堂。
いやあ、それにしてもよく書けていたね。
夫の仕事を知って家を飛び出す妻、
そして大悟の生まれ育った複雑な家庭環境などが、
物語をさらにふくよかに広げてゆく」

----映像はどうニャの?
最近、ロケ地によく使われる山形が舞台だよね。
「うん。雄大な鳥海山を背景にした、四季の移ろい。
その叙情性も捨てがたいけど、セットもまたいい。
特に、かつて父がジャズ喫茶を経営し、
後に母が居酒屋を営んだという設定の
大悟の実家がビジュアルとしてオモシロい。
映画は、こういう背景が大事だとつくづく思ったね。
それだけで画のオモシロさが変わってくる。
カメラも真俯瞰で捉えたりなど、
本来なら必要ではない“遊び”が入っていて
それもまた楽しかった。
でも、最大の見どころはクドいようだけど
“納棺師”としての“仕事”を完璧にこなす本木雅弘。
その技は、もう芸術にまで高められていて
見ていて惚れ惚れしてしまう。
一種の様式美。
どんな仕事も徹底すればそれは人を感動させるものとなる。
これまでにはなかった新たな感動に自分でもビックリ。
と同時に、映画はまだまだやり尽くされていないと
その可能性を見せられた気がして
ほんとうに嬉しかったね」


           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でもこのタイトルがニャあ…」身を乗り出す

※山努、『お葬式』と見比べるのも一興だ度

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『ザ・マジックアワー』

2008-05-10 12:57:35 | 新作映画
----「マジックアワー」というと、
テレンス・マリック監督は『天国の日々』のイメージがあるけど、
やはりそれと関係あるの?
「うん。三谷幸喜監督が前作『THE 有頂天ホテル』のときに、
カメラマンの山本英夫から聞いたらしい。
映画通の三谷幸喜にしては珍しく、
そのとき初めて知ったとか。
一日のうちで、太陽が地平線に隠れた直後のほんのわずかな時間帯。
陽は残っているけども光源がないから影がでない。
その幻想的な瞬間がマジックアワー」

----確か『天国の日々』の昼の屋外シーンは
マジック・アワーのみで本番撮影されたんだよね。
これもそうニャの?
「いや、ほとんどがセット撮影だし、
そのことにはこだわっていないんじゃないかな。
むしろ、その言葉からイメージした
世界が最も美しく見える瞬間、
“人生のマジックアワー”を
ある意味、映画をモチーフに描いている」

----“ある意味”?
「うん。分かりやすく説明するために
まずはストーリーを話そう。
ボス(西田敏行)の愛人マリ(深津絵里)に手を出してしまった備後(妻夫木聡)は、
命を助けてもらう代償に、伝説の殺し屋・デラ富樫を探し出すことを約束。
だが期日が迫ってもデラは見つからない。
窮地に陥った備後は、無名の三流役者・村田大樹(佐藤浩市)を
デラに仕立て上げることを画策。
何も知らない村田は、すべてを映画の撮影と思い込み、その町へやってくるが…」

----ニャるほど。それで“ある意味”…。
「うん。主人公の村田が子供の頃から映画が大好きという設定。
彼の生涯の一本、
日活ムードアクションを思わせる『暗黒街の用心棒』を始め、
劇中劇も多数登場。
その中には、
これが最後の出演作となった市川崑監督の姿が見られる
『黒い101人の女』の撮影現場も出てくるし、
特機部やスモーク係などスタッフたちも活躍する。
なかでも日活アクション映画の悪役として鳴らした榎木兵衛が
弾着の名人として出演しているのは感慨深かったね」

----そうか。じゃあ、あいかわらず出演者も多いんだね。
今回もそのアンサンブルを楽しむって感じ。
「うん。でも見どころは佐藤浩市だろうね。
この日本が誇る名優が売れない役者という設定で、
わざと大げさな大根芝居はするし…。
彼がここまでコメディ俳優に徹した映画は他にないんじゃないかな。
映画は、すべてを現実と思っているボスたち、
すべて映画の中と信じきっている村田、
なんとかその嘘がバレないようにと
あくせく奮闘する備後とその仲間。
この三つの思惑が推進力と鳴って進んでゆく」

----ふうん。それはオモシロそうだ。
「実際、試写室では笑いに加えて
『オモシロい』と思わず声が出てしまう人までいた。
でも個人的には予想の範囲内って感じかな。
もちろん、ぼくも何度か笑い声は上げたけどね。
それよりも見どころは種田陽平の美術。
その街・守加護(すかご)は、種田いわく“マルセイユの日本版”。
街の中心部のセットは
メインストリートを斜めにして
日本最大のステージの一つにすっぽり入れこむカタチで建設。
どうやらアレクサンドル・トローネルを意識したらしい」

----ニャに、そのトロ~寝るって?
「『天井桟敷の人々』『北ホテル』など
戦前のフランス映画の偽物の街を作り上げた
フランスの美術の大家。
その後、彼はハリウッドに渡り
ビリー・ワイルダー監督の『アパートの鍵貸します』で
アカデミー美術賞を受賞。
同じワイルダーの『あなただけこんばんは』では
パリの娼婦街と市場の街並を手がけている」

----そう言えば、
確か三谷幸喜監督ってビリー・ワイルダーの大ファン。
ニャンだか納得。

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これはヒットしそうだニャあ」身を乗り出す

※「ロシナンテ」の人もカメオ出演だ度

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『あの日の指輪を待つきみへ』

2008-05-08 21:51:51 | 新作映画
(原題:CLOSING THE RING)


----これ、ニャンだかタイトルからして、
『きみに読む物語』とか『いつか眠りにつく前に』みたいな
ノスタルジックで甘いロマンスの香りが漂ってきそう。
「そうなんだよね。
まず二つの時代を行き来するその構成からしてそっくり。
加えて言えば、
年老いたヒロインに実はもうひとつの過去があったという部分なんかは、
それこそ『いつか眠りにつく前に』」

----確かそれらの映画のときには、
観てきても、そのお話はしてくれなかったよね。
ということは、今回は少し違うのかニャ。
「うん。少しどころかかなりね。
この作品は重層的構成になっていて、
映画として見応え十分なんだ。
冒頭、空撮の横移動で捉えた街の映像がパンダウンして
教会の入り口へと近づいていくワンショットだけでもうドキドキ。
もともと、ぼくがこの映画に食指が湧いたのは
監督がリチャード・アッテンボローだからなんだけど、
その期待に違わぬ素晴らしい導入部」

----ふうん。
そこから話はどう発展してゆくの?
「主人公はアメリカのミシガン州に住むエセル・アン(シャーリー・マクレーン)。
夫チャックが亡くなったばかりというのに、
彼女は悲しそうなそぶりをまったく見せない。
それどころか、娘マリー(ネーヴ・キャンベル)に
彼女の部屋を明け渡せと要求。
そこで鍵を締めて酒浸りになってしまう。
そんな彼女の元に、
アイルランドに住む若者ジミー(マーティン・マッキャン)から国際電話が入る。
彼は、ベルファストの丘でエセルの名前が刻まれた金の指輪を発見したというんだね。
実はその指輪というのは、
若い日のエセル(ミーシャ・バートン)とテディ(スティーヴン・アメル)が
仲間内で結婚式を挙げたときの想い出の品。
そしてそのテディは飛行機の墜落事故で死んでいたんだ」

----ありゃりゃ、そこまで喋ってもいいの?
「大丈夫。まったく問題ない。
ところが映画は、その二つの時代を映すだけならともかく、
戦時中のベルファストの防空壕、
さらには1991年当時の北アイルランドにおけるIRAの過激なテロ活動をも描いてゆく。
それらが、果たしてこの主軸となるドラマとどう関わってゆくのか…。
この映画は、よくできた脚本のお手本のような作品だったね」

----へぇ~っ。そんなによくできてるんだ。
「あと、オモシロいのは、ヒロインの人物造型。
映画は、エセル・アンを愛に殉じた女性と持ち上げるように見えて、
娘に対する彼女の非情ぶりをも
きっちりと描いてゆく。
実はテディは自分が死んだときの保険として
アンを同じように好きだった仲間の一人チャック(デヴィッド・アルペイ)に
彼女を託して戦地に赴いている」

----はは~っ。
マリーはそのチャックとアンの間に生まれた子なんだニャ。
「うん。<指輪>の出現で母の過去を初めて知ったマリーは、
父の死後、彼女が喪に服していない理由がそこにあると納得。
自分と父が長い間、母に愛されていなかったと、彼女に詰め寄る。
ところが、アンはそれを否定しようとも言い訳しようともしない」

----ニャるほど。
そういう母親はあまりいないよね。
いつしか情は湧いてくるはず---と思うけど。
「でしょう。
そしてここに、もう一人の仲間ジャック(クリストファー・プラマー)が絡み、
愛とは何か?の命題が浮き彫りになっていく」

----あれっ。ピート・ポスルスウェイトは?
「彼の存在もオモシロい。
ポスルスウェイトが演じるのは、
アイルランドで墜落した飛行機の発掘作業を続ける元消防士クィンラン。
ここに、また一つの謎が加わるわけだ」

----ニャンだか、頭の中がこんがらがっちゃった。
「まあ、男性にとっては
あのミーシャ・バートンのオールヌードが観られるだけでも嬉しいところ。
しかし、あの『キャメロット・ガーデンの少女』がねぇ~」

----ニャンだか急に、話を落としていない?

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「いい監督は間違いがないニャあ」いいねぇ

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