忘れえぬ旅があった。3年前の3月、「琵琶湖大津プリンスホテル」に宿泊し、琵琶湖周辺を巡った。初日こそ京都を回ったが、その後は琵琶湖南岸と東岸を散策した。三井寺を訪ね、近江八幡の堀を歩き、瀬田川を眺め、琵琶湖疎水取水口にたどり着き、「琵琶湖毎日マラソン」を観戦した。
いや、それよりも、「新幹線京都往復+大津プリンス3泊 23000円」という、オイシさが忘れられなかった。その時初めて宿泊したホテルでは「今日はスイートルーム級の部屋が空いております。宜しければどうぞ」と言われた。宜しくないはずがない。喜んで宿泊した22階の部屋からは琵琶湖はひと際美しく見えた。「JR東海50+」という旅企画だったが、その後その様なプランは全く現れず、たった一度だけの僥倖だった。
最近そのサイトを眺めていた妻から「新幹線京都往復+大津プリンス2泊 26000円」なるプランが掲載されていると聞かされ、私はその話に乗った。選んだ期間中に、偶然にも京都国立博物館では「若冲展」が開催されていた。京都での紅葉は期待しなかった。(写真:高層の大津プリンス)
11日(日)、6時東京発「のぞみ1号」は8時8分には京都駅着。朝食後「大津プリンス」の京都出張所に荷物を預け、北野天満宮に向かった。事前に良く練られた旅ではなかった。京都の紅葉は既に終わっているだろうが、あるいはと天満宮の御土居に、微かな期待を抱いてやって来た。本殿にお参りした後御土居に向かうと「本日最終」の様な看板が書かれていて、「まだ紅葉はあるの」と聞くと、「3割は残っています」との返事。4日で終わるはずが、閉苑は1週間延期されていた。(写真:北野天満宮山門)
御土居の外側を流れる紙屋川はこの日も緩やかに流れていた。その川沿の、間もなく終わろとする紅葉に満足し、接待所でお菓子とお茶を頂き、上七軒町の花街「歌舞練習所」レストランで昼食。ここは非常にお安い。その後平安神宮に向かったが、こちらに紅葉は全く無かった。
(紙屋川) (三又付近の紅葉)
地下鉄東西線「東山」から、相互乗り入れの京阪で「浜大津」へ。そこから京阪石山坂本線で「京阪膳所」へ。膳所は住みたくなるような街だ。前回と同じようにここで下車し、西武百貨店で夕食を仕入れホテルへ。道すがらに紅葉は残っていた。
今日の一葉(琵琶湖の日出)