雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

キミは知らない

2011-12-30 21:25:40 | 

大崎梢著"キミは知らない"を読みました。
悠奈は高校生、数学の臨時教師津田と親しくなります。
悠奈の父は悠奈が幼い時に火事に巻き込まれ旅先の
ロッジで亡くなっています。
被害者は父と若い女性の二人でした。
津田はやぼったい服装と外観、つまらない話で人の目に
付かない人です。
図書館で悠奈の父の著作を手にしているのをきっかけに
話をするようになります。
2ヶ月ほどして突然津田は学校を辞めて実家に帰って
しまいました。
悠奈は私物を送る宅配便の宛先を見て津田を追いかけて
いきました。
そこで出合った津田は学校での津田とは正反対という
服装、性格の人でした。
知り合った千穂と父が亡くなったロッジの跡を見に
行った悠奈は怪しげな男たちに拉致されました。
行った先は地元の有力者大公路家の豪邸でした。
当主の大公路に悠奈は曾孫だといわれます。
両親は大公路家になんのゆかりもありません。
悠奈は津田の助けを借り屋敷を抜け出します。
家に帰るよう言われます。
しかし悠奈は父の知り合いに連絡し、父が死ぬ前に調べて
いた日次村に行ってみたらと言われ出かけて行きます。
そこでは三つの家が勢力がありました。
一つは巫女を出す西園家です。
もう一つが大公路家、もう一つが東山家です。
この村に来て悠奈は東山家に追われます。
追い詰められ、殺されかけます。

父親の死の真相や不思議な出来事の理由を求めて
トラブルに巻き込まれていく高校生の話です。
津田先生がなにものなのか、敵か味方なのか、
父と同じ時に亡くなった女性は何ものなのか、
大公路がなぜ曾孫だといったのか。

普通の高校生がどんどんわけのわからない深みに
はまっていきます。
すぐに家に帰れと何度も忠告されているのにいつも
それを無視してトラブルの中に飛び込んでいきます。
勇敢だというよりなんと無鉄砲なんだと感じさせ
られます。
敵だと思っていた人たちが本当はそうではなく助けて
くれます。
真実が悠奈に明かされます。
母親は知っていたようです。隠しておくことではない
のになぜ真実を子供に話しておかないのだろうと
思います。
昔ながらの人付き合いの密度が濃い地方では起こりうる
話しなのかなと思いつつ読みました。