宇江佐真理著"聞き屋与平 江戸夜話咄草"を読みました。
薬種屋仁寿堂の隠居の与平は仕事を息子にゆずりひまを
もてあましていました。
話を聞いてくれる人がいたらと話している人の言葉が
耳に入り自分が聞き役になろうと五と十の付く日の
夜に机を道に出して話したいという人を待ちます。
岡っ引きの長兵衛が与平につきまとっています。
与平の父親は先代の仁寿堂の番頭でした。
先代は放蕩物で店のお金を持ち出すばかりで店は
傾いていました。
一帯の火事で先代は焼け死にました。
その妻から仁寿堂の暖簾を譲り受け大きくしました。
先代の妻は今頃になって与平が先代を見殺しにしたの
ではないかと長兵衛に調べてくれるよう頼んだのです。
武士の妻だったのに男と出奔して夜鷹に落ちぶれた女、
家が貧しく売られそうになっている少女、顔に痣があり
縁談にしり込みしている武士等さまざまな人が与平に
話を聞いてもらいます。
与平の次男が養子に行った先で子が出来なく妻の
両親につらくあたられています。
両国に床見店を出してやり離婚して家を出て来ることを
了解してやります。
離婚を受け入れられない次男の嫁はあとを追って
家を出て来てしまいます。
売られそうになっていた少女は三男の出店へ女中として
世話をしてやります。
晩年の長兵衛の聞き屋をしながらの家族の移り変わり、
先代の妻おのうと長兵衛とのやり取りが書かれています。
与平は大きな秘密を抱えて生きてきました。
与平が亡くなった後は妻のおせきが聞き屋の後を継いで
机を出しました。
聞き屋はただ聞くだけで助言はしないとはいっても相槌
ぐらいはうたなければいけません。
それだけでも難しいことです。
聞いたことはしゃべれませんしかなり苦しい役目です。
今の世の中でもボランティアで聞き手を努める人がちが
活躍されている記事が新聞に出ています。
人は聞いてもらうだけで気分が楽になるものなのですね。
与平の秘密、悪いことなのですがとっさの判断が一生
背負う重荷となったことは確かでしょう。
読んでいて楽しいなぁという気分になる話ではなかったです。
薬種屋仁寿堂の隠居の与平は仕事を息子にゆずりひまを
もてあましていました。
話を聞いてくれる人がいたらと話している人の言葉が
耳に入り自分が聞き役になろうと五と十の付く日の
夜に机を道に出して話したいという人を待ちます。
岡っ引きの長兵衛が与平につきまとっています。
与平の父親は先代の仁寿堂の番頭でした。
先代は放蕩物で店のお金を持ち出すばかりで店は
傾いていました。
一帯の火事で先代は焼け死にました。
その妻から仁寿堂の暖簾を譲り受け大きくしました。
先代の妻は今頃になって与平が先代を見殺しにしたの
ではないかと長兵衛に調べてくれるよう頼んだのです。
武士の妻だったのに男と出奔して夜鷹に落ちぶれた女、
家が貧しく売られそうになっている少女、顔に痣があり
縁談にしり込みしている武士等さまざまな人が与平に
話を聞いてもらいます。
与平の次男が養子に行った先で子が出来なく妻の
両親につらくあたられています。
両国に床見店を出してやり離婚して家を出て来ることを
了解してやります。
離婚を受け入れられない次男の嫁はあとを追って
家を出て来てしまいます。
売られそうになっていた少女は三男の出店へ女中として
世話をしてやります。
晩年の長兵衛の聞き屋をしながらの家族の移り変わり、
先代の妻おのうと長兵衛とのやり取りが書かれています。
与平は大きな秘密を抱えて生きてきました。
与平が亡くなった後は妻のおせきが聞き屋の後を継いで
机を出しました。
聞き屋はただ聞くだけで助言はしないとはいっても相槌
ぐらいはうたなければいけません。
それだけでも難しいことです。
聞いたことはしゃべれませんしかなり苦しい役目です。
今の世の中でもボランティアで聞き手を努める人がちが
活躍されている記事が新聞に出ています。
人は聞いてもらうだけで気分が楽になるものなのですね。
与平の秘密、悪いことなのですがとっさの判断が一生
背負う重荷となったことは確かでしょう。
読んでいて楽しいなぁという気分になる話ではなかったです。