雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ハリーポッター 死の秘宝

2010-12-30 21:22:29 | 映画
今日は映画を見てきました。
木曜日だから女性は千円で見られる日です。
何見ようかと新聞でチェックしてハリーポッター
死の秘宝にしました。
吹替え版を見ました。
洋画は字幕で見るものだとずっと思ってきましたが
最近は吹替え版を見ることが多くなりました。
ずっと内容がよくわかるから、無理して字幕版を見る
ことはないと思うようになりました。
でも若い人たちは外国語に馴染むために字幕版を見て
下さいね。

本で死の秘宝は読みました。前半は平坦でたいくつだと
感じたと記憶してます。
今回の映画は死の秘宝の1です。前半です。
もしかしてつまらないのではないかと思いました。
でもそんなことはありませんでした。よかったです。
前回の映画を見てなかったので、中心人物のハリー、
ロン、ハーマイオニーが大人になってしまっている
のに驚きました。
子供から大人になるまで成長していくのを画面上で
見るのは興味深いものですね。
今までのものは戦いの部分もあったけど学校生活の
部分が大部分で学校、先生に守られていたけど
今回は学校から離れて戦い中心になっています。

冬の雷

2010-12-28 21:08:09 | 日常の出来事
今日は御用納めです。
なんだかあっけなくも早く過ぎ去った1年でした。
さほど天気が悪かったわけでもないのに会社を出ようと
したら雨が降ってきました。
自転車を置いて帰ると年末、年始の間使えなくなって
しまうので乗って帰ることにしました。
ぱらぱらと雨は降っています。
そのうち地表に近い部分が舞台で照明があたって光る
みたいに明るいオレンジ色に光りました。
雷が冬に鳴るのだろうか?と思うまもなくごろごろ
いい始めました。
こわい、こわい早く家に帰りたいと気もそぞろで
自転車を漕ぎました。
傘の中で雷の音が不気味に響きます。
あと2メートルで玄関にたどり着くという所で
すざましい音で雷が鳴りました。
自転車から飛び下りてしまいました。
あぁ、こわかった。

賢者の贈り物

2010-12-27 21:58:10 | 
石持 浅海
PHP研究所
発売日:2008-03-25

石持浅海著"賢者の贈り物"を読みました。
10編の独立した短編集です。
独立しているのですがひとつの共通点があります。
登場人物に必ず磯風さんという女性が登場します。
でも磯風さんは同一人物ではありません。
違う人物なのですが名前だけは磯風なのです。
同じなのは女性であるということです。
おもしろい志向です。

昔のラジオドラマを思い出しました。
話は毎回違う設定なのですが登場する女性の名前は
ライミー、レモネードが好きな女の子という設定でした。
たしか声は樋口加奈子さんだった?かな
日曜日に放送されていて楽しみに聞いていました。

ちょっとした不思議な出来事を解くという趣向の
本です。
"賢者の贈り物"はフィルムカメラは手放してしまった
のに、奥さんからバレンタインデーの贈り物にフィルムを
1ダースプレゼントされます。
男性が職場の磯風さん相手にその謎を話し合っています。
徐々にわかってきて、男性は仕事を放り出して家へ
帰って行きます。
デジカメのように数撮るのではなく、しっかりねらって
いい写真をこれから撮ってね、というメッセージです。
なぜそんなメッセージを出したのでしょう。

"泡となって消える前に"もほのぼのとしていいです。
付き合っている彼女は無口な女性で自分のことを
語りません。
彼女をあきらめて勧められているお見合いをしようかと
悩んでいます。
相談相手と話しているうちに、彼女と過去に出会って
いるのではないか、それを思い出してほしくて
話さないのではないのかという意見が出ます。
10年ぐらい前の出会い、彼女はその時小学生だった
のではといわれて男性はあの時の彼女だと思い出します。

陰惨な事件ではなく生活の中のちょっとした出来事を
話題に不思議なことを解くというものです。

まっすぐ進め

2010-12-26 21:23:35 | 
石持 浅海
講談社
発売日:2009-05-29


石持浅海著"まっすぐ進め"を読みました。
黒岩正一、川端直行、太田千草、高野秋
川端は本屋さんでうつくしい女性をみかけて感動します。
彼女は時計を左腕に2本しています。
黒岩正一は以前の同僚、太田千草は黒岩の恋人です。
三人でよく居酒屋へ行きます。
本屋で出合った女性が千草と同じ会社の人であることが
わかります。彼女は高野秋といいます。
四人で食事する機会が設けられます。
その後直行は秋と会い時計を二つしている謎の一部を
推理してみせます。
二人は付き合い始めます。

"ふたつの時計"
時計の謎と直行と秋との出会いを描いています。

"ワイン合戦"
四人での飲み会を開いている居酒屋の別のテーブルの
カップルのワインの不思議な飲み方について推理します。
それぞれ1本ずつワインを注文して自分のグラスに注いで
飲んでいます。なぜ1本注文して二人で飲まないのか。

"いるべき場所"
直行と秋がマグカップを買いに行ったショッピングモールで
3,4歳の迷子の女の子のみさきちゃんを見つけます。
親はこの子を探している気配がありません。みさきちゃんも
会いたくないといいます。
リュックの紐のバックルは接着剤で体からはなれないように
されています。そしてその中には…

"晴れた日の傘"
黒岩と千草は婚約しました。千種の亡くなったお父さんが
千草が結婚する時に結婚相手に渡して欲しいとお母さんに
言い残したおいた品は傘でした。
お父さんはなぜ傘をゆずったのか。

"まっすぐ進め"
まっすぐ進めというのは直行の名前の由来です。
秋の身に5年前起こった悲しい出来事を故郷のお墓の
前で直行に打ち明けます。
過去にがらめとられている秋の心を直行が別の解釈を
して解きほぐしていきます。

登場人物四人とも好ましい人たちです。
ゆったりと話の中でただよえます。

フォルクローレ 演奏会

2010-12-25 21:26:22 | 音楽
名古屋大学のフォルクローレ同好会の演奏会に行ってきました。
毎年クリスマスの前後に開催されるのでそういえば
今年はどうなっているのかな、とインターネットで
検索してみて今日開催ということを知りました。
会場はウィルあいちです。市役所の近くの名古屋市
市政資料館の隣にあるビル内にあるホールです。
800人収容できるそうですがかなり空席がありました。
どういう人たちが聞きにくるんでしょうね。
見たところ中高年の人たちが多いです。
学生らしき人があまり見当たらないというのは
どういうわけなんでしょう。

2グループによる演奏でした。
1グループ12~3名です。
フォルクローレは南米の音楽です。
チャランゴ、ギター、ケーナ、サンポーニャ、太鼓
打楽器等の楽器の演奏と歌です。
大学へ入ってから始める人がほとんどだそうです。
1,2年の練習でこんなに演奏できるものなんですね。
ちょっと物足りないなと思う部分もあります。
音にひきつけられてぐっとくるものもあります。
若い人のエネルギーに触れられてよかったです。



フィッシュストーリー

2010-12-24 23:04:20 | 
伊坂 幸太郎
新潮社
発売日:2007-01-30


伊坂幸太郎著"フィッシュストーリー"を読みました。
4つの短編から成っています。
正直言っておもしろさがわかりません。
文字を追って、見たという感じです。

"動物園のエンジン"はシンリンオオカミが逃げ出して
一匹は戻ったが一匹は行方不明になったという話です。

"サクリファイス"は泥棒で探偵の黒澤が山田という男の
行方を捜して欲しいと依頼を受けて小暮村に行きます。
その村では昔から洞窟に生贄となった人を閉じ込めると
いう儀式が行われています。
現在では形骸化化して数日間洞窟で過ごすというふうに
なっています。
この儀式の秘密、山田の行方の話です。

"フィッシュストーリー"は時代が前後していくつかの
話が語られます。
最初の出来事はあるバンドが解散前に出したレコードです。
1曲の間に音のない部分があります。
この音がない部分によって、出来事が風が吹けば桶屋が
儲かる式に何十年間の間に起きます。

"ポテチ"の登場人物は泥棒です。
あまり活躍していない野球選手の尾崎は、実際には登場
してこないのですがこの話の中でよく語られます。
泥棒の一人の今村と、今村のお母さん、尾崎の関係は?

オルガン・スペシャル X’masはオルガンだ! Ⅷ

2010-12-23 19:14:25 | 音楽
愛知県芸術劇場コンサートホールへパイプオルガンの
コンサートに行ってきました。
当日券があるだろうと思って行きました。
係りの人に「残りはあと3枚です。」と言われました。
ふう、ぎりぎりで入れました。
コンサートホールにはりっぱなパイブオルガンが
あります。
でも年に数回しかパイプオルガンのコンサートは
開かれていないのじゃないかと思います。
今日はなんだかパイプオルガンを聞きたい気分でした
ので出かけました。
席は3階席だったけど舞台の左横にあたるところで
演奏者がよく見えました。
オルガンは山本真希さん、前半と後半に一曲ずつ
合奏したトランペットは栃本浩規さんです。
パイプオルガンの重厚で複雑な音とトランペットの
澄んだ音がとてもよく調和していました。
パイプオルガンってどういうものなのかぜんぜん
わかっていません。不思議な楽器です。
2階のパイプオルガンの真下で弾くのと1階の舞台の
真ん中で弾くのと両方やってみせてくれました。
光ファイバーで接続って書いてあるけどデジタル
信号でパイプオルガンって動くのですか?
2階で弾くのと1階で弾くのってもしかして
仕組みが違うのかしらね?
休日をパイプオルガンを聞いて過ごしたいい一日でした。
でも前半はうつらうつらといい気分で居眠りして
ました。

空へ向かう花

2010-12-21 22:33:42 | 
小路 幸也
講談社
発売日:2008-09-26


小路幸也著"空へ向かう花"を読みました。
すらすらと短時間で読めます。
決して楽しい話ではありません。
小学六年の晴之はビルから飛び降りて死のうとしています。
隣のビルでそれをみた同じく小学六年の花歩はとっさに
鏡を使ってヒカリを晴之に反射させて自殺を思い止まらせます。
ハルは女の子を死なせてしまったことがあります。
事故だったのです。
本の中ではっきりとこうだと書かれていないのですが、
公園で遊んでいて体が触れるかなんかしてなんだか
わからないうちに死んでしまったようです。
亡くなったのは由希子、花歩の親友でした。
二人は知り合います。

二人が出会う前からそれぞれに大人の友達がいます。
花歩には大学生で花屋のアルバイトをしている桔平、
ハルには工事現場で働く井崎原さんがいます。
キッペイとイザさんの二人も居酒屋での知り合いです。
花歩はおじいさんと古い4階建てのビルに住んでいます。
彼女は父親に虐待され母親は別の男と逃げたという
過去があります。

由希子の両親はハルの両親を相手に損害賠償の裁判を
起こしています。ハルの家は、ばらばらの状態です。

由希子の鎮魂のためビルの屋上に由希子が作りたいと
言っていた庭園を作り草花を植えることにしました。
花歩のおじいさんが亡くなりビルは取り壊される予定
ですがそれでもやりとげようとハル、花歩、キッペイ、
イザさんと四人で夏休みの毎日を庭造りに励みます。

不注意とさえいえない出来事で一生抱えていかなくては
いけない重荷を背負うことになったハル、幸せでは
ない過去を持つ花歩、そのうえにまだ不幸はおそって
きます。彼女自身はそれを跳ねのける強さと明るさを
持った女の子です。

つらい出来事です。こんな場合どうやって生きていったら
いいのでしょうね。
子供達をささえてやる親以外の大人が側にいてくれて
よかったです。

神去(かむさり)なあなあ日常

2010-12-20 21:30:58 | 
三浦 しをん
徳間書店
発売日:2009-05-15


三浦しをん著"神去(かむさり)なあなあ日常"を読みました。
平野勇気は高校を卒業すると先生に就職先を決められて
むりやり神去へ送り出されました。
神去は三重県中西部奈良県との県境近くです。
林業をすることになります。
出迎えてくれたのは飯田与喜、ヨキです。
勇気はヨキの家で暮らすことになります。
精一さん、ヨキは年齢は書かれていませんけど二十台
半ばから三十台の若い人です。
おやかたさんは中村精一、精一さんです。
班には他に巌さん、三郎さんがいます。
嫌だ嫌だといいながらも勇気はいっしょうけんめい
働きます。
季節により山は姿を変えます。
山の仕事は雪起こし、下草刈り、植林、枝打ちなど
休むことなくあります。
夏の祭り、葬儀、48年ぶりのオオヤマヅミさんの
お祭りなどに参加します。
いっしょに働く人達の能力の高さに追いつこうと
頑張っています。
林業という仕事とはどんなものなのかわかります。
神去村は林業の村です。
昔ながらのしきたりや行事が生きています。
精一さんの家に村中の人が集まってお酒を飲み
料理を作り食べるという行事が開かれたりします。
人と人との繋がりがひじょうに強いです。
こういう生き方いいなあと感じさせます。
木を育てるという仕事、何十年という単位の気の長い
仕事です。
いますぐ結果を出せといわれる仕事と較べてしまいます。
勇気は林業を続けていくつもりです。
「なあなあ」は「ゆっくりいこう」「まあ落ち着け」など
いろんな意味で使われます。

鴨川ホルモー

2010-12-19 20:46:03 | 
万城目 学
産業編集センター
発売日:2006-04


万城目学著"鴨川ホルモー"を読みました。
奇想天外な話でおもしろい本でした。
京都大学に入学した安倍は葵祭りの帰りに京大青竜会と
いうサークルのビラをもらいます。
お腹を空かせて、歓迎コンパに出向ていつの間にか
サークルへ入ってしまいます。
2年に一度十人の会員を勧誘するといいます。
最初はハイキング、バーベキュー、ドライブをしていて
実体はなかなか知らされません。
徐々に知らされたことは黒の京都産業大学玄武組、白の
立命館大学白虎隊、朱色の龍谷大学フェニックス、青の
京都大学青竜会の4つの大学でホルモーの試合をすることです。
ホルモーは一人が百匹の鬼を鬼語で命令して戦うという
ものです。
オニは二十センチぐらいの大きさです。
命令に従って相手のオニと戦います。
自分のオニが全滅してしまうと「ホルモー」と叫ばなければ
いけません。
片思いの恋、恋の駆け引きがあり、サークルの分裂が
あります。
試合を文章でどう表現するのだろうと思っていましたが
ちゃんとわかります。
たしかかなり前に映画になっていたはずです。
どんな風に描かれているか見てみたい気はしますが
自分の思い描いていたものとまるで違っていたら
がっかりするのか、すばらしいと思うのかどっち
なんでしょう。

映画 "オーケストラ"

2010-12-18 22:01:51 | 映画
昨日映画を見てきました。
"オーケストラ"という映画です。
星ヶ丘の三越の屋上にあるペントハウスみたいな映画館です。
昔はよく行った映画館です。
封切から少し経った作品を上映しています。
この映画館で上映している映画に、はずれはありません。
でも久しぶりに行ってしまったと思いました。
とても見にくいのです。なんでこんななんだろうと思う
ほどスクリーンが下の方で前の人の頭で字幕がみえない
のです。それで足が遠のいてしまったのでした。

"オーケストラ"、いい映画だとの評判でした。
でもなんだかさっぱりわからない映画でした。
漫画みたいな話です。
こんなむちゃくちゃな話はないだろうという気に
なります。映画なんだからむちゃくちゃでいいだろう
というのはそうなんですがあまり現実味がないと
映画の中に入り込めません。
この映画はコメディーなのですか。それにしては
内容が重い話です。
私、コメディーはよくわからないです。

まほろ駅前番外地

2010-12-15 20:52:38 | 
三浦 しをん
文藝春秋
発売日:2009-10


三浦しをん著"まほろ駅前番外地"を読みました。
以前読んだ"まほろ駅前多田便利軒"の続編です。
多田と行天のコンビは解消されることなく続いています。
便利屋の経営者の多田と居候の行天です。
相変わらずはちゃめちゃな行天です。
二人とも心に傷を抱えています。
行天は赤ちゃんの世話をする仕事をしている最中に
汗をかき全身が小刻みに震え異常な状態になって
しまいます。

岡家の家の前には横中バスの停留所があります。
岡家の夫はバスが間引き運転されているからその証拠を
つかむのだと多田便利軒にバスの運行の監視の仕事を
何度もいいつけます。でもバスはきっちり運行しています。
実は多田と行天が気に入って呼びつけるための依頼
だったようです。

息子の代わりに菊子おばあさんのおみまいに行っています。
二人が誰だかわからなくなることもありますが、昔のことを
はっきり思い出した菊子は戦争中のことを語ります。
許婚が終戦になってもなかなか帰ってこなかったこと。
町にやってきたやくざな男に恋をしたことなど。

キッチンまほろの社長が亡くなってその部屋の整理を
別居中の妻、亜沙子からたのまれます。
他人にはがらくたと思われるような収集品が部屋いっぱいに
整理され積み上げられています。
レストランが小規模だった時からいっしょにがんばって
大きくしてきたのに愛人がいるというわけでもなく家を
出て行ってしまった夫のことがわかならく悲しむ
亜沙子です。
多田は亜沙子に惹かれるものがあるようです。

このようなエピソードが綴られています。
多田に行天、かっこいいわけではないけどなんか好きです。
岡が呼びつけるのがわかるような気がします。

中途半端な終わり方をしているので続編が出るのでは
ないかと期待をしています。

東京バンドワゴン オール・マイ・ラビング

2010-12-14 21:20:58 | 

小路幸也著"東京バンドワゴン オール・マイ・ラビング"
を読みました。
東京バンドワゴン シリーズの5弾目です。
東京の下町の老舗の古本屋東京バンドワゴンの話です。
大家族です。
古本屋の主人勘一にその息子のロックンローラの我南人、
娘の藍子に結婚したばかりのイギリス人のマードック、
藍子の娘の花陽、紺と奥さんの亜美、その息子の研人に
娘のかんな、青と奥さんのすずみ、その娘の鈴花の
にぎやかな家族です。
語り手は勘一の亡くなった奥さんのサチです。
幽霊となってみんなをみています。

こんな大家族ですが実に仲がいいです。
ああいいなぁ、こんなふうに暮らしたいなぁと感じ
させる本です。
赤ちゃんのかんなに鈴花も片言をしゃべるようになります。
中学生の花陽には好きだと思ってくれる男の子が
現れます。
研人はしっかりしてきてギターを始めます。
我南人は甲状腺の病気になります。歌を歌う我南人に
とっては歌えなくかもしれない心配があります。

堀田家が好きでとなりに家を建ててしまった藤島や
藤島の共同経営者三鷹、秘書の永坂の恋の行方は。

楽しくなる本です。

阪急電車

2010-12-13 23:15:19 | 
有川 浩
幻冬舎
発売日:2008-01


有川浩著"阪急電車"を読みました。
阪神宝塚駅から今津までの今津線の電車内や沿線で
出合った人たちの出来事です。

図書館で見かけてお互いに相手を気にして征志とユキは
電車の中で始めて会話します。

翔子は5年付き合った男と友人だった女に裏切られました。
結婚式に出席することを条件に別れました。
真っ白なドレスで新婦よりずっと美しく見えます。
彼女の復讐です。

ミサは大学生でカツヤと付き合っています。カツヤに
ドメスティックバイオレンスを振るわれています。

高校生の悦子は社会人の彼氏がいます。

ゴンちゃんと美帆ちゃんは同じ大学の学生。
地方からでてきてとちらもそれまで恋人と付き合った
ことがありません。電車の中で出会います。

時江は孫娘の亜美と電車に乗ります。

康江はお付き合いをしてる女性のグループがあります。
ほんとは付き合いを楽しんでいません。
このグループと食事するより家族で食事したいと
思っています。

これらの人たちがちょっとずつリンクしていきます。
はっきりと忠告を受けることがあります。
それでふっきれて新しい気持ちで生きていけるように
なる人がいます。
ほほえましい様子を見て心和む人がいます。

電車沿線の人々の様子がいきいきと書かれています。
いい本でした。

Rのつく月には気をつけよう

2010-12-12 21:19:00 | 

石持浅海著"Rのつく月には気をつけよう"を読みました。
とても読みやすい本でした。
語り手の湯浅夏美、長江高明、熊井渚の三人は大学時代
からの友人です。
それぞれ別の会社で働いています。
よく集まって長江のアパートで会食をします。
三人は固定ですがそのほかに一人友人を連れてくる
ことにしています。
レジャーシートを床に敷きキャンプ用のテーブルと
椅子をおいて宴会をします。
長江はとても頭のいい人です。よく気がつき料理を
してくれます。
熊井はお酒に詳しいひとです。
宴会といっても一品程度です。それに合うお酒が
用意されます。
連れてきたゲストから何か問題を提供されることに
なり、みんなで検討がされますが最終的には長江が
正解を出します。
すべてが男女間で起こったトラブルや不思議な出来事
の話です。

アイザック・アシモフの黒後家蜘蛛の会と似た感じが
します。黒後家の方は料理は一流のフルコースで
登場人物は多いし討論される事件は殺人からスパイ
事件、家庭内の出来事まで幅が広いです。
その内容もアカデミックな格調高いものです。
それに較べるとキャンプ用テーブルだし料理も簡単だし
討論される内容も男女間の問題に限られています。
それでもこの本好きです。
三人の性格がはっきり描かれていますし、その人たちが
好きです。
最後にびっくりするお楽しみがありますよ。

出てきた料理とお酒
"Rのつく月には気をつけよう"
生ガキ、ウィスキー ボウモア12年もの

"夢のかけら麺のかけら"
チキンラーメンをくだいてそのまま食べる。ビール

"火傷しないように"
チーズフォンデュ、ワイン シャルドネ

"のんびりと時間をかけて"
角煮、泡盛

"身体によくてもほどほどに"
ぎんなん、日本酒

"悪魔のキス"
そば粉のパンケーキ、ブランデー

"煙は美人の方へ"
スモークサーモン、シャンパーニュ

こういうちょっとした気取らない食事会っていいですね。
お酒は飲まないので食事との組み合わせを楽しむという
ことはできないです。
でもなんでレジャーシートにキャンプ用机と椅子
なんでしょう。本の中なんだからせめて安物でいいから
普通のテーブルにして欲しいです。
なんかわびしすぎです。