池波正太郎著"雲霧仁左衛門 前編"を読みました。
大盗賊の雲霧仁左衛門と火付盗賊改方との戦いを
描いたものです。
まだ前編しか読んでませんが書いておきます。
盗賊側の視点からと火付盗賊改方側からの視点からと
入れ替わりながら描かれています。
火盗改の長官は池波さんの有名なシリーズの長谷川平蔵
なのかなと思いましたが違っていて安部式部信旨です。
でも長官はほとんど登場してないです。
仁左衛門が狙っているのは名古屋の薬屋の好蘭堂です。
好蘭堂の主の松屋吉兵衛が江戸に出てきたときに
美貌で高貴な出という触れ込みで女と会わせます。
吉兵衛は女にすっかりめろめろになり名古屋へ連れ
帰ります。
彼女は七化けのお千代といい仁左衛門の配下です。
仁左衛門がねらっているのは何満両という莫大な
金額です。
手下に使っている元仁左衛門の配下だった男が
一味を見つけて追いかけ反対に殺されてしまいます。
火盗改方は全力で一味を追います。
追い詰められて仁左衛門一味は江戸を離れ名古屋周辺に
集まります。
名古屋に行っていた剣道の道場主の関口裕介は一味の
一人を名古屋で見かけます。
手紙で知らせを受け取った火盗改方は名古屋へ数人を
派遣します。
仁左衛門一味の裏をかいて仁左衛門が狙った家に押し
込もうとしている櫓の福右衛門との抗争もあります。
名古屋では火盗改方の方が慣れない場所でもあり
分が悪いです。
さて下巻ではどうなるのでしょう。