雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

流れ星レース ドルフィン・エクスプレス

2014-08-31 21:00:00 | 

竹下文子著"流れ星レース ドルフィン・エクスプレス"
を読みました。
船の宅配便のドルフィン・エクスプレスの配達員の
テールが主人公のシリーズの1冊です。
商売敵のカモメネットワークが現れます。
ドルフィン・エクスプレスではスーパーエクスプレス便
という夏季限定サービスを始めます。
料理や花束、アイスクリームなどの至急便を扱って
大忙しです。
いろんな妨害が起きますがカモメがやっているという
証拠がありません。
ヨクという努力家だけど要領が悪い配達員仲間がいます。
夜の配達で追いかけられ岩にぶつかり怪我をしました。

テールはカモメネットワークと船のレースをしてくれる
よう社長夫人のヒナコに頼まれます。
もうレースはしないと決めていたテールですがヨクの
ことがあってレースをすると返事します。
レースが開始されます。
相手はチャットといってドルフィンの倉庫の仕事に
スパイとして送り込まれていた男です。
チャットは本物のレーサーです。
船は軽くなるよう改造されています。
おもちゃ屋のトッポ・トイズの社長も立会いに来ています。
宅配便のレースらしくトッポ・トイズの社長が2隻の
船に荷物を託します。
荷物を早く社長の手元に持ってきたものが勝ちです。
レースの模様は目に見えるようで楽しいです。
年上の配達員のゴンは物事を見る目があって、下のものの
ことを見守ってやりかっこいい人です。

サンゴロウがテールの回想の中に登場します。
サンゴロウとテールはレースをしました。

スパイクを買いに

2014-08-30 21:00:00 | 
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日 : 2010-03-27

はらだみずき著"スパイクを買いに"を読みました。
岡村は出版社の編集者をしていました。
不況で会議で会社の方針が違うのではないかと発言し
ぜんぜん違う職種の営業へ移動させられました。
中学3年の息子の陽平はは子供のころから続けていた
サッカーをまだ止める時期ではないのに止めてしまい
ました。
岡田はその理由を知りたいと思いました。
陽平はいないけどサーカーの練習を見に行って昔陽平の
入っていたクラブのコーチの真田に出会います。
真田は子供のコーチをするだけでなく自身も草サッカー
チームでサッカーをしていました。
岡田は真田に誘われ桜ヶ丘オージーズの試合に参加
することになりました。
最初は数分で体が動かなくなりました。

会社では慣れない仕事で辞めたらと言わんばかりの
扱いです。
IT関連の書物を発行していますが売れ行きは落ち込む
ばかりです。
営業にも企画の提案を求められます。

草サッカーチームの公式試合は続きます。
陽平がサッカーを止めた理由もだんだんとわかってきます。

仕事に息詰まり、息子は好きだったものを止めてしまった
男性が自分がサッカーを始めることで変わっていく
話です。
サッカーはよくわからないのであまりピンとはきませんが
サッカーを別のものとして考えてみればいいのかも
知れません。
よかったです。
ところで岡村が提案した本は結局どうなったのでしょう。

紙コップのオリオン

2014-08-29 21:00:00 | 

市川朔久子著"紙コップのオリオン"を読みました。
中学生の話です。
論理は中学2年生です。
妹の有里は小学2年生です。
母親が書き置きを残して旅に出ていってしまいました。
父親は論理の実の親ではありません。
おだやかでやさしい人です。
中学の創立二十周年記念実行委員に論理は友人の元気と、
白(ましろ)という他の女の子たちから離れている女子生徒と、
大和の4人がなりました。
やる気のない論理と元気です。
母はブログを開設して写真をアップしています。
その中でキャンドルナイトのことを書いています。
提案を求められて論理はキャンドルナイトと口にします。
提案は受け入れられて動き始めました。
何をキャンドルで描くかは夏休みの間に考えることに
なりました。
流星群のニュースを見ていて星座を描こうと思いつきます。
まわりの人たちに根回しし、会議で決定します。
パソコンで配置図を描いたり、どのような品物を使うか
調査します。
3年生は受験勉強のため主力は2年生へと移っていきます。
論理はいつの間にかリーダー的になっています。
実行は真冬です。
校庭にマス目を描くもの、印をつけるものなどてきぱきと
仕事は進められます。
見学者は生徒だけではなく一般の人も訪れ屋上から
キャンドルを眺めます。
催しは成功です。

記念行事を通して仲間と繋がる、何かを成すという話と
倫理の家庭の話が語られます。
母が旅に出たのもそれなりの理由があるからでしょう。
あんまりピンとはきませんけど。
おだやかなお父さんと昆虫が好きな元気な妹でいい
家族です。

月夜の鴉 死なない男・同心野火陣内

2014-08-28 21:00:00 | 
和久田正明著"月夜の鴉 死なない男・同心野火陣内"を
読みました。
3篇あります。
陣内の妻と娘は家を出て行ってしまいました。
今は猫の姫と暮らしています。

"死ねない女"
相対死の男女が見つかりました。
呉服屋の若旦那の四之吉と芸者の小紅です。
若旦那が引き取られ小紅の通夜をしていると小紅が
息を吹き返しました。
小紅は死のうとした覚えはなく飲んだり食べたりして
いて気を失ったといいます。
若旦那を殺したい者が仕組んだこととして調べます。

"兄嫁直し"
陣内は浅利平四郎という男と気が合い友達付き合いを
しています。
平四郎は徒目付で、旗本、御家人の非違の糾明をして
いました。
陣内が追っている侍と平四郎が追っている侍が仲間
だとわかって共同で追及することになりました。
陣内と平四郎と平四郎の弟の新八らが彼らが集まって
いるところへ捕縛に向かいました。
平四郎が後ろから斬られて死んでいるのが見つかります。
浅利家は新八が兄嫁と結婚して家を継ぐことになりました。

"月夜の鴉"
陣内は絵馬を売っている吉平衛と孫娘のかよに出会い
ました。
吉平衛は昔錠前破りをしていましたが今は足を洗って
います。
昔の仲間の富蔵が訪ねてきます。
昔の仕事に引き戻そうとします。
吉平衛はもう戻りたくありません。
富蔵は孫のかよに危害を加えるとおどして吉平衛を
むりやり仕事に引き込みます。
朝吉という仲間に引き合わされます。
盗人の経験はたくさんあるといっていますが吉平衛は
朝吉には経験がないことを見抜きます。

気軽に読める捕物です。
陣内は顔はよくない人のようですが人情はあります。

海馬亭通信

2014-08-27 21:00:00 | 

村山早紀著"海馬亭通信"を読みました。
2/3はやまんばの娘の由布が姉に宛てた手紙です。
残りはその17年後の出来事の前編です。

由布の父は人間です。
山を降りていってそのままもどってきませんでした。
由布は父を捜しに人間の住む町にやってきました。
自称ワルの小学生の千鶴を助けたところから千鶴の
祖母のお銀さんが管理人をしている海馬亭で暮らす
ことになります。
千鶴の母は外国で働いています。
母は病気で入院しており千鶴は日本の祖母に預け
られました。
海馬亭にはゲームソフトを作っている玲子、男性に
生まれたけど心は女性の歌手のリリー、5年前
記憶喪失で見つかった伊達などが住んでいました。

この優しく暖かな人々との交流が描かれています。

17年後の話の主人公は千鶴です。
千鶴は医者になっています。
景という男の子の語りになっています。
景は足の具合が悪くなりスムーズにあるけなく
なりました。
いくつもの病院を廻りましたがどこも悪くないと
いわれました。
千鶴の病院へやってきました。
千鶴は今は閉められている海馬亭で景と10日間
暮らすことにしました。
昔の住人のリリーもまた海馬亭で暮らすことになり
やってきます。

17年後の話は途中まででこの先が気になります。
ほんわかとしたやさしい話です。

三日月ジョリー ドルフィン・エクスプレス

2014-08-26 21:00:00 | 

竹下文子著"三日月ジョリー ドルフィン・エクスプレス"
を読みました。
"黒ねこサンゴロウ"の姉妹シリーズです。
主人公は船で配達をするドルフィン・エクスプレスの
配達員のテールです。

荷物を集荷しに行っておばあさんがクッキーを焼いていて
火事になりそうになっているところに行き合わせます。
息子に届けるクッキーを焼いていたのです。
海賊が出て他の配達業者の船が襲われ死者がでました。
積んでいた荷物は黒丸商事のものでした。
再度おばあさんのところへ集荷に行った時に子供の
スリに出会いました。
荷物は皆が配達を嫌がる黒丸商事の番地宛でした。
船を走らせているとスリの子供が乗っていることに
気づきました。
子供はルキといい女の子でした。
ルキが掏り取った財布にはおかしなものが入っていました。
それとおばあさんと男の子の写真が入っていました。

財布は持ち主に返されます。
悪事を働こうとした人々は逃げ出しました。
ルキはおばあさんの手伝いをすることになります。
手伝いとはいいながら二人は仲良く暮らしています。

子供向けの本です。
1時間もあれば読めます。
今回はサンゴロウの登場はありません。
海の配達をする話はおもしろいです。

優しい死神の飼い方

2014-08-25 21:00:00 | 

知念美希人著"優しい死神の飼い方"を読みました。
未練を持った人の未練を生きているうちに解消して
やったらと提案したらいいだろうと提案が受け入れ
られた死神が主人公です。
ゴールデンレトリバーに宿ってホスピスにやってきました。
凍えていたところを看護師の菜穂に救われ病院で暮らす
ことになりました。
病院には4人の未練を持った人の臭いがします。
レオと名づけられた死神は彼らに接触していきます。
3人は関連のない人々だと思っていましたがそれぞれ
病院となる前の建物とそこに住んでいた人と繋がりが
ある人たちでした。

南は終戦間際に現在病院になっている建物に住んでいた
お嬢さんの葉子と逃げる約束をしていました。
葉子は押し付けられた結婚から南は赤紙から逃げようと
しました。
約束の夜一旦やって来た葉子は家に引き返しました。
そのまま空襲で葉子は亡くなりました。
南は葉子が瀬戸際で心変わりしたと思っています。

孫こと金村は宝石商でした。
高利貸しから借金して追い詰められていました。
この時病院だった家には両親と男の子が住んでいました。
サングラスとマスクの夜しか姿を現さない男の子でした。
家で見つけたとこの家族が金村にダイヤのような石の
鑑定を依頼しました。
すごい価値のある宝石でした。
他にもあると聞いて金村は強盗に入りました。

内海は人に認められない画家でした。
絵を描いている時に男の子に出会いました。
男の子は内海の絵をきれいたど言い父親は何枚も絵を
買ってくれました。
この家族は殺されました。
家に内海の絵はありませんでした。

彼らの未練をレオは解いてやりました。
最後の一人は菜穂でした。
病院長の娘です。
彼女の恋の後押しをしてやります。

これらの出来事が繋がります。
病院が襲われます。
死神は人の生死にかかわることはできません。
レオは人々に出合ってそれまでの自分の信念と別のことを
しようとします。

最初の方はつまらないなぁと思いながら読んでいました。
中ごろの状況が出揃ったころからぐんとおもしろく
なります。
死神=???? だそうです。
なるほど、確かに。

蛇行する月

2014-08-24 21:00:00 | 

桜木紫乃著"蛇行する月"を読みました。
高校の時の友人5人とそのうちの一人とつながりのある
2人の女性たちの人生が語られます。
それぞれの人が章立になってます。
ただ一人順子という女性だけは頻繁に出てくるのですが
章には名を連ねていません。
順子は和菓子屋さんの売り子として働いていましたが
店の主人で和菓子職人の20歳も年上の人と逃げました。
お腹には子供がいました。
何年か後に友人が訪ねると東京のうらぶれた町でラーメン
屋をやっていました。
店の2階で貧乏な暮らしですが幸せだといいます。
和菓子屋の妻が二人の住所を知人から知らされて会いに
行きます。
母親も子供が大学生の時会いに行っています。
化粧もせずおしゃれもせず暮らしています。

高校時代に順子は教師の谷川に恋しました。
ひたすら谷川をみつめました。
谷川は順子を拒否しました。
美菜恵も谷川が好きでした。
十数年経って美菜恵も教師になり、谷川と再会しました。
彼女は谷川と結婚することになりました。
順子と谷川のことが気になります。

他の女性たちの動静も描かれています。
ずっと仲がいいのですね。
なんか暗い感じが漂っていてあまりこういう感じの
話は好きではありません。
全員がずっと不幸だったというわけではないでしょうし
順子は人からどう見えようと幸せなのだろうと思います。
ものごとは同じひとつのことをとっても明るく見ること
ができるし暗く見ることもできます。
暗い話というわけではないのですが私には暗く見えて
しまいます。

雀のお宿

2014-08-23 21:00:00 | 

今井絵美子著"雀のお宿"を読みました。
短編集の時代小説です。

"雀のお宿"
白雀尼は若い時に恋をしました。
隣の家の若者です。
両家も認めていましたが男は数年江戸に行くことに
なりました。
結婚の約束はしませんでした。
いきちがいで男は戻ってきて彼女の妹を妻にしました。
妹は子供を生んだ後体調がおもわしくありません。
彼女は妹の面倒を見るために家に住み込むことに
なります。
妹が亡くなって姿を消しました。

"やさしい男"
喜四郎は婿養子です。
子供が生まれてから妻は喜四郎を相手にしません。
妻にうとまれてお金を貢いでくれる女と、生活を助けて
やる一家が出来ました。

"うずみ"
奈々江の夫の弓之丞の友人の三枝の妻由布が殺されました。
由布は夫の友人にさえ媚を売る女性です。
お祭の日には奈々江の家ではうずみという百姓達が
年に一度食べるうずみという料理が食されます。
具だくさんの汁の上にご飯をよそって具を隠してしまいます。
奈々江は夫の様子からもしかして由布と関係があって
殺したのではないかと疑います。

"狐走"
又左衛門は五十過ぎて毎朝走り始めました。
父からも兄からも疎まれて育ちました。
山で出会った植物を相手に仕事をする人に見込まれ
娘と結婚しました。
妻は亡くなり結婚時期が遅れた娘がいます。
娘が好きになった男は又左衛門と境遇が似た三男です。
男が二人の兄に意味も無く決闘を申し込まれます。
又左衛門は男を助けるため駆け出します。

"若水"
市之進の母は領主に求められました。
父は母を離縁し自害しました。
市之進は叔父の家の離れで祖母に育てられました。
今は分家して祖母と妻の実久と娘の紀依と暮らしています。
叔父が藩政をめぐる争いで切腹に追い込まれました。

"うずみ"が一番よかったです。
後のものはなんか中途半端な感じがしてすっきりとした
満足感がありません。
"狐走"なんてうまく解決できるより不幸が訪れる方が
大きそうです。

みつばの郵便屋さん

2014-08-22 21:00:00 | 

小野寺史宜著"みつばの郵便屋さん"を読みました。
イラストや文字の大きさから児童書かと思っていました
が内容は大人向けですね。
みつばという町と四葉という町を配達区域にしている
25歳の郵便配達人の秋宏が主人公です。
配達途中で起った出来事や個人的な出来事を描いた
ものです。
読みやすくて内容もいいですけどなんか物足りない
気もします。

飛んだ下着を見かけてどうしようかと悩みます。
こういうの男の人は困りますね。
ハガキに脅しみたいな文句が書かれていて届けた先の
バーの店主に相談を受けます。
配達する時見る気がなくても見えてしまうことがある
なんて書かれていますが普通配達人が内容を見ることは
ないと信じているのですが有りえるんでしょうか。
誤配の連絡をもらって受け取りに行ってみると郵便では
なく宅配便でした。
それでも無理難題をふっかけられて持っていって欲しいと
いわれます。
好きな女の子から手紙が来るのを待っている小学生の
子がいます。
手紙をくれる約束をしているのではないのに待っています。
配達先の一人暮らしの年配の男性から妻が事故死した
時の話を打ち明けられます。
兄の春行は有名なタレントです。
年子の秋宏は顔や体系が似ています。
春行はやはり有名タレントの百波と秋宏のアパートで
デートをしています。
などなどいろんなエピソードがあります。

こんなふうに郵便配達人と受け取り人との間に交流は
有るのでしょうか。
有ったらいいなと思います。

あぽわずらい あぽやん3

2014-08-21 21:00:00 | 

新野剛志著"あぽわずらい あぽやん3"を読みました。
"あぽやん"、"あぽやん2"の続編です。
前の話をよく覚えていません。
結構楽しい話だったと思うのですがこの本は、将来は
暗くあまり楽しいとはいえません。
主人公って特にいなかったのでしたっけ?
3では誰が主人公というわけではなく話が散漫で集中
できませんでした。

会社の組織がどのようになっているのか理解できなくて
上っ面を読んでいます。
空港の事務所は近く別会社の配下になり人員は今の
半分に削られると言われています。
とても無理で遠藤はその時のことを考えて心を病んで
実家に帰って長期休暇になってしまいます。

病院の患者たちの団体の海外添乗に付き添うことに
なった須永は病院で行われる気功合宿に参加することを
義務付けられています。
出発当日、予定していたレストランとは別のレストランが
予約されていて引率の医師は全員旅行をキャンセルすると
いきまきます。
須永はレストランが変わったいきさつを聞き出発できる
策を練ります。

今泉が手伝いに空港へ来ています。
飛田に会ってぎこちないです。
彼らは20年前付き合っていました。
今泉が遠くへ転勤で離れる時に彼女とレストランで会う
約束をしました。
店が閉まるまで待ちましたが彼女は現れませんでした。
今は二人とも別の人と結婚しています。
その時のことを口にします。

いろいろの人のエピソードが語られます。
先は明るさがありません。
サービスを落として働く人はぎりぎりの状態の忙しさに
追い込まれる予想されています。
サービスを落とせば海外に出て行ってからトラブルが
発生することが予想されます。

極限状態で仕事をすることを強要されるのはつらいですね。
今の世の中余裕なしのところが多いのでしょうね。
余裕が有り過ぎるのも意気が上がらないでしょうけど
適当にゆとりがないといい仕事はできないでしょうに。

帰宅部ボーイズ

2014-08-20 21:00:00 | 

はらだみずき著"帰宅部ボーイズ"を読みました。
男子中学生たちの3年間を描いた物語です。
中学時代の友人たちと過ごした忘れられない日々です。

八木直樹は中学の入学式の日に金崎文彦にいっしょに
帰ろうと声をかけられました。
梅本弘もいっしょでした。
梅本は直人の名前を山羊としつこくからかいました。
直人は梅本を殴りつけます。
金崎と八木は友達となりました。
金崎はカナブンと呼んでくれといいます。
カナブンは小さな体ですが運動神経は抜群です。

直樹は野球部に入部したかったのですがバレーボール部へ
振り分けられてしまいました。
野球部への変更を願い出てやっと聞き入れられましたが
部の雰囲気に馴染めなくて数ヶ月で辞めてしまいます。
カナブンもサッカー部を辞めています。
写真家の小島を他の中学校の生徒に脅されているのを
助けて、友達になりました。
小島は祖父と暮らしていて音楽や映画、雑誌など新しい
ことを教えてくれます。
小島はテツガクと呼ばれます。

直樹は野球部に恨まれていてつけまわされます。
大勢に囲まれたところをカナブンの引かない勢いに
相手が退散して助けられます。
カナブンの家は母親が夜の仕事で一晩中いません。
テツガクの家も両親が離婚して祖父に預けられています。

みんなで見たアメリカの青春映画に出てきたスケート
ボードを手作りして楽しんだりします。
映画監督を夢みているテツガクが映写機を回します。

カナブンの恋があったり喧嘩があったり3年間が
過ぎていきます。
テツガクは祖父の死で母の元へ引越していきます。

カナブンが大勢の不良に連れ去られた時に直樹は
すぐに動くことができませんでした。
何かが変わっていきます。

中学を卒業してそれぞればらばらの高校に別れ
中学時代は終わりました。

懐かしく、ほろ苦い時代ですね。

ダブルトーン

2014-08-19 21:00:00 | 

梶尾真治著"ダブルトーン"を読みました。
不思議な話です。
深く考えるとこんな矛盾した話ありえないだろうと
いうことになります。
ありえないのが小説ですからさらっと楽しむのがいい
のでしょう。
読んでいる時は引き込まれて一気に読みました。
ラストも案外想像がつきます。
誰がどうしてこういうことをしたのかと疑問に思います。
誰の力が働いたのでしょう。

田村裕美は朝目覚めると自分が誰だろうと確かめます。
裕美は事務用品の営業をしている夫の洋平と幼稚園児の
娘の亜美と暮らしています。
税理士事務所に勤めています。
別の日には中野由巳として目覚めます。
広告代理店のタナカ企画に勤めています。
社長と専務と由巳の三人だけの会社ですが幅広く仕事を
していて彼女もせいいっぱい仕事を楽しんでいます。
別の人としての記憶はしばらくすると薄らいでいきます。
裕美の夫の洋平は遅く帰ってきて会話もほとんどありません。

由巳の会社にイラストレーターの有沼郁子がやってきます。
由巳に親しく話しかけます。
郁子が会社に洋平を紹介して取引きが始まります。
洋平がよく現れるようになります。
洋平は裕美の時の洋平とはまるで違って広い趣味があり
会話も豊かです。
郁子は裕美の知り合いでもあります。
洋平と郁子は幼馴染で洋平と裕美が結婚するきっかけを
作った人です。

由巳は洋平に食事に誘われます。
妻がいるのにと憤ります。
だんだんと時間のずれがあることを知ります。

由巳と裕美は何が起こるのか、知ろうと努力します。
最悪の事態は回避できるのでしょうか。

ぜんぜん別人が他の人になってなにごとこなくその人と
同じ様に生きていけるなんてありえません。
ここを考え出すと話に入れませんからそんなことも
あるのだろうと頭を切り替えます。
最後の方はスリルとサスペンスです。

化学探偵 Mr.キューリー

2014-08-18 21:00:00 | 

喜多喜久著"化学探偵 Mr.キューリー"を読みました。
ガリレオを読んだばかりでしたので、雰囲気がちょっと
似ていると感じました。
こちらは化学者の准教授の沖野晴彦が活躍します。
七瀬舞衣は新卒で四宮大学の庶務課に勤め始めました。
庶務課にはいろんな仕事が持ち込まれます。
舞衣が沖野に仕事を持ち込む形の連作短編です。
Mr.キューリーというのは沖野の祖父がキューリー
という名だったためについたあだ名です。

"化学探偵と埋蔵金の暗号"
夜遅くに農学部の実験用農場で穴を掘る音が聞こえます。
その穴から埋蔵金の場所を示すメモが見つかりました。
農場では遺伝子組み換えの植物を生育しており植物から
神経再生に効果がある物質が見つかっています。
モラル向上委員に指名された沖野を無理やり引き込んで
真相にせまります。

"化学探偵と奇跡の治療法"
舞衣に叔父からお金を貸して欲しいと電話があります。
叔母が癌でホメオパシーの薬を飲めば治ると医者から
言われています。
ホメオパシーに治療効果がないことはわかっています。
しかし叔父夫婦はすっかり洗脳されていて何を言っても
聞き入れません。

"化学探偵と人体発火の秘密"
大学で講演会後にパーティが開かれました。
舞衣は設営に借り出されパーティ会場にいました。
講演をした松宮教授が隠退すると挨拶をしました。
その時髪に火がついて燃えました。
さいわい軽い怪我ですみましたが、髪は生えてこない
だろうと診断されました。
松宮はある遺伝子を持つ人に有効な養毛剤の開発に
関わりました。
ろうそくが会場に設置してあり火をつけたのは舞衣で
あることから責任を問われました。
舞衣は沖野に助けを求めます。

"化学探偵と悩める恋人たち"
四条大学の学生の浅沼はやはり学生の涼子と同棲を
することになりました。
しかし涼子の態度は冷たく体にも触れさせません。
舞衣はメンタルヘルスケア担当を命じられます。
相談にきたのは浅沼です。
涼子との生活はまったく恋人たちらしくなく涼子を
調べてくれるよう依頼を受けます。
涼子が沖田のところの学生であるので沖田に相談に
いきます。

"化学探偵と冤罪の顛末"
舞衣の高校時代の友人の剣也はタレントとして成功
しています。
剣也が嵌められて女性に暴行をしたと、誤解をされる
ような写真で強請られています。
実際は女性が気分が悪いと剣也に助けを求めたのでした。
犯人は身を持ち崩した四条大学に籍をおく男でした。
舞衣のまわりをうろついていて事件の解決を手伝うことに
なります。

沖野は頼みにくる舞衣をうるさがっていましたが舞衣の
のことが気になってきました。
化学的な説明もわからないなりにおもいろいです。
沖野が解明するだけでなくそれぞれの人がいい方向に前進
できるようにしてやります。
心地よく読めます。

禁断の魔術 ガリレオ・8

2014-08-17 21:00:00 | 

東野圭吾著"禁断の魔術 ガリレオ・8"を読みました。
東野さんの本はあまり読みませんがガリレオと加賀刑事が
登場するのは好きです。

"透視す みとおす"
湯川は友人の草薙に誘われてクラブへ行きました。
ホステスが名刺を封筒に入れて内容を見ていないのに
名前や職業を言い当ててお客を喜ばせています。
そのホステスが殺されました。
彼女は名刺当てだけではなく鞄の中味も当ててみせると
いうことをやり始めました。
彼女は父親がホステスをしていた女性だったことに反発
して家を出て東京に来ました。
彼女の心の内を湯川は家族に伝えます。

"曲球る まがる"
プロ野球選手の柳沢忠正の妻の妙子がスポーツクラブの
駐車場で強盗に殺されました。
強盗は捕まりました。
柳沢は戦力外通告を受け野球を辞めるかトライアウトを
受けるか迷っています。
トレーナーが湯川の科学的なサジェスションを求めて
柳沢を連れて来ました。
なかなか練習の成果は現れません。
妙子がホテルで男性と会っていたことがわかります。

"念波る おくる"
春菜と若菜は双子で離れて暮らしています。
春菜は磯貝と結婚しています。
磯貝はストリート・スポーツ専門店を経営し、春菜も
アンティーク・ショップを経営しています。
磯貝の店は全然はやっていませんが、春菜の店は順調です。
若菜が春菜が危険な目に会っているのをテレパシーで
知ったと連絡してきます。
実際に春菜が殴られて意識を失くしているのを発見
されます。
湯川はテレパシーを調べないかと草薙に言われ協力します。

"猛射つ うつ"
湯川の卒業した高校の物理サークルの後輩の小芝伸吾に
頼まれて部員獲得のための道具作りに協力しました。
湯川の大学に入学したと挨拶にきましたが、すぐに大学を
辞めています。
彼の姉の秋穂が死んだからです。
彼女は政治記者をしていました。
ホテルのスィートルームで卵管破裂で亡くなりました。
同室していた連絡することなく男性は逃げてしまいました。
伸吾は姉を見殺しにした男に復讐するために金属加工
メーカーに就職して復讐の道具作りに勤しみました。
この道具は湯川が指導して作ったものです。
湯川、草薙は伸吾を捜します。

草薙によって事件に巻き込まれていく湯川です。
事件を解決するということでなく関係者の心を
癒すために事実を探るという暖かな湯川さんを
感じられてよかったです。
テレビドラマの湯川もいいけど本の中の湯川は
また別の雰囲気があっていいと思います。

最後の話は本当に悪い人間が何の罰も受けないという
のはちょっと不満足です。
いつか報いを受けるのだと思いたいです。