山本幸久著"美晴さんランナウェイ"を読みました。
軽い話ですいすい読めます。
世宇子(ようこ)は中学1年生、弟の翔は小学4年生。
お父さん、お母さん、おばあさん、そしてお父さんの
妹の美晴さん27歳と住んでいます。
物語の最初におばあさんは突然亡くなってしまいます。
その通夜、葬式をすっぽかして美晴さんはランナウェイ。
数日後に喪服にサンダルばきでお土産を持って帰ってきます。
怒りまくったお父さん(美晴さんの兄)に追いかけられます。
行き先は奈良京都、小学生だった美晴さんは修学旅行の時
病気になって行けませんでした。
おばあさん(美晴さんにとって母親)が同じ旅程で同じ旅館で、
美晴さんを奈良京都へ連れて行ってくれました。
旅館では枕投げもしてくれました。
その思い出の地へ行ってきた美晴さんです。
常識にはずれてはいますが母親を偲ぶせいいっぱいの
美晴さんの行動です。
小中高の卒業式はぜんぶランナウェイ。
このように美晴さんはとんでもないことをやらかす人です。
世宇子や翔にとって叔母ですが、かばわれたりします。
お父さんの弟が莫大な借金をかかえて行方不明になり
その息子の自由が世宇子の家に住むことになります。
世宇子の片思いの相手です。
この子もとてもいい子です。
いいことばかりではない家ですし、いつもどたばたしてますが
いい家庭だなと感じさせます。
美晴さんは夜遅く帰ってきて世宇子の部屋の窓から家へ入って
きたりふとんを抱えてやってきて世宇子の部屋で寝たりします。
家族間の関係がしっくりいってます。
さらっと読めます。おだやかな気分になりたい時にいい本です。