雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

杉下右京の事件簿

2011-12-29 21:08:30 | 
碇 卯人
朝日新聞出版
発売日:2010-11-05

碇卯人著"杉下右京の事件簿"を読みました。
テレビドラマの"相棒"の右京さんです。
この本はドラマや映画のノベライズではなく本のために
書かれたものだそうです。
たまたま図書館の棚で見かけたので借りてきました。
"霧と樽"と"ケンムンの森"の二編です。
右京一人だけの登場で相棒はいません。

"霧と樽"
特命係が潰され右京が警察学校の教師をしていた時に
休暇を取りイギリス旅行中、スコットランドのウィスキー
の蒸留所で起きた事件に遭遇します。
10年、20年、30年、40年、50年と蔵に寝かせて
置いたウィスキーをそれぞれの年に開けて売り出します。
50年目の蔵開けに行きあたりました。
40年目の時には当時の当主が密室の蔵の中で亡く
なりました。
今回はスチルマンが樽に押し込められて亡くなりました。
隣には現代的な大量生産を行っている仲の悪い蒸留所が
あります。
蔵は林の中に5つ並んでいます。保管されているのは
10樽だけです。
さて何が起こったのでしょう。
ねたばれですが・・・
この事件は殺人ではなく事故にあたるものです。

"ケンムンの森"
亀山薫が警察を辞め海外へ行ってしまった後の出来事です。
座礁した船で見つかった暴力団幹部を奄美大島へ引き取りに
行った右京が出合った出来事です。
安岡は中国人3人と見つかりました。
彼らは怪我をして病院に収容されていましたが逃げ出しました。
仲間は次々に理由がわからず死んで見つかりました。
奄美の警察と協力して安岡を追いかけます。
この話は謎を解くという話ではありません。
淡々と追いかけているだけです。
安岡が何を思って森の中をさまよっているかがみそです。

おもしろい、というほどの話ではないですが読書の楽しみは
味あわせてくれます。