大石直紀著"桜疎水"を読みました。
短編集です。
"おばあちゃんといっしょ"
おばあちゃんは詐欺師です。
私は小さなころおばあちゃんと暮らしていました。
橋で交通費をせがむ詐欺をしていた所を、女に警察に
通報され二人は引き離されました。
大人になって私は詐欺師になりました。
"お地蔵様に見られている"
さやかは京都で大学生活を送りました。
京都を離れ二度と戻らないと思っていましたが、転勤で
京都で暮らすことになりました。
大学生の時、夜中に河原で友人が殴られ何年も意識不明と
なって亡くなりました。
"二十年目の桜疎水"
正春は二十年もスウェーデンの大学の日本語学科で
教えています。
母の危篤の連絡で日本へ帰りました
母は付き合っていた雅子との結婚に反対しました。
雅子は事故で体中に火傷をしました。
正春の心は揺れました。
"おみくじ占いにご用心"
老人を狙う詐欺師がいます。
占いをよく見ています。
仕事の前に引いたおみくじは凶でした。
詐欺がばれ警察に見つかり追われました。
"仏像は二度笑う"
正隆は子供のころから仏像が好きでした。
中学を卒業すると仏師に弟子入りし修行し腕を磨きました。
しかし賭け事にのめり込み身を持ち崩しました。
古美術店の店主にある仕事を頼まれました。
"おじいちゃんを探せ"
大阪の大学の学生の沙和の祖父母は離婚しています。
一度も会ったことのない祖父と祖母が年賀状のやり取りを
しているのを知ります。
祖父のことを聞いても教えてもらえません。
京都の神社でキッシュを作っていると知って京都に
出かけました。
彼女には隠された驚く秘密がありました。