雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

鯖猫長屋ふしぎ草紙

2013-07-31 21:39:05 | 

田牧大和著"鯖猫長屋ふしぎ草紙"を読みました。
絵師の捨楽は猫を飼っています。
雄の三毛猫で鯖模様の部分があって名前はサバです。
いばっていて捨楽にご飯を作るよう命令します。
不思議な力があって長屋の住人の命を救ったことが
あったりで長屋の人たちはサバを大事にしています。
サバは長屋の名前も変えてしまって長屋は鯖猫長屋と
呼ばれています。
捨楽は十年前までは盗賊でした。
弟分の以吉は7年前に殺されました。
その時に飼い猫の三毛猫を手がかりに誰かが訪ねてきたら
巻き添えにしてすまないと謝って欲しいと言い残しました。
捨楽は以吉の住んでいた家に住んで訪れる人を待っています。
サバは同じ三毛猫ですが以吉の猫とは違います。

章の始めに誰かの独白があります。
過去に何があったのかが少しずつわかっていく形式に
なっています。
大工の恋のとばっちりで鯖猫長屋へお智が引っ越して
きました。
大道芸をしている武士も越してきます。
長屋にはしっかり者でおせっかいのおてるがいます。
まだ若いおはまはうんと年上でしがない絵描きの
捨楽に恋心を持っています。
おはまの兄の貫八がただのうちわを騙して高く
売る出来事がおきたり、サバを売れっと無理なことを
いってくる者が来たりと長屋ではいろんな事件が
起きます。

以吉は泥棒の仲間に入っていて商家に引き込みとして
入って働いていました。
お金を盗むのはともかくそれ以上店が困ることになるのを
避けようとある書付を盗んで姿を隠しました。
その途中で行き倒れになった所を助けてくれた夫婦がいました。
仲間は何か盗んで逃げたことは知りましたがそれが
何なのかは知りません。
それでも仲間は追ってきました。
その夫婦が殺されています。

何年か経って夫婦の敵を取りたいと夫婦の子供が
追ってきました。
捨楽の過去を知っている同心も絡んできました。

猫のサバが物事を見通す超能力を持っていて、どこか
人間くさいところがあっておもしろいです。
長屋の人たちは助け合って暮らしています。
捨楽の危機にも駆けつけてきてくれます。

過去の出来事を小出しにしていく手法にはどうも
なじめません。
早いうちにどういうことが起ったのか見当はつくので
こういう手法でもいいようなものですが、めんどう
くさくていらいらしてしました。

さくら聖・咲く

2013-07-30 21:16:19 | 
著者 : 畠中恵
実業之日本社
発売日 : 2012-08-18

畠中恩著"さくら聖・咲く"を読みました。
"アコギなのかリッパなのか"の続編です。
聖は大学三年生になって就職活動をしています。
元代議士の大堂のコネは使いたくないと苦労しています。

D者の正社員前提のアルバイトの面接試験時に雷で
停電になってしまいます。
混乱する中で聖は適切に対処する指示を出します。
機密室の扉を開けるためにとった行動は…

D社のアルバイトに採用されました。
コネを使った覚えはないのにコネ採用だと言われて
しまいました。
弟の拓がその噂で喧嘩になり怪我をしてしまいます。
誰かが影で動いたようです。

インターンシップに行っていた聖ですが二ヶ月で首に
なってしまいました。
理由が思い当たりません。
国会議員の加納に調べてやるから選挙に落選した4人の
所へ事務所撤退の手伝いに行くよう頼まれます。

インターネットで選挙の当落を当てる神が降臨したと
噂が立ちました。
佐々木という選挙参謀を仕事としている男が現れます。
神といわれるソフトがありそれを手に入れようと
しています。

大堂の事務所に新しい事務員が入りました。
聖が就職した後を引き継ぐ人材です。
しかしこの森之下にはみんな余計なことを言われて
腹を立てています。
敵を討とうとみんなでどういう人物なのか調べます。

聖の就職が決まります。

登場する人物はほとんどが善良な人達です。
和気あいあいとした雰囲気です。
登場人物の性格はいいんだけど話自体には
浸れませんでした。
結局就職先もあそこだし。

シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官

2013-07-29 19:04:24 | 

川瀬七緒著"シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官"を
読みました。
"147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官"の続編です。
今回のも夢中で読んでしまいました。
おもしろかったです。
赤堀のバイタリティと虫に対する深い探究心と明るさは
気持ちいいです。
前回と同様に岩楯といっしょに捜査します。
岩楯の今回の部下は月縞です。
月縞は本来やる気はあるのですが組織の捜査に絶望して
おり投げやりになっています。

東京の高架近くのコンテナ倉庫で腐乱死体が発見されます。
ハエが飛び回りうじもいっぱいいます。
女性だというだけで被害者の身元が判明しません。
女性にはサギソウの種がついていました。
何人かにひどく恨まれ殺害されたと思われます。
赤堀は現場でクロナガアリを発見します。
クロナガアリはいろんなものを巣へ運び貯蔵します。
赤堀や岩楯はクロナガアリの巣を発見して地面を
2メートルも掘ります。
巣から発見したのは絶滅寸前のハッチョウトンボで
しかも雌雄同体の性モザイクのトンボの抜け殻です。

トンボの蒐集家から情報を得てトンボがいる場所を
特定して福島県の猪苗代の近くの過疎の村の枯杉村へ
向かいます。
亡くなった生物学教師の奥さんのタエの道案内で
トンボの住む沼地へ向かいます。
その側の建物で血痕を発見します。
殺害現場が発見されました。

タエの家の離れには人形作家の藪木が住んでいます。
昔の庄屋の日浦家の娘が東京から移り住んでいます。
すごい美人ですが病弱そうです。
過疎の村に都会から人を呼び寄せようと村では努力して
います。
何家族か移り住んでいる家族がいます。

見つかった指輪から被害者の身元がわかります。
彼女が臓器移植のコーディネータをしていて随分
あこぎなことをしていて多くの人に恨まれています。

そんな人たちがこの村には集まっていました。
ほかにも命を狙われている人たちがいます。
赤堀はハエが飛び回ることから核心に近づいて
またまた命の危険に陥ります。

昆虫から事件を追っていく話に引き込まれました。
赤堀がいなかったら解決しなかった事件です。
月縞はやる気を取り戻した様です。
楽しんで虫と関わっている赤堀の姿はいいですね。

事故 & 花火

2013-07-27 21:55:59 | 日常の出来事
今日は岐阜の実家へ行ってきました。
いつも名古屋駅からJRで行くのですが改札を抜けて
電光掲示板を見たら枇杷島で事故があったとのこと。
JRと平行して走っている名鉄に振り替えして下さい
と表示されていました。
改札口で駅員さんにどこそこへ行って振り替えの切符を
もらって下さいと教えてもらいました。
そこへ行って小さな紙切れをもらいました。
行き先は何も書いてないんです。
非常事態だからお客さんを信用しますってことなんでしょうね。
その切符のようなものを見せたら名鉄電車に問題なく
乗れました。
JRの駅と名鉄の駅は途中の駅の一宮の駅みたいに同じ
場所にあるのではなく歩いて5分ほど離れています。
名鉄の岐阜駅から出るバスの本数が少ないためJR岐阜駅
まで歩いて行ってバスに乗りました。

岐阜では今日長良川の河原で花火大会が開かれました。
子供のころは夏休みは岐阜の祖父母の家に行って
いました。
しかし花火大会に河原まで行ったという記憶はありません。
もしかしたら1回ぐらい行ったかもしれませんが覚えて
いません。
でも花火の日は祖父母の家の2階に上がって花火を
見物しました。
祖父母の家は柳ヶ瀬の近くにあったのでかなり離れて
いたのですがちゃんと花火は見られました。
昔のことですから今みたいに派手な花火ではありません
でしたが楽しめました。
子供のころの楽しみでした。

夕方のJRの岐阜駅は花火見物の人で溢れていました。
花火を見に行く人ってこんなに多いんだとびっくり
しました。
だんぜん二十歳台の若い男女が多いですね。
浴衣を着た人が多かったです。
会場から離れた駅でさえこんな人ごみでは会場は
どんなことになっていることやら。
この人ごみを見たらとても行く気にはなりません。
花火は若い元気なうちに行っておくものですね。
岐阜の花火は年に2回あります。
たしか八月にもう1回あると思います。
お元気な方はぜびどうぞ。

フライ・バイ・ワイヤー

2013-07-26 21:06:32 | 

石持浅海著"フライ・バイ・ワイヤー"を読みました。
石持さんはミステリー作家ですがこの本は未来の学園を
描いた学園物だと思って読んでいました。
石持さんにしてはめずらしいなぁと思っていました。
ところが途中から殺人が起ってあら、ミステリーだった
のねと気づきました。

未来の学園に転入生があります。
彼女は姿はロボットです。
病気で学校に通えない一ノ瀬梨香はロボットを操作して
ロボットを通して学校に参加します。
梨香はしだいにクラスメートと仲良くなっていきます。
試験の成績は他を抜いて一位を取ります。
友人を待たせて梨香は図書館に寄ります。
やってきたロボットの背中には血痕がついています。
ロボットがやってきた跡を戻っていくと副委員の上井が
頭を殴られて死んでいました。
生徒手帳に組み込まれたGPS機能で事件当時の行動を
調べればすぐに犯人はわかると思われた事件ですが
犯人は見つかりません。
その後の球技大会の後で上井が好きだったらしい田口が
殺されました。

いずれの事件もロボットに何かをしようとしたため
犯人に襲撃されたのだと思われました。
上井はロボットの直後にいました。
田口は着替えをするクラスメートより先に教室へ向かった
ロボットを待ち構えるため教室に先に行きました。

殺された上井と田口と犯人はロボット=梨香にある
疑いを抱きました。
それを明らかにしようとした者とそうはさせないと
した者とがいました。
軽々と殺人を実行しますね。
生きるため必死となっている梨香が間近にいるのに
一方では安易に殺人が行われます。
矛盾を感じます。
梨香は死のうとします。
しかし級友に止められます。
医学が進んで彼女が普通に暮らせる日が来るかも
しれません。

いずれ近いうちにロボットを操って学校へ行くという
この発想は実現するのではないかと思いました。
できるはずがないと思っていたことが次々に実現されて
いきます。
学校へ行けない子たちがロボットを操って教室へ
行って勉強する、夢ではないと思います。

密室蒐集家

2013-07-24 21:49:14 | 

大山誠一郎著"密室蒐集家"を読みました。
時代を超えて密室事件が起きると現れて事件をあっさり
解決していく人がいます。
それが密室蒐集家です。

"柳の薗 一九三七年"
千鶴は高等女学校の生徒です。
読んでいた小説を校庭に忘れてきたため夜になって
取りにいきました。
カーテンの隙間から音楽室で教師が拳銃で撃たれるのを
見てしまいます。
教師に知らせ音楽室のドアの前に来てみるとドアに
鍵が掛かっています。

"少年と少女の秘密 一九五三年"
刑事は不良に絡まれていた少年と少女を助けタクシーで
家まで送ってやりました。
鬼頭真澄と篠山薫でした。
篠山の家の隣で闇煙草の取引きがあるとのことで警察が
張り込みました。
その後に真澄と薫が家の中で死んでいるのが発見されました。
刑事はある勘違いをさせられたのですが彼の他にも
そのことを知っている者がいてその人が犯人です。

"死者はなぜ落ちる 一九六五年"
優子は結婚を間近いにひかえた画家です。
前に付き合っていた男が縁りを戻したいと部屋に押し
かけてきます。
二人がベランダの外に目を向けていた時に上の階の
人が転落していくのを見ました。
男を帰した後で優子は警察に連絡します。
部屋には鍵とチェーンがかかっていました。

"理由ありの密室 一九八五年"
人を殺したという電話がありました。
死者は部屋の鍵を飲み込んでいました。
窓のクレセント錠はワープロのプリンターと紐を
結んでワープロに巻き取らせる方法で掛けられて
いました。
刑事たちと密室蒐集家が話しているレストランは刑事の
涼子の祖母が経営しています。
祖母は最初の事件に登場した千鶴です。
千鶴と密室蒐集家は何十年と経た後再開しました。
密室蒐集家は昔と同じ姿です。

"佳也子の屋根に雪ふりつむ 二〇〇一年"
佳也子は恋人に振られ雪の降る中、睡眠薬自殺を
企てました。
通りかかった女性医師に助けられて彼女の医院で
休んでいました。
医師が殺されているのを佳也子は発見します。
医師には金持ちの叔父がいます。

密室蒐集家は年を取りません。
年代が変わっても常に同じ姿です。
密室事件が好きな精霊だということになっています。
ちょっとした錯覚で密室は出来上がってしまうもの
ですね。
おもしろかったです。
"少年と少女の秘密"の錯覚はなるほどと思います。

地下鉄で

2013-07-23 20:51:10 | テレビ・新聞から
今日地下鉄に乗りました。
昼間の地下鉄混んでいるのですね。
座っていた人が降りたので座りました。
そしたら左隣の若い男の子がいい気持ちでこっくり
こっくりしていて時々私にもたれかかってきては元に
戻っていきます。
嫌だなと思っていたらそのうち右隣の女の子もふわふわと
もたれてきます。
私も電車の中で眠りたかったのに眠り損ねました。

今日の夕刊をみたら笑ってしまう記事がありました。
これです。
タイミングがぴったりです。

14世紀の大災害

2013-07-22 20:33:30 | その他
歴史の話を聞いてきました。
14世紀の史上最大規模の大天災の時代の話でした。
災害と異常気象の世紀だそうです。
ヨーロッパには黒死病といわれるベストの大流行が
ありました。
実に人口の1/3が死亡したといわれます。
体にりんご(日本のりんごよりはうんとちいさなもの)の
ような腫脹があちこちに出来て発病から4、5日で
死亡するということです。
ペストの大流行が何で起きるかというと気候だと
いうことです。
この世紀は寒冷化の時期でペストの大発生する時期が
一番寒くなった時期とぴたりと一致するのだそうです。
ペストの菌を運ぶのはネズミです。
中国からヨーロッパへ移動しました。
港から陸地へと広がっていきました。

現在地球温暖化が進んで問題視されています。
歴史的に視ると寒冷化の時期に異常気象が起き、農業
生産に大きな影響を与えているようです。
温暖化も問題なら、寒冷化も問題なんですね。
私の生きてきた時代はまったく平穏というわけでは
ありませんでしたが、歴史からみれば安定した時期
なんですね。
幸せな時期に生まれ合わせたといえるのでしょう。
ペストは寒いのが好きというのは不思議な気がします。
食中毒なんかは夏の暑いときに気をつける様にいわれます。
寒い方がいいという菌だっているということなんでしょう。
温暖化の現代はペストが大流行することはなさそうです。
何十年と災害が起ってひどい状態なのに人間は絶滅
することなく生き続けてきています。
数日食べなければ人は生きられませんから、食料が
ないといいながらも人類を生存させるだけのものは
あったということなんでしょう。
人類はしぶといと感じます。

たまさか人形堂それから

2013-07-21 20:41:45 | 

津原泰水著"たまさか人形堂それから"を読みました。
"たまさか人形堂物語"の続編です。
"たまさか人形堂物語"はよかったなという記憶があって
続編も読んでみたくなりました。
こちらを先に読むとわかりにくいと思いますので
このシリーズは順番に読んだ方がいいです。

冨永君、師村さん、五十埜さん、束前さん、それに
澪と人形作りと修復に勤しんでいます。

"青山リカと申します"
冨永はたこの八っあんを作っています。
五十埜さんは創作人形作りをしています。
展覧会に展示してあった人形が壊されます。
たまさか堂が修復を手伝うことになります。

"髪が伸びる"
お客さんが髪が伸びるという市松人形を持ってきて
本当か調べて欲しいと依頼しました。
お祖母さんのものでお祖母さんのお姉さんが幼く
亡くなった時に作られた物です。
頭の中に予備の髪が蓄えられており頭をなぜてやると
少しづつ髪が伸びてくるという精巧な仕掛がしてあります。

"小田巻姫"
師村が修復し、レプリカも作った小田巻姫は行方不明に
なっています。
小田巻姫を証誠寺という男が海外から手に入れたという
情報が入ります。
本物とレプリカとの見分け方を師村に手ほどきしてもらい
澪らは証誠寺のところへ小田巻姫を見にいきます。

"ピロシキ日和"
冨永はスランプに陥っています。
依頼されている邑井次郎作のマネキンの修復には
手間取っています。
澪は人形店の経営者なのだから木目込人形作りの教室へ
通い始めました。
冨永はマネキンを持って修復にいい気候の小豆島へ
発っていきました。

"雲を越えて"
店においてある人形どおしの会話です。

一つの章に一つのエピソードではなく話しが絡み合って
いるので読みづらいです。
すっきりしていなくてちょっと不満です。

ビブリア古書堂の事件手帳2 栞子さんと謎めく 日常

2013-07-20 21:52:49 | 

三上延著"ビブリア古書堂の事件手帳2 栞子さんと謎めく
日常"を読みました。
ビブリア古書堂の事件手帳の2を続けて読みました。
栞子は退院してきました。杖をついて歩いています。
大輔は一旦店を辞めたものの再度働くことになりました。

"アントニー・バージェス 「時計じかけのオレンジ」
(ハヤカワ文庫NV) "
1冊目に登場した小菅奈緒が問題を持ち込みます。
中一の妹の結衣が書た 「時計じかけのオレンジ」の
読書感想文をみせます。
あまりに中学生からかけ離れた感想文で学校の先生
から気をつけてといわれてしまいます。
「時計じかけのオレンジ」には2種類のものがあります。
最後の結末が削られたものとあるものです。
感想文から栞子が真実を見つけます。
しかしこれはちょっとずるいです。

"福田定一 「名言随筆 サラリーマン」 (六月社)"
大輔が高校時代に付き合っていた高坂晶穂から父親が
亡くなったから本を引き取って欲しいと依頼があります。
高坂は愛人の子で父とは会うと喧嘩になりました。
父は本の処分を晶穂に任せていきました。
時代小説がほとんどです。
値段のつかなかった本はそのままにするようにと
言い残しました。
査定が終わって値段のつかなかった本は新古書店に
持って行くと晶穂は出かけました。
栞子は父親の本当の願いに気がつきます。
栞子と大輔は晶穂を追いかけていきます。

"足塚不二男 「UTOPIA 最後の世界大戦」 (鶴書房)"
買取りを依頼してきた男がダンボールの本を置いて
消えてしまいました。
数冊しかない稀な本の 「UTOPIA 最後の世界大戦」
を売りたいとも話していました。
書き残していった途中までの住所から栞子と大輔は
須崎という男の家を突き止め会いにいきます。
栞子の行方不明の母のことが登場してきます。
「UTOPIA 最後の世界大戦」を売ったのが昔の
母らしいとわかります。
漫画の収集をしていたのは須崎の父親です。
足塚不二男とは藤子不二男の初期の名前です。
母と須崎の父との関わった出来事を栞子は
知ってしまいます。

慣れたせいか1冊目より抵抗なく読めました。
母親はどういう人かはこれからの本で明らかに
されるのでしょうね。
「時計じかけのオレンジ」 は若い時に嫌というほど
目にしました。
映画が有名でした。
あの特徴的なポスターは目に焼きついています。
あれほどさわがれたものなのに怖くて映画も本にも
手がでませんでした。

ビブリア古書堂の事件手帳 栞子さんと奇妙な 客人たち

2013-07-19 19:40:42 | 

三上延著"ビブリア古書堂の事件手帳 栞子さんと奇妙な
客人たち"を読みました。
ベストセラー小説で期待していました。
あっけなく、肩透かしをくった気分です。
話の先が見えてしまいますからびっくり感はありません。
それでも栞子や大輔は好ましい人物です。

鎌倉でひっそり営業しているビブリア古書堂の経営者が
若い女性の栞子です。
大輔は大学を卒業して就職活動をしていましたが古書堂で
働くことになりました。

"夏目漱石 「漱石全集・新書版」 (岩波書店)"
祖母は大船で食堂を経営していました。
本好きでたくさんの本を持っていて決してさわらせようと
しませんでした。
大輔は子供の時に祖母の部屋に入って本を見ていたのを
見つかって祖母に殴られそれから本が読めなくなりました。
祖母が亡くなって本の整理をしていて夏目漱石の「それから」
の本に夏目漱石のサインがあるのを見つけました。
このサインの真贋を見てもらおうと訪れたのがビブリア
古書堂で働くきっかけとなりました。
栞子は腰を痛めて入院しています。
本から祖母、母、大輔の秘密を見つけ出してしまいます。

"小山清 「落穂拾い・聖アンデルセン」 (新潮文庫)"
店の常連の志田が店にやってきます。
彼はホームレスでせどりで暮らしています。
せどりとは古書店で値打ちがありそうな本を買って
もっと高く買ってくれる店に売ることです。
彼が大切にしている本を盗まれました。
自転車に入れたまま離れた時に自転車にぶつかった
女子高校生が持っていってしまいました。
志田の友人のインターネット利用でせどりをしている
笠井とも知合います。
高校生は小菅奈緒です。
本の利用の仕方もいろいろありますね。

"ヴィノグラードフ・クジミン 「論理学入門」 (青木文庫)"
坂口という人が大事にしていた上記の本を売りにきました。
奥さんが続けて本を取り戻しにやってきました。
本に付けられていた私本閲覧許可書から坂口の過去を
知ります。
ずっと大事にして読み返していた本を売ろうとしている
理由もわかります。
この話の結末は気持ちいいものです。

"太宰治 「晩年」 (砂子屋書房)"
栞子は太宰治が表紙のみかえしに自筆で文を書いた
アンカットの「晩年」を持っています。
強引に売れと言ってくる人がいます。
栞子には売る気はありません。
栞子が怪我をしたのも階段から突き落とされたためです。
異常な執着をみせる人物を突き止め撃退するために
取った方法は…

栞子は本を実際に読むことが好きです。
本のことを良く知っています。
大輔は祖母に叱られたことが原因で本が読めません。
この本の内容を話して欲しいといわれれば栞子は
話して聞かせます。
本の数なんて膨大ではありませんか。
どんなにがんばったところで読めるのはそのほんの
一部でしかありません。
どうしてそんなに本の内容に精通できるのでしょう。
そして感心するのは過去に読んだ内容を話して聞かせ
られることです。
私はつい先ほど読んだ本でさえ人にどんな内容だったか
話すことができません。
実際過去に読んだ内容を覚えていて話せる人はいますね。
どうして覚えていられるのか感心します。
私が極端に物忘れがひどいということはあります。

カード・ウォッチャー

2013-07-18 20:09:09 | 

石持浅海著"カード・ウォッチャー"を読みました。
塚原ゴムの研究所は工場移転時に残されてしまいました。
応用研究と基礎研究に総務の十数人しかいません。
ここではずっと前から残業はつかず遅くまでサービス
残業やサービス休日出勤が当たり前になっていました。
基礎の下村が夜遅く仕事中に椅子に座ったまま伸びを
して椅子の背が壊れて転げ落ち手首を痛めました。
妻が友人に勧められ労働基準監督署へ届けました。
研究所に労働基準監督署が臨検にくることになりました。
総務は米田課長と小野の二人です。
二人で対応することになります。
労災隠しにサービス残業と指摘されるところは多く
あります。
本社からは隠し事をせずありのままを話すよう
言われます。

壊れた椅子を倉庫から出しておこうと倉庫へ行った
小野はそこで基礎研の八尾が死んでいるのを発見しました。
米田を呼び協議します。
八尾は過労で倒れたように見えます。
労働基準監督署がくるという時に警察を呼んで大騒動に
なるのをさけようと二人は臨検が終わるまで死亡を
隠そうとします。
知っているのはたまたま倉庫にやってきた応用研の鈴江
と三人だけです。

八尾は病気で帰ったということにして臨検を乗り
きろうとします。
労基署からは北川と介良の二人がやってきます。
所内を見て書類を調べ一人ずつ話を聞きます。
うまくいったと思った時に北川が八尾のところへ案内
してくださいと言い出します。
北川のするどい推理で八尾が研究所内にいることが
指摘されます。
労基署と基礎研のメンバーは倉庫へ行くことになります。
北川が病死ではないことを指摘します。
北川が何が起ったか推理していきます。

さらさらとしていて、あっさりと読めます。
総務が自分たちのしていることが間違っているという
認識がまったくないという無知をさらけだしています。
臨検が入って労働環境が多少良くなってよかったという
ことでしょう。
社員の一人がおかしいと言い出しても多分改善しよう
とはしないでしょう。
労基署は労働者を守るところです。
労基署が出てこないと改善されないとはなさけないです。
八尾は臨検のあおりで死ぬはめになりました。
八尾が死ぬ直接の原因を作った人物はいます。
しかし過重労働が大きな原因の一つです。

カタコンベ

2013-07-17 23:09:12 | 

神山裕右著"カタコンベ"を読みました。
カタコンベとは地下墓所のことだそうです。
第50回の江戸川乱歩賞受賞作です。
帯の紹介にB級ハリウッド映画みたいだとあります。
B級とはどういう意味なんでしょうね。
ケイビング、洞窟探検の世界を描いた話です。
話に引き込まれました。

東馬はヒスイ峡洞の地底湖をケイブダイブをしていた
時に地底を蹴ってしまい堆積物が舞い上がりパニックに
なりエアーも少なくなりました。
来てくれた小無月健一郎は自分の命を犠牲にして東馬を
助けます。

新しく発見された洞窟をする大規模な探検隊が組織
されました。
古生物を研究している健一郎の娘の弥生は柳原助教授と
共に参加することになります。
第一班には弥生、柳原、リーダーの三原、医学生の
霧崎、地質学者の梶本がいます。
天候が崩れそうな中、探検は強行されます。
すぐに天気は悪くなり崖崩れがおき入口は土砂で閉じら
れて彼らは閉じ込められてしまいます。
雨で洞窟が満たされてしまうまでの時間は5時間
しかありません。
東馬は健一郎の娘が遭難した人たちの中にいることを
知り一人助けに向かいます。
ヒスイ峡洞と新洞窟とは地底湖で繋がっているはずとの
信念からヒスイ峡洞の地底湖を潜ります。

東馬はうまく探検隊と出会います。
三原は落石で命を落としています。
湖を潜ってぬけるには装備がありません。
出口を求めて行動します。

途中で死体に出会います。
10年も前に亡くなった人です。
前にこの洞窟は探検されていたのです。
地上でも拳銃を持った人物が探検隊の中にいることが
わかって警察が来ています。

時間に追われながら急流の水の中を歩いたりと
出口を求めます。
そして10年前に無くなったもう一人の女性の死体と
出会います。

隊の中にはこの二人の死に関係ある人物と、その人を
追ってきた人物が混ざっています。
皆殺しを狙っている人と復讐を誓っている人との
戦いとなって行きます。

東馬は命をかけて弥生の生還をめざします。

先が知りたくてあっという間に読みました。
おもしろかったです。
冷静になればなんかおかしいなと思うところはありますが
無視して楽しめばいいと思います。

星降り山荘の殺人

2013-07-16 20:53:34 | 

倉知淳著"星降り山荘の殺人"を読みました。
ところどころに作者から読者への説明が四角に囲って
書かれています。
これは真実が書かれてはいますが、読者をまどわそうと
いうものでもあります。
最後まで読んでインチキじゃない、って言ってしまいます。

クローズド・サークルと言われる雪降る閉ざされた山荘物です。
上司を突き飛ばしてスターウォッチャーを名乗る星園の
マネージャー見習いとなった杉下の目を通して書かれています。
不動産会社が埼玉の奥の元オートキャンプ場を買い取り
再開発を目論んでいます。
スターウォッチャーの星崎やUFO研究家の嵯峨島や
作家の草吹を招待して感想を求めます。
星崎には杉下が、草吹には秘書の早坂麻子がついています。
不動産会社側は社長の岩岸と部下の財野です。
その他に社長が連れてきた二人の女子大生が参加しています。

本館が真ん中にあり左右にバンガローが並んでいます。
杉下と財野は本館で、他の人たちはそれぞれのバンガローに
宿泊します。

宿泊した翌日に社長がバンガローに飾られていたピッケルで
殴られ首を絞められていました。
バンガローの外には雪の上にミステリーサークルが作ら
れていました。
電話は通じません。
車で警察に連絡に行こうとしましたが雪で道が塞がれて
閉じ込められてしまいました。

翌日の朝には部下の財野が本館で殺されているのが
発見されました。

ある探偵役が見事に事件を解決したかに見えたのですが…

最後にひっくり返されます。
うーん、くやしい。

毛虫に刺された

2013-07-14 22:41:12 | 日常の出来事
昨日と今日は曇ったり雨降ったりでわりと暑くないです。
涼しくて雨が降ってこないうちにと草刈をしました。
1本だけある木の枝があちこちに伸びているので少し
切ってやりました。
枝が落ちてきた時にちくっとしたのでやられたっと
思いました。
毛虫です。
2センチぐらいの小さな青い毛虫がいました。
蛾の幼虫だと思います。
いがらという蛾だと刺されるとものすごく痛いそうです。
痛みはすぐに治まりました。
ですからいがらではないんでしょう。
時間が経ったら猛烈な痒みにかわりました。
去年も何回か刺されました。
そういえば刺された痕は何ヶ月も治らなかったんだった。
今回もきっと長く悩まされることになるんでしょう。
七部袖のシャツを着ていたのに腕が出ているところを
刺されました。
服の上からでも刺されそうですが多少は防げるでしょう。
今度はもっと皮膚が出ないようにしてやることにします。

街の木に毛虫がついているのに気がついたことがありません。
どうして家の木には毛虫がつくのかなぁ。