雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

菓子フェスの庭

2015-02-28 21:00:00 | 

上田早夕里著"菓子フェスの庭"を読みました。
"ショコラティエの勲章"から5年後です。
夏織は神戸にあるフランス菓子店ロワーゾ・ドールで
パティシエとして働いています。
西富百貨店の武藤からお菓子のフェスティバルに参加
するよう要請されました。
新しいお菓子を作ることになります。

武藤は企画をまかされましたが実は子供のころから
甘いものは食べることができませんでした。
同僚の助けをかりながら苦手でわからない世界に
飛び込むことになりました。

夏織がロワーゾ・ドールで働き始めたころいっしょに
働いていて尊敬している恭也が東京から神戸へ帰って
きました。
恭也は独立して店を出す準備をしています。
夏織は恭也の店で働きたいと恭也に頼んでいます。

武藤は夏織の作るお菓子を味わい仕事ぶりをみて惹かれて
いきます。
夏織は恭也の方だけを向いています。

お菓子作りにすべてをかけて努力をしている人の清々しさを
感じます。

お菓子作りの話が大部分です。
お菓子が好きな人には楽しい話でしょうね。
私はお菓子が嫌いだというわけではありませんが
好きだとはいえません。
コンビニで売っている150円とか200円のケーキと、
デパートで売っている高級なケーキとの味の違いがわかりません。
洋菓子は単調な味だと感じます。
見て想像できる味を超えるものに出会うことはまずないです。
お菓子好きの人やパティシエの人には殴られそうですね。

ゲームセットにはまだ早い

2015-02-27 21:00:00 | 

須田しのぶ著"ゲームセットにはまだ早い"を読みました。
野球チームにはプロ、企業、そしてグラブチームが
あります。
この話はクラブチーム三香田ヴィクトリーに集まった
監督、選手、マネージャーなどの話です。
監督の片桐は海外で野球のコーチをしていました。
マネージャーは三香田ヴィクトリーのスポンサー企業に
務めている安藤です。
高階は大学時代にドラフト間違いなしといわれていましたが
指名されることはありませんでした。
企業チームに入りましたが活躍することなく、チームは
廃部が決まっています。
國友は三香田ヴィクトリーの母体となったチームからの
選手です。
直海は高校野球で活躍した選手で数年プロ野球の選手を
していました。
尾関は大学で野球部に入っていましたが辛い日々を過ごしました。

みんながそれぞれ問題を抱えています。
もう三香田ヴィクトリーしか行き場がない人々です。
三香田で就職して仕事をしながら少ない時間を集中して
練習をします。
それぞれの人たちが悩みを乗りこえて野球を楽しんで
するようになります。

一番苦しい状態にいるのは直海だと思います。
まわりの人たちに追い詰められて心まで壊されています。
この話題、最近よく本に出てきます。
現実に問題になっているのでしょうね。

楽しんで野球をやり、そして強くなって勝ち、さびれた町の
人々がチームを応援することで活性化していきます。
きもちいい本です。

注文の多い美術館 美術探偵・神永美有

2015-02-26 21:00:00 | 
門井慶喜著"注文の多い美術館 美術探偵・神永美有"を
読みました。
"天才たちの値段"、"天才までの距離"の続編です。
美術品をめぐる謎の話です。
神永美有が主人公のような題名ですが中心になる人物は
Z大学造形学部の准教授の佐々木です。
どうでもいいことですけど、本には准教授という肩書の
人がよく登場しますね。
教授より准教授の方が話が広がりやすいのかな。
神永は舌で美術品の真贋がわかります。
前の話を忘れてしまったのですが、彼らはこんな性格
だったかなと思いつつ読みました。
シリーズ物はいっぺんに読んだ方がいいかもしれません。

"流星刀、五稜郭にあり"
札幌で教え子に父親の剣を見て欲しいと頼まれます。
隕石で作られているといいます。

"銀印も出土した"
Z大学では薬学部を新設しようとしています。
その造成地から後漢の光武帝がなの国王に送った金印に
似た銀印が出土しました。
偽物をつくることなどなんともおもわない学長がしかけた
ものだと佐々木は確信しますが、学長は本物だと押し通せと
せまってきます。

"モザイクで、やーらしい"
いろんな色の小石をしきつめて作った絵をモザイクといいます。
札幌の弟子に真贋を聞かれます。

"汽車とアスパラガス"
佐々木は汽車の模型を売りつけられました。
神永は古道具屋で五百円で画集を買いました。
アスパラガスの絵がありました。
Sen.Tと署名があります。

"B級偉人"
Z大学の非常勤教授の内藤無山は住職でもあります。
寺には天皇からもらった紫の衣があります。
佐々木の教え子の琴乃は結婚することになりました。
夫の家にはローマ法王から贈られたタペストリーがあります。
それを見た琴乃は「にせもの」とつい言ってしまいました。

"春のもみじ秋のさくら 神永美有、舌にめざめる"
神永の二十歳の時の話です。
骨董店でアルバイトしていました。
七五三の絵を売りました。
買った人が絵の内容からこの絵は七五三の絵ではないから
料金を返せといってきました。

かなり難しくてほとんど理解できていません。
絵画とか歴史など知識がいろいろある人だったらきっと
おもしろいと感じるのでしょうね。
とはいえ、ほとんどわからないながら読まずにいられない
本です。
そんな本あるでしょ。

ぐるぐる七福神

2015-02-25 21:00:00 | 
マガジンハウス
発売日 : 2011-10-20

中島たい子著"ぐるぐる七福神"を読みました。
東京には七福神がたくさんあるのですね。
七か所もの七福神があります。
この本はガイドブックではなく小説ですがガイド
ブックの役割もはたしています。
名古屋には七福神はあるのかと調べてみましたら
名古屋七福神なるものが1つだけあります。
これは名古屋市に広く散らばっていてとても歩いて
巡れるものではありません。
車を使うか地下鉄、バスを使って移動するしかありません。
やってみようという気は今のところなりません。
東京のは歩いて回れるところにそれぞれの七福神が
かたまっているようです。
東京に住んでいる人ならこの本に沿ってすべてを回って
みようと思う人もいるのではないでしょうか。
一ヶ所ぐらいなら東京まで行って歩いてみるのもおもしろい
でしょうね。

船山のぞみは世の中の問題を突き詰めて考えて行動を
起こしてきました。
しかしすべてうまくいきませんでした。
今は派遣社員として働いています。
仕事先の人たちと極力関わらないようにしています。
大学時代に付き合っていた大地がインドで亡くなったと
知ります。
彼に関わり彼の人生の方向を変えてしまうような振る舞いを
してしまいました。
のぞみは大地のことが頭から離れません。
ふとしたことから知った七福神めぐりを始めました。

いきずまっていたのぞみは七福神めぐりを始めて少しだけ
状況が変わっていきます。

結局大地はどうなったのと気になります。
世の中にはこんな風にはっきり決着がつかないことはたくさん
ありますね。
どうやって心の折り合いをつけるのか難しいことです。

化学探偵 Mr.キューリー 2

2015-02-24 21:00:00 | 

喜多喜久著"化学探偵 Mr.キューリー 2"を読みました。
"化学探偵 Mr.キューリー"の続編です。
化学の准教授の沖田と大学の庶務課員の七瀬がいろんな
事件に遭遇する連作短編集です。
数日前に化学者の登場する"象牙の塔の殺人"を読んだ
ばかりです。
化学は学生時代はまったく理解できなく学ぶ意味も感じ
ませんでしたが、こうやって本を読んでいると化学って
まんざらおもしろくないものではなかったんだなと
感じてきます。
学生時代にそのことを気づかせてくれる先生に出会わな
かったのは残念なことです。

"化学探偵と炎の魔術師"
早生まれの雄太は体が小さく同級生たちのからかいの
対象となっています。
悔しく悲しい思いを抱いています。
隠れ家としていた河原でお祖父さんが激しい炎を立ち
上がらせているのを目にしました。
沖田の研究室の施設見学に訪れた際、雄太は自分も
炎を立ち上がらせたいと沖田に頼みます。

"化学探偵と盗まれた試薬の使途"
過酸化水素の試薬が研究室の冷蔵庫から消えました。
学生主催のオーデションを延期せよという脅迫状が
届いています。
七瀬はペットボトルロケットコンテストの開催を企画
しています。

"化学探偵と疑惑の記憶"
女優の英梨子は小学生の時の記憶を夢にみます。
祖母が退院してきた日に学校で作ったクッキーを祖母に
差し出しました。
食べた直後に苦しみだした亡くなりました。

"化学探偵と幻を見た者たち"
農学部で開発した麹菌を使った超能力水が販売されようと
しています。
大学に超能力水に問題があると告発の電話が架かってきます。

"化学探偵と人魂の正体"
千里は占いが好きです。
占いをしたところ人魂をいっしょに見た人と結ばれると
出ました。
千里は川を挟んで向かいの家に人魂を見ました。

ややこしくていまいちよくわからないという話もありますが
おもしろかったです。
最初の話が一番すっきりしていていいと思いました。

オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室

2015-02-23 21:00:00 | 

田中啓文著"オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室"
を読みました。
"オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男"の続編です。
鬼の刑事のオニマルと陰陽師であるベニー芳垣が不思議な
事件に対処する三篇です。
ベニーはオニマルが鬼だと疑っているんだろうと思って
いましたがどうもそうではなくて自分と同じような力を
持っていると思っているようです。

"蜘蛛の絨毯"
四人姉妹で上三人は養女で末娘は実子の家で末娘が
毒蜘蛛の毒を注射されて殺されました。
母親は毒蜘蛛も含めたくさん蜘蛛を飼育していました。
娘は家具がない部屋に裸同然で閉じこもって暮らして
いました。

"座敷童子の棲む部屋"
オニマルとベニーは同じ部屋に宿泊していっしょに事件を
調べていました。
その旅館は古くサービスも最低の宿でした。
部屋は宴会場だったところを襖で三つに区切ったもので
彼らは左端の部屋です。
真中に泊まっていた男が座敷童子が出たと出ていきました。
次に泊まった男が殺されました。
両隣の部屋に入ってきた者はいません。

"結界の密室"
ベニーはある人物が邪悪なものに狙われいることを知ります。
陰陽師の師匠にあたる人物は人物を特定し日付も告げます。
その日にその人を結界を張った部屋に閉じ込め守るように
指示されます。
厳重な結界を張ったのに関わらずその人は殺されてしまいます。

妖も多少は出てきますが大筋は人間が起こした事件です。
出てくるのは醜い人間ばかりです。
でもオニマルとベニーの二人気に入ってます。

牡蠣が原因?

2015-02-21 09:47:13 | 日常の出来事
16日の月曜日の夕食に牡蠣を食べました。
二日置いた水曜日の夕方に突然激しい嘔吐におそわれました。
夜中まで、トイレに住み着いていた方がいいのではないかと
いう状態が続きました。
結局、翌日は一日中食事を取ろうとする気がおきなくて
4食食べませんでした。
木曜の昨日はさすがに食べないと体に悪いだろうと
お粥から食べ始めました。
どうやら胃におさまり、腸もちゃんと働いているようです。

何十年か前に会社の忘年会で生牡蠣を食べました。
金曜の夜に食べて日曜の夕方に発症し、何事が起きたかと
びっくりしました。
翌日の月曜に会社に出てみると忘年会に出席していた
大部分の人が発病していてああ、そうだったのかと
理由がわかりました。

今回の状況が食べた二日後の発症といい、症状もそっくり
なので牡蠣が原因なのかなと思っています。
前の経験があるので牡蠣はずっと食べませんでした。
去年あたりからまた食べてみようかと買うようになりました。
過去の経験があるので火はしっかり通すようにしています。
今回もしっかり火は通したつもりです。
それでもまだ生き残るものがあるのか、牡蠣は濡れ衣
なのでしょうか。
でも今後牡蠣を買う気になれません。

前に腸閉塞で入院をしたことがあります。
この時の最初の症状にもちょっと似ていてどうかそうで
ありませんようにと願いました。
退院する時に先生がおかしなことが起きたら違っていても
いいから遠慮することなくすぐ病院に来なさいとおっしゃて
下さいました。
本当ならすぐ行くべきですが、当時の先生はすでに病院に
みえなく、結構行きづらいものです。

どうやら食中毒だったようです。
通常に戻りつつありほっとしています。

山手線探偵2 まわる各駅停車と消えた

2015-02-17 21:00:00 | 

七尾与史著"山手線探偵2 まわる各駅停車と消えた
初恋の謎"を読みました。
"山手線探偵 まわる各駅停車と消えたチワワの謎"の
続編です。
前のがいくつもの事件が起きて絡み合っていて複雑で
解かりにくいのですが、今回のは長編で事件はひとつ
だけですから読みやすいです。
山手線内でアヤメという若い女性に依頼されます。
実際の依頼人はアヤメの八十歳になる祖母のトメ子です。
電車の中で見かけた初恋の人にそっくりな小学生の
男の子を探して欲しいという依頼です。

トメ子が10歳で、疎開した時の出来事になります。
山の中の田舎の親戚に預けられました。
村人はとても親切にしてくれました。
実家よりもここがいいと思うような待遇でした。
健一という同じ年の男の子と美代子という年下の女の子と
友達になりました。
村には龍神様の信仰があり、龍神様の髭を切る鋏が
大事にされてきました。
龍神様と交信できるタツミコ様という巫女が殺される
事件が起きました。
川に落ちて死んだ人が犯人だということになって事件は
決着しました。

健一は父を追って村を出ました。
トメ子はこの事件後に待遇ががらりとかわって厳しく
あたられるようになりました。
戦争が終わって村を出ました。
村は現在廃村となっています。

だいたいどのようなことが起こったのかはトメ子の
昔話を聞いた時点で想像できました。
わからないことを解決していくというおもしろさは
ありませんが、登場人物たちがいきいきしていますから
読んでいて楽しいです。
話がひとつだけの方がすっきりしますね。

象牙の塔の殺人

2015-02-15 21:00:00 | 

アイザック・アシモフ著"象牙の塔の殺人"を読みました。
ずいぶん前の作品です。
象牙の塔とは大学のことです。
化学の実験実で学生のラルフが死んでいるのを指導して
いる助教授のブレイドが見つけます。
酢酸ナトリウムとシアン化ナトリウムを間違えて使った
事故死と警察はみます。
二つの薬品は化学者ならすくった時点で違いがわかります。
その他もろもろでブレイドには殺人だとわかります。
そうだったら自分が一番犯人として疑われます。
ブレイドはまわりの学生たちや、教授たちに話を聞いて
事件を調べます。

おもしろかったです。
最初の部分はちょっと読みづらかったのですがその後は
楽になります。
その部分はブレイドと妻のドリスとの会話部分です。
ブレイドは妻を刺激しないようすごく気をつかっています。
妻は夫の出世と安定した生活を望み、波風たてない生活を
するよう願っています。
なぜこの二人は夫婦やっているのだろうといらいらします。
話が進んでいくうちに夫婦の関係はよくなっていきます。

ドビー二という刑事が事件を調べています。
とぼけた感じの刑事です。
ブレイドを疑った時もありますが、彼を信じてくれます。

第二次大戦後にラルフはアメリカに移住してきました。
苦労をしてきたため人とうまく接することができません。
ほとんど口をききませんし、怒りっぽい人物でした。
ラルフは日本でいう大学院生にあたるんでしょうか。
修士号をめざして研究中です。

指導教官でありながらブレイドはラルフの研究の内容を
詳しく知りません。
何を研究するか決めるのは学生で指導者は詳しく知りません。

ブレイドは一年契約で、いつまでたっても安定した地位が
与えられず不安に苛まれていきています。
大学の研究室ってこういうものなんでしょうか。
ふーん、と思いながら読みました。

つい最近に日本でSTAP細胞の疑惑事件が起きました。
そのことを思い出してしまいます。
本のあとがきに日本の大学内で教授が殺害された事件が
あったとあります。
現実味がある話です。

ブレイドはこの事件を経験して守りの体制で生きていた
のから攻めの生き方に変換したようです。
何が起きてもだいじょうぶという感じです。

癒し屋キリコの約束

2015-02-13 21:00:00 | 

森沢明夫著"癒し屋キリコの約束"を読みました。
昭和歌謡を流す喫茶店の昭和堂のオーナーが霧子です。
店長はカッキーと呼ばれる女性で、キリコはアーム
チェアーに揺られて過ごしています。
店は癒し屋といわれて悩み事がある人たちが
やってきます。
本の最初の方はキリコはお金にがめつく本当に悩む
人たちのことを考えているのか、お金を巻き上げようと
しているだけなのではと思わせます。
相談に来た人はキリコのとる方法で問題が解消して
いきます。
店にはキリコが好きな常連客がついています。

キリコには命を狙う脅迫状が届いています。
友人のいたずらだと言っていますがカッキーは心配
しています。
客の一人の諒、店長のカッキー、キリコ自身も大きな
問題を抱えています。

最初はなんだか嫌な人と感じました。
読むの止めようかと思いましたが、読み続けると段々と
キリコが本当はどんな人なのかわかってきます。
常連客がなぜキリコのまわりに集まってくるのかも
理解できるようになります。

ずいぶん重い問題をみんな抱えているんですね。
やっと解消できたようですが、苦しむには長すぎる
年月のような気がします。
もう少し早くなんとかできなかったものかな。

巨漢でオカマのママと美人のバーテンダーのバーの話が
出てきて、あれっと思ったら"大事なことほど小声で
ささやく
"の作者は森沢さんだったんですね。

騙されやすい人間なのか

2015-02-12 11:48:36 | 日常の出来事
個人年金のような、生命保険のようなわけのわからない
保険に5年前に一括払いで入りました。
ようやく満期がきました。
銀行に用があって行った時に部屋に通されてこんなの
どうですかと勧められました。
登場したのは一流大学を卒業したことをにおわせる
バリバリの若きキャリアウーマンでした。
結局乗せられてしまったのですね。
銀行を出たとたんにしまったと後悔しました。
5年以内に解約すれば元金が減ってしまうのです。
満期までじっと待てばたいした額ではありませんが、
普通預金よりは多くの利息がつきます。
ですので騙されたというわけではないのですが、
なんかすごく腹がたちました。
あとで思えばとにかく言いくるめて契約さえさせて
しまえばいいのだという対応でした。
頭の半分でそのことに気づいていながらみすみす
乗ってしまったのですから、私ってばかだなと
ドアを出た直後に自己嫌悪に落ちました。
いろんな詐欺が横行していますが、自分はだいじょうぶ
とはいえないなと感じたしだいです。
不愉快な気分を引きづっているのは嫌ではやく5年
たたないかと待っていました。
これは相手を責めるべきというより、しっかりと決断
できない自分が悪いのだとはわかっているのですが
後味は悪いです。

今頭が痛いのはひかり回線と電話の料金です。
ADSLとほとんどかわらない料金という説明でしたが
なんと2倍近い料金になってしまいました、
一度説明が聞きたいところですが、きっと暖簾に腕押しの
対応をされることでしょう。
思っただけで気分が悪くなってきます。
ADSLで不便がないならひかりにしませんかという
話には乗らないことです。
こちらはあきらかに騙されたと感じます。

逢魔刻 戻り舟同心

2015-02-11 15:34:48 | 

長谷川卓著"逢魔刻 戻り舟同心"を読みました。
シリーズ物の三作目だそうで、登場人物の説明は
前の巻でされているようで、この本ではされて
いません。
だいたいの関係は読んでいればわかってきます。
二ッ森伝次郎が中心人物です。
元同心ですが、今は息子に継がせています。
元同心や手先だった年寄を集めて永尋掛りが作られ
ました。
元御用聞きが竈屋の夫婦が5歳ぐらいの子供を
箱に押し込んでかどわかすのをみつけたことから
根深いかどわかしビジネスが浮かんできました。
40年も昔から子供がかどわかされています。
江戸は火事の多い所で火事のどさくさに行方が
わからなくなる子も多いです。
その子らは肝をとるためにかどわかされました。
死罪となったものから肝をとることは暗黙に許されて
いました。
裕福な家の小さな子のものの方が効き目がよいと
そんな仕事をするものが組織されてきました。
この事件に伝次郎たちが挑みます。
伝次郎と働くたくさんの人たちがそれぞれ魅力的です。
剣が強い女性の真夏、女装が趣味の老人の太郎兵衛、
伝次郎の孫でまだ十七歳の正二郎、殺された家族の
仇をうつため死にかけた近などが登場します。

この本を読んでいて子供のころのことを思い出しました。
知らない人についていくと肝をとられるとよく脅され
ました。
当時実際にそんな事件が発生していたとは思えませんが
子供を震え上がらせる言葉でした。
こわかったです。
今ならそんなことを言ったらトラウマになるといわれる
ことですが、当時はおかまいなしに脅されました。
こんなことを言われたというのは私の年代のものが
最後でしょうね。
たぶん江戸時代には効き目がある高価な薬になると
思われて実際に子供の肝が抜き取られていたんで
しょうね。
読んでいてその内容は気分が悪くなりました。
子供時代にそんなことがあると聞かされていたから
現実感がありました。

風味三重丸

2015-02-07 21:00:00 | 

まはら三桃著"風味三重丸"を読みました。
三重丸は本当は○が三重になった記号ですがそういう
記号は書けませんので文字で書きます。
児童書に分類されています。
大人が読んでもおもしろいです。
主人公は中学生の女の子の風味です。
家は長崎で代々和菓子屋の一斗餡です。
お祖父さんは亡くなっています。
お祖母さんは元気で店で働いています。
兄の北斗はもてる男の子でした。
お菓子に興味がなさそうでしたが菓子職人になると
家を出てお菓子屋さんに住んで専門学校に通っています。
町おこしのためスイーツのコンテストを開くことになり
風味のお父さんにも参加しないかという話が持ち込まれます。

北斗が学校を休学して家に戻ってきます。
お祖母さんは入院になりました。
北斗がコンクールに参加しようといい、父もその気に
なります。
試行錯誤の日々が始まります。
北斗は学校へ戻ることになり、新作のお菓子作りは
お父さんがあたることになります。

風味は部活で仲間といざこざがあり悩んでいます。

和菓子屋一家のコンクール用の新作和菓子開発の
苦労や、それぞれの悩みなどが描かれています。

お菓子作りに情熱を燃やす人の熱意が伝わってきます。
おいしそうなお菓子がいろいろ出てきます。

忘れ扇 髪ゆい猫字屋繁盛記

2015-02-06 21:00:00 | 

今井絵美子著"忘れ扇 髪ゆい猫字屋繁盛記"を読ました。
おたみが営む髪結床の猫字屋を中心にしていろんな
事件が描かれています。
おたみは血のつながらない子を三人育てました
今はみんな大人になっています。
娘二人は髪結いを手伝っています。
上の娘は結婚しています。
妊娠してから手伝いは無理になりました。
息子の佐吉はは廻り髪結いをしながら同心の小者を
しています。

"帚木"
烏金を貸すおきんが行方不明になりました。
おきんは男に泣かされ苦労をしてきました。
おきんはお金の取り立てに厳しく好かれてはいません。
若い時に子供を産んでいますが、出産直後に子供は
里子に出されてしまっています。
誰も信じなく愛さないおきんが心の底にあった思いの
ために巻き込まれてしまった出来事です。

"忘れ扇"
小さな子供が三人いる箸師の得次郎が刺されます。
自身番には届けてくれるなといいます。
妻のお阿木は弟の得三郎の女でした。
弟が寄場送りになった時にお阿木は妊娠していました。
得次郎がお阿木を引き取りました。
弟が解き放された後戻ってこなかったので二人は
夫婦になりました。
得次郎がどんなに家族を大事にしてもお阿木の心は
得三郎にあります。

"色なき風"
得次郎は亡くなり三人の子は門番夫婦に預けられた
ままです。
探し出した親戚は女の子一人だけなら引き取るといいます。
大人になったら売り飛ばされるのが目にみえていて
近所の人たちは子供の行く末を心配します。

"走り星"
お阿木が見つかります。
得三郎の元にいました。
子供を捨てても好きな男の元に行きたいという女です。

最初の一遍だけは独立していますがあとの三篇は続いて
います。
お阿木がどうしても得次郎を受け入れることができず
得三郎の元へ走ったことを駄目な女だといいきれない
ところがあります。

気楽に読める時代小説でした。

オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男

2015-02-05 21:00:00 | 

田中啓文著"オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男"
を読みました。
田中さんの本は好きでほとんど読んでいるのですが
このシリーズが出ているのを知りませんでした。
おもしろかったです。
しかし私がいいと思った本でも世間にはそんなに
受け入れられていないものもあるもんです。
この本もそうです。
図書館のHPで本を検索すると世間の評価がどんなふうか
だいたいのことがわかります。
名古屋市の全図書館でどこが何冊所蔵しているか
表示されます。
そしてどれほどの待ち行列ができているかもわかります。
50冊、60冊と所蔵されており、待ちが出版から
2、3年経っていても解消されていなければベスト・
セラーの本だとわかります。
"オニマル"は市内で1冊しか所蔵されていません。
でも自分好みの本なら私にとっていい本です。
結構そんな本はあります。

オニマルは忌戸部署の鬼丸刑事のことです。
目立たなくて能力のない外見もぱっとしない刑事だと
思われています。
実際はすぐれた能力をもっています。
アメリカから外見がよくすぐれた能力を持ったベニー
芳垣という男が警視庁に帰ってきました。
実は二人にはそれぞれ能力があります。
オニマルは実は人間ではなく鬼です。
ベニーは陰陽師です。
鬼などの妖怪たちは住む場所がなくなってきて隠れ
住んでいます。
陰陽師に鬼だとばれれば消されてしまうかもしれません。
ベニーはオニマルのことを怪しんでいます。
こういうことがありながら二人は組んで不思議な事件の
調査をします。
三つの事件が描かれています。
どれもが人間が起こしたと思われないような不思議な
事件です。
中には妖が関わっているものもありますけど、だいたいは
人間が起こした事件です。