雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

みをつくし料理帳 今朝の春

2011-03-22 20:46:11 | 
高田郁著"みをつくし料理帳 今朝の春"を読みました。
みをつくし料理帳のシリーズ物の1冊です。
料理屋「つる家」の料理人澪が主人公です。

"花嫁御寮―ははきぎ飯"
腎臓のむくみを取るというほうき草の実、別名ははきぎは
茹でて幾度と水にさらし、冷たい水でもみ洗いする、
ほうき草の実を食べようとするととてもつらい手順が
必要です。
澪がひそかに思っている小松原に食べさせようと努力します。
小松原の母に出会い、小松原が公方様の御膳奉行を勤める
ことを知ります。

"友待つ雪―里の白雪"
戯作者清右衛門が版元坂村堂より吉原の花魁あさび太夫
を題材にして本を出すことになります。
あさひ太夫は澪の幼馴染です。どうして吉原へ売られる
ことになったのかあきらかになります。
水害で記憶を失くしてお助け小屋にいたところを女衒の
卯吉に連れ出されて売られたのです。
本は澪の願いで書かれることはありませんでした。

"寒紅―ひょっとこ温寿司"
同じ長屋でつる屋で働いているおりょうの亭主の伊佐三が
浮気をしていると疑われています。
大工で新宿で泊り込みで仕事をしています。
二人は火事で焼け出された太一という子供を息子として
育てています。
太一は火事のショックでしゃべれなくなっています。
伊佐三は浮気をしていたのではなく…

"今朝の春―寒鰆の昆布締め"
登竜楼とつる屋で料理対決をするという話が持ち込まれます。
題材は寒鰆です。鰆の旬は春、冬の鰆に不安を抱く澪です。
試行錯誤の末に行き着いたのが寒鰆の昆布締めです。

おいしい料理を食べてもらうことに努力する澪と、まわりの
人々とのやさしく暖かい交流、それに小松原によせる
恋心が描かれています。
安心して読める本です。3/5

全社発表会

2011-03-19 19:13:13 | 日常の出来事
今日は会社で全社発表会がありました。
最近はさぼりがちだった発表会です。
でもこんな不安な時はたくさんの人といっしょにいたいです。
かなりの出席率でしたがいつもよりちょっとだけ少ない
ように見えました。家族いっしょにすごしたいという人
多いと思います。

今日は社員の発表だけでなく産業医の先生の講演が1時間
ありました。
パソコンを使うときの姿勢や目を疲れさせない方法などを
お聞きしました。
画面をマウスのロールでぐるぐる回してスクロールさせる
方法はだめなんですって。ずっと見つめてしまうから
ドライアイになりやすいそうです。スクロールバーを
クリックすることで移動する方がいいそうです。
もっといいのは印刷して紙でチェックしなさいという
ことです。
ドライアイは熱いおしぼりで暖めるのがいいそうです。
肩こりはたたいてももんでもいけない、なぜるぐらいに
しておくこと、シップを貼るぐらいしかしてはいけない
ということです。
後半メンタルヘルスについての講演でした。
でも精神科医にかかって休養するって、うつになってからの
対応です。うつにならないようにする方法や、うつを
引き起こす原因になる人の態度を変えさせる、そういう
講座や勉強会が開かれたとは聞いたことがありません。
原因を作る人もやっぱり人間としてゆがんでいたり、
病気なんじゃないのかと思います。
そちらを直す動きはないのですね。

その後は昨年の新人さんの業務発表です。
広く勉強してがんばっています。

今回の地震に会社が所属しているグループ企業として
義捐金を出したということです。
どこかに普通に生活できていることを後ろめたく思って
いる自分がいましたが、仕事をしていることで多少は
何か出来たかなと思います。
それとは別に個人としての義捐金を集めていましたので
ほんのちょっとですが出させてもらいました。
義捐金振り込んでくださいという案内がテレビ、新聞で
流れていますが銀行や郵便局までさっといくというのは
出来そうで出来ないです。街で募金を集めている人たちは
信用していいのか悪いのか判断つきません。
協力したいと思っている人沢山いるでしょうけど中には
どうしたらいいかわからないという人いると思います。
もうちょっとすんなりと協力できる方法ってないもの
でしょうか。きっと知らないだけだとは思いますが
わかりにくいんです。
自分の会社は信用できますからよかったです。

食品

2011-03-18 21:49:25 | 最近の話題
買占めが横行していて止めましょうと言われています。
スーパーへいくと買い占めようなんて気はないのですが
危機感にあおられて無意識にかごに入れています。
いつもより冷蔵庫内は物が多いです。ごめんなさい。

今日行ったスーパーはがらがらになっている棚があります。
インスタントラーメンとか缶詰類でしょうか。
値段は普段と変りません。
今日は特化日だったのかもしれませんが、むしろ
安いぐらいです。
品薄になって値段が跳ね上がるかもしれない、そうなっても
しょうがないと思っていました。
いつも通りの値段をキープしている小売業の方々の
心意気を感じます。

他の方のブログを読んでいると東京やその近郊でも
食品がなくて東海の知り合いへ送ってくれるよう
依頼があるようです。
遅れているとはいえ配達はされるようです。
品物が棚から消えるというのは自分たちのためだけでは
ないようです。
宅配便が届くルートがあるのになぜ食品が流通しない
のでしょう。どうしてだろうと思います。

避難所で過ごしてみえる方たちはブログに書き込める
状態でないためネット上に登場してきません。
被災地の周辺の電気や水道は復旧したという地域の
方たちの声はブログ上で聞こえてきます。
食料とガソリン、灯油がまったく手にはいらないという
所が多いです。自宅にいながら飢えるという状態に
陥っている方たちがいます。
どうか少しでも早く物資が届きますように。

キネマの神様

2011-03-17 20:00:02 | 
地震のことはつらくてもう書けません。
本は地震以来読む気になれません。
ちょっと前に書き溜めておいた読書の記録をアップします。

原田 マハ
文藝春秋
発売日:2008-12

原田マハ著"キネマの神様"を読みました。
歩は女性、40歳を前に会社を辞めました。
シネコンを中心とした娯楽施設を開発するプロジェクトを
まかされてバリバリ働いていましたが、社内の彼女を
うとましく思う人たちに追い出されるようにして
辞めました。
父親はマンションの管理人です。
ギャンブル中毒で借金をしてはその後始末は妻や娘に
押し付けています。
父は映画も好きで昔から見続けています。
父が心臓発作で入院中に歩は父の映画の感想を書き綴った
日誌を読みます。その感想のメモがそこまぎれもみます。
それを父が映画のフログのコメントに書き込んだことから
歩は映画雑誌の映友の編集者としての職を得ます。
父も英友のブログに映画の感想記事をかくことになります。
アメリカに住む歩の元部下がその記事を英語に翻訳して
くれることにまります。
アメリカ人のローズ・バットと名乗る人から辛らつな
コメントが寄せられます。
ゴウと名乗って記事を書く父とローズとのやり取りが
続きます。
始めの内は突っかかるようなコメントでしたがだんだんと
同じ映画を愛する者同士の信頼感、友情を持つように
なります。

楽しい本でした。何かをずっと好きで続けていれば
そのことで人生が花開くことがありますね。
70過ぎて文章を書き、外国の同好の人と語り合える
なんて素敵なことです。

父も娘も好きなことをやっています。
影が薄い母がちょっとかわいそうになりました。
ずっと借金の返済のことばかりに追われていて自分の
好きなことのために時間を使うことはあったのだろうか
と思いをはせました。3/8

地震が頭から離れない

2011-03-16 19:59:46 | 最近の話題
昨晩は静岡を震源地とした地震でゆれました。
大地震は最初から立っていられないほどはげしくゆれると
聞きますから、昨晩のはこれはだいじょうぶと思うゆれでした。
数年後にはくるといわれる東海地震、東南海地震、南海
地震がどのようなものになるかを事前に見てしまいました。
知らなければ平気でいられますが知ってしまうと辛いです。
本当に何とかならないものなのでしょうか。
危険と承知で住み続けるなんてねぇ。
危険な所には住まないという選択肢もありなんですよね。
東北の被害に会われた方々はまた同じ場所に住まわれる
のでしょうか。
100年か150年かに1度はくる大地震。
へたしたら一生に二度会うことだってありえます。
子供、孫といった世代の近未来にまた起こるのです。
どうか未来の人たちがまた苦しまないような復興の仕方を
してください。子孫を守ってください。

名古屋はぜんぜん被害がないのになんかこのところ
沈み込んでいるような気がします。
朝は車が少ないしシャッター下ろしているところは
あるし、いったいどうしたんでしょう。
いままでの二倍のパワーで元気に生きていかなければ
復興の後押しはできないでしょうに。
私の思いすごしならいいのですが。
賑やかなこと、華やかなことは自粛しますなんて、
あれおかしくないですか。
うんと元気ださなくてはいけないのに気持ちを
沈静化させてはいけないじゃないですか。

コマーシャル

2011-03-15 22:13:11 | 最近の話題
テレビからコマーシャルって消えているのですね。
その代わりのしつこいAC公共広告機構の映像。
いったいこれなんなのです。
コマーシャルやっている企業が逃げちゃったのですか。
それとも自粛という名の下に止めているのですか。
普段どおりの生活を続けていかないと微妙なバランスで
成り立っているこの社会が狂ってしまうと思うのですが。
バランスが狂えば地震の被害を受けていないのに倒産
する会社が出てきそうです。そうすればドミノ倒し
みたいに次々と倒産しかねないじゃないですか。
日本を守らなきゃいけない時なのに日本のえらい人たちの
考えてることはわけわかりません。

「地震がきます」とアナウンス

2011-03-14 21:50:08 | コンピュータ
朝目覚ましが鳴って目が覚めて、あぁ、起きるの嫌だ、
現実を見るのが嫌だと重くるしい気分でした。
土、日に一日中テレビの報道を見ていたわけではないの
ですがそれでもかなりの時間になります。
気分が沈みこんでしまいました。
なにばかなこと言っているんだ、現地の人のことを
思えと自分自身を叱りつけて起きました。
私のできることは被害を受けなかった者が、社会が
きちんとまわっていくよう自分の仕事をしっかりする
ことです。
被災地をささえられるよう無事な地域が力を発揮しな
ければいけません。
電力不足で仕方がないとはいえ日本のかなめの東京に
早くしっかりしてもらいたいです。

オノ・ヨーコさんがこれを期に新しい街づくりをと
言ってみえます。
まだショックで先が考えられない状態の人が多いのに
なんて気が早いと思いましたが、そうですよね、救助とは
別に未来のことを考える人がいなくてはいけません。
被災者の次のステップの生活のことは考えられている
のでしょうか。

今日の16時ごろ職場で「地震がきます」と放送が入りました。
訓練の時に聞いていたアナウンスです。
でも今回は本物だとすぐわかりました。
みんなで机の下にもぐりました。体の大きな男性は入り
きらなくて頭だけつっこんで背中や足ははみ出して
それでは危険でしょうと思うけど頭が一番大事ですものね。
数分経っても何事もなく徐々にみんな這い出して
きました。
すこしして「関東で地震がありましたが、こちらでは
影響がありませんでした」というようなアナウンスが
入りました。
金曜日の東北地震の時はアナウンスなしでゆれました。
今回は予告があり、これは東海地震がとうとう来たか
もしかして死ぬかもと考えてしまいました。
そして16時半にまたも「地震がきます」と放送です。
今度は10秒前、9秒前とカウントダウン付きです。
ぞっとしました。
でも何事も起こりませんでした。
また「関東では地震がありました」と放送がありました。
何事もなくてよかったです。
そのうちまたかと思ってしまうのがこわいです。

地震

2011-03-12 20:58:53 | 最近の話題
地震の被害のすごさに呆然としてます。
名古屋は昨日の1度のゆれだけで平常の生活です。
ご飯食べて普通に生活しているのがすごいことなんだと
実感しています。
避難生活をしておられる方々のことを思うと胸が痛みます。
もうこれ以上の災害が起こらないよう祈ってます。


地震です

2011-03-11 19:14:12 | 最近の話題
今日の地震には驚きました。
マグニチュウド8.8で、観測史上最大の地震だそうです。
三陸沖が震源だそうですが北海道から関東、東海まで
被害がでています。
ニュースの津波の映像、恐怖です。
7メートルの津波だなんて。
北海道から三重まで津波の被害がでています。
名古屋港も70センチの津波だそうです。
こんなに広い範囲で被害がでることなど今まであった
記憶がありません。
遠距離通勤の人は無理して帰るなとニュースでいっています。
こんなことになっているなんて思いもしませんでした。
会社にいた時にゆらゆら長いことゆれました。
それでも名古屋はそれほどのことはありません。

今ニュースを見ています。ものすごい被害です。
ほんとに広い範囲です。
製油所の火事すごいです。
こんなの今まであったことがありません。
被害に会われた人たちになんて言ったらいいかわかりません。

花粉症

2011-03-10 18:57:43 | 日常の出来事
2年ぐらい前から花粉症になりました。
目がかゆくて、くしゃみが止まりません。
市販薬を飲むとくしゃみは止まります。目のかゆさは
ちょっとおさまります。
でも眠くて眠くて、それに頭はぼーとしています。
全身がだるい感じです。
つらいですね。
頭が回りませんのでぐちを書くだけで今日は終わりにします。

不思議の国の安兵衛

2011-03-07 20:43:45 | 
荒井源著"不思議の国の安兵衛"を読みました。
遊左ひろ子は保育園に通う息子の友也と二人ぐらしの
SEです。
保育園の送り迎えや家事で大忙しです。
その帰り道で侍の格好をした木島安兵衛と出会います。
話を聞いてみると江戸時代からタイムスリップしてきた
ようです。
安兵衛はひろ子の家に居候することになります。
中年に見える安兵衛ですが聞いてみると25歳の年下でした。
家事は女の仕事と言ってはばからない安兵衛でしたが
ただ住まわせてもらうわけにはいかないと家事一般を
引き受けてくれることになりました。
家事の仕方を聞き事細かにメモをとりすっかり一流の
主夫となりました。
特に料理に腕を発揮しました。テレビの料理番組を見て
作るまでになります。
そして興味はお菓子作りにまで発展します。
テレビのコンテストに出場し優勝してからテレビに
出演するようになり一躍有名人となり、仕事に便利な
マンションに引越していきます。
いなくなった安兵衛にさみしさをつのらせる友也と
ひろ子でした。
安兵衛は来た時と同じにふっと姿を消します。
その後の消息は・・・・・?

読みやすい本です。読者の対象はたぶん子供でしょう。
もちろん、大人が読んでもおもしろいです。
安兵衛は言わなくてはいけないことははっきりと
言います。一本芯が通っています。
彼の言うことはすがすがしい。すっきりします。
でも昔の大人はこうだったなぁとなつかしい気が
しました。
友也とひろ子が安兵衛に愛着を感じているのに
結構安兵衛は冷めているんですよね。
そんなものなのかなと感じました。

なつかしい味

2011-03-06 20:14:34 | 日常の出来事
今日は実家へ行ってきました。
おみやげにデパチカで見かけたしめ鯖を買っていきました。
母といっしょにしめ鯖を食べて、あぁこの味はおばあちゃんの
味だと思いました。
そう口にしたら母も同じことを思っていたようです。
小学生のころ母と、母の実家の祖母の家に遊びにいくと
魚屋さんで鯖を買って酢にしめて帰りに持たせてくれました。
その時の鯖の味がしました。
今お寿司屋さんで鯖寿司を食べますし、スーパでパックに
入ったしめ鯖を買って食べます。
でもなつかしいと思ったことはありません。
味でもって昔のことがぱっと頭に浮かんでくることって
ありますね。
あなたにとってなつかしい味ってありますか?

流星ワゴン

2011-03-04 22:12:17 | 
重松 清
講談社
発売日:2002-02-08

重松清著"流星ワゴン"を読みました。
38歳の一輝は死にたいと思っています。
会社はリストラされました。
妻はその場限りの男達と付き合っています。
息子は私立中学の試験にすべて失敗し入学した公立中学で
いじめに会って引きこもりになり両親に暴力をふるいます。
63歳の父親は末期の病気で入院しています。
父を見舞った帰りの駅で死んでもいいと絶望的な気持ちで
います。
そこへワゴンがやってきます。
乗っているのは30歳前半の橋本さんと8歳の健太くんの
親子です。
橋本さん親子、実は交通事故で死んでいるのです。
あの世にいかずにさまよっています。
そして死にたがっている人をワゴンに乗せて過去の時間を
見せてくれます。
息子が受験勉強していた時に戻ります。なんとか過去を
変えようと息子に話しかけますが過去は変えられません。

一輝の父親忠雄が、一輝と同じ年齢の時の姿で現れます。
父親とは絶縁状態です。一輝の方が父親の職業や態度を
嫌って離れていきました。
父親、チュウさんは命の終わる間際に息子との不和を
ひじょうに後悔しています。

忠雄と一輝、一輝と息子の弘樹の二組の父子の心は
すれ違っています。

読み始めはこの雰囲気どこかで出合った気がするけど
なんだったのだろうと感じました。
しばらくしてディケンズのクリスマス・キャロルだと
思い出しました。
一方は精霊に連れられ過去のクリスマスへ、一方は
幽霊に連れられ数年前へ。
息子が同年代の父親に出会うというのは清水義範の
"イマジン"を思い出させます。

一輝は父親とは充分に話しができました。
死ぬのは思いとどまりますが現実は変っていません。
でも一輝の心の持ち様は変りました。
少しずつ良い方向へ変えていけることでしょう。

橋本さん親子も成仏できないものを抱えています。
生きていた時よりいい関係の親子になっています。
これからも死にたいと思う人をワゴンに乗せていること
でしょう。

人間って難しいものですね。このような状態でなければ
心の内をうちあけることなく終わっていたのですから。
現実の世では橋本さん親子のように手引きしてくれる人は
いません。
どのように人は理解し合っていけばいいのでしょうね。