愛川晶著"ダイニング・メッセージ"を読みました。
ダイニングはダイイングの間違いではありません。
桐野刑事は六歳の根津愛を見て好きになりました。
それから11年経ち愛は高校生です。
愛のお父さんは元刑事です。
桐野は愛に打ち明けることはできず、他の女性と結婚も
できません。
根津は現在は料理学校の講師をしています。
家で食事を振舞うから来るようにさそわれます。
家には根津はいません。
新田靖香という女性が着物姿でいます。
だまし討ちのお見合いを設定されたのです。
愛の懐石料理が進んでいきます。
靖香は1週間前にも見合いをしています。
姉の夫の母の紹介です。
甥が好きな叔母を取られるようでビー玉を相手の
男性の佐藤にパチンコで打ちました。
その時の料理のシチューの中からビー玉が出てきました。
姉の立場を思って靖香は断れずに困っています。
靖香が警察に桐野を訪ねてきます。
上司の加瀬課長に強姦されそうになったといいます。
加瀬の部下の女性の豊原は匂いをかぎ当てることが
できるといいます。
弁当の蓋を開けずに中身を当てます。
加瀬は胃の調子がよくありません。
しかし病院へいくのをためらっています。
彼女は病院に勤めたことがあり末期の患者の
臭いに似ているといいます。
加瀬は自暴自棄に陥って乱暴を働こうとしたのです。
愛が話を聞いて推理します。
奥さんが当日の弁当をブログにアップしています。
豊原は社員の給与計算を一任されています。
桐野にメールが送られてきます。
その内容が異常です。
女性を切り刻んで食べるというカニバリズムの内容です。
実際に行われたのかと思われる内容です。
靖香はもう一人の見合い相手の佐藤に結婚するよう
迫られています。
断りたいのにビー玉の件を姑に知られたら姉の立場が
悪くなると脅されています。
靖香はあきらめて結婚しようとしています。
愛も桐野も靖香も好きにはなれません。
子供を恋愛対象として好きになりずっと思い続ける
なんてあんまり気持ちいいものではありません。
靖香の行動は最初から最後までおかしいと感じます。
姉のために我慢して結婚して、結婚が継続できると思う
のでしょうか。
この優柔不断さにはいらいらします。
カニバリズムの話が長く嫌な内容で苦痛でした。
本や映画に取り上げられることが結構あります。
この手の話はタブーだと思っていましたがそうでは
ないようです。結構目にします。
実際に行う人は日本にはまずいないでしょうが書きたい、
話したい、想像したいという人はいるのでしょうね。