雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

穴屋佐平難題始末

2015-06-29 21:00:00 | 

風野真知男著"穴屋佐平難題始末"を読みました。
夜鳴長屋に住む佐平治は穴屋をやっています。
<どんな穴でも開けます。明けぬのは財布の底の穴だけ>と
いう看板を出しています。
連作短編集です。
同じ長屋に住む蛇屋をやっているお巳よには仕事の手伝いを
たびたびしてもらっています。

絵師の北斎に囲われている女が風呂に入るのを除きたいと
隣の家からトンネルを掘ることを頼まれます。

猫に鼻輪をつけて欲しいとの依頼をうけます。
ある魂胆がありました。
若き日の遠山金四郎が関わっています。

笛をつくるのに、手に入れることが難しい煤竹があります。
笛作りの名人が亡くなってしまいました。
笛に穴を開けて欲しいとの依頼です。
参考にする笛を持っている女性は大奥で働くことになり
簡単には会うことができません。


ある家とある家の間にトンネルを掘って欲しいと依頼が
あります。
両家の合意のもとの仕事です。
近所には首切り役人の首切り浅右衛門がいます。

蜀山人またの名を大田南畝から自分の墓を掘って欲しいと
依頼があります。
蜀山人はねた帳を盗まれました。
生きたまま埋められ、犯人をおびき寄せようとします。

川を氾濫させるため土手に穴を開けるよう依頼がありました。
佐平次は泥棒などの犯罪には手を貸さないという信念でやって
きました。
この仕事は断ります。
別の人物が引き受けたらしいことを知り現場まで様子を
見に行きます。

佐平次の過去と、佐平次の恋が最後の話で語られます。

変わった仕事の話です。
おもしろかったです。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている

2015-06-28 12:36:27 | 
著者 : 太田紫織
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日 : 2013-02-23

太田紫織著"櫻子さんの足下には死体が埋まっている"を
読みました。
シリーズ1作目です。
シリーズのと先に読んでやっと最初の本を読む
ことができました。
1作目のシリーズの導入部を読まなくちゃ全体のことが
わからないだろうと思っていましたが、読み終わってみて
どこから読んでもだいじょうぶ、って感じました。

"美しい人"
正太郎は母に頼まれて、母の経営するアパートに櫻子さんを
連れて見に行きました。
その部屋の女性と連絡がつかないから部屋の鍵を開けて欲しいと
妹から頼まれ母、正太郎、櫻子が立ち会いました。
ドアはチェーンロックが架かっていました。
部屋の中で女性は死んでいました。

"頭"
櫻子と正太郎は骨を探しに増毛の海岸に行きました。
そこで人間の頭の骨の欠片を見つけました。
警察へ同行する途中で心中した人達の姿を見せてもらいました。
櫻子は二人が心中ではないと警官に伝えます。

"薔薇の木の下"
薔薇園を持っている櫻子の親戚の薔子の家に行き、夜に
おこなわれる降霊会に参加するよう誘われます。
興味のない櫻子はしぶしぶ参加することになります。
薔子の夫は少し前に階段から落ちてなくなったばかりです。
彼の死にある人が関わっていたことを知った人々には
いろいろな思惑があります。

櫻子の性格は自分本位といえばそうですが、嫌いではありません。
おもしろかったです。

営繕かるかや怪異譚

2015-06-27 21:00:00 | 

小野不由美著"営繕かるかや怪異譚"を読みました。
家にかかわりがある怪異を営繕屋の尾端が解決します。

祥子は祖母より受け継いだ家に越してきました。
奥の箪笥で入れないようにしてある部屋の襖が閉めても
閉めても開いています。
幽霊がこちらの部屋に出てきそうで祥子は怯えています。

年取った母がリフォームした家の屋根に誰かがいると言い
出しました。
リフォームした時に屋根裏から瓦と箱が出てきました。
箱は壊れてしまい焼き捨てました。

有扶子は祖母の家に引っ越してきました。
袋小路にあります。
雨の日に喪服のこの世の人でない女性を見かけるように
なりました。
この人が家にやってきてお悔やみをいうと次の日には家族の
誰かが死んでいます。
有扶子の家にまもなくやってきそうです。

中学生の真菜香は父の故郷に越してきました。
家の中に老人の姿を見るようになりました。
以前にこの家には虐待されて死んでいった老人が住んでいました。

麻里子は祖母が住んでいた家に夫と住むことになりました。
夫は裏庭で庭仕事をするようになりました。
古井戸がありこれを利用して庭に水を撒くようになりました。
庭木が枯れるようになりました。

麻美は幼い娘を連れて大伯父の家で暮らすことになりました。
ガレージや車の中で子供の声が聞こえます。
昔ここで何か事故があったのではと疑います。

おそろしい出来事が起きる話です。
夜に読んでいたら怖いかもしれません。
尾端がちょっと家や庭に手を加えて怪異が起こらないように
してやります。

照降町自身番書役日誌 雁渡り

2015-06-26 21:00:00 | 
廣済堂出版
発売日 : 2006-07-15

今井絵美子著"照降町自身番書役日誌 雁渡り"を読みました。
シリーズになっているようですが初めて読みました。
自身番の書役をしている喜三郎が主人公のようですが
この本では目立っていません。

下っぴきの仙蔵が女の子を連れて番屋へやってきます。
預かってと言われてちょっとの間のことと思ったら引き取りに
きません。
女の子は口をきこうとしません。
背中には折檻をうけた跡があります。

下駄職人の娘のおきぬには兄がいます。
身を持ち崩して家によりつきません。
病気の父の面倒はおきぬがみています。
兄は父親に下駄職人の仕事を仕込まれましたが器用に仕事を
こなせません。
父は心を傷つけるような言葉を投げつけていました。

髪結床猫字屋の話が入っています。
"髪ゆい猫字屋繁盛記"のシリーズが別にあります。
その猫字屋が登場します。
息子の佐吉が廻り髪結いの傍らお上の御用の手伝いをする
ようになります。
引き受けたばかりのころの話です。

喜三郎の過去が語られています。
恋人の香苗がいました。
香苗の兄が三喜之輔(喜三郎)の父を殺害しました。
三喜之輔は恋人の兄を討つことになりました。
この出来事があって喜三郎は武士を捨てることにしました。
慕ってくれる魚屋のおゆきの気持ちに応えることができません。

母の鶴江と別荘に来ていた幼い娘の玉緒は母が隣の部屋で
男に殺される声を聞きました。
玉緒はそれから声を出すことが出来なくなりました。
字を書ける年齢でないので犯人の様子を知らせることが
できません。

町に暮らす人々の様子が目に浮かんできます。
おもしろかったです。

電池切れ

2015-06-25 18:52:26 | コンピュータ
なんだかマウスの動きがわるいなと思っていたらぜんぜん
効かなくなってしまいました。
無線マウスですので電池が切れたんだなと思いました。
去年まで10年ほど使っていたXPはやはり無線マウスでしたが
しょっちゅう電池切れしていて一月もつかどうかでした。
今のは半年ほどは持ちました。
それにしても切れるのが早いです。
マウスに比べてキーボードはやはり無線でしたが10年間で
1回換えただけでした。
なんでマウスはこうも電池を消費してしまうのでしょう。
めんどうくさくて、こんなんなら有線の方がいいやと思う
このごろです。
XPの時はマウスが使えないとほとんど何もできなくなりました。
今のディスプレイはタッチパネルになっていますのでマウスが
なくてもほとんどのことはできます。
しかしやはりマウスがないと操作が格段に面倒です。

もっとも楽な操作方法ってなんなのでしょうね。
何年か後には今とはまったく別の操作方法が生み出されて
いるのではないかと想像しています。
音声もいいですけど、大勢の人がいるところではやかましくて
しょうがないでしょう。
なにか今では思いつきもしない方法が生み出されるのではないかと
期待しています。

髪結の亭主二 黄金の夢

2015-06-24 13:40:51 | 

和久田正明著"髪結の亭主二 黄金の夢"を読みました。
シリーズ2冊目です。
今回は長編です。
千之助は武士ですが髪結いのおちかと結婚して髪結いの亭主に
収まりました。
元将軍の側室だった右京は人の心を弄んでそれを見て喜びを
得ようとしました。
慶長大判を貧乏な人の家に投げ込み、受け取った人がどうなるか
その後を見ようとしました。
その一枚が千之助の知り合いの泥棒の次郎吉の家に投げ込
まれました。
5枚の大判を手にした者たちはけんかして殺しあったり
人を殺すはめになったりそれぞれいいことにはなっていません。
次郎吉はやはり大判を手にしたお丁に恋をしました。
敵持ちの浪人は大勢の人の恨みを買っている商人の用心棒を
しています。
やはり大判を手にしましたがもてあましています。
能力のある息子を連れています。
若い女の盗賊の頭のお玉も大判を手にしました。
残忍な手口で押し込みをします。

陰でばら撒かれた大判を回収している武士がいます。
大判を手にした人たちの運命とこの事件に関わることになった
千之助、百太郎、次郎吉、おちかたちの行動が描かれています。
うまくそれぞれの出来事が収れんしてうまくまとまっています。
おもしろかったです。

髪結いの亭主 一

2015-06-21 21:00:00 | 

和久田正明著"髪結いの亭主 一”を読みました。
おちかは浅草雷門の前で髪結いつばめ床を経営しています。
風祭千之助は千石取りの目付の家の長男でしたが、父が妾に
産ませた弟に家をゆずり自由に暮らしていました。
おちかを助けたことから二人は知り合い、千之助はおちかの
家に転がり込み、亭主となりました。
弟の百太郎、それに知り合いになった盗賊の鼠小僧が登場します。

"虎と鼠"
登場人物の紹介がされています。
鼠小僧の次郎吉は安中藩の屋敷へ忍び込みましたが見つかって
しまいます。
逃げ惑っているうちに女中がお金を盗むのを見てしまいます。
次郎吉が濡れ衣をきせられました。

"殺しを囁く"
乙若丸という人殺しをものともしない盗賊が現れます。
千之助は乙若丸と出会い斬りはしたものの自分も崖から落ちて
気を失ってしまいます。
気が付いたときには女が介抱してくれていました。
蔦という女は千之助がたいじょうぶとわかって姿を消しました。
千之助は偶然沖津屋という旅籠で働いているお杉を見ました。
お杉はお蔦でした。
旅籠の主人は亡くなったばかりです。
身内の弟の行方はしれません。

"女別式"
次郎吉は黒羽藩の上屋敷に忍び込みました。
そこで家老の徳大寺が切腹をして果てているのを見ました。
女別式といわれる警護の女侍の浅茅と白縫に斬りつけられます。
黒羽藩では過去にお家騒動があってそのときの密書が銀蛇組と
いう忍者くずれの男たちに盗まれました。
藩は銀蛇組に脅されています。
銀蛇組は千之助の父が過去に追っていて捕まえることができな
かった者たちです。

"一座掛"
田宮登与が夫の靭負を殺害し、近所の徒目付の橋本へ自訴して
きました。
千之助の弟の百太郎が事件を調べています。
登与は詳しいことを語ろうとしません。
登与の父は三人の侍に殺されています。
刀を抜かないで殺されていたことから、家名は汚されました。
三人のうち二人の名前はわかっていますがあと一人が
誰なのかなかなか知れません。
靭負は重い病に罹っていました。

気軽に読める本です。
千之助が主人公ですがまだなじめません。
次郎吉や百太郎の方が親しめます。
シリーズになっているようです。

高砂 なくて七癖あって四十八癖

2015-06-20 09:39:48 | 

宇江佐真理著"高砂 なくて七癖あって四十八癖"を読みました。
夫婦のことを書いた連作です。
主人公は日本橋堀留町の会所の管理人の又兵衛と妻のおいせです。
孫右衛門は又兵衛の子供のころからの友達です。
孫右衛門の裏店の大家をいしていて、お春は妻です。
又兵衛は材木の仲買をしていましたが息子に店を譲って
家を出ました。
又兵衛は三度妻を離婚しました。おいせも一度結婚をして
夫の浮気で離婚しています。
二人はいとこ同士です。
前妻の子供三人のめんどうをみるのに困っていたのをおいせが
助けました。
そのまま夫婦のように暮らしてきました。
正式に夫婦の手続きはせずに月日が経ちました。

女房、子がたくさんいるのに酒におぼれお金を家に入れない亭主の話。

町人の娘が武士の家に嫁ぎました。
結婚している夫の姉が家に入り浸りお金をもっていくだけでなく
妻に渡そうとしません、
実家に無心をするばかりです。

火事人足をしている浜次は喧嘩で寄場送りになりました。
女房、息子は実家に帰りました。
寄場から戻った浜次は女房を呼び戻そうとしません。

口入れ屋の甲州屋のおみさは新三郎を婿にしました。
店を切り回しているのは気が強く、気の回るおみさです。
人前で亭主を激しく罵ります。
まわりの人たちはいつか新三郎が出ていくのではと心配して
いました。
新三郎がいなくなりました。

船宿お天野屋の息子の道助は十七ですが知恵が足りなく
母親は行く末を心配しています。
みっちょと呼ばれみんなに大事にされています。
母のおえんには若いころからの友人のおこうがいます。
幼い子供が殺される事件が続いています。
おこうが道助を調べるよう言いつけます。

又兵衛が風邪をこじらせ、おいせにも移ってしまいます。
会所を閉めて二人で寝込んでいます。
二人を心配した孫右衛門は娘に知らせます。
又兵衛は今後のことを考えます。

近所の夫婦の問題に又兵衛夫婦に孫右衛門夫婦が仲裁に
乗り出します。
ほのぼのとした話です。
又兵衛と孫右衛門の友情、それぞれの夫婦の関係も読んでいて
気持ちがいいです。

黒いハンカチ

2015-06-15 22:13:11 | 

小沼丹著"黒いハンカチ"を読みました。
"ビブリア古書堂の事件簿 5"の中にこの本が出てきたので
読んでみました。
昭和32年に雑誌に連載されたものだそうです。
この本は2003年に、連載をまとめて出版されたものです。
ですので古臭い感じはありません。
今と違っていると感じるのは読めない漢字がところどころに
出てくることです。
"茲"は文章の前後から"ここ"と読むのだなとわかりました。
"真逆"はよく出てくるのですが"まぎゃく"という意味で使われて
いるようには思われません。
そのうちに"まさか"といいかえると意味がぴったり合うことに
気づきました。
"真逆"って"まさか"と読むんですか。まさか、"まさか"ですか。
なんだかとんちみたいですね。
"点頭いて"は"うなずいて"ですか。
読めない単語は飛ばすか、あてはまりそうなものを当てはめて
読んでみました。

12編ありますのでみんなかなり短いです。
女学院のニシ・アズマ先生が主人公の連作推理小説です。
何か事件や不思議なことが起き、それをニシ・アズマが
解決するというスタイルです。
短いので事件が起き、すぐ解決編が続きます。
気が短い人にはうってつけです。

このような推理力が突然発揮されるとは思えないのですが
この話が始まる前はそんな能力があったふうはないようです。
ニシ・アズマは最初に昼寝をするという場面が出てきて、とっぴな
人物という設定なのかと思ったのですがそれ以外はごく普通な
女性だと思います。

とてもおもしろかったというほどではありませんが、たいくつでは
ないです。

テレビの処分

2015-06-12 12:50:52 | 日常の出来事
地デジになってからまもなく4年です。
使えなくなったブラウン管テレビがじゃまだと思いつつも
どう処分していいかわからずそのままにしてありました。
どうにもじゃま、という気分が高まってようやくどうしたら
いいかネットで検索しました。
名古屋市のごみの処分のホームページにたどり着き、どうにか
こうにか方法がわかりました。
私の場合、運搬業者に依頼するしかありません。
ホームページに記載されていた業者に電話してみました。

郵便局でリサイクル券で支払いをし、その上で運搬料金が
3000円だというのです。
リサイクル料金は14インチのテレビは1700円です。
合わせて4700円で、あまりの高額に思わず
「そんなに高いの!」
と大声のため口になってしまいました。
「他のところの料金も同じですか」
というちょっと失礼な質問に
「聞いてみたらいかがですか」
という申し出に、他に聞いてから返事しますと電話を切りました。

2軒目の業者に電話しました。
リサイクル料金と運搬料込で4200円だということです。
500円安くなります。
だいたいどこに頼んでも4000円以上はするのでしょう。
ここの店に頼みました。

このテレビたしか2万円したか、しないかの値段だったと思います。
リサイクルする料金のなんと高いことでしょう!
必要なものはしょうがありませんね。
やっとどうしたらいいんだろうという、気の重さから解放されました。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた

2015-06-11 11:26:02 | 

太田紫織著"櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は
十一月に消えた"を読みました。

"猫はなんと言った?"
正太郎の友人の叔母の椿の飼い猫のツンが死んでゴミステーションに
捨てられていました。
椿にはストーカーの元彼がいます。
現在付き合っているのは動物病院で看護をしている須藤です。
ツンはかみ殺されていました。
噛み跡はアライグマのものでした。

"私がお嫁に行く時に"
正太郎の友人の鴻上に絵を見つけて欲しいと頼まれます。
12歳の時に祖母が大人になって結婚する時に祖父が書いた絵を
一枚プレゼントしたいと言いました。
祖母は亡くなってしまいました。

"蝶は十一月に消えた"
正太郎の学校の磯崎先生が昨年受け持っていたクラスの女生徒の
一人の二葉が行方不明のままです。
仲の良い三人の女生徒たちの一人です。
その一人の一重が失踪しました。
もう一人の三奈美はネットカフェで泊まるような生活をしています。

このシリーズを読むのも三冊目です。
読みなれてきました。
櫻子の性格も嫌ではありません。
高校生の間で殺人が起きるのはなんとも重苦しいです。

旅者の歌 中途の王

2015-06-07 21:00:00 | 

小路幸也著"旅者の歌 中途の王"を読みました。
"旅者の歌 始まりの地"の続編です。
リョシャたちが旅に出た理由は前編に書かれています。

リョシャたちはタルホ国に着きます。
タルホアルワンたちに迎えられます。
カポックという女性戦士に会います。
彼女も仲間に加わり旅は続きます。

中途の王が支配する白い森に着きます。
隣接するヒュルギアンズ国にはドュランドセットルン王が
います。
王はリョシャたちはロットンといい、人間であり、
カポックのアルワンは妖精であり、自分たちハイフルは精霊で
あると教えます。
ヒュルギアンズ国の人たちは中途の王を倒し白い森を解放して
くれる人がやってくるのを待っていました。
彼らの力をもらってリョシャたちは白い森へ戦いに向かいます。

白い森での戦いの後、彼らは先へ進みます。
ドュランドセットルン王が仲間に加わります。
船で初めて見る海へ乗り出します。

あまりに話が込み入ってきてうまく説明できません。
ものすごく端折りました。
登場する人物たちは好感が持てますから読み進むのは難しく
ありません。
実際に読んでください。
この話は映像になることがあったら見た方が、読むより
わかりやすいのではと感じます。
日本のファンタジー小説ってほとんど読んだことがないので
新鮮です。

ビブリア古書堂の事件簿5 栞子さんと繋がりの時

2015-06-06 21:00:00 | 

三上延著"ビブリア古書堂の事件簿5 栞子さんと繋がりの時"
を読みました。
五浦大輔の告白に栞子は待って欲しいといいます。

"『彷書月刊』(弘隆社・彷徨舎)"
古書店に彷書月刊をまとめて売りに来る女性がいるという
女性の話を聞きます。
数日後に女性は買い戻しにやってきます。
ビブリア古書堂にその女性が本を売りにやってきます。
本にはマークや書き込みがあります。
せどり屋をしている志田が知り合った本好きの男を連れて
店にやってきます。

"手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)"
栞子の友人の滝野リュウの後輩の真壁奈名子に相談を受けます。
菜名子の弟が父親の大切にしているブラック・ジャックの本を
処分してしまいました。
父親の気持ち、弟の気持ちを櫻子は推理します。

"寺山修司『われに五月を』(作品社)"
昔迷惑を掛けられた門野澄夫が頼み事を持ってきます。
亡くなった兄が生前に寺山修司の『われに五月を』の初版本を
譲るといってくれたのに家族が信用せず渡してくれません。
話が真実であり本を渡してくれるよう交渉を依頼されます。

本好きで、本の知識が満載の栞子が知識を元に謎を解いていきます。
ブラック・ジャックに対する薀蓄はすごいです。
版が違う度に内容が書き換えられているそうです。
こうやって書かれているということは作者の方も栞子同様に
本に詳しいということですよね。
時間には限りがあるのにどうしてこれだけの本が読めるのでしょう。
内容を覚えてることにも驚きます。

栞子のお母さんも登場します。
夫と娘たちを捨てて家を出ていったお母さんの心は理解できません。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘

2015-06-05 20:24:57 | 

太田紫織著"櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と
九月と君の嘘"を読みました。

"呪われた男"
交番のお巡りさんの内海の、友人の藤岡のことで正太郎と
櫻子は相談を受けます。
藤岡は父親や親類の男たちが若死にをしているので自分も
まもなく死ぬのだと信じています。
サモエド犬のヘクターを飼っています.
ヘクターは何件かの親戚の家で飼われてきました。
その家の男の人たちが死んでいます。
ヘクターがいることもあってこんどは自分だと思い込んでいます。
騒ぎが収まった後、ヘクターは櫻子の家で飼われることに
なります。

"お祖母ちゃんのプリン"
正太郎は祖母の命日にお墓へ行った帰りにプリンを持って
櫻子の家へ行きました。
今回の謎解きで活躍するのははあやさんです。
お祖母さんが入院していた時に正太郎はちょっと遠回りを
していつも決まった店のプリンを買っていきました。
もう食べられなくなっていたお祖母さんに、いつもここの店の
プリンを買ってきてと頼まれました。
ばあやさんにはどうしてこのプリンなのか、お祖母さんの
気持ちがわかりました。

"託された骨"
学園祭に櫻子さんがきました。
ごちゃごちゃになった整理されてない理科準備室へ入って
行ってしまいます。
そこには前任者の佐々木先生が残した動物の骨格標本が整理
されずに置かれています。
磯崎先生に櫻子と正太郎は整理を頼まれます。
整理中に人骨が見つかります。
動物だけではなく人間までと正太郎や磯崎先生はびっくりします。
この骨から佐々木先生とお姉さんとある女性の思いを、櫻子は
導き出します。
櫻子と佐々木先生との繋がりも明かされます。

櫻子は骨を組み立てる標本士です。
先に読んだ本では出てこなかったのでそうだったのかと
わかりました。
標本を作る仕事って現実にあるのですね。
考えてもみませんでした。
やってみたいというだけではなかなかなれない職業のように
思います。

櫻子さんが骨格標本を始めるようになった昔のことが
明かされています。

野武士のグルメ

2015-06-04 19:24:36 | 

久住昌之著"野武士のグルメ"を読みました。
食べ物や飲食店についてのエッセイ集です。
久住さんはテレビで放送された"孤独のグルメ"の原作者だ
そうです。
"孤独のグルメ"は現在三重テレビで放送されているシーズン2
を見て知りました。
東京周辺のお店を松重豊さんが演じる井之頭五郎が食べ歩く
というものです。
何に惹きつけられるかというと五郎の食べっぷりです。
実にいい顔をして食べています。
食べ方がきれいです。
見ているとなんだか幸せな気分になります。

食べ物屋さんの話を書いている人なら平気で初めての店に
入っていけるだろうと思っていたら迷って迷ってなかなか
入っていけないんですね。
この部分は自分のことのようでわかるわかると思いながら
読みました。

高級な凝った料理の話はありません。
庶民的な食べ物の話が多いです。
冷やし中華、アジのひもの、麦とろ、おはぎ等々。

おはぎはお母さんの経験談で戦争中にお母さんの
お兄さんに、お母さんとお母さんのお父さんと山梨から
水戸の偕楽園におはぎを持って会いに行った話です。
やっと会えたお兄さんはおはぎを十いくつも食べた
そうです。
戦死した仲間が多い中、無事帰ってきたお兄さんの現在は
酒浸りだということです。
緊張の場面から弛緩の場面への変化です。

一気に読んだら最後の方は飽きてきてしまいました。
説明文はありませんが雑誌に掲載されたものをまとめた
ものでしょうか。
ひとつずつの話を間を開けて読んだ方がいいかもしれません。