雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ストーミー・ガール サキソフォンに棲む狐Ⅱ

2014-10-31 21:00:00 | 

田中啓文著"ストーミー・ガール サキソフォンに棲む狐Ⅱ"
を読みました。
"ウィンディー・ガール"の続編で完結編です。
前編では主人公の永見典子のお母さんがサキソフォンを
壊してしまうところで終わりました。
棲んでいた狐はどうなるのか気になるところでした。
続編がなかなか出版されなくて待ち遠しかったです。

絶望した典子ですが楽器を修理してくれるところを
探しに行きます。
出会ったのが尾之上というリペアマンです。
彼によってサキソフォンは修理されました。
チコも姿を現します。
典子は学生のバンドのメンバー募集のチラシを見て
メンバーとなります。
同時に募集に応じた女性のサックス奏者の水之江由加里
と二人のサックスとなりました。

彼女のサキソフォンの前の持ち主はモトキという人物
だとわかります。
典子は新宿の暴力団員に何度も狙われます。
誰もが何かを恐れて知っていることを話そうとしません。
警察も信用ができません。

家も荒らされお母さんは逃げ出しました。
お父さんの死に関係があります。

全編にジャズのことが語られています。
音楽好き、ジャズ好きな人には内容が深く理解できる
ことでしょう。
私にはチンプンカンプンです。
雰囲気だけ感じるといったところでしょうか。
ジャズを含め音楽って難しいものなんですね。
残念ながら私には音楽は聞いてよかった、よくなかった
とかしかいえないものです。
ま、それでいいかと思っています。

「裏窓」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志

2014-10-30 21:00:00 | 

今邑彩著"「裏窓」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志"
を読みました。
ヒッチコックの映画の裏窓を知っていると内容がより
楽しめます。
事故で歩けなくなった少女の純子が窓辺で寝ています。
兄は新婚旅行中で家政婦さんがその間泊まってくれて
います。
窓から見えるマンションの部屋の窓辺で飼われている
小鳥を双眼鏡で見るのを楽しみにしています。
女性の部屋に男性がいるのを目にしました。
翌日その部屋の女性が窓から落ちて亡くなったのを
知ります。
純子は部屋に男性がいたことを警察に知らせますが
無視されました。

女子大生二人で暮らしていたうちの一人が殺されて
いるのが発見されました。
その時旅行に行っていたもう一人も叔母の家で殺され
ました。
純子には家政婦さんがいない時を狙って無言電話が
架かってきます。
警察は彼女の話をまともに聞いてくれません。
しかし二人目の女子大生が殺された直後に純子に
架かった電話には鳩時計の音が聞こえました。
その時計は5分遅れていました。
現場の時計であると気づいた警察は純子のことを
真面目に気にしだします。

最初はオカルト的に始まります。
どんな話になるんだろうと思いましたが事件が
起こってからは普通のミステリーです。
裏窓をなぞっている部分が多いです。
最後は映画のように純子は…

絹靴下殺人事件

2014-10-29 21:00:00 | 

アントニイ・バークリー著"絹靴下殺人事件"を読みました。
小説家のロジャー・シュリンガムが探偵役として活躍
するシリーズの1冊です。
かなり以前に書かれたものです。
ロンドンに出たまま行方不明になった娘を探す父親から
手紙をもらったシュリンガムは調査を開始しました。
彼女は数週間前に履いていたストッキングの片方で
首を吊って死亡していることをつきとめました。
自殺とみなされていました。
次々と同じように死亡する女性がみつかります。
シュリンガムの知り合いのモーズビー警部も事件を
調べ始めます。
亡くなった人に共通した知り合いが数人います。
この中に犯人がいるのではないかとシュリンガムらは
彼らを調べます。
婚約者を喪ったプレイデルや妹を喪ったアンには
知ったことを打ち明けて協力しあいます。
最後の場面ではアンが殺された人の代わりになって
殺される場面を再現してみせます。

しかし無茶です。
もう少しでアンは実際に死んでしまいそうになります。
ここまでやるのはやり過ぎというものです。

今日のいろいろ

2014-10-28 18:40:22 | 日常の出来事
夜はずいぶん寒くなりました。
夕方5時になると薄暗くなってきました。
あと数日すれば5時には真っ暗になってしまうんでしょうね。
朝のうちに温度計を見たら40度になっていました。
えー、そんなばかなと思いました。
直射日光が当たっていましたからそんな事もあるんでしょうか。
日が当たらない所へ移動したらどんどん下がっていって
20度ぐらいになりました。
でも40度になるなんておかしいですよね。
温度計くるっているんでしょうか。

一番小さな金額の買い物ってなんですか。
これが私にとって一番小さな買い物だなと思うものを
今日買いに行きました。
なんだと思います?
2円切手です。
切手を貼るはがきを出そうとして値上げして50円では
なくなったのだということをはたと思いだしました。
50円切手も80円切手も予備をたくさん持っています。
今はいくらなのか調べたら52円でした。
きっと2円切手があるだろうなと思いつつ郵便局へ
行きました。
2円切手ありますかと聞いたら笑顔でありますと答えて
くれました。
たくさん買っても使わない可能性が大きいですから1枚だけ
買いました。
2円の買い物ですが気持ちよく売ってくれました。
たぶん1円切手もあるんでしょうね。

パソコンの買い替え

2014-10-26 20:24:50 | コンピュータ
パソコンを買い替えました。
やっとWINDOWS 8.1です。
昔はソフトがバージョンアップしたとか新規に導入された
とかいうと喜んでどんな便利な機能が追加されたのか
どんな使い方ができるのか触りまくったものです。
今はどうかというとめんどくさいの一言です。
設定はなにもしなくて送られてきたものに電源を入れたら
即使えたのにびっくりしました。
LANの設定もしなくていいのですね。
自動設定なんですね。
そのへんは楽でいいのですが使いにくいことこのうえ
ないです。
画面の色やフォントがいまいち思うようになりません。
目が痛いです。
手も痛いです。
キーボードもマウスもどうしてこんなに硬いのでしょう。
たかだか1日か2日使っただけで腱鞘炎です。
とまあ、もう若くないと新しいものになじめなくて悪口の
オンパレードです。
そのうちこれいいなぁ、もう元には戻れないなぁという
ようになるんでしょうか。

茶色の服の男

2014-10-25 21:00:00 | 

アガサ・クリスティ著"茶色の服の男"を読みました。
ポワロもマープルも出てきません。
主人公はアン・ベディングフェルドという無鉄砲な
二十歳ぐらいの女性です。
考古学者の父を亡くして一人ぽっちになりました。
アンはロンドンの地下鉄で男が何かに驚いて転落死した
のを見ました。
茶色の服を着た男が医師だと言って転落した男に触れ
何かを取って落として行きました。
拾った紙切れに書いてあったことからアンは全財産の
ほとんどで船の切符を買って南アメリカへ行く船旅に
出ることになりました。
アンは船の中でサー・ユースタス・ペドラーや秘書たち、
ブレア夫人のスーザンらと知り合いになります。
アンは船の中でも殺されそうになり、南アメリカに
上陸後も偽手紙で誘き出されて危ない目にあいます。
大きな組織のボスである大佐がいろんな犯罪を指示
しています。
地下鉄で死んだ男もユースタスの持家で殺されていた
女も組織の一員で大佐の指示で殺されたのです。
誰も大佐が誰か知りません。
過去の事件で無実の罪を着せられた宝石の採掘をして
いた若者たちがいます。
濡れぎぬを晴らそうと関わってきます。

アンはお金もないのに平気で知らない土地へ飛び出して
いく無鉄砲な性格です。
知り合いを作りどうにでも生きていける人です。
無茶なことばかりします。
彼女が信じた人たちの中に大佐がいないといいけどと
思って読みました。
さあて、誰が大佐だったでしょう。

ママは新人シェリフ

2014-10-24 21:00:00 | 

J.A.ジャンス"ママは新人シェリフ"を読みました。
ジョアンナ・ブレイディアはシェリフだった夫を亡くしました。
小学生の娘のジェニーがいます。
ジャンヌがシェリフに選ばれて家族と離れて警察学校に
行くことになりました。
娘は夫の両親が家に来て面倒を見てくれます。
ジェニーの元クラスメイトのセシの若いお母さんが
殺され離婚した元夫のホルヘが逮捕されました。
ホルヘの無実を信じる人からジョアンナは調査を依頼
されます。
管轄外で出来ることはないと言いながらもジョアンナは
学校の合間に調べてみます。
連続殺人が起きているのにばらばらの土地での出来事で
一人の犯人の仕業と思われていません。
ホルヘは犯人ではないがマイノリティの人種のため
不利となることを考え司法取引に応じるつもりです。
やがて警察学校のクラスメートの女性まで殺されそうに
なります。
追い詰められた犯人はジェリーとセシを誘拐します。

家族の関係がしっかり描かれていて家族の物語としても
おもしろかったです。
義理両親との関係の方が安心できるもので実の母は
取扱いに困る人物です。
学校の近所のバーのバーテンダーとは親しく会話する
関係です。
犯人は自分から出てきてしまった感じです。
シリーズになっているらしいです。


狐火の家

2014-10-23 21:00:00 | 
貴志祐介著"狐火の家"を読みました。
弁護士の青砥純子と元泥棒で今はセキュリティ・
ショップを開いている榎本径が登場する密室的な
ミステリーの連作短編集です。
ちょっとくどかったりじれったかったりするところが
ありますが二人の掛け合いがおもしろいです。

"狐火の家"
果樹園が続くようなところに建つ古い家で高校生の
娘が殺されました。
家族は親類の家に泊まり部活のため一人早く帰って
きていました。
玄関の鍵は掛かっており一つの窓が開いていました。
雨が降って地面はぬかるんでおりそこから人が飛び
降りた形跡はありません。
青砥が呼ばれ、青砥は榎本に助けを求めます。

"黒い牙"
飼い主がなくなりペットの世話をその妻がしないので
飼い主の友人が引渡し交渉を青砥に依頼しました。
そのペットとは青砥が震え上がる毒蜘蛛でした。
飼い主は自分の飼っている蜘蛛の毒で亡くなりました。
事故と処理されましたが殺人ではないかと青砥は榎本に
助けを求めます。

"盤端の迷宮"
棋士がホテルで刺されて亡くなりました。
鍵とチェーンが掛かっていました。
将棋のソフトが強くなり席を立った時にソフトを使って
次の手を得ているのではないかとの疑惑が起っています。
彼は携帯を持っているような人ではないのですが持って
いてわざとらしく見せていました。

"犬のみぞ知る"
劇団の主宰者が家で殺されました。
家には飼い犬が庭に放されていました。
犬は少しの慣れた人以外には激しく吠えます。
被害者が劇団員が来ていると殺される前に架かってきた
電話で話しています。
アリバイがないのは三人だけです。
一人には犬は吠えます。
もう一人は犬アレルギーで近づけば発疹がでます。

卯月の雪のレター・レター

2014-10-22 21:00:00 | 

相沢沙呼著"卯月の雪のレター・レター"を読みました。
たぶん中学、高校の女の子が一番理解できるのでは
ないかと思います。
5編の短編集です。
最初は苦手な種類の話だなと思っていましたがだんだん
悪くないなと思えました。

"小生意気リゲット"
両親を亡くした姉妹が姉が就職して二人で暮らすように
なりました。
妹は高校生です。
妹の姉を無視する態度を取るようになりどうしてなのか
さみしく思っています。

"こそどろストレイ"
姉妹三人の家に真ん中の娘の友人二人が遊びに行きました。
まだ小さな末娘が離れの倉にゲームを取りにいって
花瓶がなくなっていると告げました。
朝には父親があることを確認しています。
降った雪には不審な足跡はありません。
上の娘が自分が壊したといいます。

"チョコレートに、躍る指"
事故にあった友人の見舞いに訪れます。
見舞いに行く方はショックで言葉が出なくなっています。
入院している方の子は目が見えない状態です。
彼女は人と打ち解けられる子ではありません。
一人だけ大切な友達がいます。

"狼少女の帰還"
小学校の先生の資格を得るため教生にいきました。
彼女は疎外された小学生時代を送っています。
指導教官は熱心な人ではありません。
一人の問題児とみんなから扱われている女の子がいます。

"卯月のレター・レター"
祖父のもとに亡くなった祖母からの手紙が届きます。
古い手紙で結婚前に書かれて投函されなかったものの
ようです。
なぜいまごろ、誰が送ってきたのか不審に思います。

青春の時期の女性たちが悩んだり悲しんだりする様が
描かれています。
最後の"卯月のレター・レター"はよくわかりません。
祖父は昔のことを思い出させられてよかったと思う
でしょうか。
そっとしておいて欲しかったのではと感じてしまいます。

夏休みに、翡翠をさがした

2014-10-21 21:00:00 | 

岡田依世子著"夏休みに、翡翠をさがした"を読みました。
児童書です。
小学六年生の子供たちの夏休みの出来事です。
玉江の家はそに鳥という旅館です。
お父さんが祖先のことや地方の歴史を組み入れた小説を
書くことに熱中して旅館の仕事をやらなくなりました。
お母さんは玉江の下の子供を連れて実家へ帰って
しまいました。
旅館は休業中です。
哲平は玉江の従兄弟で同じ年でクラスが違いますが
同じ学校へ通っています。
哲平のお父さんと玉江のお母さんが兄妹です。
お母さんは哲平の家にいます。
赤木信彦は転校してきたばかりの性格のいい子です。

川が海岸に流れ込んでいる海の近くです。
川や海岸では翡翠が見つかります。
信彦が海岸で翡翠を探しているのを玉江と哲平は
見かけました。

三人で翡翠探しをすることにしました。
玉江の亡くなったお祖父さんが翡翠探しの名人で
翡翠のある場所を書いた巻物があると聞きました。
しかし倉は火事で焼け祖父は亡くなっています。
祖父が火事の後に書いた掛軸の歌が暗号になって
いるのではないかと考えます。

彼らは暗号が指し示す場所へ大人に告げずに出かけました。
その場所が表紙の絵のようなところです。
はしごや綱も自転車で持ってきました。
ヘルメットも持参です。
さぁて、翡翠は見つかるんでしょうかね。

夏の思い出です。
きっと一生忘れない思い出ですね。

ショコラティエの勲章

2014-10-20 21:00:00 | 

上田早夕里著"ショコラティエの勲章"を読みました。
チョコレートやケーキがいっぱい出てきます。
お菓子が好きな人にはたまらない本でしょう。
私自身はケーキのたぐいは年取ってきてからはあまり
興味がなくなりました。

絢部あかりの父は和菓子職人です。
父の勤める和菓子店の福桜堂で売り子をしています。
二軒隣に人気ショコラトリーのショコラ・ド・ルイが
あります。
あかりはある出来事からショコラ・ド・ルイのシェフの
長嶺和輝と知り合いになります。
連作短編集です。

"鏡の声"
バレンタイン・ディーにあかりはショコラ・ド・ルイに
チョコレートを買いに行きました。
そこで中学生のグループが万引きをするのを目にしました。
居合わせた女性が大声で告発します。

"七番目のフェーヴ"
あかりの友人グループの一人が結婚することになりました。
六人でフェーヴを六個入れたガレット・デ・ロワを特注で
焼いて送ることになりました。
フェーヴは陶器の小さな焼き物です。
友人からフェーヴが7つ入っていて誰が何のために入れたか
あかりは頼まれて調べることになりました。

"月人壮士"
同僚の美奈に和菓子職人の三好の創作和菓子を長嶺に
見てもらいたいと頼まれます。
三好の考えたデザインが長嶺の店のアイスクリームの
デザインに使われているのではないかと声がでます。
あかりは何が起ったのか関わっていきます。

"約束"
ショコラ・ド・ルイの職人の沖中に誘われて長峰や沖中の
知り合いの南仏料理のレストランへ食事に行きました。
長嶺と沖田とレストランのオーナーの梅崎の過去の
出来事をあかりは聞きます。

"夢のチョコレートハウス"
写真を持って女性がこの人に菓子を売らないで欲しいと
頼んで廻っています。
夫の田崎は糖尿病になって食事に制限があります。
田崎の夢はチョコレートハウスを開くことです。
長嶺に糖尿病の人でも食べられるチョコレートの開発を
頼んでいます。

"ショコラティエの勲章"
田崎は関西ショコラ倶楽部の会員です。
一定の財産がある人たちでチョコレート好きな人たちが
集まっています。
毎月にシェフを呼んで作ってもらったチョコレートを
楽しんでいます。
長嶺が担当した会にあかりは特別に参加しました。
チョコレート店のシェフの姪の若い女性の花梨が代理で
参加し長嶺のチョコレートに不満の発言をしました。

長嶺がほとんどの話に登場します。
あかりは長嶺をシェフとしてだけではなく信頼をおいて
います。
まわりの人に暖かな目を向けられる人です。
他の人の成長にも手をかします。

贋作『坊ちゃん』殺人事件

2014-10-19 21:00:00 | 
著者 : 柳広司
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日 : 2010-11-25

柳広司著"贋作『坊ちゃん』殺人事件"を読みました。
漱石の坊ちゃんの3年後の出来事です。
おもしろいな。
本物の坊ちゃんとちゃんとつじつまがあっていてよく
まあこんな風に考えつくもんだと関心します。
本物の坊ちゃんを読んだのは何十年も前のことでほとんど
忘れています。

四国から帰り街鉄で技手となり保守点検の仕事を
しています。
3年後に山嵐に出会い赤シャツが自殺したことを
知らされます。
自殺をするはずがないと坊ちゃんと山嵐は四国へ調査に
出かけます。
新聞によると島で首を吊ったのは山嵐と坊ちゃんが四国
を去った日です。
野だいこはその数日後に精神を病んでずっと病院で
暮らしています。
新聞記者の平岡をはじめいろんな人に聞いてまわります。
坊ちゃんはだんだんと当時見えていたものが別の意味を
持っていたことに気づいていきます。
政治的な二つの勢力が争っていました。
学校の先生たちもどちらかに属して抗争していました。

最後はあやふやな終了の仕方でどうなったんだろうと
思います。
山嵐は何だって今頃になって調べようなんて気を起こし、
坊ちゃんを連れていったんでしょうね。
明治時代の世の中の状態は厳しいものだったようです。

こちら警視庁美術犯罪捜査班

2014-10-18 21:00:00 | 

門井慶喜著"こちら警視庁美術犯罪捜査班"を読みました。
岸すみれと三田村豪気は二人だけの美術犯罪捜査班です。
すみれが上司です。
三田村は美術の知識なしで配属されました。
お年寄りなどの美術の知識がなくさみしい人を狙って
価値のない美術品を詐欺同然に売りつける会社が
あります。
そのトップはなんとすみれの別れた夫でした。

美術品を巡る犯罪の話です。
あまり話に入っていけませんでした。

どうして買ってしまうのでしょう。
話術が巧みで催眠術にかかったみたいになるのでしょうか。
これは一生見ていて飽きないと思ったらそれはその人に
とって手に入れていい作品でしょうね。
ただ売った方に邪なものがあるのならそれは犯罪かも。

門井さんは美術を題材にした本が他にもあって
美術と関係あるのでしょうか。

自白 刑事・土門功太郎

2014-10-17 21:00:00 | 

乃南アサ著"自白 刑事・土門功太郎"を読みました。
警察物の連作短編集です。
ミステリーとはいえないほどあっさりと犯人は捕まります。
時代は昭和です。
この本の特徴は昭和に起きたいろいろな出来事が
こんなことがあった、あんなことがあったと書かれて
いることです。
そういえばそんなことあったなぁと懐かしい気持ちに
なります。
この本はそんな昔に書かれたものなのかと思いました。
しかしよく考えてみると今現在を舞台にしている話に、
今起っている世の中の出来事が書かれているものって
ほとんどみません。
舞台は昭和だけど現在書かれたものなのかと気づきました。
2009、2010年に書かれたと奥付にあります。

"アメリカ淵"
強要されて自白したと裁判で打って出た犯人、弁護士
ですが、ある証拠で無残にもぶち壊されてしました。
昔のバスには車掌さんがいたんだよね。

"渋うちわ"
フリオ・イグレシアスが一世を風靡した時がありましたね。
おしんをテレビで放送していた時の話です。
事件自体はすぐに犯人は捕まっています。
ずいぶん身勝手な人物です。

"また逢う日まで"
赤軍派が賑わしていた時期です。
重信房子の娘さんについての記事がつい先ごろ新聞に
連載されていてこんなところにお母さんの話が出てきて
妙な気がしました。
子供づれの夫婦の泥棒の話です。
妻の方がまったく子供に感心を持ってなく夫が引きず
られているような関係です。

"どんぶり捜査"
昭和58年と年が明記されています。
ホテル・ニュージャパンの火災、精神状態がおかしい
機長の起こした日航機の墜落事故などがありました。
映画では「E・T」がはやりました。
外人が犯人です。
テレビで丼物を犯人に食べさせている場面がよく
あります。
故郷の食べ物の小麦粉を焼いたものとカレーを作って
やります。

土門は高校、中学の女の子の父です。
二人にあそこへ連れてってとか言われているいい父親です。

風ヶ丘五十円玉祭の謎

2014-10-16 21:00:00 | 

青崎有吾著"風ヶ丘五十円玉祭の謎"を読みました。
"体育館の殺人"、"水族館の殺人"の続きだったのですね。
知らずに読んでいてあれっと思いました。
今回は連作短編になっています。
裏染天馬がちょっとした謎を解いていきます。
天馬の偏屈ぶりはこの本ではあまり感じられません。

"もう一色選べる丼"
学食では注文したものを食堂外への持ち出しが許されて
います。
ただし食器は必ず戻しておかなくてはいけません。
破ると持ち出し禁止になります。
人目につかない食堂の裏で食べて食器をそのままに
してあるのが見つかりました。
誰がどうしてこうしたことをしたのか天馬が推理します。

"風ヶ丘五十円玉祭の謎"
寝入神社のお祭に柚乃は兄と出かけました。
そこで天馬の妹の鏡華と香織に出会い屋台で食べ物を
買って歩きました。
天馬にも出会います。
多くの屋台ではお釣りを50円玉でくれます。
どういう理由で五十円玉なのだろうという謎です。

"針宮理恵子のサードインパクト"
針宮はちょっととんがった女子学生です。
早乙女という年下のつきあっている男の子がいます。
早乙女は吹奏楽部でクラリネットを吹いています。
彼のほかは女子ばかりです。
買い物に一人で行かされ帰ってくると戸は閉じられ
なかなか入れてもらえません。
いじめなのかと針宮はやきもきします。

"天使たちの残暑見舞い"
夏休みあけに演劇部の先輩が残したノートを見ていました。
不思議な出来事に出会ったことが書かれています。
ふたりの女子生徒が抱き合っているのを目にしました。
彼女らから目を離し教室の方を見ていました。
しばらくして教室へ戻ったらふたりの姿が消えていました。
教室は三階です。
どうやって消えたのか?


"その花瓶にご注意を"
天馬の妹の鏡華も探偵の能力があります。
鏡華は中学生です。
廊下に置いてあった花瓶が割れていました。
割れた音を聞いていません。
犯人を追求して白状させようとしますがなかなか白状
しません。

気軽に読めます。
妹も探偵として登場ですね。