かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

『地球防衛軍』40年ぶりに再鑑賞しました。

2023-08-20 20:19:43 | アニメ特撮

 奈良市の今朝の最低気温は25.8℃、昼の最高気温は36.9℃、五條市の今朝の最低気温は23.8℃、昼の最高気温は36.6℃でした。今日は一日よく晴れて、昨日にも増して暑い一日になりました。午後は入道雲が立ち上がり、わずかに陰る時間もありましたが気温を下げるようなことは無く、日射の凶悪さが際立つ一日でした。日没前になって急に空が暗くなり、雷がゴロゴロ唸る音が聞こえてきましたが、結局雨はずっと南西の方でのみ降り、こちらには一滴も落ちてきませんでした。そのために残念ながら昨日同様暑い夜を迎えています。

 そんな生憎の天気でしたが、ようやく無事孫も生まれましたので、安心して映画館に行くことにしました。目的は「午前十時の映画祭」で選ばれた東宝特撮映画「地球防衛軍」の鑑賞です。午前十時の映画祭は、4月から1年間かけて過去の名作映画をデジタル処理で鮮やかに蘇らせて全国の映画館で次々上映していくもので、今年で13回目になるそうです。「地球防衛軍」は公開が昭和32年(1957年)という66年も昔の映画で、ゴジラ、ラドン、モスラなど数々の東宝特撮映画を生み出した本多猪四郎と円谷英二コンビがフルカラーの「東宝スコープ」で撮影した初めての特撮映画です。さすがに公開時はまだ私は生まれていませんが、高校生のときに東宝特撮映画のブームがあり、よく大阪の映画館でオールナイトで東宝特撮映画を連続上映するという催しがありました。その中で上映されていた1本が「地球防衛軍」で、伊福部昭の勇壮な音楽とともに、電子砲、マーカライトファープ、モゲラといった超兵器達がドンパチやらかすという、嗜好にピッタリの映画でした。このようなオールナイト上映は何度か色々な映画館で企画されて数多くの東宝特撮映画を友人たちと観に行きましたが、中でも「地球防衛軍」は一二を争う好きな映画だったのをおぼえています。そんなわけでぜひともこの機会に美しく蘇ったという映像を観ておきたかったのですが、ようやく今日それがかない、大満足でした。しかし記憶というのは曖昧なもので、今回観直すことができたおかげで、重要なシーンをいくつか、記憶違いしていたことに気づきました。例えばミステリアン攻略の新兵器電子砲について、その設計を防衛軍科学戦闘班の若いのが考えたと司令室で一人悩んでいた司令官に部下が持ち込むシーンがありますが、記憶ではあのシーンで取り沙汰されるのはマーカライトファープで、何人かの白衣を着た研究者たちが働く研究室で披露される、というふうに覚えていました。まあ40年以上前の記憶なんてそんなものかもしれませんが、今回それが修正できただけでも行った価値があったように思います。それにしても、特撮シーンは時代を感じさせますし今のデジタル合成で織り成される映像美からしたら比べるべくもありませんが、極めて日常的な村の盆踊りシーンから、山火事と村の崩落、モゲラ出現、ミステリアン登場まで一気に非日常化していく展開、実写とのスムーズな切り替え、重厚感あふれるアングルの取り方、精巧なミニチュア、そして伊福部サウンドとが見事に組み合わさって迫力ある映像が展開していました。何となくもっさりと感じられた物語の速度感やあっさりした終幕、全体的な設定の甘さも感じないではなかったですが、それもこれも、60年余を越えて積み上げられ、洗練されてきた映画技法があってのことで、むしろそんな昔にここまで壮大な話を破綻なくまとめて映像化したことこそ驚くべきことでしょう。改めて観直してその素晴らしさに感じ入り、瞬く間に過ぎた1時間半でした。

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