かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

セイロン紅茶に壊滅的打撃? スリランカ大統領の化学肥料撲滅運動はうまくいくかどうか?

2021-09-12 20:07:30 | Weblog
 奈良市の昨日の最低気温は21.5℃、最高気温は28.5℃、今日の最低気温22.6℃、最高気温は24.6℃、五條市の昨日の最低気温は20.7℃、最高気温は28.1℃、今日の最低気温はで20.9℃、最高気温は23.8℃でした。昨日、今日とも思いの外本格的な雨が降り、休日の仕事が何もできないまま、のんべんだらりと過ごすことになりました。ただ昨日は夜になって娘の賃貸住宅関係のトラブルが発覚、思いの外小難しい様子が伺えたため、その対処を色々調べているうちに思わず時を過ごし、ブロク更新を忘れてそのまま寝てしまいました。そういえば、更新したっけか? と曲がりなりにも気づいたのは今朝になってから。あまりこれまでにはない更新ミスには我ながら驚いてしまいました。

 さて、スリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は、国内の農業をすべて有機生産とする世界初の国となることを目指し、今年から化学肥料の輸入を禁止する方針を打ち出して、国を挙げての有機農業推進を開始したとのことですが、そのために危機感を募らせているのが世界的な大産地の一つであり、ブランドを確立しているセイロン紅茶の生産者たちだそうです。曰く、10月にも生産が落ち込み、今年の生産量は、平年の約3億kgから半減する恐れがあるとのこと。年間12億5千万ドル以上の貿易収入を稼ぎ出し、スリランカの輸出収益の約10%を占める主要産業が危機的状況に陥るかも知れないのだそうな。「紅茶栽培がだめになれば、300万人が仕事にあぶれることになる」とスリランカ紅茶工場オーナー協会は憂慮しているとのこと。
 確かに茶はとにかく肥料を食いまくる植物で、我が国でも他の作物からすれば信じられないくらい大量の肥料を使って栽培されています。「葉」という植物体そのものを毎年刈り取っていく以上、樹体の維持には肥料は欠かせないわけですが、そのために、茶畑は過度の塩類集積や窒素等の溶脱、周辺の水環境の汚染など、環境への負荷も残念ながらそれなりに大きいものがあります。そこで我が国でもそれを改善すべく様々な試みがなされているところではありますが、これまで使用してきた化学肥料を全て堆肥などの有機質肥料にいきなり切り替えるのは、肥料としての効果、コスト、手間など、あらゆる点でこれまでよりも状況が悪化せざるを得ない要素ばかりで、何一つ良い点がありません。せめて何年もかけて徐々に有機質肥料の割合を高める、とかいうのならともかく、いきなり化学肥料0、有機だけで栽培しろ、と言われて、はい判りました、と切り替えられる農家が世界中にどれだけいるか、少なくとも我が国なら皆無に近いと思われます。
 スリランカの壮大な国を挙げての農学実験。見事切り替えに成功したならそのノウハウは是非世界に広めて欲しいですが、果たして続報は得られるのかどうか。

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