電脳筆写『 心超臨界 』

ひらめきを与えるのは解答ではなく質問である
( ウジェーヌ・イヨネスコ )

「元気」の本来の意味は、元始の宇宙生成エネルギー――興膳宏

2024-06-29 | 07-宇宙・遺伝子・潜在意識
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李白の「日出入行(にっしゅつにゅうこう)」は、太陽の運行をうたった詩だが、そこにこんな句がある。〈 人は元気に非(あら)ず 安(いず)くんぞこれと久しく徘徊(はいかい)するを得ん 〉。人は創造のエネルギー自体ではないから、太陽といっしょに行動するわけにはいかない。しかし、と李白は開きなおり、私はこの宇宙と一体化して、その根元のエネルギーそのものになってみせるぞ、と最後に大見得(おおみえ)をきっている。


◆「元気」の本来の意味は、元始の宇宙生成エネルギー

「漢字コトバ散策――『元気』宇宙生成のエネルギー」
 京都国立博物館長 興膳宏
( 2005.02.13 日経新聞(朝刊))

立春を過ぎても、当分は寒い日がつづく。寒いと朝起きるのもつらいし、気持ちがつい内向きになる。子どものころ、前かがみの姿勢で登校しているのを先生に見つかると、「背筋を伸ばして、元気よく歩け」と叱咤(しった)された。つらい時こそ元気が必要なのは、今でも変わらない。

「元気」の本来の意味は、元始の宇宙生成エネルギーである。つい先ごろ宇宙の彼方から送られてきた土星の衛星タイタンの写真は、地球の生命誕生以前の状態を彷彿(ほうふつ)とさせて、私たちの想像力をかきたてたが、あのもやもやとした中から生命を生む力こそ「元気」である。李白の「日出入行(にっしゅつにゅうこう)」は、太陽の運行をうたった詩だが、そこにこんな句がある。

人は元気に非(あら)ず 安(いず)くんぞこれと久しく徘徊(はいかい)するを得ん

人は創造のエネルギー自体ではないから、太陽といっしょに行動するわけにはいかない。しかし、と李白は開きなおり、私はこの宇宙と一体化して、その根元のエネルギーそのものになってみせるぞ、と最後に大見得(おおみえ)をきっている。

中国では古くから、人体は小宇宙になぞらえる。人が母の胎内にあって生命を授かるのも、また「元気」のはたらきによるのだ。赤子は「元気」を内に宿して、この世に生まれでるのである。

生命を成りたたせ維持する「気」が正常にはたらいてこそ、私たちは健康でいられる。『荘子』達成篇によると、「気が体内で上がりもせず、下がりもせず、身体のまん中の胸のあたりに集まると、病気になる」のだという。「気」の循環の不調和が人の健康をそこねるという考えである。健康な状態を意味する「元気」は、病気が治ることをいう「験気(げんき)」や「減気」から来ているとする説もあるが、ともかく中国語にはない用法である。

相継ぐ自然災害からまだ回復できずにいる人々にとって、この厳しい寒さは堪えがたい試練であろう。だが、人が生まれながらに備えている「元気」を十分に発揮して、春の暖かさを迎えてほしい。
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