電脳筆写『 心超臨界 』

一般に信じられていることと全く逆のことに
真実があることがしばしばある
( ブリュイエール )

道理と公正さを貫く――青砥左衛門尉藤綱

2024-07-16 | 03-自己・信念・努力
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<a href=" http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD30985/comment.html " target="_blank">映画「プライベート・ライアン」</a>では、第2次世界大戦の真っ只中、「3人の兄を戦争で失った末っ子のジェームズ・ライアン2等兵を探し出し、故郷の母親の元へ帰国させよ」という命令をめぐり、8人の兵士の死を犠牲にした救出劇が描かれます。

鎌倉時代、川に落ちた十文の銭をめぐり、「たとえ十文といえども、川底に埋もれさせたのでは、天下の通宝(つうほう)をむざむざ失うことになる。いくら費用がかかろうと、拾って再び世に出せば、通宝は役立つ」として、多額のタイマツ費を使って川の底を探させた男がいました。


◆道理と公正さを貫く

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( 童門冬ニ、PHP研究所 (1996/9/1)、p9 )
北条時頼――仁愛・公平・質素を旨とした“名君”の祖型

さて、時頼の時代に限られるわけではないが、この頃、地方武士からの土地争いの訴訟が多かった。当時の武士の価値観に「一所(いっしょ)懸命」というのがある。現在使われている「一生(いっしょう)懸命」の原語だ。“ひとつ所領に命を懸ける”という、土地至上主義の価値観である。このために、相続時のゴタゴタ、あるいは他人の土地の横領などが始終起こって、幕府への訴えが多かったのだ。同時に、地方の代官の不公正な裁判がこれに輪をかけた。執権・時頼は、これらの訴訟を受け取るたびに頭を痛めた。

「祖父・泰時から、道理を貫き公正な扱いをするようにといわれたが、なぜ、諸国でこのような不正が起こるのだろうか?」

素朴にそんな疑問が湧(わ)いた。

ある夜、かれは鎌倉の市内を流れ、海に注ぐ滑川(なめりがわ)のほとりを通った。深夜だというのに、何人もの男がタイマツを持って、しきりに川面(かわも)を照らしている。何か探しているらしい。男たちを指揮していたのは一人の武士だった。道理と公正さを貫くので、時頼が特に抜擢して引付衆(ひきつけしゅう)(裁判官)を命じている青砥左衛門尉藤綱(あおとさえもんのじょうふじつな)であった。近づいた時頼は、タイマツを持った男の一人にきいた。

「何をしているのだ?」

「銭を探しております」

「銭を?」

きき返す時頼に、タイマツを持った男はあざ笑うようにこう答えた。

「川に十文の銭を落としました。それなのに、青砥様はわれわれを動員し、多額のタイマツ費を使って川の底を探させているのです。まったくの無駄遣いです。バカバカしいったらありません」

時頼は答えなかった。感動していた。胸の中で、〈さすが青砥だ〉と思った。

時頼は、最近、青砥藤綱に面目を潰(つぶ)されたばかりであった。それは、時頼の所有する土地の管理人と、ある土豪との間に起こった所有権をめぐっての争いで、引付衆である青砥藤綱は、時頼側の主張を退け、土豪の主張を認めたことだ。早くいえば、執権・時頼の敗訴となった。しかし青砥は、頑(がん)として自分は公正であると、この判決に自信を持っていた。時頼はこれをきいて、青砥の剛直さに感嘆した。その直後に、この銭探しの事件である。

普通に考えれば、川に落として十文の銭を探すために、その数倍もの費用をかけることは勿体(もったい)ない話だ。無駄遣いだと思える。がそうではない。

「たとえ十文といえども、川底に埋もれさせたのでは、天下の通宝(つうほう)をむざむざ失うことになる。いくら費用がかかろうと、拾って再び世に出せば、通宝は役立つ。賃金やタイマツの費用は無駄遣いではない」

青砥はそう主張するに違いない。青砥の話をきかなくても時頼には青砥の気持ちがよくわかった。そしていよいよ青砥に対する信頼感を強めた。
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1 コメント

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コメントに感謝 (great-something001)
2005-04-08 23:27:48
すごいコメントをいただき恐縮しています。ほんとうに天佑神助というしかない出来事に驚きました。ポールはアルミ製ですが、埋め込み部分は砲金で先端は尖っています。X写真では、武器めいたように映るのでしょうね、郵便局の担当者も「もしかしたら検査が通らないかも」とも言っていました。世の中には人知を超えたことが起きるものですね。向こうでは、鯉のぼりが珍しくて、近隣の人が訪れ国際親善に役立っているようです。ありがたいことです。

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