電脳筆写『 心超臨界 』

強みは物理的な能力がもたらすものではない
それは不屈の信念がもたらすものである
( マハトマ・ガンディー )

活眼 活学 《 徳川幕府の人材配置と女子教育――安岡正篤 》

2024-09-03 | 03-自己・信念・努力
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徳川幕府が長く続いたのは、家康という人が優秀な人材を地方の藩に配置したのが原因であります。大抵は自分の側近に置くんですが、中央はすぐ腐敗、堕落しますから駄目になり易い、地方はその腐敗、汚濁から免れ易い。そこでまず第一に親藩を紀州とか、尾張とか、水戸に、更に進んで松平藩という親藩をあちらこちらに置いて、人材を配置した。これが世界の歴史にかつてない3世紀近く政権を維持した所以(ゆえん)であります。それと、女子教育を非常に大事にしております。これが徳川幕府が成功した優れた点であります。


『活眼 活学』
( 安岡正篤、PHP研究所 (1988/06)、p52 )
[1] 活眼・活学
2 時世と活学

◆徳川幕府の人材配置と女子教育

人間の生理も、政治の政理も同じでありまして。人体で極めて健康な、活發な手足を持つということは、政治で言うならば、つまり宰相の手足となる――人材を集めることであります。手足となる有能な人物を持たなければなりません。そういう点において成功したのが徳川家康であります。徳川幕府が長く続いたのは、家康という人が優秀な人材を地方の藩に配置したのが原因であります。大抵は自分の側近に置くんですが、中央はすぐ腐敗、堕落しますから駄目になり易い、地方はその腐敗、汚濁から免れ易い。そこでまず第一に親藩を紀州とか、尾張とか、水戸に、更に進んで松平藩という親藩をあちらこちらに置いて、人材を配置した。これが世界の歴史にかつてない3世紀近く政権を維持した所以(ゆえん)であります。

それと、女子教育を非常に大事にしております。これが徳川幕府が成功した優れた点であります。もし幕府がこういう政策を探らなかったら、旗本を中心とする中央は百年ももたなかったろうと言われます。それがとにかく3世紀近く成功したというのは、人材の配置と妻や娘の女子教育に当を得た結果でありまして、今日でもこの日本を救う方法として採用すべき良策であると思います。

即ち優れた宰相が出て人材を集める。これはもちろん人材内閣でありますが、それだけでは駄目であって、抹消部にゆくほど人材を必要とします。つまり全国に人材網を作らなければなりません。これをどういう風にしてやるかと申しますと、やはり歴史を調べるのが一番です。昔から名君や名宰相といわれた人々の優れた伝記が随分ありますが、これらを集めて調べてみると非常に参考になりましょう。藩主なり大将が自分だけがいい気になって、自分の御機嫌をとってくれるようないい加減な人間だけ集めて満足しておると、案外もろく、たちまちのうちに没落しております。これは成功者の末期によくある現象です。

これからが日本の国運を決する時であると思われます。こういう時には、とにかく勉強をしなければなりません。政治の推移にあれよこれよと座談しておるだけではいけません。と同時に、もう少し日本の政治家にも、活学――生きた学問をしてもらって、今までのような通俗な政治生活だけやっておるようでは日本は破滅しますので、文字通り真剣に努力勉強してもらわなければなりません。
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