電脳筆写『 心超臨界 』

一般に信じられていることと全く逆のことに
真実があることがしばしばある
( ブリュイエール )

生きるための杖ことば 《 烟霞不遮梅香――松原泰道 》

2024-08-15 | 03-自己・信念・努力
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「烟霞不遮梅香」は、梅の花は、もやや霞のために隠れてはっきりと見えないが、しかし梅のよい匂いは、烟霞にも遮(さえぎ)られることなく香(かお)ってくる――というのが字義である。そして、その心は「よき人の徳行は、何ものにも妨げられることなく、ほのかに広がっていく」にある。さらに「深いところで通じ合う心を妨害するものは何もない」真実を示唆する。


◆烟霞不遮梅香(烟霞梅香(えんかばいこう)を遮(さえぎ)らず)

『生きるための杖ことば』
( 松原泰道、全国青少年教化協議会 (2001/04)、p78 )

「烟霞」は「煙霞」とも書く。「烟」は、けむり・もや・かすみの意味もある。したがって、ぼんやりとかすんで見える風景をいう。

また「烟霞の痼疾(こしつ)」といって、隠居してとくに深く山水を愛し、旅行を楽しむ心情を指す。尾崎紅葉に「煙霞療養」という紀行文があるが、彼は都会を離れて療養する意味に用いている。

このように、烟霞には多様の意味があるが、「烟霞不遮梅香」は、梅の花は、もやや霞のために隠れてはっきりと見えないが、しかし梅のよい匂いは、烟霞にも遮(さえぎ)られることなく香(かお)ってくる――というのが字義である。

そして、その心は「よき人の徳行は、何ものにも妨げられることなく、ほのかに広がっていく」にある。さらに「深いところで通じ合う心を妨害するものは何もない」真実を示唆する。

この語で追想するのが「香りは 逆風に勝てず 芙蓉(ふよう)も栴檀(せんだん=植物の名)の香りもしかり 法(おしえ)にしたがい行く人の香りは 順逆の風を越えて つねにかぐわし」(『法句経』五四)である。法を聞いて生きる人の香りは、風の方向や強さに影響されない。他からほめられたり、けなされたりしても一向にかかわりが無い。柔軟にして、しかもきぜんとした生き方を表象する語である。

第一次世界大戦(1914年)のとき、敵軍だったドイツ兵の捕虜が瀬戸内海の似(に)の島に収容された。彼らは他から監視されなくともよく働き、休憩時間中も職場の紙くずやボロを整理する。その理由を彼らに聞くと、「自分たちは子どものときから、人のものを大切にする習慣を持っている。敵国の一枚の紙くずでもおろそかに出来ない」と答えたという。

私には忘れられぬ話である。「烟霞梅香を遮らず」の一例証としたい。
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