電脳筆写『 心超臨界 』

悲しみは二つの庭を仕切るただの壁にすぎない
( ハリール・ジブラーン )

不都合な真実 《 天下の某レコード会社の暴言——恩蔵茂 》

2024-05-11 | 05-真相・背景・経緯
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担当者は丁重に迎えてくれたが、小さな会議室に通され、もう一人、同系列のマネージメント会社の人間(Sのマネージャー)がやって来ると、彼らはたしかに鍵をかけた。ステーションに掲載された、何組かが出演したイベントの記事に、まるでSがほかの出演者を軽視しているような記事がある、ついては、ここで謝罪したうえ、さらに謝罪記事を出してほしいというのである。ムッとして、「ぼくは相談に来たのであって、謝りに来たのではない」と言ったら、二人が同時に椅子を蹴って立ち上がり、「なんだと! 謝れ!」とどなり始めた。


◆天下の某レコード会社の暴言

「『FMステーション』とエアチェックの80年代」
( 恩蔵茂、河出書房新社 (2021/9/4)、p253 )

前述したように一時期『FMステーション』をはずされて、その後再び戻ってきたときには、アーティストによる写真チェック、原稿チェックはあたりまえになっていた。というより、そうしていただくのが前提となっていて、ぼくはとても不満だった。『FMステーション』に限らず、それが音楽誌の通例になったのである。ジャーナリズムも何もあったものではない。

(中略 → p255)

やがて、決定的な事件があった。

Xレコードから、女性編集部員に、Sという女性シンガーの記事の件で何度も「ご来社ありたし」という電話がかかってきたが、彼女は電話に出ようとしないし、もちろん出かけようともしない。理由をたずねたら、Sの記事にこれこれこういうクレームをつけてきた。行けば一室に閉じ込められて責められるだけだから、と答える。ぼくは「おおげさだなあ、まさか、そこまではしないだろう」と笑い、もう夜になっていたが、軽い気持ちで代わりにいってやることにした。

担当者は丁重に迎えてくれたが、小さな会議室に通され、もう一人、同系列のマネージメント会社の人間(Sのマネージャー)がやって来ると、彼らはたしかに鍵をかけた。

ステーションに掲載された、何組かが出演したイベントの記事に、まるでSがほかの出演者を軽視しているような記事がある、ついては、ここで謝罪したうえ、さらに謝罪記事を出してほしいというのである。ムッとして、「ぼくは相談に来たのであって、謝りに来たのではない」と言ったら、二人が同時に椅子を蹴って立ち上がり、「なんだと! 謝れ!」とどなり始めた。

ステーションの女性編集部員が言っていたことはおおげさではなかった。ということは彼女はこれまで黙っていただけで、何度かこういう目にあったということにほかならない。部屋に鍵をかけて女性を閉じ込めたら、それは立派な犯罪である。日本を代表する世界の大企業の系列レコード会社がすることだろうか。

そして、マネージャーが決定的なひと言を放った。

「おまえら音楽誌は、おれたちに言われたとおりの記事を書いてりゃいいんだ!」

これが少なくともXレコードの本音なのだ。

ぼくだって、一見弱っちそうに見えるが(そして本当に弱っちいのだが)、こう見えてカードラ時代にはあのドラマ「✕✕警察」のI軍団のマネージャーとわたりあったことだってあるんだ。この場をどう切り抜けたかはくだくだしくなるので省くが、このときに、もうメジャーな音楽誌に対する情熱は失せたといっていい。アーティストを守ろうとする気持ちはよくわかるが、あれはレコード会社がたとえ心の中で思っていたにしても、口に出してはいけない言葉だったと思う。
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