税金を逃れるために、居住地を本来のフランスから税負担の軽いオランダに、2012年に移している。2012年と言うのは、フランスでは、オランドが大統領となり富裕税を強化していた。だからその年に居住地を、仏から蘭に移して富裕税の支払いを逃れていたものだった。
ゴーン前会長、税軽減狙い税法上居住地オランダに 仏紙
有料記事 ゴーン前会長 パリ=疋田多揚 2019年1月10日10時54分
日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者
仏紙リベラシオン(電子版)は9日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)が、税法上の居住地を2012年にフランスからオランダへ移していたと報じた。フランスで課されていた富裕税の負担を逃れていたという。
カルロス・ゴーン もたらした光と影(https://www.asahi.com/special/carlosghosn/?iref=pc_extlink)
仏国籍を持つゴーン容疑者は、パリのほか東京やレバノンの首都ベイルートなどに自宅を持つ。同紙は、格差是正を掲げた社会党のオランド氏が大統領に就任し、富裕層への課税を強化したのが12年だったと指摘。ゴーン氏の居住地変更は税負担の軽減が目的だったとした。
オランダで税法上の居住地と認…
https://www.asahi.com/articles/ASM1B2CSYM1BUHBI009.html?iref=pc_ss_date
個人住居は、東京・パリ・ベイルート・リオデジャネイロ・アムステルダム・ニューヨークにある。6軒も持っているのである。これもすべて日産に負担させていたものである。
だからどこに住所を移そうが自由自在である。これも日産からせしめたお金が使われているから、癪に障るのである。
まあこのようにゴーンの不法行為はごろごろしているが、法律的にはどのようにして押さえてゆくかが問題である。東京地検特捜部の腕の見せ所である。
今一度ゴーンの悪行の数々を一覧表で示しておこう。
(1) ゴーン←----新生銀行(2008.10)
私的なSWAP取引での18億5千万円の評価損の担保を要求される。
(2) ゴーン/新生銀行----→日産自動車(2008.10)
このSWAP取引を、損失のまま胡麻化して、日産に付け替えた。担保不要となる。
(3) 証券取引等監視委員会---→新生銀行・定期立ち入り調査(2009/01)
証取監視委は、違法性を指摘。ゴーン自身に戻すことになり、担保が必要となる。
(4) ゴーン/ハリド・ジュファリ氏←---日産自動車(2009/01)
ゴーンは、日産からサウジのジュファリ氏への30億円の融資提案、否決される。
(5) ゴーン/新生銀行←----日産自動車(2009/02)
SWAP取引契約を、日産からゴーンに戻す。ゴーンに担保が必要となる。
(6) ゴーン/新生銀行←----ハリド・ジュファリ氏(2009/02)
ジュファリ氏が30億円の信用保証(銀行に信用状発行)をして担保代わりとする。
(7) ゴーン/日産----→ハリド・ジュファリ氏(2009/06~2012/03)
中東日産よりジュファリ氏へ、1470万ドル(当時12億84百万円)が支払われる。
ゴーンが自由に使える「CEOリザーブ」から「中東日産(UAE)」経由で支出されている。
販売上の紛争解決の対価だと言うが、実績はなくジュファリ氏への信用保証の謝礼である。
ゴーンの指示で販促費名目の後付け資料を作成している。
ゴーンから中東日産には、工場建設など日産とは関係ないものとのメールが存在する。
(8) ゴーン/日産←---→オマーン販売代理店幹部
ゴーンは30億円の借金があり、オマーンへ35億円が支出されていた。借金返済か。
この借金には手書きの借用書が存在している。
オマーンの幹部からは、16億円がゴーンに贈られ、ゴーンは大型船を購入する。
(9) ゴーン/日産----→レバノン販売代理店幹部
レバノンへは17億円が「中東日産」経由で支出された。
送金のための中東向け送金リストが存在していた。カタールやUAEにも送金されていた。
彼らはFOG(Friend of Ghosn)と呼ばれていた。カムフラージュか↑('19.1.13東京新聞)。
(10) ゴーン←----日産・三菱B・V(2018/4~11月)
オランダの 日産・三菱B・Vより、10億円の非開示報酬がゴーンに渡っていた。
B・V Besloten Vennootshap オランダの企業形態の一つで、有限責任会社。
日産・三菱自共に、損害を受けたとして刑事告訴を検討している。
(11) ルノー副社長ムナ・セべり氏←----ルノー・日産B・V(2012~2016年)
非公表の報酬、約50万ユーロ(約6200万円)が支払われていた。
ゴーンとケリー、秘書室長の直筆のサイン入りの書簡(2013.3.26付)がある。
ムナ・セべり氏はゴーンの側近で、日産・ルノーの機能統合に力を発揮した。
(12) ゴーン----→ブラジルの姉と偽のアドバイザー契約(2002/3月~2017年)
実体のない契約で75万5千ドル(約8230万円)が支出されていた。
世界各地の高級マンション取得、修理、ヨットクラブ会費、大学への寄付金など支出
当然ゴーンによる有価証券報告書の虚偽記載もあるが、上記のリストには載せてはいない。調べればゴーンの悪事は、もっともっとある筈である。
ゴーンのずる賢さと言えば、超一流である。うかつなことでは尻尾は出さないかも知れない。だから特捜部はもちろんのこと日産もふんどしを締め直してかからなければならないだろう。しっかり対応して貰わないと、日産の社員のみならず、日本国民も困るのである。いわば日本の富が、ゴーンによって浪費させられているからである。
現在のゴーンの勾留期限は、2019.1.11(金)までである。勾留が続くのか、止まるのか、特に外国のメディアは興味津々であるが、同日特捜部はゴーンを特別背任と有証虚偽記載で追起訴している。
有証虚偽記載では、グレック・ケリーと日産も追起訴されている。
そのためゴーンの弁護人は保釈を請求したが、特捜経験者によれば、ゴーンの保釈は先ずないであろう、と断じている。
(続く)
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