何でも「ファン」のためにすれば万難が排されると思っているとしたら、これは大いなる間違いである。原監督の思考放棄なのである。これでは困るのである。「ファン」のためと思えば、悪い事をしてもよいと言うのか。
日本も早急に「自分の国は自分で守る」体制を作らないと、このような本質を弁えない無責任な発言をする輩が増え続けてしまう。自国を守る軍隊があれば、国民の意識は国際的に危機の状況にあっても平和ボケに浸っているような意識には、陥らないものである。日本サイドからのこのなんとしてもWBCに参加させたい、と言う気持ちは、将に平和ボケに浸りきっているからこそ、出てくるものである。参加することによるその不利な結果がわかっていても、当座の享楽を得たい(試合をしたい、させたい)と思うものである。
だから新井貴浩は、「選手も出場したい。ただ5年、10年後を考えれば苦渋の選択をせざるを得ない」と、当座の享楽でなく将来を見据えた発言をしているのである。このような先のことが考えられない大島や山田は、「野球馬鹿」なのである。それにしてもNPBは「大馬鹿」なのであろう。日本野球をどのようにしたいのか、どのような方向に持っていきたいのか、そんな哲学なんぞは全く持ち合わせていないように見受けられる。
新井会長「5年後、10年後、間違っていなかったと信じたい」
[ 2012年7月21日 06:00 ] 選手会 WBC不参加表明
WBC不参加を表明する日本プロ野球選手会の新井会長
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【日本プロ野球選手会・新井会長に聞く】
――これが最終決定なのか。
「1年前から要望を出しているが、今の段階で(主催者側から)アクションがあるとは思えない」
――今後主催者からアクションがあれば。
「仮定の話にはお答えできない。僕たちは主催者側にボールを投げている」
――ファンはWBCを楽しみにしていた。
「選手も楽しみにしていました。当然見たかったと思うし、出たかった。ただ5年後、10年後を見たとき、今回のことは間違ってなかったと信じています」
――11月には親善試合のキューバ戦もあるが
「WBCを前提にしないで、侍ジャパン(日本代表)としてアクションを起こしたい。侍ジャパンのユニホームを着て新しい形で国際大会をつくっていきたいとは考えている」
――NPBとの協力態勢は。
「NPB、経営者側と選手会は同じ方向を向いているのは間違いない」
――WBCIに対して。
「米国は野球の発祥の地でしょ、大先輩。その背中を見て、追いつき追い越せでやってきた。だから大先輩らしい振る舞いをしてほしい」
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/07/21/kiji/K20120721003722450.html
NPBも「侍ジャパン」を作ったもののどのように活動して行くかが、全く見えてこないのだ。もしもWBCと張り合うようなことであれば、もちろん張り合わなくてもよいのだが、「侍ジャパン」として収入を上げたいと思っているのなら、しっかりした方向付けが必要となる。次の記事にもあるように、プロ野球選手に国際大会への参加についての強制力はないのです。
今のNPBの政治力からすると、大掛かりな国際大会なんぞはやれっこないので、個別に対外試合を作ってゆくことが、有効な収入源となるのではないのか。3試合のオールスター戦が行われたが、このときに一戦でも、キューバと侍ジャパンとの国際試合を設定することも出来るのではないかな。キューバでなくても韓国や台湾でもよい。一年に一試合でもこのような国際試合を組んで何年かで総当りとなる、と言うような国際試合を企画するのも面白いと言うものである。そして、そのことが発展して大掛かりな国際試合に発展するのであれば、それはそれでよいのである。
何ならオールスター戦なんぞはなくてもよいではないか。その時期には国際試合を行うことにして、早い段階から企画していけばよいのである。
どうしてこうなった…米66%、日13% 不平等な利益分配比率
[ 2012年7月21日 08:52 ]
WBC Q&A
Q 日本の選手会が主張するスポンサー権、ライセンシング権とは?
A スポンサー権とは、日本代表のユニホームなどに広告を出したり、日本代表関連のCMを流している企業などからスポンサー料を得る権利。ライセンシング権とは「侍ジャパン」のグッズを製作する権利です。IOC(国際オリンピック委員会)主催の五輪やFIFA(国際サッカー連盟)主催のW杯では各国代表の収入として認められています。
Q WBCIとは?
A Iとは「INC・(インク=法人)」の略。WBCの企画、大会運営などを一手に担う会社です。05年に設立され、本部はニューヨークにあります。
Q 13%の分配比率はいつ、どうやって決まったの?
A 06年の第1回大会前に、日米で66%と13%で合意しました。日本は当初からこの比率に不満を抱いていましたが、大会で大きな収益が出たことで、さらに不満が増幅。しかし、米側が比率変更に応じないため、代替案としてスポンサー権などの譲渡要求をしてきました。
Q WBCの利益は何に使うの?
A 開催の理念は「野球の普及と国際化」です。MLBは「09年大会の利益から欧州やオーストラリアなど世界の野球に1500万ドル(約11億8500万円)を還元できた」と言います。日本の選手会は前述の2つの権利を日本代表に認めても、数百万ドル以上の利益が生まれると試算しています。
Q NPBは出場を強制できるの?
A プロ野球選手の契約に関するルールが書かれている「統一契約書」には国際大会への出場についての明記はされておらず、NPB側に強制力はありません。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/07/21/kiji/K20120721003725580.html
(続く)