日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

尻にひく勇気

2015-04-12 | トラットリア
ヨックモックのシガール
新潟 加島屋のさけ茶漬け
坂角のゆかり
八代特産 晩白柚
仙台銘菓 萩の月



世の中にはこんな美味いものがあるのかと感動した食べ物。
やっぱり、高いものにはそれなりに訳があると幼心にも得心した美味なるもの。

あれから月日が流れ、お菓子を買ってもらっていた子供から
大人買いが出来るような年齢になって、
金を出せば美味いものは食えるのだという拝金主義的な達観にたどりつく。
もうだって、棚からぼたもちのように美味しいものは降ってはきてくれない。
三時のおやつの配給制度のようなワクワク感はもう味わえないのかもと意気消沈のお年頃。


味より興味と話題先行で「美味しい」といわれるものを買い求めるものが多いけど
実際、感動の域に達するほどのものというのは年々、減っていくような気がする。
それはきっと感動力の枯渇と潤沢すぎる情報のせい。


何気なく、さらりと目の前の現れたものが究極の品だったら、
きっとそれは雷(打たれ)モノ。



雷その1

風雅の風雅巻き


なんたってパリパリの有明の海苔が美味いこと、美味いこと。
一列に並んだ豆を海苔巻き状にした菓子。
なんともまあ、手間のかかる菓子である。


雷その2

マルカワ渋川せんべいのチーズ煎餅


青森の南部せんべいにべったりチーズを塗り付けました。
そう「べったり」というぐらい。
サクサクの煎餅にぺったりチーズ。






小さい頃は洋菓子至上主義だったのにいつの間にかこんな渋いお菓子に欲情する
するようになっていて年々、ストライクゾーンが広くなっていく、ワタシ。
広くなったのはお菓子のストライクゾーンだけで、他はね・・・全然。
色んな所で偏屈さが出てきたことを自覚してどんがら がっしゃーんと落ち続ける
雷を避けるのに精一杯。



 


まだ売ってるのかな・・これも。
雷その3
巖手屋のごま南部せんべい 座布団 
ある意味すごーく雷モノ
どんがら がしゃーん どっかーんと打たれましたよ雷に。
よくぞ座布団にしてくれました、南部せんべいを。
妙にリアルなところもよい。



そしてまだ、南部せんべいを尻にひく勇気はない!









本でお腹をみたそう

2015-04-12 | リブレリア
どんどん、潰れていく本屋。
売れない書籍。
「活字離れ」なんていう言葉がささやかれ続ける昨今の本を取り巻く環境において、
本日、ワタクシ ある結論に達しました。



「本屋が悪い!」


AMAZONという黒船が台頭して、街場の小さな本屋は青色吐息。
品ぞろえに勝てるわけもなく、ましてや同じ価格ならわざわざ出向いて買うより、
本がやってくる方がいいじゃなないか。
日々、粛々と生まれ続ける膨大な本を並べ、はたきをかけ、並べ、時々売り。
売れない雑誌なんかは返品する。
日々最新に保つだけの店頭の本棚なんて一昔前なら売れただろうけど、いまじゃあねえ、
ネットの情報が迅速かつ、最新。
そりゃ、サザエさんに出てくるような本屋じゃ売れないわ。

シャネルやディオールがTVCMを出すのになぜ、本のTVCMはないのだい?
購読者が確実にへっている新聞の隅っこだけが、唯一の広告の場だとしたら
本当に「本」なんて売れないと思う訳。
いかに目の前にあるこの一冊が魅力的で、お買い得なのかをちゃんと周知しなければ
「本」といえども売れないないのである。
ですよね、出版社。


スーパーの売り場を見渡せば、季節感にあふれ、試食コーナーには人だかり。
キノコの歌や、魚の歌が無限ループで高級感の隣りにはお買得のPOPもあり
もう、ほらカオスじゃないの。

本屋だって整然と本を並べるだけではダメなのだ。


伊勢丹だってブランドの壁をとっぱらって、風通しのよい売場づくりをしているのである。



ジャンルごとに並べてればいいってもんじゃあない。




いかに魅力ある商品をセレクトできるか、
手に取った一冊からどうやって「ついで買い」をさせるのか。
付加価値をつけるとはいかなることか。
もういちど本屋という場所で考えてほしい。


そして今日、その答えらしきものの一環に出会って、思わず鼻息が荒くなっちゃったという次第。


スーパーの食品売り場に突如、現れた本棚。
並べられた本はどれも美味しそうな本ばかり。


EAT&READ
本でお腹をみたそう

小説に出てくる料理の名前とその料理が出てくる場面の一文だけを
頼りに本を購入してもらう企画。













あえてタイトルも作者の名前をかかれていない。
食品売り場で食材を選ぶように本を買うということ。


選んだ二冊は
フルーツケーキ
トールマン・カポーティの誕生日の子供たち
ビールとポテトサラダ
ヘミングウェイの移動祝祭日であった。


スーパーの買い物かごに茄子やキャベツ、チューブの辛子、牛肉なんかと
一緒に入れられてレジでピッ。

レジ係も客のあたしもなんだか違和感満載のこのシーン。
なんだか奇跡のシネマチックな光景に思わず感涙。


好きな本屋は京都の恵文社。
あんな本屋が家の近くにあったらと心から羨ましくおもっていたけど
こんな本屋が関東にもできて、行こうと思えば行ける距離にできた喜びをかみしめている。


本を売るためにどうしたらいいのか?
もっと考えてくれ、本屋!
文化を知識を売っていると自負をするなら、ちゃんと商品をアピールすべし出版社。



大丈夫、まだまだ本は売れる!