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原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「分からないことを分かったかのように」論じないために

2025年05月01日 | 自己実現
 本日のエッセイは、2025.04.30付 朝日新聞夕刊記事 「『わからない』と言える書き手こそ 国際政治学者・藤原帰一さんが新著 世界情勢 確からしい視点とは」より引用する。


 早速、当該記事の一部を以下に要約しよう。

  「トランプ2.0」の激動に、地球を何周もする勢いで飛び交うニュースや陰謀論。
 国際政治学者の藤原帰一さんは2011年から朝日新聞夕刊に連載コラム「時事小言」を寄せている。 国際情勢と日本の行く末を論じるその藤原さんでさえ、21世紀は「その時々の情勢にふりまわされている」世界だという。 (中略)
 目下、世界最大の関心事はトランプ米大統領の動静だろう。 SNSで度々投稿される本人の途方もない発言。 藤原さんは「何を考えているのか本当のところは分からない」としつつ、手掛かりに、米保守派の政権移行に向けた政策集「プロジェクト2025」の存在を挙げる。 ワシントンの有力シンクタンク財団が23年にまとめたものだ。 「トランプ氏自身は関係を否定するが、事実上の選挙公約と見ていいのでは」
 マスメディアは今も情報摂取の軸だ。 (中略)
 だが、現在進行形で展開する世界情勢の分析はやはり困難を伴う。「たとえ現場にいても何が本当で何が嘘か分からず、何がニュースか分からない。 うそをうそと承知で主張する政治家や言論人もいる」
 軍事研究の大家クラウゼビッツはこれを「戦場の霧と呼び、限られた情報からういかに確からしい視点をえるかを論じた。 では、価値がないい議論を見分けるポイントは?
 「分からないことについて、分かったように論じるもの。」 ただし、事象の言葉も添える。
 「自分も一人の書き手として何らかの思い込みが避けられないし、認識や見通しを誤ることもある。どこまではっきり言えるのか。 確かな分析かどうかは、ほとんどこの一点に尽きる。」
 人はどうしても、膨大な情報を単純化し、ストーリーをつくりたくなる。 ところが、世界情勢の分析は「そもそも推論のもとになるデータセットが安定していない。いくつかの可能性を指摘するのがせいぜい」だという。(中略)
 「マスメディアの記事や学術研究の知見を総動員し、歴史にも学ぶ。 ただし、過去の事例をもとにした比喩や比較は単純化に陥る危険もある」
 注目するのは、組織や媒体単位ではなく書き手個人。 自ら取材・分析し、分からないことを「分からない」と言えるかどうかが見極めのポイントである。
 戦争に反対する者は、戦争を引き起こす者に対抗する何かの力を持って連帯する必要がある。 藤原さんは、この「力により平和を保つ」ジレンマを直視するのが、国際政治学の神髄だと語り、こう述べる。 「国際政治や戦争の勉強をしてきた自分だからこそ踏み込んで言えることがある。 新聞に書く場をあたえられているからには、逃げずにぎりぎりの線で書く」

 (以下略すが、以上朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 それにしてもだ。

 まったくもって、トランプ大統領の相手かまわずの「暴言」「失言」は物凄いものがあると、日々感じざるを得ない日々では無かろうか??

 で、その一旦言い放った暴言をいとも簡単に否定したり言い直したりするのも、今回再び米国大統領に君臨している現在のトランプ氏の得意技と私は捉えている。
 例えば、一回目のゼレンスキー大統領とのやり取りではご両人が大いに怒りつつ、二人共々言いたい放題の罵声会見と相成った。😱 😖 
 その案件に関しては既にご両人で再び話し合い、“平和路線”に戻っている事実に安堵するものの…

 正直申し上げて、トランプ氏の米大統領としての資質の程を疑うばかりの日々だ…


 
 ところで。
 今回のこの朝日新聞記事は、国際政治学者・藤原帰一氏に関して朝日新聞が取り上げ 述べられた内容であることは承知している。
 
 藤原氏の朝日新聞内のご論評コーナーに関してだが。
 この(政治に詳しいとはまるで言えない)原左都子もこのコーナーの長年のファンであり、いつも拝読申し上げている。

 今後も国際政治学者であられる藤原氏の論評記事掲載を、心待ちにさせていただきたく存じております。
 

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