原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

今年の「ノーベル物理学賞」は “アト秒科学”研究が受賞

2023年10月24日 | 学問・研究
 (冒頭写真は、2023.10.17付朝日新聞 <科学・環境>欄より、「物理学賞 後秒科学 超高速で動く電子 とらえる光 半導体デバイス開発や生きた細胞観察にも」と題する記事より転載したもの。)



 理科学関連ノーベル賞の一番最後に紹介するのは、「ノーベル物理学賞」だ。

 早速、上記朝日新聞記事より一部を引用しよう。

 物理学賞は、1秒の100分の1の1の「アト秒」という極めて短い時間を観察する技術を開発した欧米の3氏に贈られる。 超高速で動く電子の反応を見ることが可能になり、「アト秒科学」の分野を切り開いた。
 1987年、スウェーデン・ルンド大のアンヌ・ルイリエ氏(65)は、希ガスに強いレーザー光を照射すると光のパルスが発生することを発見。 これをもとに米オハイオ州立大学のピエール・アゴスティーニ氏と独マックス・クラウン氏(61)が2001年、それぞれ数百アト秒という極めて短い間隔でパルスを発生させることに成功した。
 「暗いディスコでストロボをパッパッパと照らすと、踊っている人が止まって見える。ストロボを照らす時間が短ければ短い程、細かな動きを見られる」。 東京大カブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉・特別教授はそう説明する。
 以前は光のパルスをフェムト病(1兆分の1秒)くらいにしかできず、化学反応の様子を観察するのが限界だった。 だが、化学反応の実際の主役は原子に含まれる電子の動きだ。
 超高速で動く電子を観察するには、1秒の10億分の1の、そのまた10億分の1のというアト秒レベルの極めて短いパルスが求められる。 3人はそれを実現した。 (中略)
 東大アト秒レーザー研究機構の山内薫機構長は「アト秒は人類が到達しうる限界ともいえるほど短い時間領域だ。 そこを研究する道具を手に入れた意義は大きい」と高く評価する。 (中略)
 将来的には、高性能の半導体デバイスを開発したり、生きた細胞の様子を観察したり、病気を診断したりするのに役立つ可能性がある。

 (以下略すが、以上今年の「ノーベル物理学賞」に関する情報の一部を朝日新聞記事より引用したもの。)



 原左都子は、比較的最近の当該エッセイ集内で今年のノーベル「化学賞」、そして「ノーベル生理学・医学賞」についてもその内容を公開し、私見を述べている。

 それら理系分野2賞と比較して、この「ノーベル物理学賞」こそが一番受賞価値が高いと評価する。

 と言うのも、今年のノーベル「化学賞」は我がエッセイ集バックナンバーにて記述の通り。 経済効果が大きいとの意味合いでその業績を高く評価したいものの、研究自体は応用研究であり特段の目新しさは無かった印象がある。

 また、今年の「ノーベル生理学・医学賞」は、要するにコロナワクチン研究者が受賞する結果となっているが。 
 世界を震え上がらせたコロナ禍における「コロナワクチン接種」が、真の意味で人間の命を救えたのか、との原点に立ち戻ると。 
 私は決してそうでないと結論付ける故だ。 (今回は その詳細記述は控えます。 バックナンバーに於いて再三再四それに関する私論を展開していますので、そちらをご覧下されば幸いです。)


 それらに比し、今年の「ノーベル物理学賞」の授賞は、まさに最新研究が成せる業!!との印象がある。

 この「アト秒科学」研究分野の詳細を把握している訳では無いが。
 研究に用いる機材の開発は元より、極小単位の観察との事実そのものを 元科学者の端くれである私としては大いに評価申し上げたいものである。

 一般人の想像をはるかに超えている、とてつもなく短い「アト秒科学」研究に日々励まれている科学者の皆様を、心より尊敬申し上げます!
 

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