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原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

何故日本で育ったパンダを中国に返還せねばならないのか?? その理由がやっと理解出来た…

2025年06月28日 | 時事論評
 (冒頭写真は、2025.06.28付朝日新聞記事より転載した 和歌山県アドベンチャーワールドでの観覧最終日を終えたパンダの楓浜。)


 冒頭表題の、原左都子の疑問に答えてくれているネット情報のひとつを、以下に引用しよう。

 パンダは、日本と中国の国交の象徴とも言える存在だ。1972年の「日中国交正常化」の際、友好のシンボルとして中国から日本にパンダが贈られた。それ以後、多くのパンダが日本で暮らしてきた。
 最初に日本にやって来たパンダは、オスの「カンカン(康康)」とメスの「ランラン(蘭蘭)」だ。当時の内閣官房長官がこの2頭のパンダを羽田空港まで迎えにいき、上野動物園で一般公開されてからは日本中で一大パンダフィーバーが巻き起こった。
 その後、日本に多くのパンダが訪れ、上野動物園以外でも中国生まれのパンダが来園者の目を楽しませた。パンダは日本人にとって中国をより身近なものとし、確実に日中友好に貢献したと言える。
 そんな中国から来たパンダたちだが、中国に返還されるというニュースをたびたび聞いたことがあるはずだ。今回のシャンシャンの返還もこうした類いのニュースだ。ここで本題に戻るが、なぜ中国から来たパンダたちは中国に返還されることになるのだろうか。
 パンダが中国に返還される理由は「協定」にある
 その理由については、上野動物園が更新した公式ブログがヒントになる。注目したいのがこの一文だ。「シャンシャンは東京都と中国野生動物保護協会間の協定において、所有権は中国にあり、満24か月齢時に中国に返還することが定められています」
 つまりシャンシャンについては、すでに中国に返還されることが協定で決まっており、むしろこの協定から考えれば、2017年6月に生まれたシャンシャンの返還期限は本来、2019年6月で、延長されていることになる。
 シャンシャンの返還に関しては、中国と東京都の間で交渉が行われてきた経緯があり、その結果、2020年12月31日まで期限が延長された形となった。東京都の小池百合子知事は延長合意について説明した当時の定例会見で、「これからも会う機会が確保できた」と喜びのコメントをしている。
 ちなみにシャンシャンの親であるメスの「シンシン(真真)」とオスの「リーリー(力力)」についても協定で返還期限が2021年2月と設けられている。このシンシンとリーリーについても協定の延長に向けて東京都と中国側で現在交渉が行われているという。
 なぜそのような「協定」が定められているのだろうか
 パンダを返還する理由は、協定に根拠があることを説明してきた。ではなぜこうした協定があるのだろうか。それは、繁殖の推進やパンダの保全のためだとされている。
 上野動物園にやってきたカンカンやランラン、2017年6月に生まれたシャンシャン、そしてシャンシャンの親であるシンシンやリーリーも、すべて「ジャイアントパンダ」だ。このジャイアントパンダは世界の絶滅危惧種リストで「絶滅危惧2」に分類されている。
 絶滅が危惧されているジャイアントパンダについては、いかに繁殖を成功させるかが重要となる。そこで、繁殖期を迎える前に日本で生まれたパンダを中国に返還し、同世代のパンダが多い環境で生育させるわけだ。近親交配を避ける理由もあるが、要は「婚活」のために返還されるということになる。

 (以上、長くなったがネット情報より引用したもの。)



 最後に今一度、冒頭表題の「何故に日本で育ったパンダを中国に返還せねばならないのか?」の解答を上記引用文中から繰り返すと。

 「それは、繁殖の推進やパンダの保全のため」
 
 と言うのが、中国側の説明の結論なのであろう。

 
 そうだとして。

 原左都子がいつもその、「中国へのパンダの返還」映像をニュース報道で見て思うのは。
 輸送のために狭い檻の中に閉じ込められて、窮屈そうにしているパンダの姿の悲惨さである。

 いやもちろん、中国側は輸送中には最大限の神経を使ってパンダの健康状態を保っているのだろうし。


 それが証拠に中国に返還後のパンダの姿を、ニュース報道にて見ると。
 いずれのパンダも日本の動物園内にいた時よりもずっと広大な飼育環境の中で、自由に暮らしている様子だ。 あの映像を見て私など、やはり中国に帰った方がパンダの生育環境がずっと良好であると納得するのだが。😃 

 まあそれにしても、 やはり中国側としては。 
 世界でも有数の希少動物であるパンダを。
 一旦は諸外国に展示目的での「貸出」を許可して無事に育った後は、中国産である事実を証明するがために自国にて飼育を続行して自国にて死を迎えさせたいのでは無かろうかと、推測する。


 いずれにせよ。

 中国が自国の希少価値生命体である「パンダ」に関して、諸外国にその生殖繁栄を一旦任せる、との勇気ある外交を果してくれている事実こそが素晴らしく。

 我が国日本もその恩恵に授かっていることに、感謝申し上げるべきであろう。