先だって、「東大医学部は『受験の時点でトップ』なだけ」 と題するネット情報を見つけた。
私の解釈では、このネット情報が言いたかった趣旨とは 「日本の大学の中で最高の偏差値を誇る東大理Ⅲを卒業しても社会のトップに君臨出来るとは限らない」、との事なのだろう。
ところが私の視点から一番興味深かったのは、「東大理Ⅲというのは、東大の中でも断然トップなわけじゃないですか。日本中で一番偏差値が高い“職業訓練校”です。」の箇所だ。
私自身が過疎地の国立大学医学部出身者だ。 医学部と一言でいうと、皆さんが一番に思い浮かべるのは「医師」であろう。 ところが特に現在の医学部はその学科が多岐に及び、医学部出身者は様々な医療関連分野で活躍しているのが実態だ。
私の場合も医学部出身といえども「医師」になるコースではなく、パラメディカル(医師以外の医療従事者)分野にて医学関連国家資格を取得するコースだった。
過去にその経験がある故に、「医学部とは、つまるところ“職業訓練校”」との上記ネット表現が痛い程に理解出来るのだ。
医学部に進学された方なら重々ご承知だろうが、医学部の学生とはハードスケジュールだ。 通常の授業に加え、とにかく実習が多い。
私の場合、実験をこなさねばならない医療分野だったため、特別実験実習が多かった記憶がある。 日々大学の実験室に夜遅くまで残り、納得行くまで実験を繰り返したことが懐かしい。
加えて臨床現場(医療現場)に就職する場合に備え、実際に病院実習も全員必修だった。
それをすべてこなした上で、さらには「卒業研究」課題が課せられ、はたまた国家試験受験勉強にも合間を縫って挑まねばならない。 実に実にハードな医学部学生時代を送ったものだ。
その実態とは、まさに上記ネット情報が言うところの「職業訓練校」に他ならないのであろう。
ただそうであるからこそ、医学部卒業生の就職率は今尚高い実績を誇れるのだろう。 学生時代に厳しい“職業訓練”を受けているのだから、社会現場で「即戦力」になって当然だ。
私自身も学生時代に厳しいまでの“職業訓練”を通過したからこそ、社会進出後も“食い扶持”に困ることなく、長い年月に渡り医学基礎分野で活躍出来たものと振り返る。
さて、話題を「東大医学部は『受験の時点でトップ』なだけ」 と題するネット情報に移そう。
以下に、当該ネット情報のごく一部を要約引用しよう。
東大理Ⅲというのは、東大の中でも断然トップなわけじゃないですか。 日本中で一番偏差値が高い職業訓練校です。 東大医学部が偏差値トップである意味ってどこにあるんでしょうか。
結局、「受験の時点ではトップ」なんです。 昔なら、旧制高校に入ればエリートコースが保証されていた。しかし今は、そのようなものはありません。 ただ、ある程度そういう道も作っていいと思います。海外のように、すごく才能のある人は飛び級のような特別なコースを用意して、大学でのポストもきちんと用意するとか。 しかし、今の日本では難しいかな。 でもやっぱりそういう制度は必要だと思うし、それは今の管理者が考えなければいけないことだと思います。 (中略)
日本の大学病院では、教員に「研究」「教育」「臨床」という三つの役割が求められます。 にもかかわらず日本の大学病院は人を減らしてるんだから、三つの役割をパーフェクトにこなすなんて無理に決まっています。 システム自体を変えないと、医師たちに頑張れといっても無理ですよ。
「資格を求めて」だとか、「食いっぱぐれがない」だとか、そういう気持ちで医学部を目指す人も多いと思いますが、こうした厳しい現実もあることを少しでも知ったうえで、医学部に行くかどうか判断してほしい。 (中略)
今後は日本の人口が減っていく一方で医師数は増えていきますから、何十年後には「医師余り」の時代が来ないとも限りません。 ASD分野でも研究の道をめざせばいいし、経済的な安定を求めて来るのも悪くない。 ただ現実をみると医師の仕事はかなりハードワークなので、まずはタフで頑張れる人でないと向かないとは思います。 医学部をめざすなら、やはり困難があっても頑張れる人── そういう人が、医学部に向いていると思います。
(以上、ネット情報より一部を要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論で締めくくろう。
私が引用した上記のネット情報の結論とは、「医学部を目指すには“困難があっても頑張れる人”が向いている」との事のようだが、それには我が過去の経験も踏まえて同意する。
表題に戻そう。
いやいや、日本の大学学部に於ける最高の「偏差値」を誇る 東大理Ⅲ(医学部)が、実は“職業訓練校”の役割を果たしている事実とは、私に言わせてもらえば素晴らしい現実ではなかろうか。
多くの東大理Ⅲ卒業生が、世のために働かんと“労働力”を提供している事実こそが称えられるべきだろう!
そう言えば、今年1月に我が亭主が東大病院にて手術入院した時の若き手術担当医師氏も、プロとして素晴らしい働きをされていた。 手術前日の夜遅くまで、手術に関する詳細な説明及び合意に付合ってくれたものだ。(何分、医学部出身者である私の質問事項が詳細に及んだのだが、その一つ一つに誠意を持って回答して下さったのだ。)
そして翌日の朝一の手術には、病室まで亭主を迎えに来て下さった。 手術終了後には、控室で待つ付添いの私に、いの一番に手術の「摘出物」を持参してくれたものだ。
あの時の若き医師は、東大理Ⅲ(医学部)ご卒業後さほど年月が経過していない医師先生に間違いないと私は判断している。
ここは、何も東大理Ⅲ出身だからと言って社会のトップに君臨する必要など無い、との原点に戻る事こそが肝要ではなかろうか?
有識者にも、今後はその観点に立って欲しいものだ。
国内偏差値最高の大学学部で今後も充実した“職業訓練”を実施し続け、国民の生命を助け続けられるならばそれに越したことはない、と結論付けられそうにも思うのだが……
だって、見てごらん。 この国の首相の実態を。
本日も「加計学園」に関する首相補佐官氏の国会招致がなされているようだが、「少し記憶にあった、いや、私一人でやった事であり首相とは関係が無い……」 何度国会招致をしても、僕(しもべ)は同様の発言の繰り返しだ…
偏差値の高い大学学部が卒業させた人材が、国家予算を食い潰す“体たらく”ぶりであるよりも…。
東大理Ⅲが「職業訓練校」の使命を今後も全うすることこそが、世の発展を保障すると私は結論付けたい!
私の解釈では、このネット情報が言いたかった趣旨とは 「日本の大学の中で最高の偏差値を誇る東大理Ⅲを卒業しても社会のトップに君臨出来るとは限らない」、との事なのだろう。
ところが私の視点から一番興味深かったのは、「東大理Ⅲというのは、東大の中でも断然トップなわけじゃないですか。日本中で一番偏差値が高い“職業訓練校”です。」の箇所だ。
私自身が過疎地の国立大学医学部出身者だ。 医学部と一言でいうと、皆さんが一番に思い浮かべるのは「医師」であろう。 ところが特に現在の医学部はその学科が多岐に及び、医学部出身者は様々な医療関連分野で活躍しているのが実態だ。
私の場合も医学部出身といえども「医師」になるコースではなく、パラメディカル(医師以外の医療従事者)分野にて医学関連国家資格を取得するコースだった。
過去にその経験がある故に、「医学部とは、つまるところ“職業訓練校”」との上記ネット表現が痛い程に理解出来るのだ。
医学部に進学された方なら重々ご承知だろうが、医学部の学生とはハードスケジュールだ。 通常の授業に加え、とにかく実習が多い。
私の場合、実験をこなさねばならない医療分野だったため、特別実験実習が多かった記憶がある。 日々大学の実験室に夜遅くまで残り、納得行くまで実験を繰り返したことが懐かしい。
加えて臨床現場(医療現場)に就職する場合に備え、実際に病院実習も全員必修だった。
それをすべてこなした上で、さらには「卒業研究」課題が課せられ、はたまた国家試験受験勉強にも合間を縫って挑まねばならない。 実に実にハードな医学部学生時代を送ったものだ。
その実態とは、まさに上記ネット情報が言うところの「職業訓練校」に他ならないのであろう。
ただそうであるからこそ、医学部卒業生の就職率は今尚高い実績を誇れるのだろう。 学生時代に厳しい“職業訓練”を受けているのだから、社会現場で「即戦力」になって当然だ。
私自身も学生時代に厳しいまでの“職業訓練”を通過したからこそ、社会進出後も“食い扶持”に困ることなく、長い年月に渡り医学基礎分野で活躍出来たものと振り返る。
さて、話題を「東大医学部は『受験の時点でトップ』なだけ」 と題するネット情報に移そう。
以下に、当該ネット情報のごく一部を要約引用しよう。
東大理Ⅲというのは、東大の中でも断然トップなわけじゃないですか。 日本中で一番偏差値が高い職業訓練校です。 東大医学部が偏差値トップである意味ってどこにあるんでしょうか。
結局、「受験の時点ではトップ」なんです。 昔なら、旧制高校に入ればエリートコースが保証されていた。しかし今は、そのようなものはありません。 ただ、ある程度そういう道も作っていいと思います。海外のように、すごく才能のある人は飛び級のような特別なコースを用意して、大学でのポストもきちんと用意するとか。 しかし、今の日本では難しいかな。 でもやっぱりそういう制度は必要だと思うし、それは今の管理者が考えなければいけないことだと思います。 (中略)
日本の大学病院では、教員に「研究」「教育」「臨床」という三つの役割が求められます。 にもかかわらず日本の大学病院は人を減らしてるんだから、三つの役割をパーフェクトにこなすなんて無理に決まっています。 システム自体を変えないと、医師たちに頑張れといっても無理ですよ。
「資格を求めて」だとか、「食いっぱぐれがない」だとか、そういう気持ちで医学部を目指す人も多いと思いますが、こうした厳しい現実もあることを少しでも知ったうえで、医学部に行くかどうか判断してほしい。 (中略)
今後は日本の人口が減っていく一方で医師数は増えていきますから、何十年後には「医師余り」の時代が来ないとも限りません。 ASD分野でも研究の道をめざせばいいし、経済的な安定を求めて来るのも悪くない。 ただ現実をみると医師の仕事はかなりハードワークなので、まずはタフで頑張れる人でないと向かないとは思います。 医学部をめざすなら、やはり困難があっても頑張れる人── そういう人が、医学部に向いていると思います。
(以上、ネット情報より一部を要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論で締めくくろう。
私が引用した上記のネット情報の結論とは、「医学部を目指すには“困難があっても頑張れる人”が向いている」との事のようだが、それには我が過去の経験も踏まえて同意する。
表題に戻そう。
いやいや、日本の大学学部に於ける最高の「偏差値」を誇る 東大理Ⅲ(医学部)が、実は“職業訓練校”の役割を果たしている事実とは、私に言わせてもらえば素晴らしい現実ではなかろうか。
多くの東大理Ⅲ卒業生が、世のために働かんと“労働力”を提供している事実こそが称えられるべきだろう!
そう言えば、今年1月に我が亭主が東大病院にて手術入院した時の若き手術担当医師氏も、プロとして素晴らしい働きをされていた。 手術前日の夜遅くまで、手術に関する詳細な説明及び合意に付合ってくれたものだ。(何分、医学部出身者である私の質問事項が詳細に及んだのだが、その一つ一つに誠意を持って回答して下さったのだ。)
そして翌日の朝一の手術には、病室まで亭主を迎えに来て下さった。 手術終了後には、控室で待つ付添いの私に、いの一番に手術の「摘出物」を持参してくれたものだ。
あの時の若き医師は、東大理Ⅲ(医学部)ご卒業後さほど年月が経過していない医師先生に間違いないと私は判断している。
ここは、何も東大理Ⅲ出身だからと言って社会のトップに君臨する必要など無い、との原点に戻る事こそが肝要ではなかろうか?
有識者にも、今後はその観点に立って欲しいものだ。
国内偏差値最高の大学学部で今後も充実した“職業訓練”を実施し続け、国民の生命を助け続けられるならばそれに越したことはない、と結論付けられそうにも思うのだが……
だって、見てごらん。 この国の首相の実態を。
本日も「加計学園」に関する首相補佐官氏の国会招致がなされているようだが、「少し記憶にあった、いや、私一人でやった事であり首相とは関係が無い……」 何度国会招致をしても、僕(しもべ)は同様の発言の繰り返しだ…
偏差値の高い大学学部が卒業させた人材が、国家予算を食い潰す“体たらく”ぶりであるよりも…。
東大理Ⅲが「職業訓練校」の使命を今後も全うすることこそが、世の発展を保障すると私は結論付けたい!