原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

賃貸物件のオーナーもつらいよ。

2013年09月30日 | 時事論評
 原左都子が独身時代に購入して数十年前当時の住居とし、独身のうちに住宅ローンを全額返済して抵当権抹消登記が完了しているマンション一室を、現在賃貸物件として有効活用している話題はバックナンバーで幾度か紹介している。

 自己所有不動産を賃貸物件として運用し収入の一助とする事が、現在では若年層でも一般化している(?)らしき様子をネットで垣間見る事がある。
 あるいは就職難のこの時代にサラリーマン所得に代替する収入源とするため、多額のローンを組んで運用不動産を購入させ、月々の家賃収入を得る事を現役世代若者層に煽るネット上の広告にもよく出くわす。
 ただどう考察しても、後者は危険極まるギャンブルと表現できよう。  自己所有不動産物件を賃貸して収入を得ようとする場合、ローンを完済している事が最低条件と私は判断するのだが如何だろうか?

 賃貸物件も入居者が家賃を滞納するでもなく長年住んでくれる場合には、上記の“ギャンブル”もある程度安定性があるとは言える。 ところが今の社会の現実は決してそう甘くはない。


 つい最近、原左都子が賃貸中マンションの入居者が近日中に退室する旨の連絡が仲介不動産業者から届いた。
 今回の入居者氏は、5年以上の比較的長い期間に渡り居住してくれた事はありがたかった。
 ただし家賃が振込み期日までに納入された事は少なく、必ずや遅れて振り込まれて来るのた。 それでも「滞納」されるよりもマシと解釈しつつも、毎月毎月(今月こそは滞納するのだろうか…)なる恐怖心に苛まれてオーナーとしては落ち着いている場合ではなかったものだ。
 たとえそうであろうが今の時代の賃貸借現状を慮った場合、我が事例は“幸運”な部類と解釈できるであろう。

 現在の不動産賃貸借契約に関する法的措置とは、よく言えば年々“弱者保護”観点に傾いている。  何故“よく言えば”との表現を用いるのかと言うと、賃貸借のオーナー側とて私のような“零細オーナー”が数多い世間の実態であり、決して強者とは言えない辛さ・厳しさを抱えているためだ。

 それにしても、去り行く者は仕方ない。 その理由すら問えない程に個人情報保護法が確立した時代背景こそを賞賛しよう。 
 今後賃貸物件オーナーである私が尽力するべきなのは、賃借人退去時の現場立会い及びリフォーム会社との打ち合わせ、そして、次なる賃借人募集に関する仲介不動産企業との賃貸借条件設定のやり取りである。

 本日その件で現在賃貸借仲介業務を依頼している業者と電話で話し合った。
 まずは賃借人退去時の立会い及びリフォームに関してだが、その話し合いにより、再度今の時代は「オーナー」の立場が法的に実に弱い立場であることを思い知らされる始末だ。
 居住者5年程度の居住空間において、一番高額リフォーム代金が発生する恐れがあるのは、壁クロス張替えとのご意見である。  これに関しては我が家自体が住居買替時に経験済みのため既に理解できている。 壁クロス汚染に関しては煙草による変色が一番著しいとの話でもある。  もしも賃借人が自分の非を認めないかあるいは訴訟に持ち込んだ場合、オーナー側に多額の支出が発生する恐れがあるとの説明だ。 話の内容は重々理解できるものの、現在の賃借人氏が煙草愛好家でない事を祈りたい思いしか抱けないものだ…。

 次なる課題は、次期入居者募集であることは言うまでもない。
 現在の賃貸借住居とは、前入居者が退室後必ずや業者による室内リフォーム及びクリーニングを施した後でなければ入居を許可できないシステムとなっている。 そのため、せっかく次の入居者が決定している場合に於いても、ある程度の期間空室にせざるを得ないとの事情だ。
 それはよしとして、上記のごとく現在の賃貸借契約に於ける法的措置とは賃借人に甘くオーナーに厳しい制度である。
 今回の我が入居者募集の実態をここで表明すると、礼金及び敷金は共に「0」。 賃料も相場より大幅に下げての募集だ。 
 ただ、ラッキーなのは現在はネット情報が氾濫している時代である事だ。 不動産会社もその現実を十分に理解している通り、現在の賃貸物件模索作業とは特に若い世代や結婚後間もない家族構成世帯の場合、ネット検索が主流ではなかろうか。
 そうした場合、我が所有マンションの一室も比較的早期にネットよりオファーが入るかもしれない、などと少しは希望的観測を持つものの……

 
 最後に参考だが、我が所有物件は 東急東横線某急行停車駅 より徒歩4分の商業地に立地している。
 約40㎡の2DK。 4階角部屋。南東向き。 横浜・みなとみらいが近いのは元より、東京メトロ副都心線との直通運転により渋谷・新宿・池袋方面にも程近く、とにかく通勤や買い物に至便なことが最大特徴の物件です。 
 今回破格にての入居者募集に付き、もしご本人やお知り合いの方がお部屋をお探しでご興味がございましたら、「原左都子エッセイ集」メッセージ欄よりそのご意向を直接お伝え下さいますように。
 何分、我が所有物件への“良き方”のご入居こそを願っている私であります。