どうやら、今の時代は風俗嬢も“財テク”をして将来に備えているらしい。
日刊ゲンダイ9月20日の記事によると、例えば、六本木の高級キャバクラ嬢のSチャン(25歳)は「不景気が続きそうだし、今さらOLもできないし、年金も不安だから財テク。でも私バカだし面倒臭いから、取引は投資信託のETFオンリー…」だそうである。 一方、五反田のデリヘル嬢のMさん(30歳)は「都内の駅徒歩3分の中古マンションを1000万円で買って、半額を貯金で払い、残りは10年ローンで月の返済は5万円チョイ。家賃収入は9万円だから差し引きを年利換算すると約5%!美味しいでしょ。来年にはもう1件買って今の家賃収入を新しい物件のローン返済に回す。」そうである。
おお、そうか、そうか、皆頑張ってるじゃん。
人間、“先に笑う”タイプと“後で笑う”タイプに大きく二分されそうだ。これ、お金の使い方の話であるが、おそらく一生ずっと笑い続けられる人はごく少数であろう。
かくいう私は、“後で笑う”タイプである。既に本ブログのお金カテゴリーバックナンバーで披露しているが、若かりし頃から外見や行動の派手さとは裏腹に、お金に関しては一貫して石橋をたたいて渡る堅実派である。
上のキャバクラ嬢のSチャンのように、私も20歳代半ば頃から将来に備えてお金を貯めねば、という発想が確固としてあった。
私のお金の増やし方のモットーは昔も今も「一攫千金」ではなく「着実に」である。加えて、当時はまだバブル期前で「財テク」という言葉がなかった時代でもあるし、預貯金が高金利だったため、ハイリスクハイリターン商品は避けて、元金保証の金融商品を狙って着実に増やす手段を私は選択した。
そして30歳の時に、上のデリヘル嬢のMさん同様、私も築年数が新しい2DKの中古マンション物件を単独で購入した。ただし、これも「財テク」目的ではなく自己居住目的だったのだが。そしてやはり約半額を預貯金より支払い残金はローンを組み、結果として7年間でローンを完済した。現在、賃貸物件として運用中である。
経験者の立場からMさんに関して少し考察すると、まずMさんの場合自宅の住居費はどうなっているのかと懸念する。自宅の住居費の家賃、あるいはローンを支払いつつの不動産物件の財テク運用はそう甘くはないのではないかと察する。しかも、賃貸運用は不確実性が高い。賃借人がずっと継続して入居してくれる保証もなければ、退出入時の修繕費等の臨時出費が大きい。資産家でもない個人が不動産物件を「財テク」目的で賃貸運用する場合、ローンは完済していることが必須条件かと、石橋を叩く私は考える。
私の場合結婚願望がさほどなかったため、老後まで“一人暮らし”を前提に将来の資産設計を立てていた。
そんな私は35歳の時に個人年金保険に加入した。ちょうど教員をしていた時期で、当時国内最高の保障額を誇っていた「教育公務員共済会」の個人年金保険に加入した。加入当時の試算で老後月々6万円程度の年金が手元に届くはずだった。公的年金と両方で、私の老後の一人暮らしを十分に遂行できる金額が届くはずだった。
ところがバブル崩壊後の長引く不況の中、保険会社の相次ぐ経営破綻の一角で「教公保険」を扱っていた保険会社も経営破綻した。外資系保険会社が経営を引き継いだ後保障額が大幅見直しとなった。現時点の試算では、年金額は月々1万円に満たない。平均寿命を大幅に越してよほど長生きしなければ元が取れない。今解約しても大損なため、こんなわずかな年金を手にするために60歳まで保険料を支払い続けるしかない。これは私としては大失敗例である。保険などあてにせず、堅実に預貯金に回すべきだったと悔やまれる。
結婚後、独り身でなくなってからは資産設計も私一人の思い通りにはいかない。
住居の度重なる買換えによる大損失の計上(ざっと計算して4500万円也)等の失敗もあれば、ここにきて身内が体調を崩してくれたり、はたまた高齢出産の子どもの教育費が老後まで発生する。
“後で笑う”にはまだまだ多難な道程になりそうだ…。
P.S.
(既に一部の方より別便でコメントを頂戴しておりますが、我が家の場合、今後一家で食べていける経済力は一応ございますので、どうかご心配なきように…。お気遣いの程、誠にありがとうございます。)
日刊ゲンダイ9月20日の記事によると、例えば、六本木の高級キャバクラ嬢のSチャン(25歳)は「不景気が続きそうだし、今さらOLもできないし、年金も不安だから財テク。でも私バカだし面倒臭いから、取引は投資信託のETFオンリー…」だそうである。 一方、五反田のデリヘル嬢のMさん(30歳)は「都内の駅徒歩3分の中古マンションを1000万円で買って、半額を貯金で払い、残りは10年ローンで月の返済は5万円チョイ。家賃収入は9万円だから差し引きを年利換算すると約5%!美味しいでしょ。来年にはもう1件買って今の家賃収入を新しい物件のローン返済に回す。」そうである。
おお、そうか、そうか、皆頑張ってるじゃん。
人間、“先に笑う”タイプと“後で笑う”タイプに大きく二分されそうだ。これ、お金の使い方の話であるが、おそらく一生ずっと笑い続けられる人はごく少数であろう。
かくいう私は、“後で笑う”タイプである。既に本ブログのお金カテゴリーバックナンバーで披露しているが、若かりし頃から外見や行動の派手さとは裏腹に、お金に関しては一貫して石橋をたたいて渡る堅実派である。
上のキャバクラ嬢のSチャンのように、私も20歳代半ば頃から将来に備えてお金を貯めねば、という発想が確固としてあった。
私のお金の増やし方のモットーは昔も今も「一攫千金」ではなく「着実に」である。加えて、当時はまだバブル期前で「財テク」という言葉がなかった時代でもあるし、預貯金が高金利だったため、ハイリスクハイリターン商品は避けて、元金保証の金融商品を狙って着実に増やす手段を私は選択した。
そして30歳の時に、上のデリヘル嬢のMさん同様、私も築年数が新しい2DKの中古マンション物件を単独で購入した。ただし、これも「財テク」目的ではなく自己居住目的だったのだが。そしてやはり約半額を預貯金より支払い残金はローンを組み、結果として7年間でローンを完済した。現在、賃貸物件として運用中である。
経験者の立場からMさんに関して少し考察すると、まずMさんの場合自宅の住居費はどうなっているのかと懸念する。自宅の住居費の家賃、あるいはローンを支払いつつの不動産物件の財テク運用はそう甘くはないのではないかと察する。しかも、賃貸運用は不確実性が高い。賃借人がずっと継続して入居してくれる保証もなければ、退出入時の修繕費等の臨時出費が大きい。資産家でもない個人が不動産物件を「財テク」目的で賃貸運用する場合、ローンは完済していることが必須条件かと、石橋を叩く私は考える。
私の場合結婚願望がさほどなかったため、老後まで“一人暮らし”を前提に将来の資産設計を立てていた。
そんな私は35歳の時に個人年金保険に加入した。ちょうど教員をしていた時期で、当時国内最高の保障額を誇っていた「教育公務員共済会」の個人年金保険に加入した。加入当時の試算で老後月々6万円程度の年金が手元に届くはずだった。公的年金と両方で、私の老後の一人暮らしを十分に遂行できる金額が届くはずだった。
ところがバブル崩壊後の長引く不況の中、保険会社の相次ぐ経営破綻の一角で「教公保険」を扱っていた保険会社も経営破綻した。外資系保険会社が経営を引き継いだ後保障額が大幅見直しとなった。現時点の試算では、年金額は月々1万円に満たない。平均寿命を大幅に越してよほど長生きしなければ元が取れない。今解約しても大損なため、こんなわずかな年金を手にするために60歳まで保険料を支払い続けるしかない。これは私としては大失敗例である。保険などあてにせず、堅実に預貯金に回すべきだったと悔やまれる。
結婚後、独り身でなくなってからは資産設計も私一人の思い通りにはいかない。
住居の度重なる買換えによる大損失の計上(ざっと計算して4500万円也)等の失敗もあれば、ここにきて身内が体調を崩してくれたり、はたまた高齢出産の子どもの教育費が老後まで発生する。
“後で笑う”にはまだまだ多難な道程になりそうだ…。
P.S.
(既に一部の方より別便でコメントを頂戴しておりますが、我が家の場合、今後一家で食べていける経済力は一応ございますので、どうかご心配なきように…。お気遣いの程、誠にありがとうございます。)