じんせい2度なし

かほぱぱの独り言

発想の転換

2021年05月21日 | 本と雑誌

最近読んだ本を備忘録として。
▶「仕掛学」
課題は、分かっているのに出来ない、動けないからといった人の行動に関わる問題が横たわっている。
だから、無理やり行動を変えさせようとするのではなく、つい行動を変えたくなる、したくなるように仕向ける。
これが「仕掛学」である、と筆者は説ています。
・的をつけた男子便器(綺麗に使う)
・ピアノに見立てた階段(運動不足解消)
・小さな鳥居を置く(ゴミポイ捨て防止)
・バスケットゴールのついたゴミ箱(整理整頓)
・背表紙に斜め線を入れる(整理整頓)
・駐輪場の斜めの線(自転車をきれいに並べる)
・三角トイレットペーパー(使いすぎ防止)
いろいろな事例(写真)とともに解説してあるので、非常に分かりやすく、読みやすい本でした。
「ハンマーを持てば、全てが釘に見える(マズローのハンマーの法則)」
人間の行動心理を上手に使って、「結果として」課題解決へ導く、それが仕掛学。
私自身も「マーケティングとは、”人を気持ちよく動かす”仕掛け、仕組み、考え方である」と定義しているので、非常に共感できた。
最後に、人を動かす仕掛けがあれば、無駄な労力や費用が不要だと教えてくれるジョークが載っていたので紹介ます。
・アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。
この問題に対処するために、NASAの科学者たちは10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて、無重力でも上下逆さにしても水の中でもどんな表面にでも氷点下でも摂氏300度でも書けるボールペンを開発した。
一方、ロシアは鉛筆を使った。
笑えるが笑えない話である。
「スマホを持つと勉強したくなる」とか「箸を持つと30回噛みたくなる」というような仕掛けを創りたいものだ。

▶「マーケティングは進化する」
マーケティングを網羅的に、かつ、最新の議論を踏まえて書かれた一冊だと思う。
多くの本や文献を引用して、最新の理論や法則の利点やデメリットまで紹介してます。
また、実務的な使い方の注意も記載してあるので、手元に置いておきたいと思う一冊。
セグメンテーションの所でも、「性別・年齢」から「世代(コーホート)」、そしてライフコース、価値観、ベネフィット、ヘビーユーザー・ライトユーザーなど、実務で使う考え方に踏み込んで学べる。
・ポジショニング:「競争は『空間』で行われる」
 製品はつまるところ「価値の乗り物」である。
・普及:ロジスティック曲線→バス・モデルへ
さらに、ネット広告、口コミ、ソーシャルメディア、ITまで幅広いです。


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