団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

考える愉しさを知った化学研究

2017-04-04 09:27:00 | 健康・病気

今から振り返ると、S先生は私たち12人の1年生部員が入ったとき、3年間の研究シラバスができていたようです。よくしごかれましたが、ピペットから液体を滴下することが今でもできる(だろうと思う)のも、こうした訓練のおかげです。一升瓶から徳利に酒を注ぐのが私は得意です。

「お風呂屋さんの湯の汚れ方」の研究は、S先生の教え子がいるお風呂屋さんに頼んで行いました。午後3時の開業から午後12時までの終業まで、1時間置きに部員が2人ずつ行って、湯船からお湯を採取しました。

その湯を汚れの程度を目視したうえで、有機物、塩分、アンモニアを定量分析しました。化学研究では、仮定を立て、実験の結果をもとに、結論を出しますが、仮定と結論が違うことがあり、その違いを論考するのが面白かった。「お風呂屋さんの湯の汚れ方」では、午後8時から有機物、塩分、アンモニアの量がぐんと増えました。体を使って働いている人たちの入浴が急増したためとわかりました。こうして考える愉しさを知りました。

確か、お風呂屋さんには2日間にわたって採取しました。というのは、1回目に、私が採取した午後9時のアンモニアが飛びぬけて高くなったためです。「湯船で、おしっこをしたのではないか」とあらぬ疑いをかけられたのを覚えています。2回目の測定結果は、時間とともに汚れが増加するという、仮定に合う結果が出ました。研究発表会では、2回目の測定結果をもとに発表しました。

定量分析で深夜帰宅することが続きました。S先生は自転車を押して、私たちを家まで送ってくださいました。そのあと、国鉄電車で帰ったのですから、午前零時を過ぎていたと思います。午後10時を回ると、部員の祖父が注文した中華そばが時折届きました。差し入れの、あのラーメンは実においしかった。

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