12月13日(金曜日)
家の蔵に漆喰で、模様やネズミが施してあるが、これが何たるか知りませんでした。
昨年鳥取へ帰省したとき、たまたま「鏝絵(こてえ)」の数々を展示しているのを見て、漆喰アートの世界を知りました。鳥取県琴浦町でも、「鏝絵(こてえ)」を見ることが出来る集落があるようです。
10日前のことです。農作業をしていると、隣のおじさんが額縁をフェンスに立てかけました。
何だろうと傍に行って見れば「鏝絵(こてえ)」でした。龍が見事です。何をするのかと聞けば、これを写真に撮るとのこと。私も便乗して写させてもらいました。
隣りのオジサンは現役の左官職人(77歳)です。左官職で名工で表彰されたことがある、腕の確かな方です。「どこかに奉納されるのですか?」と聞けば、「龍福寺に奉納します」の返事が返ってきました。龍福寺は家のそばのお寺さんです。
最近の建築では土壁の家が少なくなり、漆喰のコテ作業はほとんど無いそうです。数年前に母屋を改修したとき、壁に楽しそうに模様を入れていた姿が思い出されます。
その時、手に持って使い分けていたコテの多さにはビックリしました。やっぱりプロの職人は違います。
日本古来から伝わる「鏝絵(こてえ)」の技術伝承は、これから先どうなることでしょう。すたれてしまうのか。
【参 考】
鏝絵(こてえ)とは、江戸時代末期から全国的に流行した庶民の建築文化です。左官職人が漆喰壁に浮き彫り模様を塗り、絵画的に装飾したものを言います。
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