５ヶ月ぶりの帰省

４月４日（土曜日）
４月４日、５日と鳥取へ５ヶ月ぶりに帰省した。先月末の土、日から高速道路の料金がＥＴＣを装着していれば大幅な割引があるのが何より嬉しい。朝４時半に家を出て２７４キロの道のりを、ノンストップで２時間４５分で走破した。今までの記録は３時間１０分なので、大幅に短縮したことになる。高速道路の料金が従来は５，０００円弱だったが、今回は１，８００円何がしだったので３，０００円の儲けだ。「いいとしこいて何をそんなに飛ばすのだ」と言う声があちこちで聞こえてきた。ただ単に、抜かされるのがイヤなだけで、前の車を追い抜こうなんて考えてもいない。
昼の時間に、妹夫婦と婆さんの入っている施設へ顔を見せに行った。妹が「誰だかかわかるか？」と兄弟の名前を言うが、どうもはっきりしない。以前は調子の良い日であれば分っていたが、最近はほとんど認識できないそうだ。寂しいがボケれば皆通る道かも知れない。
夜は兄弟が妹の家に集合し懇親会だ。弟は風邪をこじらせ、病院通いしていて飲めない。飲 んでいないのでこれ幸いと、懇親会の後に倉吉の駅前の飲み屋さんまで送ってもらった。今回の主目的は、妹の高校の同級生がスナックのママをやっているとのことで、どんなんかな～と偵察に行ったのだ。店は花見客が２ 次会で２０数名来ていて、ごった返していている。とてもママと話なんて出来そうもないので、焼酎の水割りを２ハイ飲んで「帰りにまた寄ります」と告げて他店に行った。２軒目、３軒目は前回行った店なのでボッタクリの心配はない。どの店でも焼酎の水割りか、お湯割りで通した。締めは最初に行った店で飲んで帰ったが、トータルで１０数杯は飲んだことだろう。その証拠に翌日は二 日酔いで、午前中は顔がほてっていた。

４月５日（日曜日）
婆さんの昼食の時間に弟夫婦と老人ホームへ行った。一人で食べるとかなりこぼしてしまうので、付き添いせねばならない。ヘルパーさんの数が少ないので、食事時は家の者が付き添ってくれるとおお助かりだ。食欲は旺盛で、２５分ほどで食べ終えた。昨日と今日の２回の顔見せでサイナラをした。今回も慌しい帰省だった。
帰路、倉敷に住むＢ君の所へ立ち寄った。床の間に日本刀があり、さやから抜いて見せてくれた。長さは８０センチくらいの備前長船だ。鑑定では１００万円だが、これは一部刃が欠けているためであり、欠けていなければ１５０～２００万円もするとのことだった。日本刀を手にしたのは５０年ぶりだった。中学生の頃、友達の家の床下に戦争中に供出せずに隠していた刀を触った経験がある。侍になった気分で、さやから抜き振り降ろした。結構重い。

壁に十五世名人　大山康晴と署名した額が掛かっていた。将棋を知っている方はどんな人か知っているはず。聞けば大山名人の母親はＢ家の出だそうだ。昔の人は達筆なので感心してしまう。

お茶をいただき１時間半ほど談笑し、玉島Ｉ．Ｃに向かった。行くときは先導してもらったので迷うことはなかったが、帰りは風景が異なり道に迷ってしまった。なんとかなる だろうと車を走らせると、山全体がピンク色に染まっている桃畑が現われた。山梨県に行った時の景色とそっくりだった。岡山は昔話『桃太郎』の舞台となった県なので、県の花は桃の花、県の鳥はキジに制定されている。岡山県の桃の生産は、ここ玉島がほとんどを占めているようだ。写真を撮りながら花見としゃれこんだ。桃の生産量は岡山は全国で６番目。マスカット・オブ・アレキサンドリアやピオーネなどのブドウは全国生産第1位だ。倉敷市玉島は町であるが、彼の住んでいる陶（すえ）地区は、私の住んでいる所とどっこいどっこいの、のどかな田舎だった。
大回りをしたが、綺麗な景色を見ることが出来、得をした気分になった。
高速道路に入ったのは５時前だったが、１３キロ渋滞の情報が流れ先行き不安になる。山陽道分岐点、宝塚トンネル付近は大渋滞で、眠くなるは、用をたしたいで往生をした。２００キロほどの道のりなのに４時間もかかり、こんなことであれば９時ごろ出ればよかったと悔やんでも後の祭りだ。今回の帰省は疲れた。昨夜のスナックのハシゴ３軒が余計にこたえた。