第35話「夏休み前の思わく」より
「グリーンゲイブルズに春が再び巡ってきて、世の中はもう一度花に包まれた。」
相変わらずすばらしいナレーションです。あと背景とかお花の描写も素敵。アンはさぞウキウキしてるだろう…と思いきや、なんだかぼんやりしてる。アンだけじゃなく、クイーン組の皆もちょっと勉強に飽きてきたらしい…。そんな中、ステイシー先生が今年で辞めるという噂まで飛び交う。
明日から夏休みという日に、クイーン組はやっとの思いで勇気を出して、ステイシー先生に事の真相を確かめる。そしたらあっさり、皆が卒業するまで続けるという答え。…まあクラス立ち上げといてほったらかしってことはないだろうとは思ってたけど、それで皆はすごく安心したらしい。アンも、全力で夏休みを楽しむんだと、さっそく教科書を屋根裏のトランクに入れて鍵をかけちゃう!休みの間は絶対見ないんだって。
「頭を使うことはもう飽き飽きしたから、夏の間は想像力をうーんと伸ばすことにしたの!」
「冗談じゃないよ。あんたが想像力を思いっきり伸ばしたら、どんなことになるか目に見えてるじゃないか。」 マリラwww
「あらマリラ。心配しなくていいわ。一定の範囲内で伸ばすだけですもの。」
一定の範囲内www でもこう、アンも大人になったってことよね!限度があるってのをもうわかってる。
「ま、去年の夏みたいにバリーの池なんぞに落っこちたりはしないでおくれ。」
落っこちたんかいwww 今、大人になったって褒めたとこなのにーーー!!w
楽しい夏休みのスタート、…だけど不安なことが。アンが出かけたあとのことなのでアンは知らないのだけど、マシュウが発作を起こしてお医者さんを呼ぶ事態になってしまう。元々マシュウの心臓は弱っていて、そもそも孤児院から子供を引き取ろうと考えたのも、マシュウに代わる働き手を求めてのことだったらしい…。
さらにマリラの心配することがもう一つ。このお医者さんはずっと前にアンが足をくじいた時に見てくれた方だそうで(何科なんだ…)、最近よそのお家の回診の時にアンを見かけたそうだけど、ずいぶん顔色が悪かったって。この夏は戸外で思いっきり遊ばせる方がいいって。あんまり勉強で無理しすぎると肺病になったりしかねないって…。それを聞いて倒れそうになるくらいびっくりしたマリラ。後で一人でブツクサ言います。無理するなって言ったのに、アンはとにかく何にでも夢中になりすぎるんだって…。だけど不思議なのは、誰かに言われなくともアン自身が「勉強をせずにしっかり遊ぶ」ってことを求めてたこと…。体が悲鳴をあげてたんだろうね…。
回復したマシュウはアンには言わないでくれと頼み、マリラの方も肺病とかそのあたりは言わない。二人ともお互いと、何より大事なアンに、心配しすぎないようにって思うのが最優先なのね…。愛されてるねアン。
何も知らないまま夏休みをエンジョイするアンの姿は美しいです。ダイアナと一緒に海で遊んだり、綺麗な貝を拾ったり(ダイアナはワカメ?も拾ってるけど…)。
そしてその後リンドさんが出てきます!なんかうちリンドさん好きになってきたっぽいわ…!w
マリラが講演会に来なかったので心配して訪ねてくれたらしい。さすがや。そこでマリラは、マシュウが倒れたことを説明。
「…それから力仕事はいけないらしいんだけど、あの人に働くなって言うのは、息をするなって言うのと同じだからね…。」
マシュウ…。
そこへアンが帰って来ます。今日はアンがホットビスケットを焼くことになってるから、お茶もしていくことにしたリンドさん。マリラとリンドさんが客間でくつろいでる間に、アンが見事にビスケットを焼きあげて出したので、すーごく感心する。そして帰り道。送ってくれてるマリラに対して、アンのことをめっちゃ褒める。ずいぶんいい子になったって。そして最後にこう言う。
「あたしはねマリラ、自分が間違ってもそれを認めないような人間じゃありませんよ。そんなことはこれまでただの一度もないからね。私のアンを見る目は確かに間違っていたけれど、それも当然だろう?世の中にあんな風変わりで、思いもよらないことをしでかす子供なんているもんじゃないからね。…まったく、他の子どもと同じ物差しで測ろうったって測れるもんじゃないよ。この三年間のあの子の変わりようには全く驚くほかはないけれど、ことに姿がね、ずいぶん良くなってきたようじゃないか…。」
この大絶賛ですよ…!別れてからのマリラの嬉しそうな、誇らしそうな表情と合わせてものすごい響きます…!
特に、最初の最初にアンの見た目(と癇癪具合)をこき下ろしたリンドさんの言葉だからねこれ…!あの最低の出会いから、ここまで良い関係になってるのもすごいし、アンの成長っぷりも本当にすごいんだなって改めてわかる…!
第36話「物語クラブのゆくえ」より
あー……またダイアナ好きには辛い回が来ちゃった……。大人になるってことは色々変わらざるをえないことだから、しゃーないのかもだけど…。
楽しく夏休みを過ごすアンとダイアナ。その終わりが近づいたころ、一つの衝撃の事実に二人は気づきます。「アイドルワイルド」(アン命名)の白樺の木が全部切られてる…。二人でままごととかして遊んだあの日の見る影もない(回想シーンがあるんだけど、二人が本当にちっちゃい!)。
「アンとダイアナは、切り株に座ってさめざめと涙を流した。しかし、その涙は、幼い日の感傷に彩られて、甘かった。」
…相変わらずオシャレなナレーションです。アンみたい(えー)。
夏休みの最後の日に、アンは屋根裏のトランクにしまった教科書を取り出す。でも全くいやいやな感じではない。夏休みを存分に楽しんで、今は勉強の意欲がものすごく沸いてるらしい。マリラも、健康になったアンの顔を見て一安心です。
新学期。今年一年生になったミニー・メイも一緒に登校です。大きくなったね…!!
受験に失敗する悪夢とか見つつも、日々勉強に励むアンとクイーン組の仲間たち。その中であの「物語クラブ」は、細々と継続していた(設立から一年半だそうです)。もうアン以外の皆、物語に対する情熱は失いつつあったけど、勉強の合間の息抜きのお茶会としてクラブは機能してた。その時間を一番大事にしてたのはダイアナ。ダイアナにとっては、クイーン組のアンやルビーやジェーンとゆっくりおしゃべりできるのはもう、この時くらいだから…(書いててすでに辛くなってきた…)。
今日はグリーンゲイブルズで開かれる物語クラブの日。ダイアナはなかなかやってこない。そのうちルビーが今日はもうお開きにしようと言い出す。明日の授業の予習をしたいって。で、話の流れで、もう「物語クラブ」は終わりにしたいって…。もう皆あんまり物語も作らないし、おしゃべりするだけの会なら時間がもったいない気がする、って。ジェーンも、このたまにの女子会がなくなるのは惜しい気がするけど、「物語クラブとしては」、終わりにするのは、賛成な感じ…。…追いつめられてんなあ、クイーン組…。アンだけが体調悪くなってるってわけでもないんだろうね。それだけのプレッシャーもあるんだろうし。
同じクイーン組で、悪夢見るほどプレッシャーを受けているアンは、二人がクラブを終わりにするのも仕方ないとは言うけど、とうとう帰ろうと立ち上がる二人のことは一生懸命止める。ダイアナがいない間に解散するのはいくらなんでもあんまりだって。ダイアナを呼んでくるって部屋を出るアン。
そこに……いるんだよね……ダイアナが……。もうこっからほんとつらいんですけども……。
皆の話を聞いちゃってた…。立ち聞きするつもりはなくて、びっくりさせようと思ってたら、声が聞こえて…(確かにダイアナはそういういたずらっぽいとこある、実はアンよりあると思う)。やっぱり自分は皆とは違うんだと泣き出すダイアナ。この会をとても大事に思ってるダイアナは、もちろん遅れるつもりはなかった。だけど歌の先生が遅れてきて、…皆が待ってるだろうってレッスンが終わって急いで駆け付けたら、皆の思いを聞いてしまった…。
もうこのクラブも終わりなのね、とのダイアナの言葉を否定しようとするジェーンだけど、それをよりきっぱりとさえぎるダイアナ。
「いいの!私あなた達の受験勉強だけは邪魔したくないわ!…それに私はっきりわかったの。恋人とか殺人とか、駆け落ちといった他愛もないことを書いておもしろがっていた時代は、とっくに終わってたんだって。そうでしょう、アン?」
アンは答えられない。あのアンが…答えられない…!!殺人が他愛もないことかどうかは今置いとこう。
「無理だったのよ。形だけクラブを続けるなんて…。ルビーの言う通りなんだわ!…どうにもならないことなのよ…!」
アンが、泣きながらダイアナに抱きつく。ルビーもジェーンも、ごめんねって、泣きながら、ダイアナを囲む…。
…もう私スゲー死にそうなんですけどね、がんばって書いてますよ…。ルビーもジェーンもダイアナに謝ってるけど、じゃあやっぱり物語クラブはやめないわってことじゃない。そもそも謝られてるダイアナの方だって、誰のことも責めてはいない。クイーン組の事情を考えればまあ当然のことだし、ダイアナは自分のわがままをどうしても通そうとするような子供じゃない。…これは、「どうにもならない」ことなんだね…ほんとに…。どうにもならないことに対して、皆が泣いてるんだ。
でもあの場には、ダイアナの書いた「物語」があった。こういうことがいつまでもは続かない、って心のどこかで気づきながらも、きっと表面上はわくわくして(主にクラブの「開催」に…)あの物語を書いたんじゃないかなあと思うと、本当につらいです……。でも、どうにもならない…。それぞれ思うことが悪いわけじゃなく、ただ、どうにもならない…。
第37話「十五歳の春」より
再び春が……って、もう!? …しゃーない、後半は特に、一足飛びで物語が進んでいきますよ。
…なんか書いてて気づいたけど、私が子供のころから繰り返し読み返してる「赤毛のアン」、妙に前半部分の印象が強いのって、後半になると時期がポンポン飛ぶし、「受験」とか「学院での生活」とかの様子を上手く自分の中で想像できなかったから、あんまり…た、楽しめてなかったせいかもしれない…。それで途中でやめる時もあって、次の時はまた最初から読むから、最初の方はよく覚えてるのかも…。
アンが汽車でこの土地にやってきてから4年目の春だそうです。この回からアンの見た目が「大人モード」にしゅっと変化します。冒頭、マリラがそんなに背が高かったかと尋ねて、アンが笑うシーンがあるんですけども、これは(作画の問題とか置いといて)すごくわかるかも。身近な存在やと「成長」の具合って、ほんとにふとした時にしか実感できないもんだよねえ…。逆に、たまにしか会わない親戚の子とかはその成長ぶりにびっくりするんだよ、会うたびに。…私自身、その子が赤ちゃんの時しか会ってないようないとこの子がもう結婚したとか聞くとめまいがします。いやめまいって、自分と比べてとかじゃなくてね…。ただただ、時の経つのは早いなあと…(アンタようそんなん書けるね…)。
アンは大きくなりました。ちょうど出していたアンの古着…それこそグリーンゲイブルズにやって来た時に着ていたワンピースは、今のアンが合わせてみると膝くらいまでの丈しかない。元気に成長してくれたのはもちろん嬉しいけれど、どこか寂しくて、その夜マリラは一人で涙を流します。
「その晩、アンがダイアナと連れ立って祈祷会に出かけた後、夕闇の中に一人坐したマリラは、アンの背が伸びたことに奇妙な落胆を感じていた。マリラがあれほど愛した小さな子はいつの間にやら消え失せ、その代わりに思慮深い顔をした、背の高い、真剣な眼差しをした15歳の少女が姿を現したのだ。」
ナレーションさん、今日もいい仕事してます…。そしてまた2話の回想…。アン号泣、そして伝説の名セリフ「あたしのこと、コーデリアと呼んで下さらない?」のとこです(本編内の回想でも頻出の名シーンですね、色んな意味で)。それを思い出しながら泣くマリラが本当に…つらそう…、寂しそう…。すぐマシュウが帰って来るせいで、さっと涙をふいてくれるのにほっとしてしまう…。
アンの部屋もずいぶん女の子らしく変わってます(机にステイシー先生の肖像画みたいな写真が…!何よりのパワーになるんだろうなあ)。買ってもらった新しいベッドもめっちゃ素敵。…見てたらうちもベッド欲しくなってきました。我が家にはベッドはなくて、ずーっと布団で寝てるので、うちはいまだに「ベッドで寝る」ってだけで超ワクワクできます!!(……)(いつの時代の子供だ……)
そのベッドが届いた日、マリラが勉強してるアンの部屋にやってきて話をする。昔の半分もおしゃべりしなくなったって。大げさな言葉も少ししか使わなくなったって。一体どうしたんだって。
「…自分でもわからないの。前ほどしゃべりたくないの。気持ちの良い、素敵な考えが浮かんだら、そっと心の中にしまっておくの。宝石のように。そのことで人から笑われたり、あれこれ言われたくないの。それに…どういうわけか、大げさな言葉を使う気がしなくなったの。ちょっと寂しい気がするわね。だって、あたしこんなに大きくなったんだから、その気になればいくらでも使えるはずなんですもの。大人になるということは、ある意味ではおもしろいけど、私が思っていたのとはちょっと違うみたいね、マリラ。」
ええと……まさかの、この記事の存続の危機です(えー)。
ってか、ここらへんのやりとりで気づいたよ…!うちは何よりも、アンの「大げさな言葉」が大好きだったんだって…!大げさな喜びの表現も、大げさな悲しみの表現も大好きだった…!やめないで…やめないでアン…!
いやまあうちもここまできてやめないけども…。大人になったアンからもいいセリフは出るからね!絶対!上のんもすごく、落ち着いた感じで言ってていいんだ…。宝石のように大事にしまっておく、って表現もいい。うちはなんでもかんでもここに書くけど!!(……)
Bパートはカーモディ―まで伸びた汽車の開通式の話から。位置関係がよくわからないのでピンとこないけど、アボンリーの皆にとってもかなり便利になるらしい。そして、一番列車に乗ってやって来たミス・ジョセフィン・バリーが久々登場です。
前にアンがお世話になったからお礼がしたいとのことで、マリラがジョセフィンおばさんをお茶に誘おうと提案する。アンはめちゃはりきってごちそうを作ります。マリラの手伝いを丁寧に断って、一人で様々な種類のケーキをすいすいと作っていくアン。最後のレイヤーケーキのスポンジをオーブンに入れるとこで、昔の事件のことを思い出して笑うマリラ。思い出し笑いにびっくりするくらい、アンには遠い過去の失敗なんやね…(見てるうちらからしたらそりゃ思い出すわ、そりゃ笑うわ、って感じやけど、アンは思い当るところもない感じ。あれから何度も作ったんだろうし、当然やね)。
そのお茶会の席で、ジョセフィンおばさんから提案が。クイーン学院の試験中にアンが泊まる場所についてマリラやマシュウは思案中だったんだけど、ぜひ自分にお世話させてほしいって…。アンにとっては願ってもない話…!最後もナレーション!
「アンは、周りの人々の愛情に包まれて、幸せを噛み締めると同時に、一ヶ月先に迫った入学試験に、どうしても良い成績でパスしなければと、決意を新たにするのであった…。」
「グリーンゲイブルズに春が再び巡ってきて、世の中はもう一度花に包まれた。」
相変わらずすばらしいナレーションです。あと背景とかお花の描写も素敵。アンはさぞウキウキしてるだろう…と思いきや、なんだかぼんやりしてる。アンだけじゃなく、クイーン組の皆もちょっと勉強に飽きてきたらしい…。そんな中、ステイシー先生が今年で辞めるという噂まで飛び交う。
明日から夏休みという日に、クイーン組はやっとの思いで勇気を出して、ステイシー先生に事の真相を確かめる。そしたらあっさり、皆が卒業するまで続けるという答え。…まあクラス立ち上げといてほったらかしってことはないだろうとは思ってたけど、それで皆はすごく安心したらしい。アンも、全力で夏休みを楽しむんだと、さっそく教科書を屋根裏のトランクに入れて鍵をかけちゃう!休みの間は絶対見ないんだって。
「頭を使うことはもう飽き飽きしたから、夏の間は想像力をうーんと伸ばすことにしたの!」
「冗談じゃないよ。あんたが想像力を思いっきり伸ばしたら、どんなことになるか目に見えてるじゃないか。」 マリラwww
「あらマリラ。心配しなくていいわ。一定の範囲内で伸ばすだけですもの。」
一定の範囲内www でもこう、アンも大人になったってことよね!限度があるってのをもうわかってる。
「ま、去年の夏みたいにバリーの池なんぞに落っこちたりはしないでおくれ。」
落っこちたんかいwww 今、大人になったって褒めたとこなのにーーー!!w
楽しい夏休みのスタート、…だけど不安なことが。アンが出かけたあとのことなのでアンは知らないのだけど、マシュウが発作を起こしてお医者さんを呼ぶ事態になってしまう。元々マシュウの心臓は弱っていて、そもそも孤児院から子供を引き取ろうと考えたのも、マシュウに代わる働き手を求めてのことだったらしい…。
さらにマリラの心配することがもう一つ。このお医者さんはずっと前にアンが足をくじいた時に見てくれた方だそうで(何科なんだ…)、最近よそのお家の回診の時にアンを見かけたそうだけど、ずいぶん顔色が悪かったって。この夏は戸外で思いっきり遊ばせる方がいいって。あんまり勉強で無理しすぎると肺病になったりしかねないって…。それを聞いて倒れそうになるくらいびっくりしたマリラ。後で一人でブツクサ言います。無理するなって言ったのに、アンはとにかく何にでも夢中になりすぎるんだって…。だけど不思議なのは、誰かに言われなくともアン自身が「勉強をせずにしっかり遊ぶ」ってことを求めてたこと…。体が悲鳴をあげてたんだろうね…。
回復したマシュウはアンには言わないでくれと頼み、マリラの方も肺病とかそのあたりは言わない。二人ともお互いと、何より大事なアンに、心配しすぎないようにって思うのが最優先なのね…。愛されてるねアン。
何も知らないまま夏休みをエンジョイするアンの姿は美しいです。ダイアナと一緒に海で遊んだり、綺麗な貝を拾ったり(ダイアナはワカメ?も拾ってるけど…)。
そしてその後リンドさんが出てきます!なんかうちリンドさん好きになってきたっぽいわ…!w
マリラが講演会に来なかったので心配して訪ねてくれたらしい。さすがや。そこでマリラは、マシュウが倒れたことを説明。
「…それから力仕事はいけないらしいんだけど、あの人に働くなって言うのは、息をするなって言うのと同じだからね…。」
マシュウ…。
そこへアンが帰って来ます。今日はアンがホットビスケットを焼くことになってるから、お茶もしていくことにしたリンドさん。マリラとリンドさんが客間でくつろいでる間に、アンが見事にビスケットを焼きあげて出したので、すーごく感心する。そして帰り道。送ってくれてるマリラに対して、アンのことをめっちゃ褒める。ずいぶんいい子になったって。そして最後にこう言う。
「あたしはねマリラ、自分が間違ってもそれを認めないような人間じゃありませんよ。そんなことはこれまでただの一度もないからね。私のアンを見る目は確かに間違っていたけれど、それも当然だろう?世の中にあんな風変わりで、思いもよらないことをしでかす子供なんているもんじゃないからね。…まったく、他の子どもと同じ物差しで測ろうったって測れるもんじゃないよ。この三年間のあの子の変わりようには全く驚くほかはないけれど、ことに姿がね、ずいぶん良くなってきたようじゃないか…。」
この大絶賛ですよ…!別れてからのマリラの嬉しそうな、誇らしそうな表情と合わせてものすごい響きます…!
特に、最初の最初にアンの見た目(と癇癪具合)をこき下ろしたリンドさんの言葉だからねこれ…!あの最低の出会いから、ここまで良い関係になってるのもすごいし、アンの成長っぷりも本当にすごいんだなって改めてわかる…!
第36話「物語クラブのゆくえ」より
あー……またダイアナ好きには辛い回が来ちゃった……。大人になるってことは色々変わらざるをえないことだから、しゃーないのかもだけど…。
楽しく夏休みを過ごすアンとダイアナ。その終わりが近づいたころ、一つの衝撃の事実に二人は気づきます。「アイドルワイルド」(アン命名)の白樺の木が全部切られてる…。二人でままごととかして遊んだあの日の見る影もない(回想シーンがあるんだけど、二人が本当にちっちゃい!)。
「アンとダイアナは、切り株に座ってさめざめと涙を流した。しかし、その涙は、幼い日の感傷に彩られて、甘かった。」
…相変わらずオシャレなナレーションです。アンみたい(えー)。
夏休みの最後の日に、アンは屋根裏のトランクにしまった教科書を取り出す。でも全くいやいやな感じではない。夏休みを存分に楽しんで、今は勉強の意欲がものすごく沸いてるらしい。マリラも、健康になったアンの顔を見て一安心です。
新学期。今年一年生になったミニー・メイも一緒に登校です。大きくなったね…!!
受験に失敗する悪夢とか見つつも、日々勉強に励むアンとクイーン組の仲間たち。その中であの「物語クラブ」は、細々と継続していた(設立から一年半だそうです)。もうアン以外の皆、物語に対する情熱は失いつつあったけど、勉強の合間の息抜きのお茶会としてクラブは機能してた。その時間を一番大事にしてたのはダイアナ。ダイアナにとっては、クイーン組のアンやルビーやジェーンとゆっくりおしゃべりできるのはもう、この時くらいだから…(書いててすでに辛くなってきた…)。
今日はグリーンゲイブルズで開かれる物語クラブの日。ダイアナはなかなかやってこない。そのうちルビーが今日はもうお開きにしようと言い出す。明日の授業の予習をしたいって。で、話の流れで、もう「物語クラブ」は終わりにしたいって…。もう皆あんまり物語も作らないし、おしゃべりするだけの会なら時間がもったいない気がする、って。ジェーンも、このたまにの女子会がなくなるのは惜しい気がするけど、「物語クラブとしては」、終わりにするのは、賛成な感じ…。…追いつめられてんなあ、クイーン組…。アンだけが体調悪くなってるってわけでもないんだろうね。それだけのプレッシャーもあるんだろうし。
同じクイーン組で、悪夢見るほどプレッシャーを受けているアンは、二人がクラブを終わりにするのも仕方ないとは言うけど、とうとう帰ろうと立ち上がる二人のことは一生懸命止める。ダイアナがいない間に解散するのはいくらなんでもあんまりだって。ダイアナを呼んでくるって部屋を出るアン。
そこに……いるんだよね……ダイアナが……。もうこっからほんとつらいんですけども……。
皆の話を聞いちゃってた…。立ち聞きするつもりはなくて、びっくりさせようと思ってたら、声が聞こえて…(確かにダイアナはそういういたずらっぽいとこある、実はアンよりあると思う)。やっぱり自分は皆とは違うんだと泣き出すダイアナ。この会をとても大事に思ってるダイアナは、もちろん遅れるつもりはなかった。だけど歌の先生が遅れてきて、…皆が待ってるだろうってレッスンが終わって急いで駆け付けたら、皆の思いを聞いてしまった…。
もうこのクラブも終わりなのね、とのダイアナの言葉を否定しようとするジェーンだけど、それをよりきっぱりとさえぎるダイアナ。
「いいの!私あなた達の受験勉強だけは邪魔したくないわ!…それに私はっきりわかったの。恋人とか殺人とか、駆け落ちといった他愛もないことを書いておもしろがっていた時代は、とっくに終わってたんだって。そうでしょう、アン?」
アンは答えられない。あのアンが…答えられない…!!殺人が他愛もないことかどうかは今置いとこう。
「無理だったのよ。形だけクラブを続けるなんて…。ルビーの言う通りなんだわ!…どうにもならないことなのよ…!」
アンが、泣きながらダイアナに抱きつく。ルビーもジェーンも、ごめんねって、泣きながら、ダイアナを囲む…。
…もう私スゲー死にそうなんですけどね、がんばって書いてますよ…。ルビーもジェーンもダイアナに謝ってるけど、じゃあやっぱり物語クラブはやめないわってことじゃない。そもそも謝られてるダイアナの方だって、誰のことも責めてはいない。クイーン組の事情を考えればまあ当然のことだし、ダイアナは自分のわがままをどうしても通そうとするような子供じゃない。…これは、「どうにもならない」ことなんだね…ほんとに…。どうにもならないことに対して、皆が泣いてるんだ。
でもあの場には、ダイアナの書いた「物語」があった。こういうことがいつまでもは続かない、って心のどこかで気づきながらも、きっと表面上はわくわくして(主にクラブの「開催」に…)あの物語を書いたんじゃないかなあと思うと、本当につらいです……。でも、どうにもならない…。それぞれ思うことが悪いわけじゃなく、ただ、どうにもならない…。
第37話「十五歳の春」より
再び春が……って、もう!? …しゃーない、後半は特に、一足飛びで物語が進んでいきますよ。
…なんか書いてて気づいたけど、私が子供のころから繰り返し読み返してる「赤毛のアン」、妙に前半部分の印象が強いのって、後半になると時期がポンポン飛ぶし、「受験」とか「学院での生活」とかの様子を上手く自分の中で想像できなかったから、あんまり…た、楽しめてなかったせいかもしれない…。それで途中でやめる時もあって、次の時はまた最初から読むから、最初の方はよく覚えてるのかも…。
アンが汽車でこの土地にやってきてから4年目の春だそうです。この回からアンの見た目が「大人モード」にしゅっと変化します。冒頭、マリラがそんなに背が高かったかと尋ねて、アンが笑うシーンがあるんですけども、これは(作画の問題とか置いといて)すごくわかるかも。身近な存在やと「成長」の具合って、ほんとにふとした時にしか実感できないもんだよねえ…。逆に、たまにしか会わない親戚の子とかはその成長ぶりにびっくりするんだよ、会うたびに。…私自身、その子が赤ちゃんの時しか会ってないようないとこの子がもう結婚したとか聞くとめまいがします。いやめまいって、自分と比べてとかじゃなくてね…。ただただ、時の経つのは早いなあと…(アンタようそんなん書けるね…)。
アンは大きくなりました。ちょうど出していたアンの古着…それこそグリーンゲイブルズにやって来た時に着ていたワンピースは、今のアンが合わせてみると膝くらいまでの丈しかない。元気に成長してくれたのはもちろん嬉しいけれど、どこか寂しくて、その夜マリラは一人で涙を流します。
「その晩、アンがダイアナと連れ立って祈祷会に出かけた後、夕闇の中に一人坐したマリラは、アンの背が伸びたことに奇妙な落胆を感じていた。マリラがあれほど愛した小さな子はいつの間にやら消え失せ、その代わりに思慮深い顔をした、背の高い、真剣な眼差しをした15歳の少女が姿を現したのだ。」
ナレーションさん、今日もいい仕事してます…。そしてまた2話の回想…。アン号泣、そして伝説の名セリフ「あたしのこと、コーデリアと呼んで下さらない?」のとこです(本編内の回想でも頻出の名シーンですね、色んな意味で)。それを思い出しながら泣くマリラが本当に…つらそう…、寂しそう…。すぐマシュウが帰って来るせいで、さっと涙をふいてくれるのにほっとしてしまう…。
アンの部屋もずいぶん女の子らしく変わってます(机にステイシー先生の肖像画みたいな写真が…!何よりのパワーになるんだろうなあ)。買ってもらった新しいベッドもめっちゃ素敵。…見てたらうちもベッド欲しくなってきました。我が家にはベッドはなくて、ずーっと布団で寝てるので、うちはいまだに「ベッドで寝る」ってだけで超ワクワクできます!!(……)(いつの時代の子供だ……)
そのベッドが届いた日、マリラが勉強してるアンの部屋にやってきて話をする。昔の半分もおしゃべりしなくなったって。大げさな言葉も少ししか使わなくなったって。一体どうしたんだって。
「…自分でもわからないの。前ほどしゃべりたくないの。気持ちの良い、素敵な考えが浮かんだら、そっと心の中にしまっておくの。宝石のように。そのことで人から笑われたり、あれこれ言われたくないの。それに…どういうわけか、大げさな言葉を使う気がしなくなったの。ちょっと寂しい気がするわね。だって、あたしこんなに大きくなったんだから、その気になればいくらでも使えるはずなんですもの。大人になるということは、ある意味ではおもしろいけど、私が思っていたのとはちょっと違うみたいね、マリラ。」
ええと……まさかの、この記事の存続の危機です(えー)。
ってか、ここらへんのやりとりで気づいたよ…!うちは何よりも、アンの「大げさな言葉」が大好きだったんだって…!大げさな喜びの表現も、大げさな悲しみの表現も大好きだった…!やめないで…やめないでアン…!
いやまあうちもここまできてやめないけども…。大人になったアンからもいいセリフは出るからね!絶対!上のんもすごく、落ち着いた感じで言ってていいんだ…。宝石のように大事にしまっておく、って表現もいい。うちはなんでもかんでもここに書くけど!!(……)
Bパートはカーモディ―まで伸びた汽車の開通式の話から。位置関係がよくわからないのでピンとこないけど、アボンリーの皆にとってもかなり便利になるらしい。そして、一番列車に乗ってやって来たミス・ジョセフィン・バリーが久々登場です。
前にアンがお世話になったからお礼がしたいとのことで、マリラがジョセフィンおばさんをお茶に誘おうと提案する。アンはめちゃはりきってごちそうを作ります。マリラの手伝いを丁寧に断って、一人で様々な種類のケーキをすいすいと作っていくアン。最後のレイヤーケーキのスポンジをオーブンに入れるとこで、昔の事件のことを思い出して笑うマリラ。思い出し笑いにびっくりするくらい、アンには遠い過去の失敗なんやね…(見てるうちらからしたらそりゃ思い出すわ、そりゃ笑うわ、って感じやけど、アンは思い当るところもない感じ。あれから何度も作ったんだろうし、当然やね)。
そのお茶会の席で、ジョセフィンおばさんから提案が。クイーン学院の試験中にアンが泊まる場所についてマリラやマシュウは思案中だったんだけど、ぜひ自分にお世話させてほしいって…。アンにとっては願ってもない話…!最後もナレーション!
「アンは、周りの人々の愛情に包まれて、幸せを噛み締めると同時に、一ヶ月先に迫った入学試験に、どうしても良い成績でパスしなければと、決意を新たにするのであった…。」
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