初めて務めた小沢征爾(おざわ・せいじ)さんが6日、心不全で死去した。
88歳だった。葬儀は近親者で行った。
旧満州(現中国東北部)生まれ。10代から指揮を斎藤秀雄に学び、
1959年、フランスのブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。
20世紀を代表する指揮者シャルル・ミュンシュやヘルベルト・フォン・カラヤン、レナード・バーンスタインに師事。
楽譜の深い読み込みに支えられた綿密な解釈と全身を使った力強い指揮で評価を確立した。
61~62年にニューヨーク・フィルの副指揮者を務めて以降、米サンフランシスコ響の音楽監督などを歴任。
73年に米5大オーケストラの一角、ボストン響の音楽監督に就き、2002年まで務めた。
同年~10年には、世界屈指のオペラ劇場、ウィーン国立歌劇場の音楽監督として活躍。
ウィーン・フィルやベルリン・フィルにも度々客演した。
国内では、新日本フィルハーモニー交響楽団や水戸室内管弦楽団と深く関わった。
恩師・斎藤の薫陶を受けた奏者らで作ったサイトウ・キネン・オーケストラとの活動にも力を注ぎ、
1992年に長野県松本市で始めた音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」
(2015年に「セイジ・オザワ松本フェスティバル」に改称)の総監督を務めた。
十数年前から体調を崩すことが多かった。
08年に文化勲章受章。22年に日本芸術院会員に選ばれた。
作家の 征良 さんは長女、俳優の 征悦 さんは長男。・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行など多くした。