夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

金があるか、ないかで決まる『死に方』格差の時代、気弱な高齢者の私は、溜息を重ねて動顛し・・。

2016-08-19 14:20:59 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活のまもなく72歳の身であるが、
今朝、配達された読売新聞の朝刊を読んでいる中、27面の最下段に、
週刊誌の発売に伴う広告が掲載されていた。

私はぼんやりと見出しを読むと、
【 金があるか、ないかで決まる「死に方」格差
        待機児童より深刻な「たらい回し老人」が激増中!
            「月15万円」を払えない「待機老人」は死に場所すら見つけられない 】
と読んだりし、裕福でない高齢者の私は、溜息を重ねて動顛したりした・・。

この広告は、『週刊ポスト』の2016年9月2日号と判ったので、
現役サラリーマン時代は、素早く業務に取り組んでいた私の習性から、
ときおり愛読しているネットの『NEWS ポストセブン』を検索した。

やがて【 待機児童より深刻 行き場を失った待機老人問題 】と見出しを見て、
こっそりと読んでしまった。

この記事の原文は、『週刊ポスト』の2016年9月2日号に掲載された記事のひとつで、
関連の『NEWS ポストセブン 』に於いて、2016年8月19日に配信された記事であり、
無断であるが転載させて頂く。
            

《・・2年前に妻に先立たれ、都内で一人暮らしをしていた75歳の男性Aさんは
昨年夏に風呂場で転倒し、右の大腿骨頸部を骨折した。

最寄りの総合病院に入院したAさんだが、手術後、症状が安定すると、退院を迫られた。

リハビリの必要があるため「介護老人保健施設(老健)」に入所。
しかし3か月経つと、“これ以上、施設は利用できない”と告げられた。
足下にはまだ不安があり、また転倒するリスクを考えると、一人暮らしに戻れる自信がない。

入居できる施設を探そうにも、施設サービス費と居住費・食費などを合わせて
月7万円ほどで、利用できる多床室型の「特別養護老人ホーム(特養)」は、
どこも順番待ちで、いつ空きが出るかわからない。

リハビリのための「介護老人保健施設(老健)」には、月9万円ほどで入れたのに対し、
民間の「有料老人ホーム」は、月20万円以上のところばかり。
月12万円の年金で暮らすAさんには、手が出ない・・。

そんなふうにして、行き場を失う高齢者が増えている。
            

高齢者介護施設に詳しい経営コンサルタント・濱田孝一氏が説明する。
「骨折などをきっかけにした入院が長引くと、体力や認知能力が一気に落ちてしまうことがよくあります。
そうなると在宅で過ごすのは難しくなりますが、いきなり必要になった施設の入居費用が工面できずに
苦労するケースが多いのです」

比較的少ない負担で長期利用が可能な「特別養護老人ホーム(特養)」は、
社会福祉法人や地方自治体などが運営する公的な介護施設で、多額の公的補助が投入されるため、施設も充実している。
ただ、そうした特養に入りたくても入れないのが「待機老人」だ。

厚労省の最新の発表では、全国の特養への入所申込者は約52万人にのぼる(2014年3月発表)。
同省が約2万人と公表する待機児童の数より、はるかに多い数字だが、
NPO法人・社会保障経済研究所代表の石川和男氏は、待機老人の数はもっと多いはずだと指摘する。

「厚労省のいう52万人は、“申し込みをしたのに入居できなかった人”の数です。
問い合わせだけして諦めた人や、最初から入居は無理と諦めた人は、数字に含まれていない。

介護が必要となり、自治体に申請を出して、要介護認定を受けた65歳以上の人は約620万人いますが、
そのうち在宅サービスも施設サービスも受けられていない人が100万人近くいます。

その多くは、特養のような施設の空きを待っていると考えられます。
潜在的な待機老人の数は、役所の発表する数字どころではないのです」・・》

注)記事の原文にあえて改行を多くした。
            

私は中小業の民間会社に奮戦している50代の時、同僚が病死されたり、
そして知人は定年前の59歳で病死し、残されたご家族の心痛な思いが、痛いほど理解させられたりしてきた。
           
やがて私は2004年(平成16年)の秋に定年退職した後、
年金生活を始め、やがて62歳の時、現役時代の一時時期に交遊した友も、無念ながら病死したりした。
       
まもなく、知人のひとりの奥様が病死されて、
この知人は『おひとりさま』となり、私たちの多くは哀悼をしながらも、動顛してしまった。

こうした根底には、私たち世代の周囲の男性の多くは、60代で妻が夫より先に亡くなることは、
考えたこともなく、こうしたことがあるんだぁ、とこの人生の怜悧な遭遇に深く学んだりした。
                                           
                       
やがて私は高齢者入門の65歳を過ぎてから、心身ともに自立し健康的に生活できる期間の健康寿命は、
男性の平均としては71歳であり、平均寿命は男性の場合は80歳と知った時、
恥ずかしながらうろたえたりした・・。

そして70代となれば、多くの人は体力の衰えを実感して、75歳まではこれまでどおりの自立した生活ができるが、
80歳が見えてくる頃には介護を必要とするようになり、
やがて80代後半では何らかの介護付き施設に入居する可能性が高くなる、と専門家の人から数多く発言されている。

もとより70代、80代の私より年上の御方でも、心身溌剌と過ごされている方達も、
近所にいる御方、知人に多くいることも、私は知って、少しでも学ぼうとしている。
            
ここ数年は会社時代の少し先輩、或いは後輩の68歳が、いずれも大病で入退院を繰り返した後、この世を去ったり、
ご近所の私と同世代の知人が、突然に脳梗塞で死去されて、数か月の先は誰しも解らない、冷厳なこの世の実態に、
私は震撼させられたりしてきた・・。
                         

厚生労働省は、2013年の健康寿命は、男性71.2歳、女性74.2歳、
そして平均寿命との差は男性は約9年、女性は約12年、と公表されているが、
人生の晩秋期は、体調の不安を秘めながら過ごされている、と私は先輩、知人から教えられている。

私より少し年下の団塊世代の方達は、まもなく70代を迎えるが、
やがて不幸にして一部の御方は、介護を必要とするようになり、何らかの介護付き施設に入居する可能性があり、
今回の記事のように、待機老人が加速されるように増大すると、裕福でない私は思い馳せたりすると、涙を浮かべたりしている。

そして65歳以上の高齢者は、無念ながら金があるか、ないかで決まる『死に方』格差の時代が、
到来していると思い重ねたりしている。

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