ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

大学の出張精算で感じたこと

2011-09-16 17:48:54 | 東工大

私も大学の仕事で出張をするようになってきた。先週は韓国、今週は北海道に来ている。

出張精算の手続きで大学は企業とかなり異なることを知った。企業の場合には出張手続きは殆ど企業がして本人はチケットをもらうだけなのだが大学では本人が手続きをして金額を事務に請求する。これは私がコンサルティングをしていた時にはそういうやり方だったので違和感はない。違和感を覚えたのは大学は飛行機の搭乗券を提出することを求める点である。

企業の場合には、コンサルティングの時代を含めて搭乗券を求められることは無かった。いくらかかったかという、チケットの購入証明を求められただけである。なぜ搭乗券を求めるのかというと、本当に出張したことを証明するためであることは明らかである。企業の場合には出張は会社のためにするので出張報告なり出張先から出張元に連絡するなどして出張結果がどうであったかを報告するのが常識である。従って、手続きだけして実際は出張しないというようなことはあり得ないし、仮にキャンセルになればすくにそのことが分かるので搭乗券は必要ないのだろう。

一方大学では、特に教授はどこに出張したかということを報告すべき相手はいないし、報告義務はない。事務局は出張内容には興味を持っていないし、学部長なども個々の教授がどういう出張をしたかということには興味は無い。しかし、出張に伴い経費は支払うので出張したことの証明が必要になるのである。

しかし、これは良く考えるとおかしなシステムである。経費を支払う人が成果を期待していない。だから行動を追及するというシステムに思える。考えてみると大学教授は中小企業の社長のようなもので極めて独立性が高い。それは研究という性格上ある程度必要なのかもしれないと思う。それならば大学は出張費用というようなものを一切支払わず、教授の采配に任すべきだろう。教授の成果を評価して予算をつける、それをどう使うかは完全に教授任せ、というのが本来あるべきシステムのように思う。

そうは言っても教授も公務員なので一定の縛りで経費を受けるべきというのも現実としては理解できる。その場合には実際に出張に行ったかどうかではなく、出張先で何をしたかを他の人が把握できるようなシステムを作るべきだろう。学科単位か何かで他の教授がどういうとことに出張したか、そこでどういうことをしてきたかを把握するようにすれば、出張して観光だけしてくるような人は自然と分かるだろう。

私が入社したことには会社にはタイムカードというのがあって何時に会社に来て何時に会社を出たかを記録に残していた。しかしそれは意味がなく、会社にいて何をしたかが重要なので、今タイムカードのシステムは単純作業の人を除いて殆ど無くなっていると思う。大学教授はもっとも創造性が求められる職業である。行動ではなく結果で評価するシステムを作り上げるのは国にとって不可欠なことだと思う。

 


サッポロも意外に暑い

2011-09-16 07:48:14 | 生活

今、学会で札幌に来ている。今週は私が長年出ていた3GPPが福岡であり、そちらに出たい気持ちもあったのだが、先に札幌に学会のほうに出るのを決めてしまったので反対方向に来ている。

札幌は涼しいと思って背広を着てきたのだが結構暑く、歩いていると汗ばんでくる。駅前のホテルに泊まって北大で行われている学会に参加しているのだが、北大構内に入ってからが遠く、歩いて30分くらいかかる。東京よりはもちろん涼しいが、上着は不要という感じである。

電子情報通信学会のソサエティ大会という学会で私の参加していた国内の学会としては最大級だと思っていたが、使っている部屋は大学全体から見るとごくわずかで、北大の規模の大きさが伺われる。

札幌には私自身1年ほど住んでいたので懐かしさを感じる。私の従姉妹が住んでいて夕食を共にして現状をいろいろ話し合った。今日から大通公園で北海道特産市だそうで、のぞいてみたいと思っている。

学会に出るのは10年以上ぶりである。私は標準化会議に出るようになって以来、そちらのほうが面白く、学会はすっかりご無沙汰していた。最先端の研究発表を聞くよりも、教授たちがたくさん集まっているような、動向を議論するようなセッションに参加している。やはりそれぞれの人が独自の見識を持って話しており、「こういう意見交換の場は悪くないな」と改めて感じた。

私は「国際標準化と技術イノベーション」時限研究会のパネル討論会でパネリストとして出た。プログラムを見る限り統一性の無いパネルのように感じていたが、司会の浅谷教授の仕切りがうまく、結構議論は盛り上がった。私はこういう研究会があることを知ったのも始めてだったが、阪大にも標準化を授業としているショットしたグループがあることを知ったり、技術標準ではなくスキル標準(ソフトウェア技術者の)の話を聞いたりして結構有益だった。

終了後個懇親会で来年の副委員長を引き受けることになった。始めて参加した会で唐突な感じはしたが現在の役員だ度と話した感じで違和感は無かった。タイトルも現在の私の講座のタイトルと近いので、うまくアクティビティを高めていけるように思う。