10/30~週は、日米欧の金融政策/日米の雇用統計/企業決算発表が
あり、これらの結果を受け、東京市場に株高追い風が吹いた格好でした。
日銀は、従来通り金融緩和策継続が再確認された一方、米FOMCでは12月
利上げを織り込みつつ、EUも利上げに舵を切る展開で、円高一服から、やや
円安に、為替のサポートが、株高の流れをバックアップした格好。また、日米
決算が本格化する中、国内の好決算企業が続出して、EPSも上昇しており、
割高のバブルでなく、業績を反映した業績相場となりました。
結局、日経平均は、週間で530円上昇(↑2.41%)の22539円でした。
さて、11月第2週(11/6~11/10)主なイベントと予定は、下記1.の通り。
注目のNY市場は、10月雇用統計で失業率が低下し、ISM非製造業景況指数
製造業受注指数が予想を上振るなど、底堅い結果となり、週明け東京市場は、
続伸スタートになりそうである。
また、企業決算も第2のピークを迎え、好決算継続やトランプ大統領の来日し、
蜜月外交もOKで、安倍政権による政策期待が高まり、物色が続きそうである。
日経平均、11月第2週(11/6~11/10)レンジは22300円~23000円
程度を想定しています。
1.11月第2週(11/6~11/10)主なイベントと予定
11/5
日本 トランプ大統領、来日(~11/7)
米 冬時間に移行
11/6
日本 黒田日銀総裁、講演
日本 日銀議事録(9/20、21分)
日本 小野薬、SUBARU、住友商、三菱商、アルフレッサHD、ニチアス、ディスコ
いすゞ、菱地所、ソフトバンクG、ベネッセHD、ユー・エス・エス、各決算
米 マイラン、CVSヘルス 各決算
独 製造業受注
EU ユーロ圏財務相会合
11/7
日本 トランプ大統領、日本から韓国訪問
日本 旭化成、静岡銀、味の素、日触媒、不二製油、ライオン、住友電、トヨタ
島津製、タカラトミー、NTTデータ、ダイキン、三菱自 各決算
米 9月求人倍率
米 タペストリー(旧コーチ) 決算
米 国債入札 3年債(240億ドル)
豪 中銀政策金利
独 独鉱工業生産指数
EU EU財務相理事会
11/8
日本 景気動向指数
日本 大林組、日産自、ゼンショーHD、国際帝石、明治HD、マクドナルド、コロプラ ツムラ、三菱マ、SMC、シスメッ、オリンパス、凸版印、京急、住友ゴム 各決算
米 トランプ大統領、中国訪問
米 マリオット、ヒューマナ 各決算
米 国債入札 10年債(230億ドル)
中国 10月貿易収支
仏 クレディ・アグリコル 決算
11/9
日本 日銀主な意見(10/30、31分)
日本 9月機械受注
日本 日揮、大和ハウス、ニプロ、DeNA、マツキヨ、SUMCO、テルモ、資生堂
ブリヂス、住友鉱、NOK、大日印、西武HD、セコム、東急不HD、東芝 各決算
米 新規失業保険申請件数(~11/4までの週)
米 オフィス・デポ、21世紀フォックス、DRホートン、コールズ、メーシーズ
ウォルト・ディズニー、エヌビディア、ノードストローム、JCペニー 各決算
米 国債入札 30年債(150億ドル)
中国 10月消費者物価指数
中国 10月生産者物価指数
NZ 中銀政策金利
独 コメルツ銀行 決算
EU ECB経済報告
11/10
日本 第3次産業活動指数
日本 戸田建、ユニチャーム、東レ、JXTG、セブン銀行、大成建、ヤクルト、東急
ショーボンド、日清食HD、関西ペ、アルバック、りそなHD、NTT、洋ゴム 各決算
米 ミシガン大学消費者信頼感指数
米 10月財政収支
世 APEC首脳会議(~11/11)
2.NY市場、為替/債券 各結果(11/3)
今日のNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は一時114.45付近
まで上昇。この日の米雇用統計は予想を下回り、発表直後は113.65近辺
まで下落。しかし、直ぐに114円台に買い戻されている。
米雇用統計は失業率こそ低下が続いているものの、非農業部門雇用者数
(NFP)は予想を下回った。しかし、前回分が5万人超上方修正され、その分
も含めれば予想範囲内だったとも言える。注目の平均時給はさすがに予想
と比較すればネガティブではあったものの、全体的にFRBの利上げ期待を
後退させるような内容との受け止めはなかった。
ネガティブな指標に対する反応が底堅かったことにロング勢も自信を強めた
のかもしれない。その後のISM指数が強い内容だったこともあってドル円は
一時114.45付近まで上げ幅を拡大。しかし、目先の上値目標となっている
114.50水準での抵抗は根強く押し戻されている。ただ、114円台は堅持した
といったところ。
一方、ユーロドルは米雇用統計発表直後は1.1690近辺まで上昇したものの
1.17台に復帰することなくその後は戻り売りに押されている。一時1.16を
割り込む場面も見られた。1.1620付近に買いオーダーが観測されサポート
として意識されたが、吸収された格好。目先は先週安値1.1575付近が下値
サポートとして意識される。
先週のECB理事会以降、ユーロドルは戻り売りが続いているが、市場で
は再び上値を目指すとの見方も根強い。しかし、短期的には心理的節目の
1.15割れを試す動きも想定され、反転は来年以降との見方もあるようだ。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=399401
米国債利回り
2年債 1.613(+0.005)
10年債 2.329(-0.016)
30年債 2.811(-0.015)
期待インフレ率 1.869(-0.013)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、米10年債利回りは低下。この日の米雇用統計で
平均時給が予想を下回りインフレ期待が後退。長期ゾーン中心に利回り
は低下している。一方、利上げ期待は後退しておらず、政策金利に敏感
な短期ゾーンの利回りは上昇した。
10年債は一時2.32%台に低下した一方、2年債は1.6%台を維持して
いる。
2-10年債の利回り格差は72(前日74)まで縮小しておりフラット化が
続いている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=399400
3、NY株式市場 結果(11/3)
NY株式27日
ダウ平均 23539.19(+22.93 +0.10%)
S&P500 2587.84(+7.99 +0.31%)
ナスダック 6764.43(+49.49 +0.74%)
CME日経平均 22620 (大証終比:+140 +0.62%)
今日のNY株式市場でダウ平均は続伸。この日発表の米雇用統計は非農業
部門雇用者数(NFP)が予想を下回る内容となったものの、アップルが決算を
受けて上昇しており指数をサポートしている。
アップルは前日引け後に7-9月期の決算を発表しており、1株利益、売上高
とも予想を上回ったほか、10-12月のガイダンスでも売上高見通しが市場
予想を上回っていた。きょうから発売になっている「アイフォーンX」の力強い
需要を見込んでいるようで、世界各地のアップルストアでも長蛇の列が復活
しているようだ。
一方、米雇用統計は失業率こそ低下が続いているものの、非農業部門雇用者
数(NFP)は予想を下回った。しかし、前回分が5万人超上方修正され、その
分も含めれば予想範囲内だったとも言える。注目の平均時給はさすがに予想と
比較すればネガティブではあったものの、全体的にFRBの利上げ期待を後退
させるような内容ではなかった。
ダウ採用銘柄ではアップルのほか、ホームデポ、ユナイテッド・ヘルスが上昇。
メルクも買い戻しが続いている。前日に一時20ドルを割り込んだGEは反発。
反面、インテルやダウ・デュポン、IBMが下落。
ナスダックは一本調子の上げを続けた。アップルが指数の上げを牽引したほか、
アマゾン、エヌビディア、アルファベットが上昇。
クアルコムが午後になって急上昇したことも支援。一部報道でブロードコムが
クアルコム買収を模索しており、1株70ドルの現金と株式交換での条件を提
示したと伝わっている。ブロードコムも上昇。
スターバックスが上昇。前日引け後に7-9月期の決算を発表しており、既存店
売上高が予想を下回るなど弱い決算だったものの、ジョンソンCEOがテレビの
インタビューで長期目標の達成にかなり楽観的な見方を示していたことが安心感
に繋がっている模様。
AIGが下落。7-9月期の決算を発表しており、1株損失が予想以上に膨らんだ。
ハリケーンに伴う保険金の支払いが圧迫した。他社は予想を上回る決算が相次
いでいたが、ハリケーン被害に見舞われたフロリダやテキサス州での企業や
資産家向けのビジネスが大きかった分、今回は他社と比較して損失が大きかっ
た模様。
インターネットラジオのパンドラ・メディアが急落。決算が冴えなかった。他社
との競争圧力に直面しており、広告枠の販売拡大も難航している。
スプリントとTモバイルUSが上昇。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)
によると、両社は合併協議を再開させ、数週間以内に合意に達する可能性が
あると報じたことが期待感を高めている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=399397
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果(11/3)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=55.64(+1.10 +2.02%)
NY原油は続伸。加熱感や高値警戒感も出てきているものの、再び直近の高値を
更新する場面となった。引き続き石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の
協調減産の期限延長期待が底流するなか、弱気な内容だった米雇用統計も、強気
だったISM非製造業景気指数に打ち消される形で、米株式が堅調に推移したことや、
午後に発表された稼働中の原油のリグ(掘削装置)数が前週比で大幅減となって
いたことが好感された。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=399395
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1269.20(-8.90 -0.70%)
金12月限は反落。予想以下の米雇用統計を受けて押し目を買われる場面も見られ
たが、ドルに押し目買いが入ったことや、好調な米ISM非製造業景況指数や米製造
業受注を受けて戻りを売られ、1週間ぶりの安値1265.9ドルを付けた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=399394
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