8/28~週の日経平均は、北朝鮮が日本上空を越えるミサイル発射を実行
した事でリスク回避ムードが高まったが、トランプ大統領が、比較的冷静な
コメントを口にした事や、ADP雇用者数の伸び/米GDP改定値上方修正も
あり、NY株式市場が堅調のまま週末へ。
日経平均は、為替相場が108円台前半に下落した後、110円台後半まで
反発もあり、週末にかけ上昇した。
結局、日経平均は、週間で238円(↑1.23%)上昇し19691円の大引けでした。
さて、9月第2週(9/4~9/8)主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
注目イベントは、米連邦議会再開と ISM非製造業景況指数、 ベージュブック、
ECB政策金利など。
国内は、第2四半期GDP改定値と週末SQ。
明日から、米雇用統計の結果を受けた、東京市場反応を見る事になるが、予想を
下回ったものの、底堅い水準が続いており、リバウンドを試す底堅い相場展開が
期待されます。ただ、日曜午後、北朝鮮の核実験(水爆?)成功が、月曜の為替
相場にどれ位影響を与えるか、常態化しているので、戻りを試す様、想定します。
為替環境の動向を睨みながらの相場展開になりそうです。
東京市場は、買戻しに動いており、チャート良化もあり、ジリ高となれば、上値追い
に期待したい。
日経平均、9月第2週(9/4~9/8)レンジは19550円~19950円程度を
想定しています。
1.9月第2週(9/4~9/8)主なイベントと予定
9/4
日本 マネタリーベース
日本 ピジョン、モロゾフ、泉州電 各決算
米 休場(レーバーデー祝日、為替・株式・債券市場)
EU 8月ユーロ圏生産者物価指数
9/5
日本 三井ハイテ、フジコーポ 各決算
米 7月製造業新規受注
米 ブレイナードFRB理事、講演
米 ダラス連銀総裁、講演
米 ミネアポリス連銀総裁、講演
中国 8月財新総合PMI
豪 中銀政策金利
EU ユーロ圏総合PMI改定値
9/6
日本 8月新車販売
日本 ADR、楽天地 各決算
米 8月ISM非製造業景況指数
米 ベージュブック(米地区連銀経済報告)
豪 第2四半期GDP
独 8月製造業受注
9/7
日本 8月景気動向指数
日本 積水ハウス、くらコーポ、スバル興 各決算
米 新規失業保険申請件数(~9/2までの週)
米 NY連銀総裁、講演
米 アトランタ連銀総裁、講演
米 クリーブランド連銀総裁、講演
EU ECB政策金利
9/8
日本 SQ算出日
日本 第2四半期GDP改定値
日本 日 駐、エイチーム、ミライアル、イトクロ、コーセル、カナモト、丹青社 各決算
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
中国 8月貿易統計
独 8月独貿易収支
英 8月鉱工業生産指数
9/9
中国 8月消費者物価指数
中国 8月生産者物価指数
北朝 建国記念日
2.NY市場、為替/債券 各結果(9/1)
今日のNY為替市場は上下動はあったものの最終的にドル買いが優勢となった。
この日の米雇用統計が予想を下回る内容となったことから朝方はドル売りが強
まった。しかし、その直後にECBが「来年開始の資産購入ペース縮小計画を
12月の理事会までまとめられない」との報道も出て、今度はユーロが急速に
下落し、ドルが相対的に買い戻された格好。
きょうの米雇用統計については景気の先行きに不透明感を与えるまでの
ネガティブな内容ではなかったが、年内の利上げ期待にはブレーキをかけて
いる。非農業部門雇用者数(NFP)は15.6万人増と予想(18.0万人)を下
回り、前回分も下方修正されていた。
しかし、完全雇用に接近する中では十分な増加幅とも言え、堅調な米労働
市場を裏付ける内容ではある。市場が注目していたのはむしろ、平均時給で
あろう。こちらは前年比で2.5%と予想を下回り、賃金は緩慢な伸びが続いて
いる事が示されている。きのうのPECデフレータとあわせてインフレ指標は
なお、年内の利上げ期待を高める内容とはなっていない。
今月のFOMCでのバランスシート縮小開始期待には変化はないが、12月の
利上げ期待はなお未知数だ。一部ハト派な向きからは、次回の利上げは、来年
6月との弱気な見方も出ている。
ドル円は米雇用統計発表直後に一時109.55付近まで下落した。しかし、ECB
関連の報道で反転し、110円台に戻す展開となった。その後に発表された8月の
ISM製造業景気指数が強い内容だったことから、110.45付近まで上昇する場面
も見られている。
前日のドル円は110.65付近で上値を抑えられていたが、きょうの米雇用統計
からすれば、たまたまECBの報道があったことから110円台に戻したものの、
上値には慎重ならざるを得ないであろう。ただ、109.80近辺に来ていた21日線
はサポートされた格好となっており、リバウンド期待は残している。
一方、ユーロドルは米雇用統計発表直後に1.1980付近まで上昇した。再び
心理的節目の1.20に接近したことから計算されていたのかもしれないが、上記の
ECB関連の報道で一気に戻り売りが強まり、一時1.1850近辺まで下落。その後
も本日の安値圏での推移が続いた。
市場では、来週の理事会での資産購入ペース縮小までは打ち出さないにしても、
10月の理事会では決定されると見込まれていた。それだけに今回の報道で警戒
感を強めたようだ。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=388823
米国債利回り
2年債 1.342(+0.017)1.332(+0.002)
10年債 2.166(+0.049)2.166(-0.028)
30年債 2.777(+0.051)2.747(-0.022)
期待インフレ率 1.794(+0.021)1.755(-0.007)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で10年債利回りは上昇。この日の米雇用統計が予想を下回っ
たことで発表後は利回りは下げたものの、ECBが12月まで出口戦略を決めない
のではとの観測報道が流れたことで、欧州債利回りが反転し、米国債利回りも追随。
10年債利回りは一時2.10%台まで低下したものの、2.16%まで戻している。
2-10年債の利回り格差は82(前日79)に回復。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=388829
3.NY株式市場 結果(9/1)
NY株式1日
ダウ平均 21987.56(+39.46 +0.18%)
S&P500 2476.55 (+4.90 +0.20%)
ナスダック 6435.33 (+6.67 +0.10%)
CME日経平均 19695 (大証終比:+5 +0.03%)
今日のNY株式市場でダウ平均は一時2万2千ドル台を回復した。この日の米
雇用統計が予想を下回ったことでFRBは利上げを急がないとの期待に繋がっ
ている。予想を下回ったとは言え、労働市場の力強さは示されており景気の底堅さ
を示している。
ただ、賃金の上昇が依然として鈍くインフレ期待を高める内容ではない。一方、
ECBが12月まで出口戦略を決めないのではとの観測報道が流れたこともフォロー
した可能性がある。市場は来週は無いにしても10月には、来年からの資産購入
ペースの縮小を打ち出すと見られていた。
産業株やIT・ハイテク株の一角には軟調なものが見られるものの、銀行株やエネ
ルギー株、そして、自動車株など買いが全般的に広がっている。
自動車株については、8月の米自動車販売が自動車各社から発表されており、米
メーカー2社が予想を上回る内容だったことが好感されている。
ハリケーン「ハービー」の影響が若干出ると思われていた中、予想を上回った事は
ポジティブ・サプライズとなったようだ。
ダウ平均は終盤に伸び悩んだものの、一時2万2千ドル台を回復するなど再び8月
につけた最高値を目指す展開となっている。
ダウ採用銘柄では、GEやキャタピラー、シェブロンが上昇したほか、JPモルガン、
ゴールドマンも堅調に推移。一方、ユナイテッドテクノロジーズやトラベラーズ、
ジョンソン&ジョンソンが下落した。
GEは一部報道でフラナリーCEOは本社および収益を上げていない分野での人員
削減に備えるよう上級幹部に伝えたと報じられている。更に、物言う株主として知
られるペルツ氏率いるトライアンが取締役の席を要求する可能性があるとも報じら
れていたことも材料視された模様。
なお、ダウ採用銘柄のデュポンとダウケミカルの合併手続きが8月末で完了し、今日
からダウ・デュポンとして新たに船出した。ティッカーは「DWDP」。
ナスダックはプラス圏で推移したものの、きょうは上値が重かった。エヌビディアが
上昇したほか、バイオジェン、セルジーンといったバイオの一角も堅調。一方で、
マイクロソフト、アマゾン、テスラ、アルファベットなど主力IT・ハイテク株は下げに
転じた。
ウィン・リゾーツやラスベガス・サンズなどカジノ株が堅調。マカオ当局が8月の
カジノ売上高を発表しており、13ヵ月連続の増収となった。
ヨガウェアのルルレモン・アスレティカが上昇。5-7月期の決算を発表しており
利益、売上高とも予想を上回った。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=388820
4.NY市場 原油先物10月限/金先物12月限 各結果(9/1)
NY原油先物10月限(WTI)
1バレル=47.29(+0.06 +0.13%)
原油は小幅続伸。レーバーデーの3連休を控えて、比較的小幅な値動き。米エネ
ルギー省が前日の100万バレルに加えて、350万バレル追加で石油戦略備蓄(SPR)
から原油を放出することを決定したこともあり、さらに買われる展開とはならなかった。
ただ、ダウ平均株価が堅調に推移したこともあり、下値も堅くなった。また、8月の
石油輸出国機構(OPEC)の原油輸出が日量2,590万バレルに減少したことも下
支え要因。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=388818
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1330.40(+8.20 +0.62%)
金12月限は、続伸。時間外取引ではドル安一服に上値を抑えられた。しかし、日中
取引では予想以下の米雇用統計によるドル安を受けて急伸し、2016年11月以来の
高値1334.5ドルを付けた。序盤の買い一巡後はドル安一服に上値を抑えられたが、
押し目は買われて堅調に引けた。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=388817